迷ったら「オルカン」からスタート!iDeCoで運用できるおすすめ銘柄を紹介

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近年、老後資金の形成を自助努力で行う必要性が高まり、iDeCo(個人型確定拠出年金)を始める人が増えています。

そのなかでも人気なのが、全世界に幅広く投資できる投資信託

代表的な銘柄として挙げられるのが、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」です。

「オルカン」は低コスト、かつ年6~7%程度のリターンを狙えるメリットがあり、iDeCoやNISAで注目を集めています。

とはいえ、iDeCoには多数の運営管理機関(金融機関・保険会社)が存在し、取扱商品は機関ごとに異なるため、まずは自分が利用する機関でどんな商品が選択できるかを把握することが大切です。

本記事では、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が人気を集める理由や、その他のおすすめ銘柄をご紹介します。

ねくこ

iDeCoを始めようか迷っている方や、投資信託の銘柄選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

初心者におすすめは「インデックスファンド」と「全世界株式」

iDeCoを始める際、とくに資産運用初心者には信託報酬が安い「インデックスファンド」がおすすめです。

インデックスファンドは機械的に市場に連動するため運用コストを低く抑えられ、長期的に見ると多くのアクティブファンドよりも好成績を残すケースが少なくありません。

さらに、インデックスファンドのなかでも「全世界株式」に投資するタイプは、世界中の成長機会を逃さずに捉えることができる魅力があります。

ねくこ

いわゆる「オルカン」と呼ばれる投資信託は、年6~7%程度のリターンを期待できるとされ、初心者にも人気です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は今大注目

2024年は新NISAへの制度改正などにより、投資を始める人がさらに増加しました。

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称オルカン)は、NISA口座・iDeCoともに人気上位を維持している銘柄です。

全世界約3,000社の優良企業へ分散投資する点が最大の特徴で、「世界経済の安定成長をまるごと享受できる」という安心感が支持されています。

ねくこ

実際、「日経トレンディ2024年ヒット商品」で1位に輝いており、2024年に最も話題を集めています。

「大谷翔平売れ」「Vポイント」を抑えて1位に輝いているため、投資熱が高まった1年といえるでしょう。

インデックスファンドの運用成果は、アクティブファンドを上回るケースが多い

投資信託には大きく分けてインデックス(パッシブ)ファンドアクティブファンドがあります。

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種類インデックスファンド
(パッシブファンド)
アクティブファンド





特徴
手数料安い高い
画像:iDeCo公式サイトより引用

インデックスファンドのほうが優れた運用成果を残せる大きな理由は、手数料の安さです。

インデックスファンドは機械的に運用する分、人の手がかかりません。

人件費をはじめとしたコストが低く、手数料が安く抑えられています。

アクティブファンドは運用に関するコストが高く、投資家が負担する手数料が多くかかる分、リターンを削ってしまうのです。

また、投資信託では運用の専門家であるファンドマネージャーが運用しますが、ファンドマネージャーでも確実にリターンを得られるとは限りません。

ねくこ

毎月のわずかなコストの差でも、何十年にもわたって積み重なると、最終時に大きなパフォーマンスの差となって現れます。

初心者の方にとって、インデックスファンドのほうが無難な選択肢といえるでしょう。

iDeCoの運用で人気が高いのは「外国株式」

特にiDeCoでは、「外国株式」に資金を振り向ける投資家が多くなっています。

たとえば、「確定拠出年金統計資料(2024年3月末)」によると、20〜40代の3〜4割が外国株式ファンドをメインに選択しており、これは「海外の経済成長を取り込むチャンス」と判断している人が多いからでしょう。

ねくこ

昨今は投資マネーがグローバルに運用されています。世界各国の投資家が運用している状況では、「全世界の投資家の平均を持って運用し続ける」のが、無難な選択肢なのです。

また、これからどこの国や地域の経済が伸びるかはわからないため、全世界に丸ごと投資してしまうのが合理的な判断といえるでしょう。

米国をはじめとした海外株式は変動が大きい反面、期待リターンも高めです。

iDeCoは長期運用を前提とする仕組みなので、運用益が非課税になるメリットを最大化するには、リターンの高い資産クラスを取り入れるのが合理的だと考えられます。

今、iDeCoで人気の銘柄5選!

