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転職で年収アップは本当に狙える?「上がった人は3〜4割」というデータと平均アップ額・後悔しない判断基準【2025年版】

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「転職して年収を上げたい。でも、本当に上手くいくのかな…」

給与明細を見てモヤモヤしながらも、転職で失敗したくない気持ちから、一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省や大手転職サービスの調査を見ると、調査対象や年によって差はありますが、“転職で年収アップした人”はおおよそ4割前後という結果が多いです。※1 ※4 ※6 さらに、転職サイト『マイナビ転職』が行った調査では「30代の約5人に1人が、転職で年収100万円以上アップに成功した」という結果も出ています。※6

一方で、「思ったほど上がらなかった」「条件は上がったが、忙しすぎて後悔した」と感じる人もいます。※5

つまり、転職は年収アップのチャンスであると同時に、選び方と準備しだいで結果が大きく変わるゲームでもあるのです。

本記事では、公的統計と転職サービス各社のデータをベースに、「転職で年収アップできる可能性」「年収アップの相」「100万円以上アップが狙えるパターン」、そして「怖い・後悔したくない人のチェックポイント」まで、まとめて整理します。

20代・30代など、それぞれの立場別の考え方も解説しますので、「転職 年収アップ」で情報収集中の方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

この記事で分かること

  • 転職で年収アップに成功した人の割合と、年代別の傾向 ※1 ※4 ※6
  • 転職でどのくらい年収が上がりやすいのか(相場と100万・200万・300万円アップの現実)※3 ※4 ※5
  • 年収アップしやすい人・難しい人の特徴と、「怖い・後悔」を減らす考え方 ※5 ※6
  • 高年収になりやすい業界・職種や、20代/エンジニア転職での年収アップ戦略 ※3 ※6
  • 年収交渉や転職エージェントを活用して、損しないための具体的ステップ ※4 ※5

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、すべての方の年収アップを保証するものではありません。最新の条件や詳細は、必ず各企業・サービスの公式情報をご確認ください。

副業や投資も含め、年収アップの方法を知りたい方はこちら▼

目次

転職で年収アップできる人はどれくらい?成功率と年代別の傾向

公的統計と大手転職サービスのデータから、

転職で年収アップした人の割合
20代〜40代のどの年代が年収アップしやすいか

を整理します。

転職で年収アップした人の割合は「おおよそ4割前後」

令和4年『雇用動向調査』では、転職入職者のうち賃金が増加した人は34.9%でした。※1
最新の令和6年上半期の厚生労働省『雇用動向調査(転職入職者の賃金変動状況)』では、前職の賃金に比べて『増加』した人は40.0%、『減少』28.9%、『変わらない』29.5%と、増加割合がやや上昇しています。
※年代別の詳細は、厚労省の別調査(転職者実態調査など)をもとにした推計値であり、最新の雇用動向調査では年代別の増加割合は30〜39歳でおおむね40%前後となっています。※1

また、マイナビ転職の「転職による年収アップの実態調査」では、転職後に年収が上がった人はおおよそ4割と報告されています。※6

これらを合わせて見ると、転職で年収アップに成功している人は、おおよそ3〜4割程度と考えるのが現実的です。
一方で、年収が「ほぼ変わらない」人も3割前後、「下がった」人も2〜3割存在します

転職後の年収変化のイメージ

転職後の年収人数の割合(目安)
増えた約35〜40%
ほぼ変わらない約30%
減った約20〜30%

※複数の調査結果をもとにした概算イメージです。※1 ※4 ※6

『転職したからといって自動的に年収が上がるわけではない』一方で、統計上は年収が増加している人が3〜4割程度いるため、準備次第で年収が上がる余地は十分ある、とも言えます。
※個々の状況によって結果は異なります。

年代別の年収アップ率:20代・30代・40代はどう違う?

