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保険見直しのリアル:本当にメリットある?損しない?見直すタイミングや注意点を解説

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今の保険、このままでいいの?

とモヤモヤしつつ、なんとなく放置していませんか?

世間では「保険は定期的に見直すべき」とよく言われますが、実際には保険見直しに関して“注意すべき落とし穴”もたくさんあります。

保険の見直しは必要か?という問いに対する 答えは「ケースバイケース」ですが、一つ確かなのは、やり方次第で得にも損にもなるということです。

ある調査では保険を見直した人の7割以上が「見直してよかった」と感じる一方で、見直しを考える際の不安要素のトップは「乗り換え後に後悔しないか心配」(32.4%)だったとの報告もあります。

つまり、ほとんどの人にメリットがある一方で、「やり方を間違えると損をするかも…」という不安も現実に存在するのが「保険の見直し」なのです。

参考:マネーキャリア

保険は一度入れば終わりではなく、時間とともに状況に合わなくなることがあるからこそ、保険見直しにはメリットがあります。

事実、金融庁「加入中の保険の補償内容が十分かどうか、ライフイベントごとに見直してみましょう」と呼びかけています。

ただし、闇雲に動けば逆に損をしかねません。「保険料が高いから…」という理由だけで飛びつくのは危険です。

ねくこ

というわけで本記事では、「保険を見直す=100%トク」というキレイ事を排し、「本当にあなたにメリットがあるのか?」「損しないためには何に注意すべきか?」を、プロの目線でぶっちゃけ解説します。

目次

保険見直しの理由とタイミング:そもそもなぜ今やるべき?

まず、「なぜ、一度入った保険をわざわざ見直す必要があるの?」 という疑問です。

これは保険営業の常套句にも思えますが、実は理にかなった理由がちゃんと存在します。

ポイントは主に3つです(保険見直しはいつすべき?という問いへの答えにも直結します)。

ライフステージの変化

そもそも保険とは、ある状況に対して保障を行うものです。

だからこそ、家族構成・働き方・住居など人生の節目と変化で、必要な保障は大きく変わります。

例えば、

  • 就職
  • 結婚
  • 出産
  • マイホーム購入
  • 離婚
  • 子どもの独立
  • 定年

といったライフステージの変化は、保険内容を見直す絶好のタイミングです。

独身時代には就業不能保険で十分だった保障も、結婚すれば配偶者の生活費を考慮する必要がありますし、子どもが生まれれば教育費まで備える必要があります。

逆に子どもが独立した後なら、それまでより大きな死亡保障は要らなくなる、というように節目ごとに見直すことが、他ならぬあなたと大切な存在のためになります。

独身の頃に入った保険、そのままで平気?

正直に言って、独身時代のまま放置している保険は「保障のズレ」が生じている可能性大です。

例えば独身のとき契約した死亡保険があるとして、それを結婚後もそのままにしていると、万一の際に家族の生活費などの保障が不足している場合があります。

逆に共働きから片働きに変わった場合や、お子さんが生まれた場合も、必要保障額は大きく変動します。

ねくこ

家族構成や働き方に変化があったら、必ず現在の保障額・内容を見直しましょう。

個人的には保険は最低限で良い派ですが、さすがに「独身向けプラン」を「家庭持ち」になっても使い続けるのは危険です。

収入・支出の変化

昇進や転職で収入が増減したり、住宅ローンや教育費など支出が増えたりすると、毎月の保険料負担が重荷になることや、逆に生活レベルを支えるために軽すぎることもあります。

家計バランスが変われば、保険料と保障内容の「コスパ」を見直す意義は大いにあります。

保険商品の陳腐化

保険商品は日々進化しており、昔入った保障が時代に合わなくなるケースがあります。

例えば、古い医療保険では「5日以上継続入院しないと給付金が出ない(4日間は免責)」といった、今では考えられない条件が主流でした。

現在は「0泊1日から」(日帰り入院でも給付対象)など短期入院にも対応する商品が主流です。

ねくこ

特にご年配層は要注意ですが、昔の契約のままだと、いざという時に「入院日数が足りず給付金がもらえない」など不利になる可能性が高いのです。

古い保険をこのまま持っていると損する?

