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iDeCoを始める、おすすめの金融機関6選|価値観別で選ぶおすすめポイントやユーザを解説

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iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を税制優遇を受けながら計画的に用意できる選択肢の一つです。

「原則60歳まで引き出し不可」「掛金は全額所得控除」「運用益は非課税」「受取時は退職所得控除・公的年金等控除の対象になる」など、メリットと制約の両方があります。

ただ、

良さそうなのは分かったけれど、結局どの金融機関で口座を開設するのが自分に合っているのかが分からず、なかなか一歩が踏み出せない・・・

と感じている方も多いのではないでしょうか。

iDeCoの口座は銀行・証券会社・保険会社などさまざまな金融機関で開設できますが、本記事では、低コストの商品が揃っているケースが多いとされるネット証券を中心とした「証券会社」を取り上げます。

また、多くのネット証券では取扱商品が比較的豊富で、運営管理機関手数料が0円に設定されているケース※も多く、トータルコストを抑えた老後資金づくりをしやすい傾向があります。

※ ただし、他の金融機関でiDeCoの制度を用いて運用する場合と同様、国民年金基金連合会や信託銀行等に支払う手数料は別途発生します。

ねくこ

この記事では、iDeCoの口座開設に相性が良いケースが多いと考えられる証券会社6社をピックアップし、「価値観別」に選べるように整理しました。

まずはタイプ別の早見表で「自分はどこ向きか」をサクッと確認し、そのあとで気になる会社の詳細をチェックしてみてください。

※本記事で取り上げる6社は、運営管理機関手数料が0円(執筆時点)であることや、一定以上の商品数を有していることなど、編集部が定めた条件を満たす主要証券会社の一部です。

本記事は、iDeCoおよび各社サービスの一般的な特徴を整理したものであり、特定の金融商品・金融機関への加入や投資行動を推奨・保証するものではありません。投資信託などの金融商品は元本保証ではなく、価格変動等により損失が生じるおそれがあります。手数料・ポイント・キャンペーン等は記事執筆時点の情報であり、変更される可能性があります。制度・税制・取扱商品やサービス内容については、必ず国民年金基金連合会・厚生労働省・金融庁・国税庁・各金融機関などの最新の公式情報をご確認のうえ、ご自身の判断と責任でお選びください。

目次

タイプ別でわかる!iDeCoに参考にしやすい金融機関6社早見表

さっそくですが、まずは「どんな価値観の人に、どの証券会社が合いやすいか」を早見表で押さえておきましょう。
(いずれも記事内に記載の時点情報・編集部調べです)

スクロールできます
iDeCo商品取扱本数(投信)向いているケースの例主な特徴公式サイト
39本大手かつ利用者の多いところで始めたい人・iDeCo累計加入者数が多いネット証券の一つ※
・商品ラインナップが豊富
・人気のeMAXIS Slimシリーズが8本
詳細を見る
36本楽天経済圏のヘビーユーザー・楽天ポイントが貯まる制度あり
・証券資産と年金資産を1つのIDで管理できる
・初心者向けコンテンツやセミナーが充実
詳細を見る
34本店舗で相談しながらじっくり決めたい人・事前予約で店舗相談が可能
・初心者向けのバランス型商品が多め
・コールセンター対応時間が長い
詳細を見る
27本米国株やNASDAQ100など成長株に積極投資したい人・NASDAQ100指数連動商品など成長株インデックスに強い
・人気のeMAXIS Slimシリーズが6本
・米国株関連の情報・セミナーも充実
詳細を見る
40本コストと商品数のバランスを重視したい人・主要なネット証券の中でも比較的多い投信ラインナップ(執筆時点・編集部調べ)
・人気のeMAXIS Slimシリーズが13本
・残高に応じたポイントサービス対象
詳細を見る
26本au・Pontaポイントを賢く活用したい人・Pontaポイントがもらえる対象投信あり
・auユーザーはポイントが優遇されるプログラムも
・iDeCo専用アプリで運用状況を手軽に確認
詳細を見る

※商品数・eMAXIS Slim取扱本数などは執筆時点の情報です。取扱本数は主要ネット証券数社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・三菱UFJ eスマート証券等)の公式サイトに掲載されたiDeCo専用投資信託を編集部が独自に集計したものであり、すべての金融機関を網羅しているものではありません。最新のラインナップや比較範囲は必ず各社公式サイト・iDeCo公式サイトなどでご確認ください(いずれも編集部調べ)。

※SBI証券のiDeCo累計加入者数が多いという記載は2024年3月時点・SBI証券調べによるものです。比較範囲・詳細は公式サイトの表示をご確認ください。

iDeCo開設に参考にしやすい金融機関6選!あなたに合った金融機関は?