厚労省の「転職者実態調査」を年代別に見ると、賃金が増加した人の割合は25〜29歳で約46%、30〜34歳で約49%、35〜39歳で約41%と、30代前半がピークになっています※2

また、マイナビ転職の年収アップ実態調査でも、「男性30代」や「男性40代」で年収アップ率が相対的に高い傾向が確認されています※6

年代別の「年収増加した人」の割合

年代賃金が増加した人の割合(目安)背景・傾向
20〜24歳約35〜40%ポテンシャル採用で上下ブレが大きい
25〜29歳約45%前後伸びしろと実績の両方が評価されやすい
30〜34歳約50%前後即戦力・マネジメント期待で年収アップしやすい
35〜39歳約40%前後専門性次第で大きく伸びる
40代以降約30〜40%高専門職・管理職は大きくアップする一方、求人の幅はやや狭まる

※公的統計と各社調査をもとにした概算イメージです。※1 ※2 ※6

20代は「ポテンシャル採用」でまだ年収水準が低く、上がる余地が大きい一方、経験やスキルの差も付きやすい年代。

30代は前職の実績やマネジメント経験が評価されやすく、「即戦力×成長余地」を両立しやすいタイミングと言えます。

転職でいくら上がる?年収アップの相場と「100万・200万・300万円」のリアル

dodaの分析によると、年収アップに成功した転職者の平均アップ額は約90万円(転職前414万円→転職後505万円)。※4

マイナビの調査でも、転職者全体の平均増加額は十数万円〜数十万円程度と報告されており、「年収アップの相場」はおおむね前職比で1〜2割増しと考えるとイメージしやすいです。※5 ※6

年収アップ額の相場感

アップ額(目安)該当する人の割合主なケース
〜50万円未満最も多い昇給+α程度のアップ
50〜99万円次に多い1〜2割増しのゾーン
100〜199万円20代後半〜30代に多いポジションアップや業界チェンジ
200〜299万円少数高専門職・マネジメントなど
300万円以上ごく少数役員クラス・ハイエンド転職など

一方で、「転職で100万円以上アップした30代は5人に1人」というデータもあり、3割以上アップした人は全体の1割弱にとどまります。※2 ※6

100万円アップは十分現実的ですが、200万・300万円アップは条件がかなり限られると捉えるのが妥当です。

『年収アップしやすさ診断』と上がりやすい人の共通点

同じように転職しても、年収が上がる人とそうでない人がいます。

ここでは、

  1. 年収アップ成功者の共通点
  2. 「年収アップは難しい」と言われやすいパターン
  3. 「怖い・後悔したくない」人が意識したいポイント

の3点を整理します。

あなたは上がりやすい?セルフチェック&共通点

まずは、次の項目のうち、自分がいくつ当てはまるかチェックしてみましょう。
3つ以上当てはまる人は、年収アップしやすい人の共通点に近い状態だと考えられます。

あなたは年収が上がりやすいタイプ? 3秒チェック

✅ 現職での成果を数字で説明できる(売上・利益・コスト削減・改善率など)
✅ 他社でも通用しやすいスキルや経験(専門職・マネジメント・新規事業など)がある
✅ キャリアのストーリーに一貫性があり、「なぜこの仕事をやってきたか」が説明できる
✅ 企業や業界のビジョンを理解し、「入社後にどう貢献できるか」を自分の言葉で語れる

これらは、そのまま「年収アップしやすい人の共通点」でもあります。
一方で、チェック項目にあまり当てはまらなかった人は、次のような傾向になりがちです。

年収アップしやすい人/難しい人の比較表

評価されるポイント年収アップしやすい人年収アップが難しくなりやすい人
成果数字や具体的な事例で説明できる「頑張った」「忙しかった」で説明が終わる
スキル・経験希少性・専門性がある汎用的だが差別化要素が弱い
キャリアの一貫性軸があり、転職理由とつながっている転職回数が多く方向性が見えない
企業理解応募企業ごとにリサーチしているどの会社にも同じ志望動機を使う
市場価値の把握相場を調べて現実的な希望年収を出している希望年収が相場から大きくズレている

大切なのは、自分が年収アップしやすい人/年収アップが難しくなりやすい人のどちらかをジャッジすることではなく、どこを改善すれば年収アップしやすい側に近づけるかを知ることです。

「年収アップが難しい」と言われがちなケース

次のようなケースでは、統計的にも、年収アップ転職のハードルが上がりやすいと言われています。※5 ※6

  • 未経験職種・未経験業界へ、大きくキャリアチェンジしようとしている
  • 転職回数が多く、1年未満の短期離職が続いている
  • スキルはあるものの、「どんな成果を出したか」「どう再現できるか」をうまく説明できない
  • 業績が不安定な企業・業界から、同じような環境へ移ろうとしている