場合によりますが、古い契約には“使い勝手の悪い”条件が残っていることが多いです。

上述の入院保障の例の通り、契約内容が時代遅れだと、せっかく長年保険料を払っていても「いざというときに役に立たない」リスクがあります。

新しい商品への乗り換えで最新の治療に対応できるメリットもありますが、後述の注意点も踏まえて検討してください。

保険見直しで「得する人」と「損する人」の違いはココ

巷では保険見直しのメリットばかりが強調されがちですが、残念ながら誰も彼もが得するわけではありません

大切なのは、今の保障内容と家計状況をきちんと数字で整理し、必要な見直しかどうか判断できるかです。

漠然とした“気分”や営業トークだけで動くのは絶対NG。

実際、生命保険の見直しで後悔しないためには現在の保険内容を整理し、見直しの目的を明確にした上で複数の商品を比較することが重要です。

ねくこ

逆に言えば、そこを曖昧にしたまま「なんとなく安くできそう」という理由だけで飛びつくと、必要な保障まで削ってしまい損をする可能性が高いのです。

保険見直しをメリットに変えられる人

  • 保険証券を引っ張り出し、保障内容を紙やExcelに書き出して見直す気がある人。 現在の契約内容や保障額・保険料を自分で把握できる人なら、適切な見直しができる可能性大です。
  • 家族構成や将来の支出予定を具体的にイメージできる人。例えば「子どもが独立する◯年後までは教育費〇円」といった具合に将来計画を立てられる人は、必要保障額の検討もうまくできます。

保険見直しが要注意な人

  • 「とにかく保険料を安くしたい」だけで乗り換えを考えている人。保険の本質は万一の保障です。安さだけを追求すると本当に必要な保障まで削りかねません。 実際、保険見直しを考えたきっかけで最も多いのは「保険料を安くしたかったから」(約40%)ですが、それだけでは損しない保証はありません。
  • 担当者任せで中身を理解しないまま契約しがちな人。専門用語が多く面倒な気持ちは分かりますが、内容をよく分からないままサインしてしまうのは将来トラブルの元です。自分の保険なのですから、最低限の仕組みは把握しましょう。

保険を見直す5つの本音メリット ※ただし注意点あり

保険見直しには、具体的に次のようなメリットがあります。

ねくこ

どれも魅力的ですが、目先のメリットだけに飛びつくと危険でもあります。

それぞれ注意点とセットで確認しましょう。

月々の保険料が下がる

保障の重複や不要な特約を外せば、毎月の固定費を減らせます。

実際、保険見直しで「保険料が安くなり家計にゆとりができた」と感じた人は全体の27.5%に上りました(参考

ただし、目先の安さを優先するあまり本当に必要な保障まで削らないことが大前提です。

自分に必要な保障にムダなく絞れる

ライフステージに合わせて保障内容を調整し、“オーダーメイド”の保険設計が可能になります。

例えばお子さん独立後は死亡保障を減らし、その分医療や介護保障を手厚くするといった具合です。

保険見直し後に「今のライフステージに合った保険に入れた」と感じた人は37.2%と最多でした(参考

ねくこ

ただ、保障を減らす際は万一の不足が出ないラインを見極める必要があります。

最新の医療・治療に対応できる

医療技術の進歩や制度変更により、求められる保障内容も変化します。

例えば入院は年々短期化しており、平均入院日数は1999年の27.2日から2015年には16.5日へと約10日も短縮しています。

実に入院全体の34.2%が5日以内で退院する時代です(参考)。

ねくこ

最近の医療保険は短期入院や通院治療、先進医療特約などにも対応しますが、古い保険だと対象外のことも。

定期的な見直しがないと時代に取り残される恐れがあります。

生命保険料控除を賢く活用できる

保険を見直す際、新しい契約で生命保険料控除の枠を最大限使えば、所得税や住民税の負担を軽減できます。

現行制度では、生命保険・個人年金・介護医療それぞれの控除枠を合算して所得税最大12万円、住民税最大7万円が年間控除の上限です。

この範囲で支払保険料が収まるように契約すれば、節税効果で実質的な負担減になります(※税制改正で数字が変わる可能性があるため毎年公式情報を確認してください)。

ねくこ

ただし控除目的で不要な保険まで契約しては本末転倒です。節税はあくまで副次的なメリットと考えましょう。

「ちゃんと備えた」という安心感

保険内容に納得できれば、将来への漠然とした不安が和らぎます。

金額には換算しづらいですが、精神的なリターンは非常に大きいです。

実際、保険見直し後に「これで大丈夫という安心感を得られた」と答える方も少なくありません(※筆者のFP相談現場の実感です)。

ねくこ

ただ、保障内容に不備があれば安心感は幻に終わります。

上記のメリットを踏まえ、納得できる形で契約してこそ「安心」が本物になるのです。

要注意!保険見直しでありがちな失敗例&後悔ポイント

次に、保険を見直す際によくある失敗パターンと、その防止策をまとめます。

せっかく見直しても、やり方を誤れば「こんなはずじゃなかった…」となりかねません。

ねくこ

以下のポイントはぶっちゃけ全部NGなので要注意です。

安易な解約は絶対NG!

