副業はやめとけ!実践者と統計データが語る「誰も言わない」副業の厳しい現実

昨今、働き方の多様化や収入増への期待から副業に関心を持つ人が増えています。
筆者の私も現在副業でブログを運営していますが、あえて言います。副業はやめとけ。
SNSなどでは「誰でも簡単に稼げる」といった甘い言葉が飛び交っていますが、副業の暗部を隠ぺいした、キラキラ投稿に見せかけた広告に流されているようでは、副業のスタートラインにもたどり着けません。
副業は厳しいです。私は、少なくとも「誰でもできる」とは思いません。
それでも私が副業でブログを続けているのは、これから説明する数々のデメリット・現実を受け入れたうえで、それでも副業で実現できる自己実現を求めていたからです。
この記事では、デメリットがあまりにも多すぎる副業の現実を、実際に経験した立場からお伝えします。
最初に言っておくと、私は「副業で得られるメリット」への興味が薄いなら、本業を頑張って昇進することや、転職して理想の仕事を見つける方がずっと楽だと考えています。そのように思う根拠も解説し、あなたが人生の選択で後悔しないための考え方を提供します。
「副業はやめとけ」を裏打ちする厳しい現実

副業で成功を収めるという話は魅力的ですが、その裏には様々な事情で多くの人が語りたがらない厳しい現実が存在します。
華やかな成功譚の影で、大半の挑戦者が収益化の壁にぶつかり、時間と労力だけを消耗しています。
ここでは、副業市場の具体的な課題を明らかにします。
副業の現実①SNSの成功事例は氷山の一角
インターネット、特にSNS上では「初心者でも初月から数十万円稼げた」といった副業の成功体験談が溢れています。
しかしこれらの情報の大部分は、はっきり言って善意の体験談投稿ではありません。ほとんどが情報商材の販売や高額なセミナーへの誘導、あるいは副業系インフルエンサーのポジショントークであり、広告です。
ごく一部の例外的な成功例を一般論であるかのように見せかける広告を鵜呑みにすると、「宣伝されていた内容と全く違う」という深刻な認識のズレを経験することになります。
アフィリエイトブログを例にしてみましょう。
初期投資が少なく済み、労力に対する収入に限界がない「青天井」な副業と言われていますが、実際は「下積み期間」が非常に長く、1~2年収益が0に近いことも珍しくありません。
そして、まとまった収益(多くの人が「生活の足しに」と希望する程度の額)が出始める前に心が折れてやめてしまう人がほとんどなのもまた事実です。



@nextマガジン編集部にて作成。数値はすべてイメージであり、実際とは異なります。
私の体感ですが、Xで「#ブログ初心者とつながりたい」とつぶやいているブログ初心者は、95%が1年後にはいなくなっている、もしくはブログ以外の何かに取り組んでいる印象です(もちろん収益が上がってSNSに興味がなくなった人もいるはずですが、正直希望的観測レベルです)。
そして残った5%の人も、続けているだけで稼げているとは限りません。私自身は運良く継続できた側ですが、偶然の要素が大きく、同じ結果を他の人が再現できるかは疑問です。副業ブログで実際に収益を得られるのは、始めた人のごく一部に過ぎないのです。
副業の現実②本業との両立は心身を消耗させるリスク
「数十万まで望んでない、月5万あればよくて…」と思っている人もいるはずですが、その月5万円があまりにも高い壁なのです。
平日は本業で疲れ切って帰宅し、そこから副業の作業を始める生活を想像してみてください。今までスマホを見ていた時間をすべて副業に置き換えることはできるでしょうか。
そして、平日毎日1時間作業したところで「月5万円」には到底足りません。週末も「副業の時間」として確保する必要があります。
最初のうちはモチベーションや期待で我慢できるかもしれません。でも、収益が月5万円に届くのはいつになるかわかりません。しかも、本当に月5万円が手に入る保証はないのです。
私も、5万円を基準にするなら余裕で1年以上かかりました。残念ながら、これでもうまくいった方です。ブログ以外の副業、たとえばクライアントワークでも、報酬体系が違うだけでそう変わらないでしょう。
睡眠不足、パソコンの使い過ぎによる腰痛・肩こり・腱鞘炎リスク、わずかな報酬の増減、急な検索順位の変動への不安、友人との付き合いの減少…などなど、副業には心身を痛めつける要素がいくらでもあります。その中で、いつも通り本業を続けていけるでしょうか。