ここからは、先ほどの早見表で紹介した6つの証券会社について、順番に概要を見ていきます。

iDeCoのコスト内訳

どの金融機関を選んでも、iDeCoでは次のようなコストがかかります。

「口座管理料0円=完全無料」ではない点にご注意ください。

  • 加入時:事務手数料(国民年金基金連合会 等)
  • 毎月:国民年金基金連合会手数料+信託銀行手数料+運営管理機関手数料(多くのネット証券は0円)

※金額は変更される場合があるため、必ず各社・国民年金基金連合会の公式ページで最新情報をご確認ください。

※「口座管理料(月額)0円」は運営管理機関手数料のことです。別途、国民年金基金連合会・信託銀行の手数料が毎月発生します(例:合計171円/月程度)。正確な金額は時期・金融機関・加入区分により異なるため、国民年金基金連合会および各金融機関の最新の手数料一覧をご確認ください。

SBI証券

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)39本(2024年11月時点)
主な特徴累計加入者数が多いネット証券の一つ/eMAXIS Slimシリーズ8本など低コスト商品が充実
こんな人に向いている傾向大手ネット証券で安心感を重視したい人・商品数の多さを重視したい人

SBI証券は、ネット証券の中でもiDeCo累計加入者数が多いとされる人気の大手証券会社です(SBI証券公表データによる)。

商品のラインナップが非常に豊富で、低コストのインデックスファンドから、リスクを取りたい方向けのアクティブファンドまでバランス良く揃っているのが特徴です。

iDeCo専用のサポートデスクやオンラインセミナーに加え、「DC Doctor」というロボアドバイザー型のツールも用意されており、自分のリスク許容度に合ったポートフォリオを提案してもらえる点も安心材料です。

ねくこ

初めて投資をする方にとっても、選択肢の幅とサポートの厚さのバランスが良く、候補の一つとして検討しやすい金融機関といえます。

「まずは定番から選びたい」「商品を絞り込んでいきたい」という方にとって、SBI証券は比較検討しやすい選択肢の一つだと思います。

\累計加入者数が多くサポート窓口も豊富/

楽天証券

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)36本(2025年5月時点)
主な特徴楽天ポイントが貯まる/証券資産と年金資産を1IDで一元管理
こんな人に向いている傾向楽天カード・楽天市場など、楽天経済圏を日常的に使っている人

楽天証券は、「楽天ポイント」との相性の良さが魅力です。

条件を満たすと掛金拠出時にポイントが貯まる仕組みや、証券口座・iDeCo・他の楽天サービスをひとつのIDで管理できる利便性が光ります。

さらに、iDeCoの基礎から手続きの流れまでを丁寧に解説した「スタートガイド」や、初心者向けのウェブセミナーも定期的に開催。

ねくこ

日頃から楽天市場や楽天カードを使っている方は、「どうせならポイントも一緒に貯めたい」という気持ちが自然と出てくると思います。

「まずは制度をしっかり理解してから始めたい」という方にとって、情報面のサポートが手厚い金融機関です。

\楽天経済圏にいる人が比較・検討しやすい/

※楽天ポイント連携は、ハッピープログラムへのエントリーや会員ステージ、利用サービスなどの条件により付与有無・付与数が変動します。最新条件・上限・対象外ケースを公式サイトでご確認ください。

野村證券

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)34本(2024年11月時点)
主な特徴全国の店舗で対面相談が可能/バランス型商品が多く初心者でも選びやすい
こんな人に向いている傾向オンラインだけでは不安で、担当者と相談しながらじっくり決めたい人