新しい保険に入る前に今の保険を解約してしまった・・・

これは最悪のパターンです。

審査落ちや健康悪化などで新しい保険に加入できないと、無保険期間が生じてしまい、万一の際に保障ゼロで詰むことになります。

ねくこ

見直しの鉄則は、新しい保険が問題なく有効になるまで現在の保険は解約しないこと

必要に応じて、今の契約を減額したり払い済みにするなど“軟着陸”の出口戦略も検討しましょう。

健康状態が悪いと見直し自体が難航

持病・既往症がある場合、新規の保険に加入できなかったり、特定部位不担保(その部位の保障除外)や保険料割増といった条件付き契約になることも珍しくありません。

つまり、健康に不安があると満足な乗り換えができない可能性があります。

ねくこ

見直しは元気なうちに! これが鉄則です。

逆に言えば、歳を重ね病気が見つかる前に、一度保障内容を点検しておくことをおすすめします。

目的を曖昧にしたまま乗り換える

「とにかく安いほうがいい」で進めると、必要な保障まで削ってしまい後悔しがちです。

見直す目的(誰のために・何のために・いくら必要か)を明確にしましょう。

例えば「子どもの教育資金を〇年間確保するため死亡保障〇万円」等と定めるイメージです。

その上で複数プランを比べれば、単に保険料が安いだけの商品に飛びついて失敗・・・というパターンを避けられます。

ねくこ

実際、見直し検討時に「新しい保険の内容をしっかり理解できるか不安だった」という声も27.1%ありました(参考)。

目的と必要額がはっきりすれば商品内容も飲み込みやすくなります。

内容をよく知らずに契約してしまう

保険には専門用語や複雑な仕組みが多く、理解が大変です。しかし「難しいから」と流してしまうと将来痛い目に遭います。

給付条件・免責期間・保障対象外事項などは、契約前に必ず確認しましょう。

「入院○日目から給付」といった条件を知らずにいると、思わぬ不払いに繋がります(古い契約ほど要注意です)。

ねくこ

わからない点は担当者に遠慮なく質問し、曖昧なままハンコを押さないことが大事です。

一社や一人の意見だけを鵜呑みにする

勧められるまま自社商品のゴリ押しに乗ってしまうと後々、

他にもっと良いプランがあったのに・・・

という事態も起こりえます。

特に保険ショップではなく特定の保険会社の営業担当者だと、自社商品以外比較しないケースもあります。必ず複数社のプランを比較検討しましょう。

ねくこ

利害関係の薄い第三者(独立系のファイナンシャルプランナーや乗合代理店など)から客観的なアドバイスをもらうのも有効です。

一人の話だけで即決せず、セカンドオピニオンを活用してください。

実践!保険見直しの正しい進め方・4ステップ

それでは、具体的にどうやって保険を見直せばいいのか?

プロが考える現実的な進め方を4つのステップにまとめました(以下の手順で進めればOKです)。

STEP

まず「今の保障内容」を丸裸にする

手元にある保険証券をすべて出し、「契約の種類/保障内容/保障額/保険期間/毎月保険料」を一覧表にまとめます。

台帳やExcelでも良いですし、最近は保険証券を写真に撮るだけでデータ化し、保障内容を見える化できる無料アプリも登場しています(例:「保険簿」や「ミルホ」など)。

現在の契約を丸ごと“棚卸し”すると、保障の重複や無駄な特約が可視化されます。「なんとなく入ってた保険」の中身が分かれば、見直しの出発点はクリアです。

STEP

必要な保障額をざっくりシミュレーション

家族に万一のことが起きた場合に必要となるお金を試算します。遺された家族の生活費、子どもの教育費、住宅ローン残高など、リアルな数字を計算しましょう。

例えば、子ども1人を大学卒業まで育てるにはトータルで約3,200~3,600万円かかるとの試算があります。こうした将来の支出見込額から、公的年金や貯蓄などの収入見込額を差し引けば、不足額=必要保障額がおおよそ見えてきます。ポイントは平均値ではなく「自分の家族の場合」で考えること。

試算が難しければ生命保険文化センターのウェブシミュレーションなど公式ツールも活用してみてください。

STEP

複数社のプランを必ず比較する

見直しの際は一社だけでなく複数の保険商品を比較検討するのが鉄則です。

ネットの保険比較サイトを使えば、同じ条件でも会社によって保険料や保障内容がかなり違うことが分かります。例えば保険料が割安でも給付条件が厳しい商品もありますし、その逆もあります。

乗合代理店(複数社の保険を扱う保険ショップ)で相談すれば、一度に色々な商品の提案を受けられて効率的です。「安いけど○○が対象外だった」なんて落とし穴を見逃さないよう、必ず複数プランを比較しましょう。