以下は、インデックスファンドのなかでも特に人気が高い5つの投資信託です。

ぜひ、銘柄選びの参考にしてみてください。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

\おすすめポイント!/

  • 米国を含む先進国の割合が9割、新興国が1割
  • 世界の優良企業へ分散投資ができる
  • 業界最安水準で低コストである
  • 分配金を出さないため効率よく運用ができる
総資産額48,036.52億円
信託報酬0.05775%
リターン・1年間:25.74%
・3年間(年率):21.11%
・5年間(年率):23.51%
取り扱っている証券会社の例松井証券
マネックス証券

※各項目の数値は、2024年12月時点

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、全世界約50カ国の企業に投資するインデックスファンドです。

純資産総額は4兆円を超えており、投資信託全体でもトップクラスの規模を誇っています。

ここ5年間のリターンは20%を超えており、優れたリターンを残していることがわかります。

ねくこ

ちなみに、信託報酬は年率0.05775%なので、100万円を投資しても年間で支払う手数料は600円にも満たない水準です。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

\おすすめポイント!/

  • 米国を代表する優良な500社へ厳選して投資できる
  • 米国経済の影響を受けやすい
  • 分配金を出さないため効率よく運用ができる
総資産額61,496.1億円
信託報酬0.09380%
リターン・1年間:36.65%
・3年間(年率):21.96%
・5年間(年率):23.23%
取り扱っている証券会社の例SBI証券
松井証券
マネックス証券

※各項目の数値は、2024年12月時点

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、米国の優良500社の株式へ投資するインデックスファンドです。

ここ数年の米国経済は絶好調だった影響もあり、オルカンよりも優れたリターンを残しています。

なお、S&P500とは、米国の主要500社の時価総額を加重平均して指数化したものです。

ねくこ

時価総額や業績などの条件を満たす企業しか指数に含まれないため、米国を代表する優良企業にのみ投資できます。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

\おすすめポイント!/

  • 8つの資産へ均等へ投資するため、ポートフォリオが安定している
  • 株式だけでなく債券や不動産へ投資したい人へ向いている
総資産額3,160.5億円
信託報酬0.14300%
リターン・1年間:13.57%
・3年間(年率):7.54%%
・5年間(年率):7.79%
取り扱っている証券会社の例松井証券
マネックス証券

※各項目の数値は、2024年12月時点

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、以下の8つの資産へ分散投資する投資信託です。

株式だけでなくさまざまな資産へ投資し、資産全体の値動きを安定化させ、リスクを低減させることが期待できます。

  • 国内株式
  • 先進国株式
  • 新興国株式
  • 国内債券
  • 先進国債券
  • 新興国債券
  • 国内REIT(不動産)
  • 先進国REIT(不動産)
ねくこ

ただし、運用資産の半分以上がリスク資産です。

リスクを分散させつつ、リターンも期待できる積極運用型の銘柄といえるでしょう。

たわらノーロード 日経225

\おすすめポイント!/

  • 日経平均株価に連動するシンプルな投資信託
  • 投資対象となるのは日本企業のみ
  • 中長期的には日経平均株価よりも良好なパフォーマンスを示す
総資産額1854.12 億円
信託報酬0.143%
リターン・1年間:22.89%
・3年間(年率):13.20%
・5年間(年率):12.12%
取り扱っている証券会社の例楽天証券

※各項目の数値は、2024年12月時点

たわらノーロード 日経225日経平均株価をベンチマークとしており、日本の有名企業に幅広く投資できる投資信託です。

投資先が日本人にとってなじみがあるため、シンプルな投資を行いたい方や日本株を長期運用したい方に向いています。

ねくこ

値動きがわかりやすく、低コストなので投資初心者でも始めやすい商品といえるでしょう。

日本株への投資を考えている場合、一つの選択肢となります。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

\おすすめポイント!/

  • 先進国を中心に全世界の企業へ幅広く投資できる
  • 様々な国や地域へ幅広く分散投資したい人におすすめ
総資産額5,628.4億円
信託報酬0.19100%
リターン・1年間:32.75%
・3年間(年率):17.36%
・5年間(年率):18.19%
取り扱っている証券会社の例楽天証券
松井証券

※各項目の数値は、2024年12月時点

楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、全世界の企業へ幅広く投資する投資信託です。

投資先の内訳は先進国が7~8割、新興国が2~3割となっており、新興国が経済成長したときの恩恵も受けられます。

ねくこ

「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」という、全世界の株式市場に連動する指数を参考にしています。

