FXで負ける理由は?欠点を改善して勝率をアップさせる方法を解説

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FXで負けてしまう理由について知りたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

FXで勝つためには、適切なリスク管理とメンタルコントロールが不可欠です。

今回の記事ではFXで負ける主な原因、トレードの分析、勝率アップの方法を解説します。

本記事を読むことで自分の弱点を認識し、それを克服するための具体的な方法がわかります。

FXで安定的に利益を上げるためのノウハウを身につけましょう。

目次

FXで9割の人が負けるって本当?

一般的にFXでは「9割の人が負ける」といわれています。

実際のところはどうなのかを解説します。

FXは実は勝つ人のほうが多い

FXでは、9割の人が負けるとはいえません。

一般社団法人金融先物取引業協会の2018年の「外国為替証拠金取引の取引顧客における 金融リテラシーに関する実態調査」によると、全体の60.3%の人が利益を出していると答えています。

9割の人が負けているわけではなく、むしろ勝つ人のほうが多いわけです。

この調査では、81.4%が取引年数1年以上と回答しています。

つまり、1年以上継続してFXのトレードをしている人の多くは、利益を出せていると考えられます。

FXで負ける6つの理由

FXでうまく利益を出せない人にはどのような理由があるのでしょうか。FXで負けてしまう主な理由には、以下の6つが考えられます。

  • 分析が不十分なままエントリーする
  • 損切りができない
  • 感情に流されてしまう
  • レバレッジが高すぎる
  • 明確な取引ルールがない
  • ポジポジ病になっている

それぞれについて、以下にて解説します。

1.分析が不十分なままエントリーする

チャート分析やファンダメンタル分析を十分に行わずにエントリーすると、損失を被るリスクが高まります。

適切な分析に基づかないエントリーは、運任せのギャンブルと同じだからです。

ファンダメンタル分析で相場全体の流れを把握し、チャート分析ではタイミングを判断するなど、エントリーには根拠が必要です。

これらの分析なしに単なる感覚でエントリーすることは、負けにつながりやすくなります。

初心者は、まずは基本的なチャート分析をマスターすることから始めましょう。エントリーの際にはチャートを確認してから注文することが大切です。

2.損切りができない

FXにおいて「損切りができない」というのは、多くのトレーダーの課題です。

損切りとは損失が一定額に達した時点でポジションを決済することで、損失を最小限に抑えるための重要な手段です。

損切りができないと、さらに大きな損失につながりかねません。失敗を認めたくない気持ちや、根拠のない期待から損切りを先延ばしにしてしまい、結果としてロスカットが発動されるおそれもあります。

FXを始める場合、早いうちに損切りのルールを決めておきましょう。

また、決めたルールは安易に破らないようにしましょう。

3.感情に流されてしまう

FXでは感情に流されると、負ける可能性が高まります。

損をする恐怖や「もっと利益を得たい」という欲にとらわれると、合理的な判断が難しくなるためです。

大きな利益を得たあとに「自分はFXの才能がある」と勘違いしたり、損をしたあとにFXをやめたくなったりする人もいるでしょう。

このような感情に流されないためには、自分に合ったトレードルールが必要です。トレードルールに沿って淡々とトレードする習慣をつけましょう。

4.レバレッジが高すぎる

レバレッジを高くしすぎると、大きな損失を被るリスクが高まります。

レバレッジとは、少ない証拠金で大きな取引ができるFXの仕組みです。たとえば、レバレッジ25倍の場合、4万円の証拠金で100万円分の取引ができます。

しかし、勝率を上げるためには、自分のリスク許容度に合ったレバレッジ設定が不可欠です。

初心者トレーダーは、まずは低レバレッジ(3倍から5倍)から始めることをおすすめします。

そして、経験を積んでいくにつれて、徐々にレバレッジを上げていくことが賢明です。

5.明確な取引ルールがない

FXで負ける理由の1つに、明確な取引ルールがないことが挙げられます。

エントリー・エグジットのタイミング、ポジションサイズなどが定まっていないと、適切な判断ができないためです。

取引ルールが明確でない状態でトレードをすると、その時々の感情や思い付きに左右された取引になってしまいます。

相場が想定した方向に動いているときは欲を出して利益確定が遅れ、逆に相場が悪い方向に動いているときは損切りがなかなかできない、といった一貫性のない取引になりがちです。