これは、「そういう人は絶対に年収アップできない」という話ではありません。
むしろ、

  • 初年度は横ばい〜微減もあり得る
  • その代わり、3〜5年スパンで伸びる可能性がある

という時間軸の違いとして捉えたほうが、安全に判断しやすくなります。

20代の未経験転職や、2回目・3回目の転職でどう見られやすいかは、具体的なケース別で後述します。

ねくこ

ここでは、「どのパターンに自分が近いか」だけ、ざっくり押さえておいてください。

転職が「怖い」「後悔したくない」人がもつべき3つの視点

年収は上げたいけれど、転職が怖い」「もし失敗したら後悔しそう」と感じる人は、次の3つを意識してみてください。

  • 短期の年収だけでなく、3〜5年後のキャリアと年収レンジまで視野に入れる
  • 仕事内容・働き方・人間関係も含めて「総合点」で判断する
  • 「転職しない」場合のリスクも比較する

これらの視点から、

転職すべきか/今は準備の時期か」を整理すると、

「なんとなく怖い」状態から一歩抜け出しやすくなります。

転職戦略 ①:業界・職種・企業選びで年収アップを狙う

同じスキルでも、選ぶ業界や企業によって年収水準は大きく変わります。

転職での年収アップを戦略的に狙うなら、高年収になりやすい業界・職種、企業規模や地域の違いを踏まえて、どこで働くか」を意識して選ぶのがポイントです。

平均年収が高い業界・職種に乗り換えて年収アップを狙う

最新の令和5年分『民間給与実態統計調査』では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は460万円(前年比0.4%増)と報告されています。※3

一般に、

金融・保険
情報通信(IT・通信)
電気・ガス・水道などのインフラ
専門サービス(コンサル・士業など)

といった業界は平均年収が高めの傾向があります。※3

平均年収が高めな業界(イメージ)

業界平均年収の傾向ポイント
金融・保険全業種平均より高め専門知識・資格が評価されやすい
情報通信(IT・通信)高め技術・経験次第でレンジが広い
インフラ(電気・ガスなど)高め安定性と引き換えに中途枠は少なめ
専門サービス(コンサル等)高め〜非常に高い激務になりやすい側面も

また、職種で見ると、

営業(インセンティブあり)、ITエンジニア、コンサルタント、企画・管理系などは、成果に応じて年収レンジが大きく伸びやすい分野です。※4 ※6

同業・同職種×企業規模アップで堅実に年収アップする

「未経験の業界に飛び込むのは怖い」という人には、同じ業界・同じ職種のまま、より規模の大きい企業や成長企業へ移る戦略がおすすめです。

企業規模と年収のイメージ

企業規模(従業員数)平均年収の傾向特徴
〜99人やや低め裁量が大きいが、給与原資は限られがち
100〜999人中程度成長企業なら昇給余地あり
1,000人以上高め福利厚生も手厚い傾向

※厚生労働省『賃金構造基本統計調査』などの結果から企業規模別の賃金水準の傾向を要約したイメージです。産業や職種、地域、個々の企業の給与テーブルによって年収水準は大きく異なります。

「同じ仕事×大手企業」であれば、即戦力としての経験も評価されやすく、年収アップの交渉もしやすくなります。

勤務地・働き方を変えて「実質年収アップ」を狙う

勤務地や働き方を工夫すると、同じ年収でも実質的な手取り感は大きく変わります。

総務省の家計調査でも、地域ごとの家賃や消費支出の差が確認されており、この影響は無視できません。※7

転職で額面アップを目指しつつ、次のポイントも押さえて「実質年収」を高めていきましょう。

実質年収アップのコツ

・家賃や物価の安いエリアを選ぶ
・フルリモートやハイブリッド勤務で通勤負担を減らす
・住宅手当・家賃補助・リモート手当などの福利厚生が手厚い企業を選ぶ

実質年収を上げるためのチェックポイント

家賃・物価:今より安いエリアか、住宅手当はあるか
通勤時間:1日あたり何時間減らせるか
福利厚生:住宅手当・リモート手当・社食などはあるか
税金・社会保険:年収アップで増える税負担も含めて試算したか