投資対象は約9,000銘柄で構成されており、分散効果は十分です。

その他、おすすめの金融機関はこちら

また、上記の銘柄のほか、上記記事で紹介している金融機関ではさまざまな銘柄を扱っており、しかも手数料も割安です。

ねくこ

下記表にもまとめてありますが、これからiDeCoを始めるという方はぜひ、参考にしてくださいね。

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iDeCo商品取扱本数おすすめな人おすすめポイント公式サイト
39本大手かつ人気があるところで始めたい人・加入者数No.1
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34本ゆっくりと相談してじっくり決めたい人・事前予約で店舗相談可能
初心者向けの商品が多め
・コールセンター対応時間が長い
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27本AppleやAmazonなど米国株式投資をしたい人「NASDAQ100指数」に連動するiDeCo商品が買える
・人気のeMAXIS Slimシリーズが6本
・サポート体制が厚い
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40本迷ったらまずはここ・業界最多準のラインナップ
・人気のeMAXIS Slimシリーズが11本
・ポイントサービス対象
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26本auユーザー・Pontaポイントがもらえる
・auユーザーはポイントが2倍
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ねくこ

「もっと銘柄選びの詳細を知りたい・・・!」という方は、下のタブを押してくださいね。

じっくりiDeCoの金融機関&銘柄を選ぶと良いですよ!

iDeCoの銘柄選びについて、もっと詳しく知りたい方はコチラもお読みください!

iDeCoの商品を選ぶポイントは「信託報酬」「リターン(直近の成果)」「純資産残高(実績)」

iDeCoで選べる運用商品は多岐にわたりますが、まずは「将来どのくらいの資産を作りたいのか」という目標額をイメージしておきましょう。

そして、信託報酬リターン(直近の成果)純資産残高(実績)の3つの要素を確認し、どの程度のリスクを取るか、どのくらいのリターンを期待するかを考えたうえで、商品を選ぶことが大切です。

信託報酬(安いものがおすすめ)

信託報酬とは、投資信託を保有している期間中に発生する手数料です。

投資信託は運用を専門家に任せられる金融商品なので、管理や運用にかかる費用を投資家が負担します。

日々、信託財産から差し引かれる形で支払います。

ねくこ

信託報酬の平均的な相場は、純資産総額に対して年率0.1%~2.5%程度です。

ただし、信託報酬が年率0.5%を超える投資信託に関しては高い水準といえるため、購入するかどうかを慎重に判断しましょう。

なお、インデックスファンドとアクティブファンドの手数料の目安をまとめると、以下のとおりです。

  • インデックスファンド:0.1%~0.5%
  • アクティブファンド:1.0%~2.5%

ポイント

  • アクティブファンドは高コストでも成績が上回るとは限らない
  • トータルの運用成績に大きな差が出ないなら、コストが安いインデックスファンドを選んだほうが合理的

トータルリターンの実績があるもの

投資は「資産を増やすため」に行うものですから、どの程度のリターンが期待できるのかを把握することは欠かせません。

投資信託を購入する前に、トータルリターン(運用利回り)を確認しましょう。

長期的(イメージとしては20年以上の運用)で見たとき、代表的な資産ごとのトータルリターンの相場は以下のとおりです。

  • 海外株式:7%前後
  • 国内株式:5%前後
  • 海外債券:3%前後
  • 国内債券:1%前後

資産の中でも、株式、特に海外株式は高いリターンを見込めることがわかります。

ねくこ

もちろん、上記は過去の実績に基づく相場ではありますが、きちんと自分のリスク許容度に合わせて投資対象を選定しましょう。

純資産残高が増えている銘柄

純資産総額とは、投資信託の規模です。

純資産残高が多いほど運用成績が伸びており、多くの投資家からマネーが集まっている(=人気がある)と考えられるため、今後も安定的に運用されるという期待が持てます。

目安としては、最低でも50億円以上ある投資信託を選ぶとよいでしょう。純資産残高が低い投資信託は「繰上償還」といって、運用が中止されるリスクがあります。

ねくこ

なお、純資産残高は投資信託の全体資産の中から負債(すでに発生している運用費用など)を差し引いて算出します。

そもそもiDeCoの運用商品ってどんな種類があるの?