野村證券は、老舗の総合証券として対面相談のしやすさが大きな魅力です。

事前予約をすれば店舗の窓口で担当者と話しながら商品の選び方や運用の考え方を相談できます。

iDeCoの商品ラインナップも、バランス型やターゲットイヤー型の商品が充実しており、「細かい組み合わせは難しいから、ある程度お任せしたい」という初心者の方にも向いています。

ねくこ

Webサービスやコールセンターも整っているため、オンラインと対面の両方を組み合わせて活用できるのもポイントです。

オンライン完結が不安な方は、野村證券のような対面窓口のある金融機関も候補に入れておくと良いと思います。

\対面窓口でじっくり相談したい方に/

マネックス証券

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)27本(2024年11月時点)
主な特徴NASDAQ100指数連動商品など、成長株インデックスが充実/eMAXIS Slimシリーズも複数本取り扱い
こんな人に向いている傾向AppleやAmazonなど米国ハイテク株の成長を長期で取り込みたい人

マネックス証券は、iDeCoでもNASDAQ100指数に連動するインデックスファンドなど、米国株・ハイテク株への投資を意識した商品ラインナップが特徴です。

取扱本数自体はSBI証券や松井証券より少ないものの、「海外成長株をしっかり組み入れたい」というニーズに合いやすい構成になっています。

iDeCo以外でも米国株取引に強いネット証券として知られており、海外投資に関する情報やセミナーも豊富です。

ねくこ

米国のテック企業の成長をしっかり取り込みたい方には、マネックス証券+NASDAQ100連動ファンドという組み合わせは魅力的な選択肢になり得ます。

iDeCoでインデックス中心、課税口座で個別株やETFという組み合わせで使いやすいのもマネックス証券の魅力といえるでしょう。

\米国株・NASDAQ100が比較しやすい/

松井証券

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)40本(2024年11月時点)
主な特徴主要ネット証券の中でも比較的多い投信ラインナップ/eMAXIS Slimシリーズ13本/ポイント還元サービスあり
こんな人に向いている傾向とにかく低コストで、幅広いインデックス商品から選びたい人

松井証券は、低コストなインデックスファンド中心に40本という、主要なネット証券の中でも比較的多いラインナップ(執筆時点・編集部調べ)を誇るネット証券です。

eMAXIS Slimシリーズをはじめとする低コストファンドが13本と充実しており、長期の積立投資との相性がとても良い構成になっています。

さらに、対象銘柄や保有残高区分、事前エントリー等の条件を満たすと、保有残高に応じて最大で年率1%相当のポイントが貯まるポイントサービス※もあります。

※最大1%相当のポイント付与には、対象銘柄・保有残高区分・事前エントリーの有無等の条件があります。対象外商品・付与上限・進呈時期など、詳細は松井証券公式サイトの最新情報をご確認ください。

ねくこ

編集部メンバーの中でも、候補として松井証券を挙げる人が多く、「低コスト」「商品数」「ポイント還元」のバランスが非常に良いと感じているメンバーもいます。

貯まったポイントはPayPayポイントやdポイント、Amazonギフトカードなどに交換でき、老後資金の積立と日々の生活がお得につながる可能性がある設計になっています。

\豊富なラインナップ&ポイントも充実/

三菱UFJ eスマート証券 (旧auカブコム証券)

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口座管理料(月額・運営管理機関手数料)0円
取扱投資信託数(iDeCo)26本(2024年11月時点)
主な特徴au ID連携でPontaポイントが貯まる対象投信あり/iDeCo専用アプリでスマホから管理
こんな人に向いている傾向auユーザー・Pontaポイントを活用したい人/スマホで手軽に運用管理したい人

三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)は、au IDと連携したPontaポイントプログラムが魅力のネット証券です。

「auスマート・ベーシック(安定/安定成長)」や「auスマート・プライム(成長/高成長)」などの対象投信を保有すると、残高に応じてPontaポイントを獲得できます。