自分は「どう暮らしたいか」という視点から、勤務地や働き方も含めて検討してみてください。

転職戦略 ②:選考で「この人に年収アップを払う価値がある」と思わせる

年収アップを目指すなら、求人選びだけでなく、職務経歴書や面接での見せ方も重要です。

ここでは、採用側にこの人に高めの年収を払う理由がある」と感じてもらうために必要な準備のポイントをご紹介します。

職務経歴書で「成果×再現性」を伝えて年収アップにつなげる

年収アップのオファーを受けるには、職務経歴書の段階で「この人は活躍しそうだ」と思ってもらう必要があります。
そのために意識したいのが、「成果」と「再現性」です。

職務経歴書に盛り込みたい要素

要素具体例
背景・課題売上が前年同期比▲10%だった、問い合わせ対応が逼迫していた など
役割プロジェクトリーダー、メンバー など
行動施策の立案、改善案の実行、関係部署との調整 など
成果売上○%アップ、コスト△%削減、残業時間▲○% など

この4点を1セットにして整理すると、「どんな状況でどんな価値を出したか」が伝わりやすくなります。

面接では「数字+ストーリー」で語り、期待年収とのギャップを埋める

面接では、職務経歴書に書いた内容を、短くわかりやすいストーリーとして話せるかが重要です。

  • どんな状況で
  • どんな目標や制約があり
  • 自分はどんな役割を担い
  • どのように工夫し
  • どんな成果につながったか

これらを、1〜2分で話せるように準備しておきましょう。

数字だけでなく、チームに与えた影響や再現性のあるノウハウも含めて語れると、「この人に少し高めの年収を払っても良さそうだ」という印象につながります。

市場価値診断ツールやエージェントの評価で現実的なレンジを知る

自分の希望年収が相場から大きくズレていないかを確かめるために、市場価値診断ツールや転職エージェントの評価を活用するのは妥当な選択肢です。

市場価値を把握するための主な情報源は、次の3つ。

  • 統計データ(厚労省・国税庁など):年代別・業種別の平均年収 ※1 ※3
  • 転職サイトの年収診断:スキル・経験からの推定年収レンジ
  • エージェント面談:今の市場で狙えそうなポジション・レンジ

これらを組み合わせることで、「この経験・スキルなら、だいたいこのレンジ」という現実的なラインが見えてきます。

ここで押さえた「相場」と「自分の希望レンジ」は、次で解説する年収交渉の場面でそのまま使います。

転職戦略 ③:年収交渉で損しないための具体的なやり方

内定が見えてきたら、最後は「いくらでオファーを受けるか」のステージです。

年収交渉の前に決めておきたいことと、印象を悪くしない交渉の進め方を解説します。

相場リサーチで「高望み/安売り」のない年収アップ交渉にする

年収交渉の前に、次の3つは必ずチェックしておきましょう。

年収交渉前に確認したいこと

  • 業界全体の平均年収(統計)※1 ※3
  • 応募企業の平均年収(IR資料・有価証券報告書など)
  • 同世代・同職種の転職事例(転職サイト・エージェント経由)※4 ※6

上記した市場価値診断も、この「相場リサーチ」の一部です。
こうした情報を押さえたうえで、

  • 相場のどのあたりを狙うのか
  • その根拠として、どんな経験・成果を示せるか

をセットで用意しておくと、「高望みしすぎず、でも安売りもしない」ラインを見つけやすくなります。

「退職代行サービスの金額や料金相場は?」

希望年収と「最低ライン」を決めておく

年収交渉で迷子にならないためには、「希望年収」「納得できるライン」「絶対に下回れない最低ライン」の3つを事前に決めておくと安心です。

年収ラインを決めるための整理シート

年収ライン金額(例)額面の設定方法
現在の年収450万円源泉徴収票・給与明細で確認
希望年収550万円相場+スキル+今後の貢献を踏まえ設定
納得できるライン520万円ライフプランとバランスを取った金額
絶対に下回れない最低ライン480万円生活費・貯蓄計画から逆算

マイナビ転職が2024年7〜8月に実施した調査では、『給与が低いため応募を見送った会社がある』人が約半数で、お見送りライン(最低ライン)の平均値は全体470万円、20代337万円、30代465万円と報告されています。※6