体調不良で会社を休むことになれば、副業どころではありません。それでも副業で結果が出る保証はないのですから、収入的にはプラスどころかむしろマイナスになる可能性もあります。
「副業でお小遣い」という夢の裏側には、心身をすり減らす過酷な現実が待っています。しかも、その努力が報われる保証はどこにもありません。
副業の現実③稼げる市場はプロがひしめくレッドオーシャン
「副業で稼ぎやすい」と言われるWebデザイン、動画編集、ライティングなどの分野は、確かに案件数は多いです。しかし、クラウドソーシングサイトを見ると、一つの案件に数十人、時には100人以上の応募者が殺到しています。案件数以上に参入者が多いのです。
しかも、競争相手は副業初心者だけではありません。豊富な資金力と組織力を持つ企業や専門チームが、高品質・短納期で案件を受注し、個人では太刀打ちできない価格競争を仕掛けてきます。
さらに深刻なのは、AIの台頭です。ChatGPTをはじめとする生成AIが、ライティングやデザインの分野で急速に普及し、個人の「誰でもできる」レベルの作業を次々と淘汰しています。

ブログやアフィリエイトの世界も同様です。検索結果の上位は、潤沢な予算で優秀な専門家を多数雇用する企業メディアや、既に高い知名度を持つインフルエンサーによって独占されています。
特別な実績もコネクションもない個人が、こうした強豪とAIがひしめく市場で月5万円を稼ぐのは現実的ではありません。
副業の現実④継続的な収入確保の困難さはメンタルに高負荷
仮に副業で月5万円稼げるようになったとして、「安定した副収入ができた」と安心はできません。
私自身、今でもブログのことが不安で眠れない夜があります。
なぜなら、来月も同じように稼げる保証がどこにもないからです。Googleのアルゴリズムアップデートひとつで検索順位が圏外に飛び、収益が一気に3分の1になることも珍しくありません。

会社員なら労働基準法に守られ、毎月決まった給与を受け取れます。しかし副業では、プラットフォームの方針変更、競合の参入、市場の変動など、自分ではコントロールできない要因で収入が簡単に消し飛びます。「月5万の副収入で生活が楽になる」と思って始めても、その収入が突然ゼロになったときのショックは計り知れません。
副業収入が不安定だと、常に「稼がなければ」というプレッシャーにも追われます。
休日も副業に時間を割き、本業に集中できなくなる人も少なくありません。結果的に、本業でのスキルアップや昇進の機会を逃し、確実に得られるはずの昇給を棒に振ることになります。
本業での月1万の昇給は今後常に+1万円される、安定とセットになった収入アップです。一方副業での月5万円に安定はついてきません。
お金目的の副業はマジでやめとけ!統計データで見える現実

労働政策研究・研修機構が2023年に実施した「副業者の就労に関する調査」によると、副業をしている理由(複数回答)の第1位は「収入を増やしたいから」で全体の54.5%を占めています。
「本業だけでは不安」「生活費の補填が必要」などの切実な思いもあるでしょうが、緊急性の高い人こそすぐに・確実に収入を増やせるとは限らない副業にすがるのは危険です。
ここでは、副業と収入についてのデータを参照し、副業とお金の現実をさらに詳しく見てみます。
統計で見る副業収入の現実
副業をしている人の収入に関する調査結果を見ると、副業収入の厳しい実態が分かります。
- 株式会社GVによる、副業をしている人1,000人を対象とした「働き方改革・実態調査」(2019年実施)
- 副業収入が月1万円未満の人は全体の49.1%
- 副業収入が30万円以上の人は全体の3.5%
- dodaによる、社会人15,000人を対象とした「副業の実態調査」(2023年実施)
- 副業収入が月1万円未満の人は副業している人全体の48.1%
- 副業収入が10万円以上の人は副業している人全体の13.8%