また、iDeCo専用スマホアプリが用意されており、資産状況の確認や配分変更、シミュレーションなどをスマホから直感的に操作できます。

ねくこ

au・Pontaまわりのサービスをよく使っている方なら、「どうせならiDeCoでもポイントが貯まるところを選びたい」と感じるはずです。

通信や日常の支出と、老後資金づくりをうまく連動させたい方にとって、三菱UFJ eスマート証券は相性の良い選択肢になりやすいと思います。

\au&Pontaユーザーなら候補にしやすい!/

iDeCoの金融機関を選ぶ際の3つのポイント

ここまで6社の特徴を見てきましたが、「どこを選ぶにしても共通でチェックしたいポイント」は次の3つです。

  • 商品(ラインナップ・コスト)
  • サポート体制
  • オプション(ポイント制度・学習コンテンツなど)
ねくこ

それぞれ順番に見ていきましょう。

初心者は低コスト商品が揃っている金融機関を候補に

iDeCoでは、株式や債券などのリスク資産に投資しながら老後資金を用意します(元本確保型の定期預金もあり)。

投資信託を保有している期間中は「信託報酬」という手数料がかかり続けるため、商品選びの際には信託報酬に必ず注目しましょう。

特に初心者の方は、信託報酬が比較的安い低コストの商品を中心に候補に入れていくことを意識してみるとよいでしょう。

iDeCoの性質上、信託報酬は保有中に必ず差し引かれるコストです。

長期になるほど運用結果に影響しやすくなるため、同じような内容であればできるだけ負担を抑えたほうが合理的です。

信託報酬の水準は商品や運用方針によって大きく異なり、近年の低コストインデックスファンドでは年率数0.数%台のものもあれば、アクティブファンドでは1%前後以上となる商品もあります。

ただし、実際の水準は商品や金融機関によってさまざまです。

必ず各ファンドの目論見書・運用報告書で、最新の信託報酬やその他の費用を確認するようにしましょう。

※信託報酬やその他の費用の水準は商品ごとに異なります。具体的な料率・費用の内訳は、各ファンドの「交付目論見書」や運用報告書で必ずご確認ください。

ねくこ

証券会社を選ぶときは、「iDeCoでどんな投資信託が選べるのか」「信託報酬の安いインデックスファンドが揃っているか」を一度チェックしてみてください。

自分に合ったサポート体制が受けられるか

初心者の方は、自分に合ったサポートを受けられると安心です。

「分からないときに、すぐ聞けるか?」「オンライン質問で完結したいか?対面を重視するか?」は、長く続けるうえで重要なポイントになります。

具体的には、以下のような内容を確認してみてください。

  • 電話サポートの有無と対応時間
  • オペレーターチャットの有無と対応時間
  • チャットボット(AI)の有無・24時間対応か
  • サポートツール(ロボアドバイザー等)の使いやすさ
  • 店舗での相談の可否(野村證券など)

初めて投資する方の場合、「どのように商品を選べばよいのかわからない」「自分に合った商品を決められない」など、さまざまな疑問が出てくることもあるでしょう。

ねくこ

自分に必要なサポート体制が整っていれば、疑問や不安をその都度解消できます。

iDeCoは長期的な資産形成になるため、「続けやすいかどうか」という観点でもサポート体制をチェックしてみてください。

オプション:ポイント制度や知識・制度のフォロー体制の充実度

運用益が非課税になったり、掛金が全額所得控除の対象になったりするiDeCoの節税メリットは、どの証券会社を選んでも制度上は共通です。

一方で、各証券会社が独自に行っているポイント付与制度やセミナーなどのフォロー体制には違いがあります。

「どうせならポイントも活用したい」「制度や投資の勉強もしたい」といったニーズがあれば、ここも比較ポイントになります。

ねくこ

iDeCoをきっかけに投資の考え方を学んでおくと、その後のNISAや特定口座での運用にも活きてきます。

「ポイント+学び」の両方が揃っている金融機関を選ぶのも、長期的には良い選択だと思います。

iDeCoのどんな商品があるの?

iDeCoでは、大きく分けて次の2タイプの商品が用意されています。

  • 元本確保型・・・元本が保障されることを目指すタイプ(定期預金や保険商品など)
  • 元本変動型・・・元本割れのリスクがある一方で、リターン(運用益)が期待できるタイプ
ねくこ

