この記事で分かること
- 新NISAにある「つみたて投資枠」「成長投資枠」の特徴や違い
- それぞれの枠にある具体的な銘柄や向いている人
- どっちをどの配分で投資すべきかや、具体的なおすすめ金融機関
新NISAでは、従来のNISA制度と比較して非課税枠が大幅に拡充されただけでなく、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの投資枠が同時に利用できるようになりました。
しかし、
と、迷って始められないという方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の仕組みや違いをわかりやすく解説しながら、具体的な配分例や投資スタイル別のおすすめ活用法をご紹介します。
どちらの枠も上手に組み合わせることで、新NISAのメリットを最大限に活かせるはずです。
ぜひ最後までご覧いただき、自分に合った新NISA活用プランを見つけてください。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いは主に4点ある!詳しく解説
2024年から始まった新NISAでは、非課税枠の拡充とともに「つみたて投資枠」「成長投資枠」の2種類を合わせて利用できるようになりました。
しかし、両者の違いが分かりにくいために「どちらを使ったらいいの?」「どのくらい配分すべき?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、新NISAの2つの枠について「初心者に向くか」「経験者向けか」を意識しながら、4つのポイントに絞って違いを解説します。
自分に合った投資スタイルを見極めるきっかけにしてみてください。
新NISAつみたて投資枠成長投資枠の違いは4つ
- 年間投資枠
- 非課税保有額
- 購入方法
- 運用できる商品
年間投資可能額
まず、年間投資可能額を比較すると、
- つみたて投資枠:120万円/年
- 成長投資枠:240万円/年
と、なっています。
年間120万円までの「つみたて投資枠」・・・投資初心者や、リスクを抑えながら少額でコツコツ積み立てをしたい方が使いやすいでしょう
年間240万円まで投資できる「成長投資枠」・・・一方、ある程度投資経験や軍資金があり、まとまった金額を大きく増やしたい方
非課税保有限度額
次に、非課税保有限度枠。これは、
- つみたて投資枠:1,800万円まで
- 成長投資枠:1,200万円まで(つみたて枠との合計で1,800万円)
となっています。
つみたて投資枠のみなら上限の1,800万円まで使えますが、成長投資枠だけでは1,800万円分は埋められない点に注意しましょう。
NISA=元金1,800万円まで非課税と思う方がいらっしゃいますが、「成長投資枠」のみでは1,800万円まで非課税にならない点に注意です。
「リスクは抑えたいし、非課税枠も最大限使いたい」という人は、「つみたて投資枠」を中心に枠を埋めることを検討してみてください。
購入方法
また、NISAで運用できる銘柄の購入方法に関しては、
- つみたて投資枠:積立購入のみ
- 成長投資枠:積立・一括(スポット)購入が可能
となっています。
「つみたて投資枠」では、毎月など一定のタイミングでコツコツと買い増していく「積立投資」が基本です。
一度に多額を投じるリスクを抑え、時間を分散した投資がしやすいメリットがあります。
一方、「成長投資枠」は、積立投資に加えて、スポット購入ができる柔軟性が特徴です。
「まとめて投資して値上がり益を狙いたい」という方にはこちらが向いているでしょう。
投資対象商品
そして、どんな「投資先があるのか」という投資対象商品に関しては、
- つみたて投資枠:長期・分散投資に適した一定の投資信託のみ(株式単一ファンドなど、ハイリスク商品は対象外)
- 成長投資枠:上場株式・ETF・投資信託など幅広い
「つみたて投資枠」は、金融庁が厳選した投資信託のみに限定されており、初心者でも長期投資に取り組みやすいよう配慮されています。
「成長投資枠」の方は、個別株やETF、その他の投資信託を含めて選択肢が広い分、銘柄選定にある程度の知識やリサーチが求められます。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」それぞれ、どんな人におすすめ?
以上のことから、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を、それぞれおすすめする立場や価値観の人を解説します。
そして、上記の2枠はもちろん併用も可能です。
併せて、投資目的・リスク許容度・運用期間によってどのように配分を決めればよいかも気になる部分だと思います。
よって、「つみたて投資枠を中心にしつつ一部を成長投資枠に」など、いくつかのパターンを紹介していきます!
