【2026年5月版】実質値上がり商品と、なぜインフレが起きているのかを易しく解説

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2026年5月は、食品の値上げ品目数だけを見ると4月の値上げラッシュからいったん落ち着いた月です。

帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年5月によれば、2026年5月の飲食料品値上げは70品目にとどまりました。4月の2,798品目から大きく減り、単月の食品値上げとしては小規模です。

ただし、「食品の値上げが少ない=家計が楽になる」とは言い切れません。

5月は、食品ではチョコレート菓子や春雨スープなどが上がる一方、電気・ガス料金支援の終了、再エネ賦課金の上昇、ガソリン・石油由来素材の高止まりが家計に効きやすい月です。

帝国データバンクによれば、2026年5月の食品値上げ70品目のうち、もっとも多いのは「菓子」38品目です。チョコレート菓子など、買い物時に目につきやすい小口商品の値上げが中心となっています。

また、2026年1〜9月までの値上げ予定を含む累計は6,290品目で、前年同時期よりは大幅に少ないペースです。

もっとも、値上げ1回あたりの平均値上げ率は年間で約15%、5月単月でも13%前後とされており、品目数が少なくても「上がるものはしっかり上がる」構図は続いています。

ねくこ

5月は、食品値上げの品目数は少ないけれど、光熱費・燃料・包装資材の負担感が強まりやすい月です。

食品だけを見ると落ち着いていますが、電気代やガソリン、ポリ袋・建材などの石油由来製品まで含めると、家計や事業コストへの圧力はまだ残っています。

2026年5月の飲食料品値上げは70品目、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均13%前後です。2026年1〜9月までの値上げ累計は6,290品目で、前年同時期よりは少ないものの、原材料高・包装資材高・物流費・エネルギーコストによる価格転嫁は続いています。

2026年の値上げ累計を食品分野別で見ると、調味料(2,053品目)加工食品(1,993品目)酒類・飲料(1,074品目)菓子(593品目)が中心です。

5月単月では、江崎グリコのポッキー・プリッツ・カプリコ・GABAなどの菓子類エースコックのスープはるさめ・ハノイのおもてなし・ヌードルはるさめなどが目立ちます。

さらに食品以外では、中東情勢の緊迫化や原油高の影響により、ポリ袋・ごみ袋、雨といなどの建材、ポリエステル繊維といった石油由来製品でも値上げが相次いでいます。これは、今後の包装資材費や物流費を通じて食品価格にも波及しやすい要因です。

なお、ガソリンの店頭価格(全国平均)は、資源エネルギー庁の直近公表で169.7円/L(2026年4月27日時点)です。

燃料価格については、中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置が実施されており、2026年4月30日から適用するガソリンの補助額は39.7円/Lです。

あわせて、軽油は39.7円/L、灯油・重油は39.7円/L、航空機燃料は15.8円/Lとなっています。ただし、店頭価格は原油相場や為替、地域差の影響を受けるため、補助があっても家計負担が安定したと言い切れる状況ではありません。

さらに、電気・都市ガス料金の支援は2026年1〜3月使用分が対象で、4月使用分以降は同支援の値引きがありません。加えて、2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金は4.18円/kWhとなり、2025年度の3.98円/kWhから上がっています。

※ 食品の値上げ件数・内訳・平均値上げ率は帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年5月)ベース。ガソリン全国平均価格および燃料油支援単価は資源エネルギー庁公表情報を反映。電気・都市ガス料金支援は2026年1〜3月使用分の支援制度、再エネ賦課金は経済産業省公表の2026年度単価を反映。

ねくこ

5月は、食品値上げだけなら「小休止」に見えます。

でも、電気・ガス補助の終了、再エネ賦課金の上昇、ガソリン補助頼みの高値圏、ポリ袋や建材など石油由来製品の値上げを合わせると、家計全体ではまだ油断しにくい月です。

食品の買い控えだけでなく、光熱費・車関連費・サブスク・保険料まで含めて、固定費を一度点検しておくと負担を抑えやすくなります。

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【2026年5月】値上がりした具体的な商品・サービス一覧