特にdodaの調査レポートには以下のような記載があります。
今回の調査では、40代以上で100万円以上の収入を得ている人もわずかながらおり、全体の平均月収を引き上げました。
出典:副業をしている会社員の割合は?副業の実態調査【最新版】-doda
同調査では、副業をしている人の平均副業月収は65,093円、40代以上の平均は96,564円と発表しています。
しかし「平均値を引き上げた」ということは、再現性の低いごくわずかな例があるだけで大多数の人は平均にすら届かないことを意味します。
会社員の副業の実態
本業で会社員をしている人には、そうでない人と比べて副業に大きな制限がかかります。しかし副業の市場ではどんな人も対等であり、案件獲得や作業時間確保などの面でより不利な戦いを強いられます。
フルタイムで働く会社員だと、副業にかけられる時間はそうでない人より少なくなってしまいます。
労働政策研究・研修機構による「副業者の就労に関する調査」(2023年実施)では、副業をしている人の副業をする頻度を本業の就業形態別(正社員・非正社員(本業が派遣やパートなどの人)・非雇用者(役員・事業主・フリーランス・家業手伝いなど))に集計しています。
以下は調査結果をもとに作成したグラフですが、正社員は「ほぼ毎日」や「週の半分程度」が少なく「本業が休みの日」が多く、副業にあまり時間をかけていない傾向が分かります。

副業に時間をかけている人の方が本業も合わせた収入総額が高くなるわけではないことに注意ですが、「副業で同じ額を稼ぐ」ためなら副業に時間を多く使える人の方が有利になります。
つまり、他にも時間をかけて副業に取り組める人がいる中で、会社員は時間的に不利になることが多いのです。
また、会社員の場合就業規定で副業が禁止されている場合があります。同調査では会社員の約半数が副業禁止環境で働いており、副業を始めたくても制度的に不可能な状況にあることがわかります。
- 副業が認められている:27.5%
- 副業が禁止されている:47.5%
- 分からない:25.0%
「バレないように副業すればいい」と考えるかもしれませんが、副業で稼げるとは限らないのにバレて懲戒処分されるリスクを冒してまで挑戦するのは非常に危険で、将来の人事評価にまで悪影響が及ぶ可能性があります。
生活困窮が判断力を鈍らせる
収入不足に悩む人ほど、副業に対して非現実的な期待を抱きがちです。しかし、そもそも副業は根本的な収入問題の解決策ではありません。
「今月の家賃が払えない」「クレジットカードの支払いが迫っている」といった切羽詰まった状況では、冷静な判断力が働かなくなってしまいます。こうした状況の人は「すぐにお金が欲しい」という緊急性から、副業を簡単に手に入る収入と勘違いしてしまいます。
その結果「初期投資を惜しむな」を真に受けて高額な副業スクールやコンサルに飛びつく、副業と見せかけた詐欺に引っ掛かる、自分のスキルや経験を無視して高収入案件に応募して時間を浪費するといった判断ミスを犯しがちです。
さらに深刻なのは、副業で思うような結果が出ないと更に焦りが増し、次々と新しい副業に手を出す「副業難民」状態に陥ることです。この悪循環により時間とお金を消耗し続け、本業のパフォーマンスまで低下させてしまう人も少なくありません。
問題の本質から目を逸らし続けている限り、いくら副業に時間を費やしても状況は改善されません。
なぜ現在の収入では生活が困窮するのか、その根本原因と真剣に向き合いましょう。低賃金、長時間労働、昇進の見込みがない職場環境など、本業における問題を解決せずに副業で補完しようとするのは、穴の開いたバケツに水を注ぐようなものです。
まずは冷静さを取り戻し、なぜお金が足りないのかという根本原因を見つめ直すことから始めるべきです。
それでも副業をする理由とは
ここまで副業の厳しさについて解説してきましたが、もしかしたら筆者の私に対して「『やめとけ』って言うのになぜ副業をしているの?」と思った方もいるかもしれません。
ですが副業で得られるものはお金だけではありません。むしろ、お金だけを目的にした副業は時間効率が悪すぎて続かない可能性が高いです。
労働政策研究・研修機構による「副業者の就労に関する調査」(2023年実施)でも、副業をする理由として以下のように経済的理由以外の理由が挙がっています。
- 収入を増やしたいから…54.5%
- 1つの仕事だけでは収入が少なくて、生活自体ができないから…38.2%
- 自分が活躍できる場を広げたいから…18.7%
- 時間のゆとりがあるから…15.8%
- 様々な分野の人とつながりができるから…13.2%
- ローンなど借金や負債を抱えているため…11.3%
- 定年後に備えるため…11.3%
- 仕事で必要な能力を活用・向上させるため…11.0%
- 副業のほうが本当に好きな仕事だから…9.7%
(以下略、複数回答。労働政策研究・研修機構「副業者の就労に関する調査」による)
ちなみに私自身が副業を始めたのはお金のためでしたが、思うように稼げないと気づいてからも続けているのは、今までの本業で叶わなかった自己実現のためです。
「自分はもっとできる」と思っているのに履歴書に邪魔される人生を変えるためには、履歴書で評価されない仕事をするしかない…そう思って何とか続けたブログは、結果的に履歴書を超える「自分のスキルの証明」になってくれました。
今までの収益すべてと作業時間すべてで時給計算したらきっと恐ろしいことになります。現実は、時間も手間もメンタルも削られ続けて、それでも大して稼げない世界です。
履歴書や職歴で勝負できる人なら、副業は非効率で遠回りな稼ぎ方です。だから私は「副業はやめとけ」と言いたいのです。もっと自分の時間を大事にしてください。
お金以外の目的もないのに副業をするくらいなら、もっと根本的に環境を変える――たとえば転職して本業で収入や満足度を上げるほうが、ずっと堅実です。
副業より「本業でのキャリアアップ」を優先すべき理由