自分のライフプランと照らし合わせながら、「どこまでなら現実的に受けられるか」を決めておきましょう

エージェントを使って印象を下げない年収アップ交渉を行う

直接企業とやり取りするよりも、転職エージェントを経由して年収交渉をしてもらうほうがスムーズなケースも多いです。※4 ※5

エージェント活用の流れ

  1. 希望年収・最低ライン・譲れない条件を事前共有する
  2. 4章で整理した実績・スキル・市場相場をセットで伝える
  3. 内定後、エージェントから企業に条件を提示してもらう
  4. 企業側の回答を踏まえ、最終的な合意ラインを決定する

自分で交渉する場合も、

  • 「今の相場感」
  • 「自分の実績・スキル」
  • 「入社後にどんな貢献ができるか」

の3点を落ち着いて伝えられるよう準備しておけば、印象を損ねるリスクを抑え、年収アップの可能性を探りやすくなります。

20代が転職で年収アップを目指すときの考え方と注意点

転職 年収アップ 20代」と検索する人向けに、

20代ならではの強み
未経験転職とのバランス
転職回数の考え方

を解説します。

20代ならではの強み/年収アップしやすいケース

20代は、ポテンシャル採用の余地が残っているため、「伸びしろ込み」で評価されやすい年代です。
特に次のようなケースでは、年収アップを期待しやすくなります

  • 20代後半までに専門性のある職種(エンジニア・営業・企画など)で成果を出している
  • 成長業界や高付加価値なサービスを扱う企業に移る
  • 早い段階からリーダー経験や小さなマネジメントを経験している

20代の未経験転職×年収アップはどこまで現実的か

「未経験職種へのチャレンジ」と「年収アップ」を同時に叶えるのは、前述した通り、どの年代でも難易度が高めです。

ただし20代の場合は、ポテンシャルや今後の伸びしろを評価してもらえる余地がまだ大きいため、「どの順番で何を叶えるか」を考えることが重要になります。

とくに20代前半〜半ばでは、次のような傾向があります。

未経験転職と年収の組み合わせイメージ

転職パターン初年度の年収イメージ特徴・リスク
同職種×同業界横ばい〜微増最も安全なパターン
同職種×成長業界微増〜アップ年収アップを狙いやすい
未経験職種×同業界横ばい〜微減慣れた業界で職種チェンジ
未経験職種×成長業界微減〜アップハイリスク・ハイリターン

20代の強みは、多少年収が横ばい〜微減でも、その後の伸びで取り返せる余地が大きいことです。
そのため、

  • 今はやりたい仕事へのキャリアチェンジを優先するか
  • まずは今の職種で年収を引き上げてから、ゆるやかにチェンジするか

という2つのルートを、3〜5年スパンで比較すると、望ましい将来像を描きやすくなります。

2回目・3回目の転職で評価される人/不安視される人

企業が見ているのは、「転職回数そのもの」ではなく、次のようなポイントです。

  • 1社あたりの在籍期間はおおむね2〜3年以上あるか
  • 転職ごとに、役割や年収がステップアップしているか
  • 「なぜ辞めて、なぜ次を選んだのか」に一貫したストーリーがあるか

20代の場合、「転職回数が多い=即NG」というよりも、「なぜ辞めて、なぜ次を選んだのか」がより厳しく見られる傾向があります。

前述した共通ルールを踏まえたうえで、20代ならではのポイントを整理しておきましょう。

転職回数に対する企業側の見方

経歴(例)企業側の印象(例)
在籍3年以上×複数社で経験多様な環境で経験を積んでいる
1年未満の短期離職が多い「またすぐ辞めるのでは?」と不安視されやすい
転職ごとに職種・役割がステップアップ計画的なキャリアアップと見られやすい
一貫性がなくバラバラ将来像が見えにくく、評価しづらい

もし短期離職がある場合でも、

  • 何が合わなかったのか
  • その経験から何を学び、次にどう活かそうとしているのか

を整理しておくことで、マイナスの印象を和らげることができそうです。

よくある質問(Q&A)

今の会社で昇給を待つのと、転職で年収アップを狙うのはどちらが良い?