つみたて投資枠は「初心者・安定志向者向け」
おすすめな人
- 売買タイミングの見極めに自信のない方
- 銘柄選びが不安な投資初心者の人
- 少額で長期的に資産を形成したい人
- 運用の手間をあまりかけたくない人
つみたて投資枠は、そもそもが長期・積立・分散投資を前提に設計された枠です。
金融庁が定めた基準を満たす投資信託のみが対象商品となっており、初心者でも商品選びの負担が少なく始めやすいのが大きな特徴です。
メリット
- 少額から積立できる
初期投資資金が少なくても、月々数千円〜数万円でコツコツ積み立て可能。 - 分散投資でリスク軽減
複数の銘柄や資産クラスに分散投資できるため、価格変動リスクを抑えやすい。
デメリット
- 一括投資ができない
大きな資金を一気に投入しにくい。短期的な値上がり益を狙いづらい。 - 短期運用には向いていない
基本的に長期投資向けの仕組みなので、数ヶ月〜1年単位での利益確定には不向き。
投資経験が少ない人・リスク耐性が低い人へのアドバイス
- 時間分散のメリットを活かす
積立投資は相場の上下に関わらず一定額を購入し続けるため、「高値づかみ」のリスクを平均化できます。投資の経験が浅い方でも安心感を持って始められるでしょう。 - 「コア・サテライト戦略」でつみたて投資枠を活用
投資全体のコア(中心)を「つみたて投資枠」の安定型ファンドやバランスファンドで固め、サテライト(補助)部分を「成長投資枠」でリスクを少し取りながら運用する、といった組み合わせが有効です。
投資目的やリスク許容度・運用期間を踏まえながら、それぞれの枠のメリットを活かせるよう組み合わせるのがポイントです。
「つみたて枠を中心に安定運用しながら、一部を成長投資枠に回してリターンを狙う」という戦略は、特に初心者〜中級者におすすめです。
成長投資枠は「高リターンを狙いたい人向け」
おすすめな人
- 値動きを見ながら投資のタイミングを決めたい方
- 余裕資金で集中的に投資して積極的に値上り益を狙いたい方
- 配当や優待を目的に株式投資をしたい方
- 株式や投信など幅広い投資対象に投資したい方
- 積立だけでなく、一括(スポット)購入も試してみたい方
成長投資枠は、上場株式やETF、投資信託など商品の選択肢が幅広いのが特徴です。
「リスクを取りながら大きなリターンを狙いたい」「個別株投資で配当や株主優待を受け取りたい」といった投資スタイルに向いています。
メリット
- 商品の種類が幅広い
個別株やETF、株式型投信など、投資先を自由に選べる。 - 株式投資の配当金も非課税で受け取れる
高配当銘柄などを狙えば、配当での収益も非課税枠内で受け取れる。
デメリット
- リスクの見極めが必要
個別株投資は銘柄選定や売買タイミングで運用成績が大きく変わる。 - 非課税投資枠は成長投資枠だけで使い切れない
新NISAの非課税保有限度額はつみたて投資枠1,800万円、成長投資枠1,200万円と定められており、成長投資枠だけで1,800万円を運用することはできません。
ある程度投資に慣れている、リスクを取れる人へのアドバイス
- 一括購入と積立の併用
「一括買い」で値上がり益を狙いつつ、「積立買い」でリスクを平均化するなど、資金の一部を分けて運用方法を変える戦略も効果的です。 - 成長投資枠を積極的に活用
高いリターンを狙いつつ、暴落リスクなどを考慮しつつ運用しましょう。
自分の中に法則を作るなど、リスク管理を徹底していきましょう。
1銘柄に集中しすぎると価格変動の影響を大きく受けやすいので、複数銘柄やセクター分散を心掛けることも大事です。
投資目的・リスク許容度・運用期間によって配分を決めるコツ
そして、併用の仕方や割合の決め方ですが、「つみたて投資枠を中心にしつつ一部を成長投資枠に」など、ライフステージや投資スキルに合わせて複数のパターンがあります。
無限に挙げることが出来てしまいますが、たとえば以下のように考えてみましょう。
初心者 or リスク耐性が低い場合
- コアをつみたて投資枠に:月々の積立でコツコツ資産形成
- サテライトで成長投資枠を少額だけ活用(ETFなど比較的リスクが低めのものを選ぶ)
- 運用期間はなるべく10年以上と考え、値下がりリスクをじっくり回復させるつもりで運用していき、値下がりパニックでも売らない。
中級者 or 多少のリスクが取れる場合