また、取引ルールを設定していても、感情に流されてルールを守れない場合もあります。

FXの勝率を上げるには取引ルールを設定し、ルールに則った取引を続ける必要があります。

6.ポジポジ病になっている

「ポジポジ病」と呼ばれるFXでよくある心理状態になると、損をしやすくなります。

ポジポジ病とは、常にポジションを持っていないと不安になり、無理やり取引をしてしまう状態のことです。

ポジポジ病に陥ったトレーダーは、適切な取引機会を待つことができません。

ポジションを持っていない状態に耐えられず、根拠のないエントリーを繰り返してしまいます。その結果、期待する値動きにならず、損をしてしまうのです。

ポジポジ病を克服するには、自分がポジポジ病であると自覚する必要があります。

根拠のないエントリーをしないために取引ルールを作り、損切りを徹底していくことが重要です。

FXで自分のトレードを分析する方法

FXで利益を出せない場合、負ける原因を分析する必要があります。

ここでは、自分のトレードを分析する方法を解説します。

トレード記録をつける

FXで自分のトレードを分析する第一歩として、トレード記録をつける必要があります。

トレード分析のために記録すべき主な項目は、以下のとおりです。

  • 取引の日付
  • 通貨ペア
  • 売買区分
  • ロット数
  • エントリー価格
  • 決済価格
  • 損益
  • 取引の理由や根拠
  • 振り返り

トレードの記録はノートやExcel、専用のアプリなどを活用します。

以下は、Excelなどでトレードを記録する場合の一例です。

スクロールできます
日付通貨ペア売買ロット数エントリー価格決済価格損益エントリー理由決済理由振り返り
2024/4/1USD/JPY買い1100円101円1円チャートパターンで買いシグナル目標レートに達したためトレンドに沿ったトレードは勝率が高め

記録を分析する

トレード記録をつけたら、次のステップはその記録の分析です。

分析する具体的な内容は、以下のようなものです。

  • 勝ちトレードと負けトレードの特徴
  • 各取引の収支を計算し、総合的な勝率や損益比を算出
  • エントリーと決済の理由
  • 使用した指標やチャート分析結果

