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電気・ガス自由化で生活費はどれくらい安くなる?家計の固定費見直しガイド

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「電気・ガスの自由化」で、仮に毎月の光熱費が月約3000円、年にして約4万円も節約できるチャンスがあると聞いたら、見逃せませんよね。

単身世帯はもちろん、共働き・子育て世代など大人数の家庭にとっては特に、真夏や真冬の電気代やガス代などの光熱費は家計の固定費の中でも大きなウェイトを占めます。

編集部マスクY

実際、総務省の家計調査によれば、働き盛り世代の2人世帯でも年間約16万円を電気代とガス代に支出している計算です(出典)。

それだけに、電力・ガスの契約先を見直すだけで、今の生活スタイルを変えずに家計負担を減らせるのは魅力的ではないでしょうか。

電気・ガスの小売自由化によって、私たち消費者は地域の決まった会社以外にも自由に電力会社・ガス会社を選べるようになりました。

とはいえ、「本当にそんなにおトクになるの?」「手続きが面倒なのでは?」と感じる方も多いかもしれません。

そこで本記事では、電気・ガス自由化とは何か、家庭の光熱費は実際どれくらい安くなるのかをわかりやすく解説します。

編集部マスクY

切り替えのメリット・デメリット具体的な切り替え方法と注意点まで、忙しい生活の中でもスムーズに固定費を見直すポイントを紹介します。

目次

電気・ガス自由化とは?その概要と仕組み(簡単解説)

電気・ガスの自由化とは、それまで地域ごとに決まった事業者だけが行っていた電気・ガスの小売販売に、新規参入が認められた制度改革のことです。

電気の小売自由化は2016年4月、ガスの小売自由化は2017年4月にスタートし、一般家庭でも従来の電力会社(東京電力など)や都市ガス会社(東京ガスなど)以外の企業からサービスを選べるようになりました。

自由化によって、多くの企業が価格やサービスで競争するようになり、電気・ガス料金プランの選択肢が増加しました。

例えば、電気代・ガス代を割引するお得なプランや、利用料金に応じてポイントが貯まるプラン、電気とガスをまとめて契約すると割引が利くセット契約など、各社がさまざまな工夫を凝らしたサービスを提供しています。

また、再生可能エネルギーを使った環境志向のプランを選べるなど、価格以外の面でもライフスタイルに合わせた選択が可能です。

ちなみに、電機やガスの品質や供給の心配は不要です。

どの会社と契約しても、送配電網(電線)やガス導管は従来の大手事業者が管理しており、電気やガスそのものの品質や安定供給に違いはありません。

つまり、料金が安くなっても「電気の質が落ちる」「停電しやすくなる」といったことはないので安心してください。

家庭の光熱費はどれくらい安くなる?平均節約額と具体例

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節約パターン / ケース年間節約額の目安月平均の目安主なデータ出典・試算条件補足
電気代のみ(3人家族モデル)34,713 円約 2,900 円ENECHANGE 電力比較シミュレーション:3人世帯で最安プランへ乗り換えた平均値(特典込み) 従来の大手電力→新電力へ切替。診断期間 2025/1/6〜3/31
ガス代のみ(都市ガス)〜20,000 円〜1,700 円ENECHANGE「ガス代を年間約2万円節約!」記事:ガス会社切替のモデル試算 年間8〜10万円のガス代を 1〜2万円圧縮できると概算
電気+ガス セット割(CD エナジー例)17,900 円約 1,490 円CD エナジー公式:関東 4人家族モデル(電気40A 500 kWh+ガス45 ㎥/月)比較 東京電力+東京ガス標準料金との比較。セット契約の追加割引分
4人家族で ENEOS へ一括切替16,330 円約 1,360 円ENEOS 公式シミュレーション:電気40A 400 kWh+ガス40 ㎥/月→ENEOS でんき+都市ガス セット割 1,200 円を含む合計おトク額(2025 年 1 月時点)
全国の乗り換え実績1,000 万世帯超 が既に電力会社を変更ENECHANGE 電力プラン解説ページ内の市場データ 普及状況の目安。自由化後の累計世帯数

自由化による一番のメリットは、なんといっても電気代・ガス代が安くなる可能性があることです。

では、実際に契約を見直すとどれくらい光熱費が下がるのでしょうか?