- 半々くらいで併用:つみたて枠で安定部分を確保しつつ、成長投資枠でリターン拡大を狙う
- 余裕資金は成長投資枠で個別株やテーマ型ETFなどにも挑戦
上級者 or リスク耐性が高い場合
- 成長投資枠をメインにしながら積立投資枠も上限の120万円まで使う
- タイミングを見て一括購入や分散購入を使い分けて利益を最大化
- 資金の一部はリスクヘッジのためにインデックス型投信やバランスファンドで手堅く運用
といったポートフォリオを参考に、運用していってみてください。
上級者の方が、総じて成長投資枠に積極的になる傾向にあることは間違いありませんが、資金や管理コストがかかることも事実です。
併せて「お金」「時間」「ポリシー」も鑑みて、決めて行きましょう。
「成長投資枠」でしか買えない商品もあるから、目的に応じて選択を
また、NISAを通じて
と考えている人は、成長投資枠の活用が不可欠です。
一方、「投資信託中心であれば十分」「銘柄選びはしたくない」という場合は、つみたて投資枠だけでも満額までしっかり使う価値があります。
資産運用を通じて、欲しい金額や思い描く未来もあると思います。
こちらも併せて、決めていくと良いですよ。
NISAで運用可能な商品について詳しく知ろう
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | おすすめな人 | |
投資信託 | あり | あり | 投資初心者 |
株式 | なし | あり | リターンを期待したい人 |
ETF/ETN | 一部あり | あり | 低コストで運用してみたい人 |
REIT | なし | あり | 不動産投資を少額からスタートしたい人 |
新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを使い分けることで、幅広い商品に投資できるようになりました。
とはいえ、どの枠でどの商品が買えるか、一覧で把握できるとイメージがつきやすいでしょう。
そこで、ここでは具体的にどんな金融商品に投資できるのかを、「つみたて投資枠」「成長投資枠」毎に表してみました。
各商品も併せて下記で確認してみてくださいね!
投資信託:投資初心者におすすめ
投資信託とは、多くの人からお金を集めて、そのお金を専門家が株や債券、不動産などに投資し、その運用結果を分配する仕組みのことです。
簡単に言うと、「みんなでお金を出し合って、プロに投資をお任せする商品」です。
少額から運用を始められ、商品によっては自動積立にも対応していることが特徴です。
メリット
- 分散投資でリスク軽減
1つの商品で複数銘柄・資産クラスに投資できるため、価格変動リスクが分散される。 - 少額から始められる
月々1,000円〜1万円など、手軽にコツコツ積み立てられる。
デメリット
- 元本保証はなし
あくまで投資商品なので、価格変動リスクや運用結果に左右される。 - 運用コスト(信託報酬)がかかる
ファンドによっては手数料が高めの場合もあるので要チェック。
おすすめな人
- 投資初心者
- 長期運用したい人
- 分散投資をメインに考える人
つみたて投資枠だけでなく、成長投資枠にも投資信託は存在します。
リスクを抑えながら大きな金額を長年かけてリターンを狙いた人は、「投資信託一本」で両枠をフル活用するのもよいでしょう。
株式(国内/海外):リスクを理解しつつリターンを期待したい人
株式投資とは、企業が発行する株式を購入して、その企業の一部の所有者になる投資方法です。
株式を持つことで、その企業が成長したり利益を上げたりしたときに利益を得るチャンスがあります。
NISAの場合でも、国内株式だけでなく海外株式も選べ、配当金や株主優待を得られる銘柄も多いです。
メリット
- 配当金や株主優待を受け取れる
株主ならではの楽しみがある(国内株式のみ優待が多い)。 - 値上がり益を狙える
企業の業績や成長性によって株価が大きく上昇する可能性がある。
デメリット
- 投資信託よりリスクは高め
個別銘柄投資は分散効果が薄いので、1社の株価変動リスクをダイレクトに受けやすい。 - 為替リスク(海外株式の場合)
円安・円高の影響を受ける。
おすすめな人
- 株主優待を受け取ってみたい(国内株式)
- 配当金を受け取ってみたい
- 投資したい企業がある
- リアルタイムに取引を楽しみたい