それぞれの特徴を簡単に整理しておきましょう。

元本確保型と元本変動型

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特徴向いているケースの例
元本確保型定期預金や保険など、満期まで保有した場合に元本が保障されることを目指す商品で運用する
(ただし、手数料や金利水準等によっては実質的に元本を下回る可能性もある)
・リスクを抑えたい人
・運用期間があまり長く取れない人
元本変動型株式や債券など、リスクのある商品に投資する投資信託で運用する・積極的にリターンを狙いたい人
・20~40代など、運用期間を長く取れる人

元本確保型

元本確保型は、主に定期預金や保険商品などを購入するタイプです。

満期まで保有することを前提とした場合、一般に元本は保障されます※。

※ 金利水準や各種手数料等によっては実質的に元本を下回る結果となる可能性もあります。

ねくこ

証券会社は最低でも1商品は元本確保型商品を用意しています。

できるだけリスクを抑えたいと考えている方や、運用期間が短いと見込まれる方は、一定割合を元本確保型に回すと安心感が高まります。

元本変動型

元本変動型では、投資信託を購入します。

投資対象となる金融資産は、株式や債券、不動産(REIT)など投資信託によってさまざまです。

ねくこ

元本割れのリスクはあるものの、長期で見ればインフレや賃金上昇といった環境に対応しやすく、リターンも期待できるとされます。

長期でコツコツ積み立てるiDeCoでは、元本変動型をうまく組み合わせるのが王道です※。

※ 価格変動により損失が生じる可能性があることは必ず理解しておきましょう。

投資信託の種別

元本変動型の商品を選ぶ場合、証券会社が用意している投資信託の中から自分で選択する必要があります。

投資対象資産(株式・債券など)と投資対象地域(日本・先進国・新興国など)は投資信託によって大きく異なるため、自分のリスク許容度に合った商品を選択しましょう。

一般的には、リスクの小さい順に並べると次のような傾向があるとされています。

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投資対象リスク・リターンの傾向(長期の平均的なイメージ)
国内債券価格変動が比較的小さく、株式よりもリターンも小さい傾向
外国債券国内債券よりもリスク・リターンともやや高い傾向
国内株式債券より価格変動が大きく、中長期でより高いリターンを期待する資産
外国株式上記4資産の中では、価格変動・期待リターンとも最も大きくなりやすい資産

※上記は主に過去の市場データ等を参考にした一般的な傾向であり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際のリターンは投資期間・投資対象・為替・コスト・税金などにより大きく変動し、元本割れを含む損失が生じる可能性があります。

リスクを理解したうえで積極的にリターンを狙いたい場合は、国内株式や外国株式を中心に購入するケースが一般的です。

ねくこ

また、一つの投資信託でさまざまな国の債券や株式をバランスよく購入できる「バランス型」という商品もあります。

「細かく分散するのは難しい」という方は、バランス型も有力な選択肢です。

目指す指標:インデックスとアクティブ

投資信託には「インデックスファンド」「アクティブファンド」があります。

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目指す指標信託報酬
インデックスファンド市場の動きを示す指標と連動した値動きを目指す一般的に信託報酬が安い・長期運用を考えている人が選ぶことが多い
アクティブファンド市場の動きを示す指標を上回る成績を目指す一般的に信託報酬が高い・指数以上のリターンを狙いたい人が検討することが多い

※いずれのタイプも元本保証ではありません。アクティブファンドは指数を上回る運用成果を「目指す」商品ですが、実際にインデックスファンドより高いリターンになるとは限りません。

一般的には、インデックスファンドはアクティブファンドよりも信託報酬が安いことが多く、iDeCoのような長期運用ではインデックスファンドをメインに据えるケースがよく見られます。