2026年5月に実際に価格改定(値上げ)が実施された主な商品・サービスの例を、旧価格・新価格・上昇率とともに以下の表にまとめます。

5月は食品の値上げ品目数こそ少ないものの、菓子・春雨スープに加えて、ポリ袋・建材・繊維など石油由来製品の改定が目立つ月です。

また、光熱費では、電気・ガス料金支援の対象期間終了と再エネ賦課金の上昇が重なり、食品以外の支出にも注意が必要です。

ねくこ

ここでは旧価格・新価格が確認できたものは実額を、確認できないものはメーカーなどが公表している改定率を中心に記載しています。

スクロールできます
品目(商品・サービス名)旧価格新価格値上げ率・負担増実施時期
江崎グリコ「ポッキー各種、カプリコ各種、GABA各種、プリッツ各種など菓子類38品」(出荷価格)+3〜12%5/1 出荷分〜
江崎グリコ「とろ〜りクリーム on、カフェゼリー、100%果汁飲料シリーズ等」チルド食品・飲料7品(出荷価格)+8〜43%5/1 出荷分〜
エースコック「スープはるさめ シリーズ/ハノイのおもてなし シリーズ」(希望小売価格・税抜)182円200円+9.9%5/1 出荷分〜
エースコック「ヌードルはるさめ 1/3日分の野菜 シリーズ/福福彩菜 シリーズ」(希望小売価格・税抜)221円239円+8.1%5/1 出荷分〜
エースコック「スープはるさめプチパック」(出荷価格)+7%〜5/1 出荷分〜
日本サニパック「ごみ袋・食品保存袋などポリエチレン製品全般+30%以上5/21 着荷分〜
積水化学工業「雨とい製品全般・とい関連製品・波板+20%以上5/20 出荷分〜
積水化学工業「カラーパイプ本体+30%以上5/20 出荷分〜
クラレトレーディング「ポリエステル長繊維の原糸・テキスタイル+10〜15%5/1 出荷分〜
再生可能エネルギー発電促進賦課金(電気料金)3.98円/kWh
(2025年度)
4.18円/kWh
(2026年度)
+5.0%2026年5月検針分〜
電気・都市ガス料金支援3月使用分まで支援あり
低圧電気1.5円/kWh、都市ガス6.0円/㎥
4月使用分以降は同支援なし補助終了による実質負担増4月使用分以降
ガソリン全国平均価格・燃料油支援全国平均169.7円/L
4/27時点
4/30適用の補助額39.7円/L補助で170円程度を抑制4/30適用分

(出典:帝国データバンク、江崎グリコ、エースコック、日本サニパック、積水化学工業、クラレトレーディング、経済産業省、資源エネルギー庁公表資料に基づき整理。旧価格・新価格が確認できたものの値上げ率は当該価格から算出し、小数第2位を四捨五入)

ねくこ

5月は、ポッキーや春雨スープのような食品値上げに加えて、ポリ袋・ごみ袋・雨とい・ポリエステル繊維など、石油由来製品の値上げが目立ちます。

つまり、スーパーの棚だけでなく、包装資材、衣料、住宅まわり、物流費にも波及しやすい構図です。家計では、食費だけでなく光熱費・車関連費・日用品・固定費をまとめて見直すほうが効果的です。

「インフレ」の定義と日本に関連する状況を概要解説

そもそも、私たちの生活を直撃している一連の止まらない「値上げラッシュ」の背景には、インフレ(インフレーション)が存在します。

まずはインフレと日本に関連する状況を解説します。

インフレとは貨幣の価値が下がる現象のこと

「インフレ」(インフレーション)とは、物価が継続的に上昇し、貨幣の価値が下がる現象を指します。

:100円の「商品A」が120円に値上がりすると、その「商品A」を買うための貨幣の価値が相対的に低下する(交換に100円で済んでいたものが120円必要になるから価値が低下している)ということになり、インフレーションはこの現象を指します。

ねくこ

ここでは、なぜインフレーション(インフレ)が発生しているのか、私たちの生活を取り巻く主要因について紹介します。

インフレの種類と日本の現状

インフレには大きく分けて、

  • 需要超過による「需要インフレ」
  • 原材料費や人件費などコスト上昇による「コストプッシュ・インフレ」

2種類があります。

インフレ自体は単独では良いものとも悪いものとも言えませんが、現在の日本の物価上昇は、需要の強さだけでなく、コスト上昇による要因が大きい点が特徴です。

つまり、原料の輸入価格や物流費、包装資材費などが上昇し、企業がモノを製造・販売する際の生産コストが上がり、その負担増を価格に反映することで生じるインフレです。

原材料費や人件費の高騰、製造国の物価上昇、円安による輸入コスト増が要因として大きく、日本国内の旺盛な需要といったポジティブな裏付けだけが中心ではない点が特徴です。