成長投資枠で株式を運用した場合、上限1,200万円までの元金から得られる運用益が非課税になるため、既に株式投資を行っている方や配当狙いの方は、積極的に新NISAも活用しましょう。
ETF/ETN(国内/海外):低コストで運用してみたい人
ETF(Exchange Traded Fund)は、「証券取引所に上場している投資信託」です。
株式のように市場で売買できる投資信託で、株式と投資信託の“あいのこ”のような性質を持っています。
主に株式や債券、金、指数などの値動きに連動する運用を目指し、日中でも取引可能です。
日経平均株価に連動したもの、TOPIX(東証株価指数)に連動したもの、全世界株式など、国内外の市場や指数に連動・投資可能なものです。
メリット
- 分散投資が可能
インデックス(指数)に連動するため、1つのETFで複数銘柄への投資ができる。 - コストが比較的低い
通常の投資信託より信託報酬が低めに設定されているケースが多い。
デメリット
- 自動再投資がない
分配金を再投資するには自分で買い増し手続きをする必要がある。複利効果がやや活かしづらい。 - 価格変動がリアルタイム
市場状況をこまめにチェックする人に向いている。
おすすめな人
- 投資初心者で少額から投資したい人
- 市場に迅速に対応して柔軟な取引を行いたい人
- コストを抑えて自由度の高い投資をしたい人
「つみたて投資枠」で購入できるETFは一部に限られます。
商品選択に迷ったら、まず「投資信託」で長期的な積立投資をしてから、慣れてきたら成長投資枠でETFに挑戦するのも良いでしょう。
REIT(国内/海外):不動産投資を少額からスタートしたい人
REIT(Real Estate Investment Trust)は、日本語で「不動産投資信託」といいます。
多くの投資家から集めた資金で不動産を購入・運用し、その収益を投資家に分配する仕組みです。
少額から不動産の分散投資が行えます。
簡単に言うと、「プロに不動産投資をお任せできる商品」です。
不動産版の投資信託と言っても良いでしょう。
メリット
- 安定した分配金が得られる可能性
賃料収入などをもとに分配金が支払われる。 - 少額で不動産投資ができる
直接マンションを買うなどに比べてはるかにハードルが低い。
デメリット
- 景気動向・金利の影響
不動産市況によって価格や分配金が変動。 - 自然災害リスク
地域の災害や物件の損壊リスクを考慮する必要がある。
おすすめな人
- 不動産投資に興味があり、少額で始めてみたい人
- 安定的なインカムゲイン(分配金)を重視したい人
REITはつみたて投資枠の対象外となるため、成長投資枠での運用が中心になります。
不動産市況や災害リスクなども見据えて、銘柄選びを慎重に行いましょう。
その他:IPO・PO・立会外分売・単元未満株
その他の投資先としては、
IPO(新規公開株)
- 企業が株式を初めて市場に公開すること。
- メリット:公開価格より初値が高くなると大きなリターンを得られる可能性。
- デメリット:抽選に当選しないと購入できない。下落リスクもある。
- おすすめな人:成長が期待できる企業に早期参入したい人。
PO(公募・売出)
- 既上場企業が新たに株式を発行(公募増資)または大株主が既存株式を売出すこと。
- メリット:割引価格で購入可能、購入手数料が無料の場合も。
- デメリット:増資・売出による株価下落リスクがある。需要が低ければ価格が伸び悩む。
- おすすめな人:すでにその企業を応援している・業績を信頼している人。
立会外分売
- 取引時間外(立会外)に、大口株主がまとめて売る株式を小分けにして売却する手法。
- メリット:買付手数料が無料、前日終値より割安で買えることが多い。
- デメリット:必ずしも値上がりするわけではない。抽選に当たらないと購入できない。
- おすすめな人:短期売買が好き、少額でちょっとお得に購入してみたい人。
単元未満株(ミニ株)
- おすすめな人:まずは小さく株式投資を試してみたい人。
- 通常100株からの売買単位を、1株単位で購入できる制度。
- メリット:少額で分散投資できる。好きな銘柄を1株から試せる。
- デメリット:リアルタイムで取引できない、注文方法が限られる、優待が受けられない場合が多い。
などがあります。
投資信託&一部ETF以外はすべて「成長投資枠」の話になりますが、投資してみたい!という商品を中心に検討するのも選択肢のひとつです。