とはいえ、信託報酬が高いからといって一概にアクティブファンドが悪いわけではありません。

インデックスファンドよりも高いリターンを実現してきたアクティブファンドも存在します。

ねくこ

大切なのは、「目指す指標や運用方針に納得できるかどうか」です。

過去の値動きだけでなく、コストとリスクのバランスも含めて検討してみてください。

つまり、一般的には

インデックスファンドは信託報酬が比較的安く長期の資産形成で利用されることが多い

アクティブファンドは指数超えのリターンを目指したい人が検討することが多い

と覚えておくとイメージしやすいです。

信託報酬は商品ごとに変わる

投資信託を保有している期間中は、投資信託の管理や運用にかかる費用として信託報酬という手数料が発生します。

信託報酬は投資信託ごとに異なり、日々信託財産から差し引かれる形で支払われます。

信託報酬は運用中ずっと発生するコストとなるため、無視すべきではありません。

「年率◯%」のように表示されており、長期になるほど差が効いてくる点に注意しましょう。

※信託報酬のほか、売買手数料・監査報酬などのコストがかかる場合もあります。詳細は各ファンドの交付目論見書・運用報告書をご確認ください。

ねくこ

同じような指数に連動しているファンドでも、信託報酬が0.5%違うだけで、20年・30年と積み立てると結果が大きく変わってきます

迷ったら、まずは「低コストのインデックスファンド」を候補の一つとして検討してみると、シンプルに比較しやすくなります。

サポート体制とオプションが強い金融機関は?

最後に、サポート体制やポイントサービスなどの「+αのオプション」の観点で6社を比較しておきましょう。

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コールセンターオペレーター
チャット
AIチャットボットサポートツールポイントサービス公式サイト
平日8:00~17:00
土日8:00~17:00
※土日は新規加入のみ
平日8:00~17:0024時間対応ロボアドバイザー
DC Doctor
なし詳細を見る
平日8:30~17:00
土日9:00~17:00
平日9:00~18:0024時間対応セミナーやスタートガイド楽天ポイント
※要エントリー
詳細を見る
平日9:00~20:00
土日9:00~17:00
なしなしDC運用アシスタント機能:WEBサービスなし詳細を見る
平日9:00~20:00
土曜日9:00~17:00
平日8:30~16:3024時間対応ロボアドバイザー
iDeCoポートフォリオ診断
なし詳細を見る
平日8:30~17:00平日8:30~17:0024時間対応ロボアドバイザー
投信工房
松井証券ポイント
※要エントリー
詳細を見る
全日9:00~17:00
※祝日・年末年始・メンテナンス日を除く
平日8:00~16:0024時間対応iDeCo専用アプリPontaポイント
※一部商品が対象
詳細を見る

※サポート時間・ポイント条件などは変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。本表は編集部が公開情報をもとに整理したものであり、すべてのサポート手段を網羅するものではありません。

初めて資産運用を始める方であれば、手続きを進める過程や実際にiDeCoを始めたあとに、不明点や疑問点が出てくるケースがあります。

安心してiDeCoの口座を開設するためにも、自分が使いやすいサポート手段が揃っている証券会社を選びましょう。

ねくこ

電話派・チャット派・店舗派など、人によって「相談しやすいスタイル」は違います。

「自分ならどのサポートを一番使いそうか?」をイメージしながら選んでみてください。

サポート体制の比較イメージ:楽天証券は窓口が充実、松井証券も便利

6社をサポート面でざっくり比較すると、次のようなイメージになります(いずれも記事内に記載の時間帯・編集部調べ)。

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証券会社特徴
楽天証券・コールセンター、オペレーターチャット、チャットボット、セミナーなど窓口が多い印象
・オペレーターチャットは平日9:00~18:00
・電話:平日8:30~17:00、土日9:00~17:00
・チャットボットで24時間問い合わせ可能
野村證券・店舗の窓口で対面相談が可能
・電話:平日9:00~20:00、土日9:00~17:00
マネックス証券
三菱UFJ eスマート証券
・マネックス:平日9:00~20:00、土9:00~17:00
・三菱UFJ eスマート証券:全日9:00~17:00(祝日・年末年始・メンテナンス日を除く)
松井証券・AIチャットボットで24時間問い合わせ可能
・電話は平日8:30~17:00

編集部が各社の公開情報を比較した範囲では、楽天証券電話・チャット・チャットボット・セミナーなど、サポートの窓口が幅広く用意されている印象があります。

松井証券チャットボットは24時間利用できるため、ほとんどの疑問は解消できますし、かなり便利です。

店舗での相談ができるのは、この記事で紹介している6社の中では野村證券のみです。

担当者と対面しながら、ゆっくりと相談して決めたい方に向いています。

ポイントサービスに対応しているのはこの3社

ポイント面では、次の3社が特に特徴的です。

スクロールできます
証券会社獲得できるポイントポイント獲得のイメージ
楽天証券楽天ポイント・ハッピープログラムへのエントリーなど条件あり
・掛金を拠出するときに1ポイント~3ポイント
松井証券松井証券ポイント
→PayPayポイント・dポイント・Amazonギフト券などに交換可
・事前のエントリーが必要
・投資信託の残高に対して最大1%相当のポイントが貯まる
三菱UFJ eスマート証券
(旧auカブコム証券 )
Pontaポイント・au IDを保有している方が対象
・「auスマート・ベーシック/プライム」など対象投信の保有残高に応じて毎月Pontaポイントが貯まる