STEP

プロ(FPや保険の専門家)に相談してから最終判断

自分なりに候補が絞れたら、利害関係の小さい第三者の意見も聞いてみましょう。

例えば独立系のCFP資格保有者(ファイナンシャルプランナー)や、複数社を扱う保険代理店の担当者なら、中立的なアドバイスが期待できます。

最近はオンライン相談や訪問相談も含め何度でも無料でFPに相談できるサービスが多数あります。自分だけでは気づかなかったリスクや、より良い代替プランの提案が得られるかもしれません。

相談後、その場ですぐ決める必要はありません(むしろ即決は避けるべきです)。提案内容を持ち帰り、家族とも話し合って納得いくまで検討しましょう。

行動パターン別:保険見直しのOK/NGチェックリスト

保険の見直し「OKパターン」

  • 現在の保険内容と自分の家族・将来プランを整理できている(保障の過不足を把握する努力をしている)
  • 複数の保険商品を冷静に比較検討できる(他社の商品や条件も視野に入れて判断できる)
  • FPや乗合代理店に「相談だけ」で終われるメンタルを持っている(勧誘を受けても流されず持ち帰りを選択できる)

保険の見直し「要注意パターン」

  • 「面倒だしよく分からないから…」と担当者任せにしてしまう(自分で理解せず契約すると後悔のもと)
  • その場の雰囲気や営業の“圧”で即決してしまう(冷静な判断ができず必要ない保障まで買ってしまう恐れあり)
  • 健康状態に不安があるのに動きが遅い(病気が見つかってからでは手遅れになる可能性大。見直しは早め早めが吉)

【Q&A】保険見直しの疑問に答える

そして、ここまでの内容をQ&A形式にまとめました。

保険の見直しって本当に必要?

必要な場合が多いです。

ライフステージや家計状況が変わると、保障内容が合わなくなるため、定期的な見直しが効果的です。

見直すことでどんなメリットがある?

  • 保険料の節約
  • 保障の最適化
  • 最新医療への対応
  • 控除の活用

など多くのメリットがあります。

ただし目的を明確にしないと逆効果になることもあります。

逆に、保険を見直して損することはある?

あります。

保障を削りすぎたり、内容を理解せず契約したり、古い保険を先に解約してしまうと損失につながる可能性があります。

保険見直しはいつやるべき?

結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・定年など、ライフステージの変化時が見直しの好機です。

古い保険の内容が現状と合っているか確認しましょう。

見直しはどう進めればいい?

①今の保障を一覧化
②必要保障額を試算
③複数社のプランを比較
④専門家に相談

この4ステップを踏めば失敗しにくくなります。

見直すときに絶対にしてはいけないことは?

新しい保険に入る前に今の保険を解約するのはNGです。

また、内容を理解せず契約したり、1社だけで決めるのも避けましょう。

健康状態が悪くても見直しできる?

難航することがあります。

持病や既往症があると加入できなかったり条件付きになることも。

元気なうちに見直すのが理想です。

どんな人が保険の見直しで成功しやすい?

現在の契約内容を把握し、自分の人生設計や必要保障を具体的に考えられる人。

面倒でも手元の保険証券を確認し、数字で整理できる人です。

おすすめの見直し相談先は?

複数社の商品を扱う独立系代理店や中立的なFP(ファイナンシャルプランナー)です。

一社の営業だけでなく、比較ができる環境が重要です。

終わりに|保険見直しは“先送り”より“まず一歩”を

「保険、今のままで大丈夫かな…」と感じているなら、それはきっと何かしら変えたほうがいいサインです。

保険は一生に何度も見直すものではありませんが、放置していても“勝手に最適化”されることもありません。

本記事でお伝えした通り、見直しには大きなメリットがある一方、「なんとなく」で動くと後悔しやすいのも事実です。

逆にいえば、「きちんと比較して納得できる内容に整える」だけで、将来の安心や家計の余裕はしっかり手に入ります。

今日できることは、

  • 今の保障内容を把握する
  • 必要かもと思ったら、信頼できるプロに相談してみる

この2つからで十分です。

わざわざ面倒な資料請求や契約を即決する必要もありません。

「自分や家族の人生に、本当に合った保障か?」を見直す“きっかけ”にしてみてください。

迷いがあるうちは、無料相談など専門家の「セカンドオピニオン」を活用するのもおすすめです。

納得のいく保険選び・見直しができれば、今よりずっと気持ちがラクになります。

ねくこ

未来の自分と家族のために、まずは“今できる一歩”から始めてみませんか?



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この記事を書いた人

編集部の資産形成担当。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、投資信託から株式まで幅広い知識を持ち、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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