副業の厳しい現実を知った今、「でも収入を増やしたい、いったいどうすれば…」と悩んでいる方も多いでしょう。
解決法は副業に限らず、その一つが転職です。冷静に数字を見れば、転職による本業でのキャリアアップこそが、最も確実で効率的な収入アップ手段であることがわかります。
「月5万円アップ」なら転職の方が現実的な理由
データが証明する転職の圧倒的な優位性について解説します。転職なら平均年収上昇が大幅で、時間効率も副業の比ではありません。
転職による年収アップの現実的な期待値
転職による年収アップは、副業と比較して圧倒的に確実性が高い選択肢です。
dodaが2024年に発表したデータによると、転職による年収アップ成功者の平均上昇額は約90万円となっています。
年収で90万円の上昇は、月換算では約7.5万円のアップということになります。この7.5万円は額面であり、税金や社会保険料を考慮した手取りで考えると、増加は月5~6万円程度です。
しかし、「副業で月5万の難しさ」はここまで説明してきたとおりです。達成がまず難しいだけでなく、その後の収入の維持は全く保証されていません。
転職が成功すれば本業だけで「+月5万」を達成できる可能性があります。しかも本業での月5万円アップは、継続的な収入増がある程度担保されています。
副業に時間と労力を投資するよりも、転職ならより大きく確実なリターンが期待できるのです。
時間投資効率は転職が圧倒的有利
月5万円の収入アップを目指す場合、転職と副業では時間投資効率が根本的に異なります。