もちろん、iDeCoの本質はあくまでも老後に向けた資産形成ですが、現在の所得控除に加えてポイントサービスも活用できれば、トータルでお得感は高まります。

楽天証券松井証券三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)などはポイントも付くため、コツコツお得に運用したい方はチェックしてみてください。

ねくこ

編集部メンバーの実感としても、松井証券ポイント還元は使い道が幅広く、便利だと感じる人が多いです。

「ポイントも家計全体で見れば実質的なプラス要素の一つ」と考えると、長期ほど効いてきます。

キャンペーン:不定期に開催しているので要チェック

証券会社によっては、口座開設時や一定条件達成時に恩恵を受けられるキャンペーンを不定期で開催しています。

Amazonギフトカードやポイント還元など、過去に魅力的なキャンペーンが行われた例もありますが、内容や実施期間は頻繁に変わるため、「今どんなキャンペーンをやっているか」は必ず各社公式サイトで確認するようにしましょう。

金融機関の変更(移換)のポイント

  • 変更には手数料と手続き期間が必要になります。
  • 移換中は掛金拠出が止まる期間が生じる可能性があります。
  • キャンペーンやポイントは「新規口座開設のみ対象」で、移換は対象外となる場合があります。

【Q&A】iDeCo口座の金融機関選びの疑問に答える

ここまでの内容を、Q&A形式でおさらいしてみましょう。

iDeCoはどこで始めるのが一番お得?

「一番お得」と言い切ることはできませんが、長期の手数料負担を抑えやすいという意味では、低コスト商品が豊富な証券会社を候補にしやすいです。

特にSBI証券や松井証券など、手数料が安く、低コストインデックスファンドも多い金融機関は、長期の運用効率を高めたい方にとって有力な候補になりやすいでしょう。

初心者が検討しやすいiDeCoの金融機関は?

楽天証券や野村證券が初心者には検討しやすい傾向があります。

楽天証券はオンラインのサポートが手厚く、野村證券は対面相談が可能なので、「しっかり話を聞いてから決めたい」という方でも安心しやすい環境です。

iDeCoでポイントが貯まる金融機関はどこ?

  • 楽天証券(楽天ポイント)
  • 松井証券(松井証券ポイント → PayPayポイント等に交換可)
  • 三菱UFJ eスマート証券(Pontaポイント)

の3社です。

条件や対象商品は各社で異なるため、事前に公式サイトで確認しておきましょう。

iDeCoの商品はどんな種類があるの?

元本確保型と元本変動型の2種類があります。

リターンを狙うなら、信託報酬が低いインデックス型投資信託が主流です。

リスクを抑えたい場合は、元本確保型も組み合わせて検討しましょう。

どの証券会社のiDeCoが商品数最多?

松井証券が主要なネット証券の中では業界最多水準の40本を取り扱っています(執筆時点・編集部調べ)。

人気のeMAXIS Slimシリーズも多数含まれ、低コストで分散投資したい人にとって選択肢がとても広いです。

米国株やNASDAQ100に投資したい場合は?

マネックス証券は、NASDAQ100指数に連動する商品を扱う金融機関の一つです。

ただし、NASDAQ100連動商品は他社でも取り扱いが広がっているため、最新のラインナップは各社公式サイトでご確認ください。

対面で相談できるiDeCo金融機関はある?

本記事で紹介している6社の中では、野村證券が店舗での対面相談に対応しています。

なお、他の金融機関でも将来的に対面相談サービスが拡充される可能性があるため、最新のサービス内容は各社の公式サイトでご確認ください。

iDeCo口座開設でキャンペーンはある?