ここでは、平均的な節約額のデータや具体的なケースを見てみましょう。

電気代の節約額は?

電力会社を切り替えるだけで、年間の電気代が大きく削減できるケースが多く報告されています。

比較サイト「エネチェンジ」のシミュレーションによれば、3人家族のモデルケースで年間平均34,713円(月あたり約2,900円)も電気代を節約できるという結果が出ています(出典)。

これは従来の大手電力会社のプランから、新電力(※)の最もお得なプランに乗り換えた場合の平均で、ポイント特典なども含めた試算です。

編集部マスクY

家族構成や使用量によって差はありますが、年間3〜4万円以上の節約も十分可能といえるでしょう。

(※)新電力: 電力自由化に伴い家庭向け電力販売に参入した新しい電力会社の総称。

ガス代の節約額は?

都市ガスについても、ガス自由化によって料金が割安になるプランが登場しています。

一般的な家庭の都市ガス代は年間約8万〜10万円とされていますが、契約を見直すことで年間1万〜3万円程度のガス代節約が期待できます。

編集部マスクY

ガス代の節約額は電気ほど大きくはありませんが、それでも年間数千〜数万円のコスト減につながります。

電気+ガス、セット契約の効果は?

電気とガスを同じ会社で契約する「セット割引」を活用すると、さらにお得になる場合があります。

多くの事業者が電気・ガスの両方を契約する家庭向けに月額数百円程度の割引やポイント上乗せサービスを提供しており、年間にして数千円〜1万円前後の追加節約になるケースがあります。

たとえば、関東エリアにお住まいの方向けに、電気とガスをまとめて契約すると年間17,900円の節約になるプランを提供している会社もあります。

このように、電気・ガス両方の見直しでトータルの節約額が増えることも覚えておきましょう。

節約事例の紹介

実際に乗り換えた家庭の例として、ある共働き夫婦(東京都在住、2人暮らし)のケースでは、電気とガスを大手からENEOSの電気・ガスに切り替えることで月に約933円光熱費を削減できたとのシミュレーションがあります。