転職活動にかかる期間は3~6か月と言われていますが、転職による年収増に必要なのは1度の転職活動のみです。年収が上がる転職に成功すれば、本業を続けるだけで収入が増えます。
一方、副業は本業に追加で週10~20時間以上の労働時間が要求され、月5万円を一度達成した後も副業の継続が必要です。月5万円に届くまで1年以上かかる可能性も忘れてはいけません。
転職は時間的・心理的負担が大きいように感じますが、同じ額を副業で増やすよりも時間効率がずっと良いのです。
スキルアップのための時間対効果が根本的に違う
転職でも副業でも「スキルアップ」は有利に働きますが、スキル習得の時間対効果が大きく異なります。
転職市場では、新しいスキルは既存の能力や職歴・経験に付加価値を与える「追加の武器」として機能します。転職活動とそれに伴う環境変化により、より高度な業務への挑戦、新しい技術・業界知識の習得、長期的な年収アップへの投資効果を得られます。
一方スキルが必要な副業に取り組む場合、スキルアップは「スタートライン到達」です。副業市場では、新しいスキルを習得しなければ案件獲得競争の土俵にすら立てません。
「実務経験」になるとはいえ、限られた時間の中で取り組む副業では深い専門性を身につけることは困難で、基本的なスキル習得で精一杯というのが実情です。個人が得られる業界経験も限られています。
根本的な不満は「本業」で根本解決すべき
副業で本業の問題を解決しようとすることは、問題の先送りです。
転職なら給与・人間関係・成長機会の問題を根本から解決でき、長期的なキャリア形成においても圧倒的に有利です。
副業に「逃げる」ことの問題点
多くの人が副業を始める動機は、本業への不満や将来への不安です。しかし、これらの根本的な問題を副業で解決しようとすることは、問題の先送りに過ぎません。
【本業の問題が放置される悪循環】
- 本業の問題が放置され、状況が悪化する
- 限られた時間とエネルギーが分散される
- 中途半端な結果しか得られない
- 根本的な解決に至らない
【転職で解決できるかもしれない問題】
- 給与・待遇の根本的改善:より高い給与体系の企業への転職により、副業で月5万円稼ぐよりも遥かに大きな収入アップが期待できる
- 人間関係・職場環境の刷新:職場文化の異なる環境への移籍により、人間関係の問題や職場環境のストレスから解放される
- 成長機会とワークライフバランスの両立:より挑戦的な環境での新たなキャリアや、働き方改革が進んだ企業への転職により、成長機会の確保とワークライフバランスの改善を同時に実現
長期的なキャリア形成を考える
キャリアは「点」ではなく「線」で考える必要があります。副業での小さな成功よりも、本業での大きな成長の方が、長期的なキャリア形成において遥かに価値があります。
10年後、20年後を見据えた時、以下のどちらがより価値のある選択でしょうか。
- 副業路線:本業は現状維持で、副業で月5万円の収入
- 転職路線:転職により年収100万円アップし、さらなる成長機会を獲得
10年後、20年後を考えた時、副業で月5万円(年間60万円)をずっと稼ぎ続けるよりも、転職で年収を100万円上げて、その後もさらに昇進や昇給のチャンスを狙える方が、収入もスキルも断然お得な選択です。
正直なところ、副業で月5万円稼ぐのに費やす時間とエネルギーがあるなら、転職活動に集中した方が人生変わると思います。副業は結局時間の切り売りですが、転職なら本業のスキルアップと収入アップが同時に狙えるので、長期的に見れば断然効率的ですよね。
なぜ会社員にとって副業より転職の方が楽なのか
実は、会社員として成果を上げている人ほど、副業では思うような結果を出せないかもしれません。
会社員は「会社という枠組み」の中で働きます。組織の看板、システム、人脈を活用し、会社の利益を出すために雇われ、雇用契約に基づいて毎月同じ給与を受け取ります。
しかし「枠組み」のない副業では、営業・集客・経理・品質管理まで全てを一人でやる必要があり、会社の中での「正解」ではなく自分にとっての「最善」を求める思考が必要です。
一方、転職なら別の会社という「別の枠組み」への移行なので、思考まで変える必要はありません。組織の力を借りながら、より良い環境で成果を出すことも可能です。
副業をやってもいいのは、この「枠組み」を外れてでも実現したいことがある人や、どう頑張っても一般的な転職ルートでは這い上がれない状況に追い込まれた人くらいです。
会社員の多くは気づいていませんが、会社という「枠組み」で働くのは大型バスに乗るようなもので、副業はその枠組みを捨てて一輪車を一から組み立てるようなもの。一方転職は、いわばバスの乗り換えです。
現実的に考えれば、転職による本業でのキャリアアップが最も確実で効率的です。限られた時間とエネルギーを副業に分散させるよりも、転職活動に集中してより良い職場環境と高い収入を手に入れる方が賢明だと思います。
【Q&A】副業の現実と選択の疑問に答える