ねくこ

消費者の収入が上がり、収入が上がることで物価も上がるという成長を意識させるインフレだけではないからこそ、「値上げが苦しい」と多くの方が感じる実情につながっています。

日本では物価上昇と実質賃金のバランスが重要になっている

日本銀行は、2026年4月の金融政策決定会合で政策金利を据え置きました。政策金利は0.75%程度まで引き上げられており、超低金利一辺倒の局面からは変化しています。

ただし、足元の物価上昇は、需要が強すぎて起きるインフレだけではなく、原材料・エネルギー・物流費・包装資材などのコスト上昇に由来する要素も大きく残っています。

そのため、日銀は物価上振れリスクに警戒しながらも、中東情勢や原油高が家計・企業収益に与える影響も見極める必要があります。

つまり、利上げで物価を抑えるだけではなく、賃金上昇・景気・家計負担のバランスを見ながら政策判断する局面です。

ねくこ

実質賃金は、2025年平均では4年連続マイナスでしたが、2026年に入ってからはプラス転換した月も出ています。

ただし、原油高や円安によって生活必需品の価格が再び上がると、実質賃金の改善が家計の体感に届きにくくなる点には注意が必要です。

※ 実質賃金は月ごとのボーナス・物価指数・統計対象で振れます。2025年平均ではマイナスでしたが、2026年1月分ではプラスの指標も確認されています。単月だけで判断せず、数カ月単位の推移を見ることが重要です。

インフレは本来「実質賃金の伸び」とセットが望ましい

一方でコスト増に起因する物価高は家計に負担を強いる構造的な問題となっています。

とくに海外輸入に依存している日本では、モノやサービスの物価上昇率が日本に居住する消費者の購入力に直結する国内賃金の伸びを上回る局面があり、実質的な購買力が低下しやすい状況が指摘されています。

持続的な経済成長のためには適度なインフレと賃金上昇の好循環が望ましいものの、物価だけが先行すると、消費マインドの冷え込みや景気減速にもつながりかねません。

ねくこ

以下では、なぜ近年、日本でこのような物価高騰(インフレ)が続いているのか、その背景要因を具体的に解説します。

【値上げラッシュ】日本のインフレを起こしている主原因を紹介

そして今、日本で起こっているインフレの主な原因となっている事象を紹介します。

原材料高騰・エネルギー価格上昇の影響

まず大きな要因として、原材料価格の高騰エネルギー価格の上昇があります。

コロナ禍からの影響がなお残る

世界的には2020年頃から新型コロナの流行によって供給の制約や需要の変化が起こり、農場や工場の労働者不足による供給不足や国内優先に回すことで輸出規制が発生したことで、食料や資源の国際価格が上昇基調に入りました。

そして、ポストコロナとなった現在も食料価格や供給体制がコロナ禍から完全に解消されておらず、現在も価格に影響している状況です。

ロシアのウクライナ侵攻が大きく影響

さらに拍車をかけたのが2022年以降のロシアによるウクライナ侵攻による影響です。

ウクライナとロシアは共にエネルギー資源や穀物の主要供給国であり、両国の紛争は世界的な原油・天然ガス価格の高騰や小麦・トウモロコシなど穀物価格の上昇を招きました。

ロシアから輸入しており価格影響度が高いもの

  • LNG・石炭・原油
    サハリン2などロシア産LNGは日本にとって重要な調達先。ウクライナ侵攻後、欧米がロシア産エネルギーを制裁対象にしたことで国際市場が逼迫し、日本の電気・ガス料金にも影響。
  • パラジウム・ニッケルなど
    制裁や物流混乱で調達が難しくなり、自動車・電子部品の原材料価格が国際的に高騰。

ウクライナから輸入しており価格影響度が高いもの

  • トウモロコシ・小麦
    黒海ルートが戦争で不安定化し、輸送が滞ることで国際相場が急騰。日本は直接の輸入比率は北米や豪州より小さいものの、世界価格の上昇が日本の飼料価格や小麦価格に転嫁されました。結果、パン・麺類、畜産物(肉・乳製品・卵)の価格上昇に波及しています。
ねくこ