上記のような分析で自分の勝ちパターンや負けパターン、現状の勝率、収益、取引判断のプロセスなどを把握します。

また、有効な指標や勝ちにつながったチャートパターンなどがわかると、自分に合うトレード手法が発見できます。

トレード記録の分析結果をその後のトレードに反映させることで、勝率アップが見込めるでしょう。

改善策を実行する

分析結果をもとに、以降のトレードで改善策を実行していきましょう。

トレードの分析をしただけでは、勝率は上がらないからです。

具体的には取引ルールやリスク管理方法を見直したり、強みを生かし、弱点を克服するための方策を立てたりすることが考えられます。

たとえば、負けトレードでは損切りが遅れがちだったというデータがあれば、損切りルールを厳格化します。

このような地道な改善の継続によって、長期的に安定した収益を得られるようになるでしょう。

定期的に自己分析を実施する

トレード記録は継続してつけ続け、トレード分析も定期的に実行していく必要があります。

トレードがうまくいくようになっても、市場の変化に対応しなければならないためです。

分析の頻度は、以下のように設定するとよいでしょう。

  • 週次:その週のトレードの簡単な振り返り
  • 月次:月間の取引成績の評価
  • 四半期:全体の傾向を把握し、トレードスタイルの見直しの必要性を検討

定期的な分析を行う中で、市場の変化に合わせてトレード戦略を調整していくことも重要です。

たとえば、トレンド相場からレンジ相場に変わったら、レンジ相場に合った手法を取り入れる必要があります。

このように自分のトレードを記録・分析・改善策の実行というサイクルを繰り返すことで、トレードスキルを磨いていくことができます。

FXの分析ツール

FXのトレードを分析するツールには、主に手書きのノート、Excel、FX会社が提供するアプリなどがあります。

Excelは入力の手間はかかりますが、項目を自分の好みにカスタマイズできます。グラフ機能でデータの可視化も可能です。

また、多くのFX会社は取引プラットフォーム上で、トレード履歴や統計データを確認できる機能を提供しています。

これらのツールを使えば、自分のトレードデータを自動的に収集・分析できます。ただし、FX会社によって提供される機能は異なる点に注意が必要です。

その他に、FXのトレーディングツールとして世界中で利用されている MT4・ MT5に連携して取引実績を分析できる、「REAL TRADE」などがあります。

FXに必要なリスク管理

FXの勝率を上げるために必要なリスク管理について解説します。

適切なレバレッジ設定

FXではレバレッジの仕組みにより、手持ちの資金以上の取引が可能です。

レバレッジが高いほど効率よく利益を得られますが、大きな損失のリスクもある点に注意が必要です。

特に初心者が高いレバレッジで始めるのは、おすすめできません。資金が少ない人は、小ロットで始められるFX会社に口座開設するとよいでしょう。

損切りルールの設定

FXを始めるにあたり、初心者でも損切りルールの設定はしておきましょう。

損切りルールとは、1トレードの最大損失額を設定し、それを超えた場合は損切りを実行することです。

FXではどんな優れたトレーダーでも時には失敗します。失敗したときの損失を最小に抑えるのもFXでは大切な考え方です。

資金管理の徹底

FXの資金管理とは、目標に向けて資金管理をすることです。

FXは全勝を目指すのでなく、トータルで口座の資金が増えていくように管理していきます。

上記の損切りルールも資金管理における重要ポイントの1つです。負けトレードの損失を最小限に抑え、資金を着実に増やしましょう。

メンタルコントロール

FXではメンタルコントロールが大切で、冷静な取引判断ができない人には向きません。

FXで一攫千金を狙うような過度な期待をせず、平常心で取り組む必要があります。

思惑が外れても落胆せず、長期的な視点でトレードに臨みましょう。

FX勝率を上げるコツ

ここからは、FXで勝率を上げるコツを解説します。

チャート分析の基本を身につける

FXで勝率を上げるためには、チャート分析は必須です。

チャート分析では、以下のような内容を身につける必要があります。

スクロールできます
ローソク足一定期間の始値、終値、高値、安値を視覚的に表したものローソク足の形や色から、価格動向を推測できる
トレンドライン価格が一定方向に動いているときに引く線エントリーポイントや決済ポイントの判断に役立つ
サポートライン価格が下がりきると考えられるライン反発・突破ポイントの判断に役立つ
レジスタンスライン価格が上がりにくいと考えられるライン
移動平均線過去一定期間の平均価格を線でつないだものトレンドの方向や強弱の判断に役立つ
オシレーター系指標RSIやMACDのような指標買われすぎ・売られすぎの判断に役立つ

基本的なファンダメンタル分析を理解する

FXで勝率を上げるためにはテクニカル分析だけでなく、ファンダメンタル分析も重要です。

ファンダメンタル分析とは、経済指標や政治情勢など、為替レートに影響を与えるさまざまな要素を分析する手法です。

ファンダメンタルでは為替レートに影響を及ぼす以下のような経済指標を理解する必要があります。

  • 金利
  • インフレ率
  • GDP
  • 貿易収支

また、各国の経済政策や政治イベントも為替レートに大きな影響を与えます。

経済政策には金融緩和や金融引き締め、政治イベントには政権交代などがあります。

ファンダメンタル分析はテクニカル分析に比べると難しく感じる人も少なくありません。最初は、相場の大きな流れを掴むようにしましょう。

経済ニュースをチェックする

為替レートは経済指標や政策金利の発表、政治イベントなどさまざまなニュースによって影響を受けます。

経済ニュースをチェックすることで、為替レートの変動要因を把握し、取引のタイミングを判断できます。

各国の中央銀行や政府機関は、定期的に以下のような経済指標や政策金利を発表しています。

  • 主要な経済指標: GDP、失業率、消費者物価指数、鉱工業生産指数、貿易収支など
  • 主要な政策金利: 米国:フェデラルファンドレート、日本:日本銀行当座預金のうちの超過準備預金の金利(短期)

これらの経済ニュースは経済カレンダーをチェックし、いつ発表されるかを把握しておきましょう。

経済カレンダーはほとんどのFX会社で提供されています。

ニュースが発表されたら、内容についての市場の反応にも注目しましょう。

信頼できる情報源を選ぶ

FXの取引判断に用いる情報は信頼できる情報源からのものを選びましょう。

世の中にはフェイクニュースや信頼性の低い情報商材も出回っています。そのような情報とは距離を置き、公的機関や大手メディア、為替の専門家の情報を参考にしましょう。

また、取引判断にあたっては複数の情報源を比較し、最終的には自分の判断でトレードすることが大切です。

まとめ

FXは9割が損をするといわれていますが、初心者のうちに大きな損をするとやめてしまう人が多いようです。

最初のうちに損をしても損失を最小限に抑えていると、徐々に勝率が上がると考えられます。

経験を積んで自分に合うトレードスタイルが見つかると、着実に利益を得られるようになるでしょう。

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この記事を書いた人

明治大学卒業。金融ソフトウェア開発、国内生命保険会社の法人営業を経て、独立系FPとして開業。個人や法人オーナーへのコンサル業務、セミナー講師の他、現役FPの知見を生かした執筆業務を行っている。 CFP®・DCアドバイザー・証券外務員二種/群馬FP事務所代表

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