基本的な考え方は、「3〜5年後のキャリアと年収レンジを比べる」が軸になります。

今の会社での昇給カーブと、転職した場合に狙えそうな年収レンジを並べてみて、「3〜5年後にどちらが納得感があるか」で判断してみましょう。

内定後に年収交渉をすると印象が悪くなる?

伝え方を間違えなければ、必ずしも悪印象にはなりません。
「金額だけを伝える」のではなく、前職での「貢献の内容」とセットで話す。これが大事です。

年収よりワークライフバランスを重視したいときの考え方は?

年収とワークライフバランスは、ときにトレードオフになります。
ただ、年収・働き方・人間関係などを合わせた「総合点」で考えると、自分にとって納得しやすい選択が見えやすくなります。

副業や投資と転職、年収アップしたいならどれから手を付けるべき?

どれも年収アップの手段ですが、一般的には『本業の年収を上げること』がもっとも土台になりやすいと言われます。※3 ※4

本業の収入・スキル・信用があるほど、副業や投資の選択肢も広がるので、まずはこの記事で見てきた「転職×年収アップ」の可能性を整理し、そのうえで余力に応じて副業や投資を検討していくのが現実的です。

終わりに|「今より少し良い条件」を現実的に取りに行く

ここまでに説明したように、転職で年収アップに成功した人はおおよそ3〜4割。平均アップ額は前職比1〜2割程度ですが、30代前半や専門職・マネジメント職では、100万円以上のアップを実現している人も少なくありません。※2 ※4 ※6

ただし、「短期の年収」だけを見て動くと、後悔につながりやすい側面もあります。

  • 3〜5年後のキャリアと年収レンジを見る
  • 仕事内容・働き方・人間関係も含めて「総合点」で判断する
  • 「転職しない」場合のリスクも一緒に比較する

この3つの視点で今の状況を整理すると、「なんとなく怖い」状態から一歩抜け出しやすくなります。

最後に、この記事を読み終えたあとにできる「次の一歩」を3つだけ挙げておきます。

  1. 本文中のセルフチェックをやって、今の自分の立ち位置をざっくり把握する
  2. 気になる業界・職種・企業規模を2〜3パターン挙げて、年収レンジを調べてみる
  3. 一人で判断が難しい場合は、転職エージェントやキャリア相談サービスに「自分の市場価値」と「無理のない年収アップの道筋」を一度だけ聞いてみる

「転職 年収アップ」と検索した今日が、キャリアとお金をじっくり見直すスタートラインです。

焦りすぎず、しかし今の現実からも目をそらさずに、「今より少し良い条件」を一つずつ取りに行きましょう。

免責事項

本記事は、公開情報および各種統計・調査結果をもとに、一般的な情報提供を目的として作成しています。
個別の転職活動・キャリア設計・年収交渉などについて、特定の結果(年収アップや内定取得など)を保証するものではありません。

転職や年収、税金・社会保険の扱いは、勤務先や雇用形態、地域、個々人の事情によって大きく異なります。
実際に転職や条件交渉を行う際は、必ず各企業・サービスの公式情報や、必要に応じて専門家(キャリアアドバイザー、人事、税理士・社労士など)へご確認のうえ、ご自身の判断と責任でご決定ください。

また、掲載内容については正確性・最新性の確保に努めておりますが、掲載後に制度やサービス内容が変更される場合があります。

最新情報と異なる可能性がある点をあらかじめご了承ください。

出典一覧

本文中の※数字は、以下の出典を参照しています。

※1 厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/index.htm
厚生労働省「令和6年上半期 雇用動向調査結果の概要 転職入職者の賃金変動状況(PDF)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-1/dl/kekka_gaiyo-03.pdf

※2 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-r02.html

※3 国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2023.htm

※4 doda「転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策」
https://doda.jp/guide/manual/1/004.html

※5 マイナビ転職「転職で年収アップさせる方法は?上がる人の特徴やパターン、交渉のコツなど」
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/money/03/

※6 マイナビ転職「【転職による年収アップの実態調査】転職で年収アップした人は4割。30代の約5人に1人は100万円以上の年収アップに成功」
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/20/

※7 総務省統計局「家計調査(家計収支編)」「住宅・土地統計調査」ほか
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?layout=dataset&stat_infid=000032152242

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この記事を書いた人

編集部の資産形成担当。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、投資信託から株式まで幅広い知識を持ち、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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