ちなみに、日本など西側諸国はロシアへ経済制裁を行っているものの、ロシアからの水産物(カニ、サケ、イクラなど)は制裁対象外となっており輸入を継続しているため、価格への直接影響はエネルギーなどに比べれば限定的です。

一方、直接輸入していなくても、世界の供給バランスが崩れると、まわりまわって日本での価格にも影響します。

円安と日本の輸入依存体質

日本国内の物価高には、円安(円の対ドル価値下落)も大きく影響しています。

一昔前の「アベノミクス」は円安の土台を作った面がありますが、主な政策としては、

金融緩和の長期化

2013年以降、日銀は黒田総裁のもとで大規模な金融緩和(異次元緩和)を実施。

国債やETFを大量に買い入れ、金利をほぼゼロ以下に固定。

その結果、「日本は低金利を長期で続ける国」という市場の前提が定着しました。

円安を政策的に容認

アベノミクス初期の狙いは「円安で輸出企業を支援し、デフレを脱却する」こと。

2012年末ごろ1ドル=80円台だった円相場は、数年で120円近くまで下落(円安方向に)。

円安になったことで日本企業の商品にお買い得感が生まれ、日経平均株価も上昇したことで「円安=悪ではなく経済刺激策」として受け入れられました。

財政・構造改革との関係

上記の金融緩和に依存しすぎ、構造改革や財政健全化が十分に進まなかった面もあります。

そのため「成長力の弱さ+巨額の国債発行=金利を上げにくい国」という構図が固定化した面があります。

といった状況を呼び込んでいます。

ねくこ

実際、アベノミクスは功罪両面あると考えられます。

しかし、円安が長期化したことで円の価値が落ち、企業の輸出には追い風になった一方、原料を含めた輸入品を買う消費者にとっては物価高騰の要因になった点は否めません。

円安の輸入品高騰の考え方

先述の通り、日本は食料やエネルギーをはじめ多くの必需品を海外から輸入していますが、為替相場で円安が進行すると、輸入品の調達に必要な支払い額(円建て)が増加するため、その分が国内価格に上乗せされてしまいます。

米ドル円が1ドル100円から120円に「円安」になると、これまで100ドルのものを購入するのに100×100=10,000円で購入できたものが、100×120=12,000円となり、必要な円が増える(=国内消費者にとってコスト高)ことになります。

現在も日米の金利差が円安要因になっている

円安が進んだ背景には、日米の金利差があります。インフレ抑制のために米国が金融引き締めを行う一方、日本銀行は長く低金利政策を維持してきました。

金利差が開くと投資マネーは利回りの高いドルに流れ、相対的に円が売られるため円安ドル高が進行します。

この構図により、2022〜2024年にかけて1ドル=150円前後の歴史的な円安水準が生じました。その後、日本も利上げ局面に入りましたが、日米の金利差が大きい状態は続いており、円安圧力は残っています。

ねくこ

ただし、日本の物価高は賃金上昇だけで説明できるインフレではなく、原材料費や輸入コストの上昇を伴うため、それを抑制するために安易に利上げを行うことが難しい面もあります。

経済政策の結果として生まれた構造や、コロナや紛争といったコントロールできない要因が重なり、望まない物価高につながっています。

自給率の低い燃料と小麦が特に影響大

円安により輸入コストが増大した典型例が燃料と小麦です。

原油や穀物はドル建て取引のため、円安だと同じ数量でも支払う円額が増え、そのまま国内のガソリン価格や小麦製品価格の上昇要因となりました。

つまり、1ドル100円から150円などの円安になることで輸入コストは高くなりますし、日本の経済成長が停滞し他国が成長することで、相対的にさらに高く感じるという悪循環が生じます。

