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親が建てたバブル期の豪邸を「空き家」にしたまま放置した結果、固定資産税が年間100万円超になった50代夫婦の実例

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目次

「あの家は売れない」思い込みが招いた悲劇

「まさか、空き家でこんなに税金がかかるなんて…」
大阪市に住む50代の佐々木健一さん(仮名)妻の佐和子さん(仮名)は、バブル期に親が建てた立派な実家を相続した後、放置したままにしていました。ところが、その空き家の固定資産税額が想定をはるかに超える結果となり、深刻な家計圧迫に直面したのです。

「特定空家等」指定で固定資産税が急上昇した理由とは?

一般に、住宅用の土地は固定資産税が最大6分の1に軽減されますが、「特定空家等」に指定されると、その軽減措置が一切なくなり、固定資産税が本来の評価額に基づいて課税されます。

「特定空家等」と認定される条件

自治体が特定空家等に指定する代表的な条件には次のようなものがあります。

  • 倒壊の恐れがあるほど老朽化が進んでいる
  • 景観を著しく損なっている(草木が伸び放題、ゴミが放置されている)
  • 不審者の侵入や不法投棄があり、防犯上の問題が生じている
  • 火災や災害のリスクがある(老朽化による配線劣化、ガス漏れリスク)

佐々木夫妻が相続した実家はバブル期に建てられた広く豪華な家でしたが、老朽化と手入れ不足で見る影もなく荒れてしまい、地域住民からの通報により自治体に把握されることとなったようです。

鈴木夫妻の場合、建物の状態は比較的良好で倒壊リスクはほとんどなかったものの、実家の草むらや害虫の発生を対応せず、また草木の一部が道路へ出ていることも「特定空家」指定へと繋がってしまったようです。

バブル期の豪邸だからこそ、固定資産税が大幅アップ

佐々木家の空き家は、バブル期(1990年頃)に建築された延べ床面積約350㎡(約106坪)の鉄筋コンクリート造の大きな邸宅で、土地面積も約500㎡(約151坪)と非常に広大な物件でした。鎌倉市の閑静な住宅街にあり、土地評価額も高めでした。

空き家指定前の固定資産税の目安(軽減適用時)

  • 土地評価額(当時):約6,000万円
    ⇒固定資産税:6,000万円 ×(1/6軽減)× 1.4% = 約14万円
  • 建物評価額(当時):約1,500万円(築30年経過後)
    ⇒固定資産税:1,500万円 × 1.4% = 約21万円

合計:約35万円(年間)

しかし、空き家として管理を怠った結果、自治体より「特定空家等」に指定されました。

「特定空家等」指定後の固定資産税額

軽減措置が解除されると、

  • 土地の固定資産税:6,000万円 × 1.4% = 約84万円
  • 建物の固定資産税:1,500万円 × 1.4% = 約21万円
  • 年間合計:約105万円

建物の固定資産税こそ変わらないものの、年間約14万円だった土地分の固定資産税が、一気に年間約80万円超跳ね上がったのです。

佐々木夫婦は合計で年100万円以上、何もしないで放置しているだけで徴収されることに驚きと「もっと早く活用方法を見つければ良かったという後悔の念に駆られた」と言います。

「軽減措置がなくなると、ここまで違うとは…」夫婦が語るリアルな衝撃

「『特定空家の指定通知が届いたときは本当に目を疑いました」と佐々木健一さんは振り返ります。
これまでは年間の固定資産税が約14万円程度で、改善を求める通知が届いた際も、佐々木さん夫婦も共働きで「まあ仕方ないし、落ち着いたらどうにかしよう」と対応を先送りにしてしまっていたそうです。

しかし、特定空家等の指定後は一気に年間100万円を超える税負担が発生しました。

健一さんは「相続時にもかなりの相続税を払いましたが、『一段落したら実家をどうするか考えよう、どう考えても相続税分は取り返せるし』という油断と、忙しさを理由に動かなかったことを悔いています。」と述べています。

佐和子さんは「バブル期の建物だから、多少高くなることは覚悟していましたが、ここまでとは思いませんでした。もっと早く手を打っておけばよかった」と後悔の言葉を漏らしています。

「特定空家」指定を解除する方法はある?

一度「特定空家等」に指定されたら永久に固定資産税が高いままなのでしょうか?

実はそうではありません。適切な対処をすることで解除される可能性があります。

空き家の管理状況を改善する

特定空家指定の解除条件は、「自治体が空き家の状態改善を認める」ことです。具体的には、以下のような改善が求められます。

  • 建物の安全性の確保(倒壊や崩壊の危険がない状態に修繕)
  • 定期的に庭や建物の清掃を行い、景観を維持する
  • 不法投棄物を撤去し、周囲への迷惑を取り除く

しかし、佐々木夫妻のように遠方に住む場合、定期的なメンテナンスが困難であることが多く、根本的な解決にはなりにくいのが現状です。

共に中間管理職として大手企業に勤めている二人は受験を控える子どものこともあり、実家に目を向ける余裕がなかったと振り返ります。

売却や賃貸で「空き家」の状態を解消する

佐々木夫妻は自分たちの価値観もふまえ、次のステップとして「売却」を選択しました。

「さすがに高い相続税を払ったうえに、年間100万円超の固定資産税を払い続けるのは厳しいと感じました。売却すれば税負担はなくなり、維持管理の手間も省けるからです」と鈴木さんは話します。

実際、地元の不動産会社に相談すると、空き家の状態が良好であればバブル期に建てた鉄筋コンクリート造の住宅は丈夫で価値があり、手入れ次第で売却できる可能性があるとわかりました。

空き家の売却が難しい場合は解体も検討を

一方で、状態が非常に悪い場合や買い手がつきにくい場合は、「解体して更地にする」選択肢も考える必要があります。

解体費用はかかりますが、更地になれば売却の可能性が高まり、空き家としてのリスクもなくなります。

ただし、更地にすると固定資産税の軽減措置が一切なくなるため、一時的に土地の税額は上がりますが、売却がスムーズに進めば中長期的にみればメリットの方が大きくなる場合が多いです。

空き家問題を防ぐために知っておくべきポイント

佐々木夫妻のように予期せぬ固定資産税の増加で困らないためには、次のようなポイントを意識することが重要です。

  • 相続後すぐに空き家の活用方法を検討する
  • 遠方にある空き家の場合、地元の不動産会社や空き家管理サービスを利用し定期的に管理を依頼する
  • 空き家になりそうなら、早期に売却や賃貸を検討する

佐々木夫妻からのアドバイス:「早めに行動を!」

佐和子さんは、同じ悩みを抱える人に向けて次のようにアドバイスします。

「空き家を放置すると、税金だけでなく管理の手間やリスクも増えます。自治体の指定を受けてしまう前に、できるだけ早く不動産の専門家に相談してください。行動が早ければ早いほど、私たちのような困った事態を防げるはずです。」

まとめ:空き家問題は「放置」から始まる

今回ご紹介した鈴木夫妻のケースからも分かるように、空き家を放置すると特定空家等の指定を受け、大幅に税負担が増える可能性があります。

特にバブル期に建てられた規模の大きい住宅は固定資産税が想像以上に高くなる可能性が高いため、適切な管理か早期の処分を強く推奨します。

放置したままでいることが最もリスクの高い選択であることを忘れず、早めの対応を心掛けましょう。

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この記事を書いた人

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