iDeCoで選択できる運用商品は、「元本確保型」「元本変動型」の2種類があります。

その名の通り、元本確保型は確実に元本を守ることができ、元本変動型は資産が運用状況次第で変動します。

元本確保型

元本確保型商品は、拠出した資産の元本が確保される商品なので、「元本割れは絶対に避けたい」という方に向いています。

定期預金または保険なども、この元本確保型といえます。

元本確保型のメリット

元本確保型の最大のメリットは、資産がマイナスになる状況を回避できる点にあります。

運用期間中に景気が悪化しても、拠出した金額は少なくとも受け取れるので、心理的な不安が少ないことが魅力です。

また、リスクを取った運用をしたくない方にとっては、安心感が大きい点も見逃せません。

元本確保型のデメリット

一方で、低金利の現状では資産を大きく増やすことは期待しにくく、iDeCoの非課税メリットを十分に活かせない可能性があります。

得られる運用益が極めて小さい場合、口座管理などの手数料負けが生じるケースもあります。

さらにインフレが起こると、実質的な購買力が下がり、結果として“元本を確保したはずなのに実質的には目減りしている”という状態になるリスクにも注意が必要です。

元本変動型

投資信託を使った運用が元本変動型に該当します。

積み立てたお金を株式や債券、不動産投資信託(REIT)などに投資するため、将来受け取る年金資産の額が、運用成績によって変動する点が大きな特徴です。

元本変動型のメリット

運用状況が良ければ、拠出した金額以上に資産を増やすことができるメリットが挙げられます。

iDeCoは非課税で運用益を再投資できるため、複利効果を最大限に活かしやすいのも魅力です。

特に長期でコツコツと積み立てる人にとっては、インフレリスクをヘッジしつつ高いリターンを狙える手段となります。

元本変動型のデメリット

ただし、運用結果次第では拠出した資産が目減りするリスクがあります。

いわゆる“元本割れ”が発生する可能性があるので、株価や景気動向に振り回される恐れもあります。

投資の世界では「リスクを取るほどリターンを得られる可能性が高まる」といわれますが、その分、損失リスクも忘れてはいけません。

投資信託(元本変動商品)を理解しよう

投資信託とは、投資家から集めた資金をひとつにまとめ、運用の専門家が株式や債券などさまざまな投資対象に分散して投資する金融商品です。

専門知識がなくてもプロに運用を任せられるメリットがあり、少額から始められるため、初心者の方とも相性が良いとされています。

投資信託の種別

引用:SBI証券

投資信託には多様な種類があり、投資対象となる資産投資対象となる地域によって期待できるリターンやリスクが異なります。

なかには「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」のように、複数の資産に分散投資するバランス型の投資信託も存在します。

ねくこ

実際に購入する際には、「どれほどのリターンを狙うのか」「どれだけのリスクを容認できるのか」をイメージしておくと、銘柄選びがスムーズになります。

投資対象資産

投資対象資産ごとの特徴をまとめ、リスクが低い順に並べると、以下のようになります。

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種類特徴リスク
バランス型国内外の株式や債券、不動産投資信託(リート)など複数の資産に分散投資する投資信託
(3 / 5.0)
債権国や地方公共団体、企業などが投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券
(3 / 5.0)
リート(不動産)賃貸収入や売却益を投資家に分配する不動産投資信託
(4 / 5.0)
コモディティ金や原油・穀物などの現物資産
(4.5 / 5.0)
株式企業が事業資金を調達するために発行する証券
(4.5 / 5.0)

投資対象の資産は大きく5つに分けられ、リスクの低い順に

バランス型 ➡ 債券 REIT(不動産) コモディティ 株式

というイメージです。

運用にあたっては、それぞれの資産をどう組み合わせるか、もしくは「株式100%で高いリターンを狙う」など、自分のリスク許容度や投資スタイルに合わせたポートフォリオを構築することが大切です。

投資対象地域

投資信託ごとに、投資対象となる国や地域が異なります。

大まかには「国内」「先進国」「新興国」の3つに分類され、それぞれメリットとリスクが存在します。

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対象地域特徴
国内日本為替変動リスクがない
投資初心者も始めやすい
海外に比べリターンは低め
先進国米国や欧州など、主に経済が大きく発展している国経済成長が見込める
新興国に比べ政治・経済が安定している
為替変動リスクがある
新興国アジアや中南米諸国高い経済成長が見込める
為替変動リスクがある
政治経済のリスクが高い
各商品の比較
ねくこ