ねくこ

実際にガソリン価格は円安が是正されない限り高値圏が続きやすく、政府は補助金で小売価格抑制に動いているものの、根本解決には至っていません。

日本は「燃料」「小麦」自給率の劇的な改善は難しい

  • 短期的には:原発再稼働・省エネ・燃料調達先の多角化などでリスク緩和は可能ですが、即効性は限定的です。為替も日銀と米国の金利差に左右され、政治で完全に制御できるものではありません。
  • 中長期的には
    • 再エネ拡大や原発活用 → エネルギー自給率を引き上げ可能。
    • 食料については、農地や労働力制約から 劇的な自給率改善は難しい。ただし「飼料の国産化」「国産小麦の拡大」など一定の余地はあります。
    • 為替リスクに強い経済構造(海外投資収益の活用や輸出競争力強化)を作る方向が現実的です。
ねくこ

そのため、できることをやりつつ円の価値を一定程度は維持することが、私たち消費者の購入価格の安定化にはつながります。

こういった要因に対しても日本企業の多くは長年にわたり「価格据え置き」で企業努力によるコスト吸収を図る傾向が強く、消費者物価の伸びは抑えられてきました。

しかし近年の原料高・円安によるコスト増は企業努力の限界を超えており、企業が価格転嫁(値上げ)に踏み切るケースが急増した結果、2022年頃からは主要メーカーが相次いで希望小売価格の引き上げを表明して今日に至ります。

帝国データバンクの分析でも、2026年は前年より値上げ品目数が少ない一方、原材料や包装・資材高による価格転嫁が続いており、ナフサ不足などを要因とする値上げ再燃リスクも指摘されています。

ねくこ

企業側も原材料費・物流費の高騰分を価格に反映せざるを得ず、結果として消費者がその負担を負う構図です。

人手不足による人件費の高騰も値上げ要因

また、日本経済全体では少子高齢化による労働生産年齢層、中でも特に若年層の人手不足が深刻化しており、企業は人件費の上昇にも直面しています。

高齢化や労働力人口の減少に伴い、特に物流・外食・サービス業を中心に人件費(賃金)が上がっており、そのコストも商品・サービス価格に転嫁される一因となっています。

例えばトラック運賃や工場の人件費上昇や法規制などは食品の物流コスト増となり、商品の値上げ要因となっています。

ねくこ

賃金上昇自体は本来歓迎されるべきものの、現在の日本では物価上昇に見合うほど実質賃金が安定して伸びているとは言い切れない状況です。そのため、企業は利幅確保のためにやむなく価格へ上乗せする動きも出ています。

手取りが増えない原因には税や社会保険料も

さらに、日本の保険制度の維持のために、割合が多くなっている高齢者を中心とする医療費や年金を支えるための社会保険料も年々上昇しています。

そして「見かけの賃金は上がっても手取りが増えない」というのはつまり、額面年収が上がっても手取りは思うように上がらず、さらに生活必需品の価格が上がっていることに起因します。

このように、

  • 企業のコスト増(原材料・エネルギー・人件費)→価格転嫁
  • 賃金が上がっても税や社会保険料で手取りが増えにくい

という流れが複合的に作用し、インフレと“価格高騰による苦しさ”が持続している状況です。

まとめ|物価高の構造的原因と今後も続く可能性

以上の観点から、日本の物価上昇が収まりにくい背景には構造的な要因があることが分かります。

主な要因を整理すると、

  • 原材料・エネルギーの海外価格高騰
  • コロナ時代の影響による物流の供給制約
  • 長期的な円安による輸入コスト増大
  • 輸入依存が高い日本の経済構造
  • 企業のコスト増・賃上げによる価格転嫁

といった複合要因が重なっています。

さらに、額面の賃金が上がっても、上記のような物価高と少子高齢化による社会保障負担などが増大している状況から、私たちの生活に直撃している実情です。

ねくこ

インフレ自体は単独では良いことでも悪いことでもありません。

問題は「インフレが起こっても賃金からの手取りが十分に増えず、モノの価格だけが先に上昇し、買いにくい生活の苦しさを感じる」という点です。

総じて、現在の物価高騰は国際的な原料高」と「円安」という日本経済の弱点を突いた構造的インフレです。

私たちがこの問題に対し、変えられる部分に対して根本的に可能な限りの解決に向かおうとするか、それとも、なんとなく受け流して終わらせるか。

一人一人が現状や原因を正しく把握して、私たち自身の行動や政治・経済に対する評価を下すことが求められます。

参考・出典

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この記事を書いた人

編集部の資産形成担当。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、投資信託から株式まで幅広い知識を持ち、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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