自分の投資目的やリスク許容度に合わせて選択してみよう
あるいは、叶えたい目標に対して逆算して、リスクをどれだけとるかで投資配分を決めるのも良いと思います。
ポイント
- 投資の目的を明確にする
- 将来の資産形成、配当収入重視、株主優待目的など自分のゴールを明確に。
- リスク許容度を考える
- 安定型(投信主体)でコツコツいくか、株式やREITで積極的にリターンを狙うか。
- 投資期間を見据える
- 結婚・出産・住宅購入などライフイベントが近い場合は手元資金を厚めに残す、など計画的に。
取り扱い商品や手数料は金融機関によって異なります。
まずは証券会社のサイトや無料のライフプランナー相談などを活用して、自分に合った投資スタイル・投資先を比較検討してみましょう。
新NISAを上手に活用し、非課税メリットを最大限に活かしながら、着実な資産形成を目指してください。
編集部作成:「つみたて投資枠」「成長投資枠」の併用ポートフォリオ
大前提、安定志向×そこまで積み立てる資金に余裕がない場合は、「つみたて投資枠」1本で構いません。
しかし、「将来的に余裕が増えた場合」「併用・連動して大きなリターンを狙う」といった場合、実際に以下のポートフォリオのような動きで資産を積み上げていくことを狙っていくことを検討してみてください。
戦略①:【安定志向】で、つみたて投資枠の延長として成長投資枠を使う
ポイント
- 同じ商品を両枠で購入し、積立金額の上限を増やす
- つみたて投資枠だけだと月10万円が目安(年間120万円)ですが、成長投資枠も使えば月最大30万円(年間360万円)まで積立投資を行うことが可能。
- 初心者や資金に限りがある人は、まずはつみたて投資枠
- 投資信託を中心に、少額からリスクを抑えて始められる。余裕が出てきたら成長投資枠をプラスする形がおすすめ。
具体例
- Aさん(初心者)
- まずは「つみたて投資枠」で月3〜5万円の積立スタート
- 投資に慣れてきて資金に余裕ができたら、追加で「成長投資枠」でも同じ投資信託を購入し、月の積立金額を合計10万円にアップ
- Bさん(中級者・安定資金あり)
- いきなり「つみたて投資枠」月10万円、「成長投資枠」月20万円の合計月30万円積立に挑戦
- 商品は同じインデックス型投信で、枠ごとに積立設定
メリット
- 枠ごとの購入制限にとらわれず積立額を増やせる
- 同じファンドで運用すれば、運用実績の把握がシンプル
注意点
- 資金量が少ない人は無理をしない
- 投資する金額が増えるほどリスクも高まるため、余裕資金で無理なく進めるのが大切。
上記のような立ち位置に該当する方は多いと思います。
「まずは無理のない範囲で『つみたて投資枠』で、慣れてきたら『成長投資枠』に手を伸ばす」という風に考えると良いですよ。
戦略②:【挑戦型】高いリターンを狙いたい場合は個別株投資へ挑戦
ポイント
- 投資信託よりリスクは高いが、大きな値上がり益も期待
- 得られた値上がり益には非課税メリットが適用
- 成長投資枠は配当金・譲渡益も非課税で受け取れる(ただし生涯で1,200万円分まで)。
- まずはつみたて投資枠からスタートし、余力があれば成長投資枠で個別株に
- 基本的なコア部分は投資信託でコツコツ運用しながら、サテライトとして個別株を保有するイメージ。
具体例
- Cさん(投資経験あり・リスク許容度やや高め)
- つみたて投資枠でインデックスファンド(全世界株やS&P500など)に月5万円ずつ積立
- 成長投資枠では、注目している国内株や海外株を10万円分一括購入
- 値上がりが見込めればリターンを狙う。相場が下がれば少額買い増しをするなど柔軟に対応
メリット
- リスク分散と成長性の両立
- コアの積立投信で安定運用+個別株で高リターン狙い。
- 成長投資枠なら配当や売却益が非課税
- 長期的に株価が上昇し、配当が増えた場合も税金分を負担しなくて済む。
注意点
- 銘柄選びが難しい
- 業績の分析や株価トレンドの把握など、ある程度の知識・経験が必要。
- 集中投資しすぎない
- 一つの銘柄への過度な投資はリスクが大きい。分散を意識することが大事。
こちらは“攻め攻め”なプランです。
「投資」に憧れて株式などを検討する方も、非課税枠を活かせるNISAから始めるのが良いですよ!