「どの地域の経済が伸びるか分からない」という前提であれば、全世界株式へ一括投資する投資信託を選ぶ方法もおすすめです。

投資のリスクとリスクヘッジも押さえておこう

投資をするうえで見落とせないのが、リスクの存在です。

市場価格や為替、金利といった要素は常に上下を繰り返し、不況やリーマンショック、コロナショックなどの大きな暴落がいつ起きるかを正確に予測することはできません。

ねくこ

投資は高いリターンを得られる可能性を秘めていますが、「損をするかもしれない」というリスクが伴う点を必ず理解しておきましょう。

以下に、簡単にリスクの要素と、リスクヘッジの方法をまとめました。

iDeCoの投資は、どんなリスクを考えておく必要がある?

まずは、リスクにはどのようなものがあるのかを見て行きましょう。

元本割れリスク

  • 内容
    購入した金融商品の価値が下落し、投資した金額(元本)を下回るリスクです。
  • 背景要因
    • 景気後退や不況に伴う株価下落
    • 企業業績の悪化や財務状況の変化
    • 政治・経済情勢の不安定化など
  • ポイント
    経済や市場の状況は誰にも完全に予測できないため、購入後に不況が訪れると元本割れが起こる可能性があります。

金利変動リスク

  • 内容
    金利の変動によって、保有資産の価値や収益が影響を受けるリスクです。
  • 具体例
    • 債券価格と金利
      市場金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が低下すると債券価格は上昇する。
    • 企業の借入コスト
      金利の変動は企業の利息負担にも影響し、株価の変動要因となる。
  • ポイント
    日本銀行の金利政策や各国の金融政策が、市場全体や投資商品の価格に大きく作用する点を覚えておきましょう。

為替変動リスク

  • 内容
    為替相場(円と外貨の交換レート)の変動によって、外貨建て資産の価値が上下するリスクです。
  • 具体例
    • 円高 → 海外資産の円換算時価がマイナス方向に作用
    • 円安 → 海外資産の円換算時価がプラス方向に作用
  • ポイント
    • 為替相場の変動は、輸出企業・輸入企業の業績にも影響し、株価の上昇・下落要因にもなる。
    • 海外資産に投資するときは、為替による損益も考慮する必要があります。

信用リスク

  • 内容
    発行体(企業や国など)の財務状況が悪化し、利息や元本が支払われない事態に陥るリスクです。
  • 具体例
    • 債務不履行(デフォルト)
    • 倒産や経営破綻
  • ポイント
    発行体が破綻すると、投資金額が戻らない可能性があり、最悪の場合は投資資金がゼロになることも起こり得ます。
ねくこ

リスクを知ることで、どんな商品を選ぶかの価値観や、運用中にも動きが可視化されます。

長期投資でリスクヘッジをしよう

投資には必ずリスクが伴い、そのリスクを完全になくすことはできません。

しかし、長期分散投資を実践することでリスクを軽減することは可能です。

ねくこ

iDeCoで老後資産を作る際には、時間を味方にする長期投資を意識しましょう。

以下のポイントを押さえて、運用すると良いですよ!

長期投資の実践

  • 運用期間が長いほどリスクが平均化
    一般に、運用期間が長くなるほど期待リターンが平均に収れんし、価格変動のリスクが小さくなるといわれています。明確な基準はありませんが、20年以上を目安に考えると良いでしょう。
  • 複利効果で資産が加速度的に成長
    長期投資では、運用益を再投資することで「複利効果」を最大限に活かせます。利益が利益を生み出すサイクルを続けることで、資産が加速度的に増える可能性が期待できるのです。

スイッチング・資産配分の変更

  • スイッチングとは?
    現在保有している運用商品を売却し、その資金で別の運用商品を購入する行為を「スイッチング」といいます。iDeCoでは、株式から定期預金への移行など、自分のリスク許容度に合わせて商品を乗り換えることが可能です。
  • ライフステージやリスク許容度の変化に対応
    たとえば、60歳が近づいてきたときに株式の一部を定期預金へ移すことでリスクを低減したり、反対にリスクをもう少し取れると判断した場合には、より積極的な資産配分に変更することもできます。
  • 利益確定の手段としても有効
    値上がりした資産を売却して利益を確定させる役割もスイッチングにはあります。適切なタイミングでのスイッチングを行い、資産全体のバランスを常に自分の目標やライフステージに合わせて最適化していきましょう。