あります。

SBI証券、楽天証券、松井証券などで、過去にAmazonギフト券やポイント還元といったキャンペーンが実施されています。

ただし内容や期間は随時変わるため、「現在実施中かどうか」「条件」は必ず各社公式サイトでご確認ください。

長期運用に向いている商品はどれ?

一般的には、信託報酬が低いインデックスファンドは、長期運用でコストを抑えやすいとされています。

長期の資産形成では、低コストで広く分散投資できるインデックスファンドが利用されることが多い一方で、具体的な商品名やシリーズは各社によって異なります。

本記事では特定シリーズへの加入を推奨するものではありません。実際に選ぶ際は、各ファンドの目論見書等でコストや投資対象をご確認ください。

信託報酬ってなに?どう選べばいい?

投資信託の運用コストで、保有中にかかる手数料です。

低いほど長期運用で有利になりやすいと考えられます。

可能であれば年率数0.数%台といった低コストインデックスを中心に検討し、それ以上のコストの商品は「本当にその分の価値があるか?」をコストと運用方針の両面から吟味するとよいでしょう。

本Q&Aは一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や金融機関の利用を推奨したり、個別の投資判断を助言したりするものではありません。実際の選択にあたっては、ご自身の状況に応じて公式情報や専門家の意見も参考にしてください。

まとめ:まずは気になる金融機関の資料請求・公式ページをチェックしよう

スクロールできます
iDeCo商品取扱本数(投信)向いているケースの例主な特徴公式サイト
39本大手かつ人気があるところで始めたい人・iDeCo累計加入者数が多いネット証券の一つ※
・商品ラインナップが豊富
・人気のeMAXIS Slimシリーズが8本
詳細を見る
36本楽天ユーザー・楽天ポイントが貯まる
・証券資産と年金資産を1つのIDで管理できる
・サポート体制が厚い
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34本ゆっくりと相談してじっくり決めたい人・事前予約で店舗相談可能
・初心者向けの商品が多め
・コールセンター対応時間が長い
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27本AppleやAmazonなど米国株式投資をしたい人NASDAQ100指数に連動するiDeCo商品など成長株インデックスが充実
・人気のeMAXIS Slimシリーズが6本
・サポート体制が厚い
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40本迷ったら候補にしやすい・主要ネット証券の中でも比較的多いラインナップ
・人気のeMAXIS Slimシリーズが13本
・ポイントサービス対象
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26本auユーザー・Pontaポイントがもらえる対象投信あり
・auユーザーはポイント優遇プログラムも
・サポート体制が厚い
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iDeCoの口座はさまざまな銀行や証券会社で開設できますが、基本的には、手数料水準や商品ラインナップを確認し、低コストで手続きできる証券会社を候補の一つとして検討するのがおすすめの考え方です。

iDeCoは老後資産づくりを目的にしている制度なので、自然と運用期間が長くなります。

運用期間が長くなると、信託報酬などのコストによる最終的なリターンの差が大きくなります。

「どの程度のコストが発生するのか」は必ず確認しておきましょう。

そして・・・証券会社選びに迷った場合は、業界最多水準のラインナップを用意している松井証券や、累計加入者数が多いSBI証券など、商品数や利用者数が比較的多いネット証券を候補の一つとして検討してみるのも一つの方法です。

ねくこ

気になる方は、まずは資料請求や公式サイトのパンフレットを通じて、商品ラインナップやサポート体制を比較してみてください。

「とりあえず1社に決めて、少額から始めてみる」ことが、老後資金づくりを前に進める第一歩になります。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や金融機関への加入・投資を勧誘したり、個別の投資判断を助言したりするものではありません。投資信託等の金融商品は元本が保証されておらず、価格変動等により損失が生じるおそれがあります。制度・税制・手数料・取扱商品・サービス内容は今後変更される可能性があります。必ず国民年金基金連合会・厚生労働省・国税庁・金融庁・各金融機関などの最新の公式情報をご確認のうえ、必要に応じて税理士・ファイナンシャルプランナー等の専門家へご相談ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。

iDeCo制度・税制の参考リンク

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この記事を書いた人

編集部の資産形成担当。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、投資信託から株式まで幅広い知識を持ち、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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