つみたて投資枠と成長投資枠を併用する際のポイント
そして、「ずっとつみたて投資枠」という方を除けば、多かれ少なかれ「成長投資枠」との併用を検討すると思います。
ここでは、併用する際の考え方・ポイントをお伝えします。
「将来的にいくら欲しいか」で配分を決める
- ライフイベントの予定やリスク許容度、投資経験を考慮
- 今ではなく、一旦でいいので「ゴールとしていくら欲しいのか」を設定する
- たとえば、「子どもの教育資金に備えたい」場合は、リスクを抑えつつコツコツ積立できるつみたて投資枠の比率を高める。
- なるべく失敗のリスクを減らすなら、「つみたて投資枠」+ボーナスなどで「成長投資枠」の投資信託に入れるなど。
成長投資枠の資産を取り崩すときにメリット大(中級者~向け)
- 枠の範囲内で機動的に売買が可能
- 成長投資枠では、一括投資・一括売却がしやすいため、タイミングによって取り崩しや再投資を柔軟に行える。
- 売却後も成長投資枠なら再度大きく投資できるメリットがある(つみたて投資枠は毎月コツコツ型が基本)。
- 投資信託だけでなく、そういった行動を行いたい中級者以上の方は「成長投資枠」に一定割合を投資しておく
高リスク商品は無理をしない
- 成長投資枠の非課税メリットに目が行きがちだが、元本割れリスクもある
- まずは投資信託で安定運用をメインに、余裕資金でアクティブな投資をするのが王道パターン。
- 個別株投資や海外REITなどはリスクとリターンが比例して高まるため、投資額のコントロールが重要。
- 「投資信託の割合を6割にするのか、7割にするのか」など、FPなどと相談の上決めていくと良い。
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まとめ:「つみたて投資枠」を中心に「成長投資枠」を活用
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今回は以上です。
まとめ
- 対象商品に長期でコツコツ投資するなら、「つみたて投資枠」のみの活用で十分。
- 株式やETF、REITなど、それ以外の商品にも投資したい、まとまったお金を一気に投資したいなどのニーズに合わせて「成長投資枠」も活用するのがよい。
- 一旦で良いので、「いくら欲しいか」「どのくらいの確実度で欲しいか」によって配分を決めるべき
です。
本当にローリスクローリターンでいくなら「つみたて投資枠」一本で長期運用、あとは状況と価値観に合わせてアレンジしてくと理解すると良いですよ。
もちろん、一口に「投資信託」といっても銘柄はさまざまですが、「つみたて投資枠」を中心に運用していきましょう。
そして、「ここまで読んだけれど、結局NISAをやるべきかも含めてライフプランを相談したい!」という方は、ライフプランナーへの無料相談も検討すると良いと思います。
とにかく、世の中はどんどん複雑になっています。
同じ「資産形成」でもiDeCoや保険、不動産投資など、さまざまな手段が考えられますが、そのなかでどの商材が合っているかはよくよく検討すると良いと思います。
たとえば、下記記事で紹介している「ソニー生命のライフプランナー相談」は、プロのライフプランナーへの無料相談が可能です。
保険は選択肢にない(なかった)という方も利用できるので、何よりご自身や家族の将来のことを第一に考えたうえで、選択していただけたら嬉しいです!