受給時期を遅らせる

  • iDeCoは60歳以降に受取り開始が可能
    原則として、60歳以降の任意のタイミング(最長75歳まで)で資産を受け取れます。もし予定していた時期に相場が下落しているなら、受給開始を遅らせて運用を続けることも選択肢の一つです。
  • 運用を継続する余裕がある場合に有利
    iDeCoの資産がすぐに必要ないなら、あえて受給時期を遅らせることで長期的な運用益を狙えます。こうした柔軟な受取タイミングは、iDeCoのメリットの一つといえるでしょう。

まとめ

投資はリスクをゼロにはできませんが、

  • 長期投資
  • 分散投資
  • スイッチングによる資産配分の調整
  • 受給時期の柔軟な選択

などを組み合わせることで、リスクを抑えつつリターンを狙うことが可能です。

ねくこ

iDeCoで老後資金を準備するなら、一日でも早く始めて長期投資のメリットを存分に活かし、安定的な資産形成を目指しましょう。

おすすめポートフォリオをイメージしておこう

iDeCoでは、1つだけの銘柄を選択して集中的に運用することが可能です。

また、複数の銘柄を購入して分散投資するという選択肢もあります。

自分の運用目標やリスク許容度に合わせて、最適な運用方法を決めましょう。

安定投資でローリスク・ローリターン運用

安定的に投資したいと考えている方は、リスク資産と無リスク資産への投資を50%ずつくらいで考えるとよいでしょう。

定期預金・保険の元本確保型商品を選ぶと、確実に老後資金を貯められる一方で、リターンはそこまで期待できません。

また、iDeCoの運用益が非課税になるというメリットも活かせません。

ねくこ

そのため、株式や債券への投資を通じて、ある程度のリターンを狙うとよいでしょう。

株式と債券の関係は、「株価が上がると債券価格は下がり、反対に株価が下がると債券価格は上がる」という逆相関にあるといわれています。

積極投資でハイリスク・ハイリターン運用

積極的にリターンを狙いたい場合は、株式100%(に近い)ポートフォリオを組むとよいでしょう。

「オルカン」100%であれば、長期的には6%~7%程度のリターンを狙えます。

ねくこ

「株式100%」というポートフォリオではリスクが大きすぎる、という方は株式だけでなく債券を一部混ぜるのがおすすめです。

ただし、効率よく資産を増やすには株式がポートフォリオの軸となるため、最低でも50%は株式を含めましょう。

バランス型もあり

手間をかけずに分散投資したい場合は、バランス型の投資信託を購入するのも一つの手段です。

リスクを抑えながら、長期的に3%~5%程度のリターンを狙えます。

バランス型であれば、運用期間が短くても価格変動を抑えながら、安定的に運用できる期待が持てます。

資産だけでなく国や地域も分散できるため、初心者から長期運用を目指す投資家まで、幅広い層に適した選択肢といえます。

終わりに|迷ったらまずはオルカンから始めてみるのが良し

今回は以上です。

iDeCoにはさまざまな運用商品が用意されていますが、迷ったら「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」をはじめとした、全世界の企業へ投資する投資信託を選ぶとよいでしょう。

マネックス証券松井証券が取り扱っているため、興味がある方は口座開設を検討してみてください。

ほかにも、米国のS&P500へ投資する投資信託先進国へ幅広く投資する投資信託も人気です。

株式だけでなく債券やREITなどの資産へ幅広く投資したい場合は、バランス型ファンドも検討するとよいでしょう。

iDeCoは税制優遇があり、通常の投資よりも有利な条件で資産形成を行えます。

運用期間が長いほどリターンが安定するうえに複利効果を活かせるため、できるだけ早くスタートしたほうがよいでしょう。

ねくこ

老後生活における経済的な不安を感じている方は、ぜひ自分に合った証券会社を選択し、iDeCoをスタートしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

お金に関する基本的な知識から貯金のコツ、資産形成まで幅広く伝えるメディア「@nextマガジン」の中の人。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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