SNSでよく見る「副業で簡単に稼げる」は本当?
多くは誇張された広告で、実際に簡単に稼げる人はごく一部です。SNSで見かける成功例の多くは商材販売などの集客目的で、現実には収益化まで年単位の努力が必要です。
副業と本業の両立は可能なの?
可能ではありますが、心身に大きな負担がかかります。平日の疲労、休日返上の作業、睡眠不足などで体調を崩すリスクが高く、長期的な継続が困難です。
副業で月5万円稼ぐのは現実的?
非常に難しいです。競争の激しい市場でスキル・実績・時間が必要で、月5万円到達には1年以上かかることも珍しくありません。
副業で安定した収入は得られるの?
安定しません。アルゴリズム変更や市場変化、案件減少などで収益が急減することがあり、メンタルへの負荷も大きくなります。
副業はお金目的でやってもいいの?
お金だけが目的ならおすすめできません。収入が安定せず、期待通りに稼げない可能性が高く、精神的にも大きなストレスを伴います。
会社員が副業をするのは難しい?
時間や就業規則の制限があり不利です。副業禁止の会社も多く、限られた時間で成果を出すのは厳しい現実があります。
生活が苦しい時、副業で乗り切れる?
逆効果になる可能性があります。判断力が鈍り詐欺や高額商材に手を出すリスクがあり、本業のパフォーマンス低下にもつながります。
収入を増やすには副業より転職の方が良いの?
転職の方が現実的で確実です。転職による年収アップは平均90万円以上とされ、副業よりも短期間・少ない労力で大きなリターンが見込めます。
転職と副業、どちらが時間効率が良い?
転職です。副業は継続的に時間を割き続ける必要があり、転職なら一度の成功で持続的な収入増が得られます。
副業より本業に集中した方が良い理由は?
本業での成長が長期的に見て安定・効率的だからです。副業は時間を切り売りする手段で、根本的な不満は本業の改善で解決すべきです。
副業はやめとけ!無駄に消耗する前に、現実的な選択を|まとめ

ここまで副業の現実について詳しく解説してきましたが、改めて結論をお伝えします。
副業はやめとけ。
副業はSNSで見るほど華々しいものではなく、実際には大多数が月1万円すら稼げずに挫折しています。統計データが示す副業収入の平均値は、地道に継続してきた人や極めて稀な成功者によって引き上げられた数字であり、「副業を始めれば今すぐ手に入る金額」では決してありません。
さらに本業との両立による心身の消耗、プロがひしめく市場での競争、継続的な収入確保の困難さがメンタルヘルスに深刻な影響を与えます。
月5万円の収入アップを目指すなら、副業よりも転職を検討すべきです。転職による年収アップの期待値は副業収入を大幅に上回り、時間投資効率も圧倒的に有利です。
副業は現在の収入への不満や将来への不安に対する一時的な「逃げ」にすぎません。長期的なキャリア形成を考えるなら、本業でのスキルアップと転職によるキャリアアップに集中することが、最も効率的で現実的な選択肢です。
当メディアでは、効率的な転職活動のための情報を詳しく解説しています。副業で時間を浪費する前に、以下の記事をぜひご覧ください。

副業が合う人もいますが、会社で働くことも立派な才能です。あなたの持つ強みを最大限に活かせる道を選択しましょう。