年間にすると約11,000円の節約ですが、「塵も積もれば山となる」で、例えば30年間では約33万円にもなります。

また別の試算では、4人家族で電気とガスを見直した場合に年間合計で4万〜6万円ほど安くできたケースも報告されています。

編集部マスクY

このように、数千円程度の節約でも長期間では大きな差になりますし、使用量が多い家庭ほど節約額も大きくなる傾向があります。

電気・ガス自由化のメリットとデメリット

電気・ガス自由化には様々なメリットがありますが、一方で注意すべきポイント(デメリット)も存在します。

ここでは、契約を乗り換えるメリット・デメリットを整理してみましょう。

乗り換えのメリット

電気・ガス自由化によって契約先を自由に選べるようになり、私たち利用者にとって様々な恩恵が生まれています。

ここからは、実際に乗り換えた場合に得られる主なメリットを具体的に見ていきましょう。

光熱費の節約

最も大きなメリットは、やはり毎月の電気代・ガス代を減らせることです。

使う電気・ガスの量自体を減らさなくても、契約先を変えるだけで料金単価が下がれば、その分支出が減ります。

固定費が下がれば家計にゆとりが生まれ、浮いたお金を他の必要な支出や貯蓄に回せますよね。

プランを選べる自由

自由化により、各家庭のライフスタイルに合わせて最適な料金プランを選択できるようになりました。

例えば、夜間によく電気を使う家庭向けのプランや、オール電化住宅向けのプランなど、多彩なメニューから自分に合うものを選べます。

ポイントや特典が充実

新しい電力・ガス会社の中には、利用料金に応じてポイントサービスが付与されたり、他サービスと連携した特典がもらえたりするところもあります。

たとえば、特定のクレジットカード払いで割引になる、ガソリンスタンドや携帯料金の割引と連動する、といったユニークな特典が家計の助けになる場合もあります。

まとめ契約で便利

電気とガスを同じ会社にまとめれば、請求書や支払い口座が一本化できるため管理がラクになります。

セット割引で少しお得になるのも嬉しいポイントです。

環境に配慮した選択肢

再生可能エネルギー由来の電気を供給するプランや、CO2排出削減に取り組む事業者を選ぶことで、環境に優しいエネルギー消費を実現することも可能です。

毎日のエネルギー利用からエコに貢献できるのは、価値観によっては大きなメリットでしょう。

乗り換えのデメリット・注意点

一方で、自由化には事前に知っておきたいデメリットや注意点もいくつか存在します。

ここからは、実際に契約を切り替える際に気をつけたいポイントを順に解説します。

比較・手続きの手間

たくさんの会社やプランから自分に合うものを探すには情報収集が必要で、最初に少し手間がかかります。

ただし最近はシミュレーションツールが充実しているので、インターネットで条件を入力すれば短時間で候補を絞ることができます。

それでも「選ぶのが面倒」という方には負担に感じられるかもしれません。

契約条件の確認

新しいプランの中には、一定期間内に解約すると違約金が発生するものもあります。

特典として初年度◯◯円割引などがあるプランは、数年間の継続利用が条件になっている場合が多いです。

申し込む前に契約期間や解約条件を必ず確認し、気軽に乗り換えできるプランかどうかチェックしましょう。

料金変動のリスク

電力・ガス料金は燃料価格や市場連動型プランの場合、将来的に値上がりする可能性もあります。

特にここ数年は燃料費高騰で多くの新電力が料金改定を行っており、契約後ずっと当初の安値が続くとは限りません。

とはいえ、多くの家庭では従来プランより割安なところがほとんどですし、大幅値上げ時には別の会社へ再乗り換えすることもできます。

供給会社の経営リスク

一部の新興電力会社では、経営難で事業撤退するケースも報告されています。

万一契約先の会社がサービス停止となっても、地域の送配電会社が電気やガスの供給を保証する仕組みがあるため突然エネルギーが使えなくなる心配はありません。

ただ、再度他社を探して契約し直す手間は発生しますので、実績や信頼性も考慮して会社選びをすると安心です。

切り替えできない場合

原則として、賃貸住宅でも持ち家でも自分で契約会社を選べますが、例外もあります。

マンション全体で電気やガスを一括契約している場合(高圧一括受電契約など)は、個別に切り替えることができません。

また、賃貸で光熱費が家賃に含まれている場合も同様で、自分の住まいが切り替え可能かどうか、事前に管理会社やオーナーに確認しておきましょう。

電気・ガスの切り替え方法と手順

実際に電力会社・ガス会社を乗り換える手順とても簡単です。

ここでは、契約先の見直しを行う際の基本的な流れと、押さえておきたいポイントを説明します。

STEP
現在の料金プランを確認

まずは今契約している電力会社・ガス会社のプラン内容と、直近の使用量・料金を把握しましょう。

検針票(利用明細)や会員サイトで、毎月どれくらい使っているかをチェックします。

ここでお客様番号や供給地点特定番号(電力の場合)も確認できますが、これらは後の申し込みで必要になる情報です。

STEP
気になる事業者でプランを検索

次に、気になる事業者の料金シミュレーションを使って、自分の条件に合うプランを探します。

料金単価だけでなく、セット割引やポイント特典の有無、契約期間の条件なども比較すると良いでしょう。

STEP
新しい契約先へ申し込み

切り替え先が決まったら、各社のウェブサイトや電話窓口から新しい契約の申し込みを行います。

申し込み自体は原則無料で、現在契約中の会社への解約連絡も新しい会社側で代行してもらえます。

面倒な手続きは不要で、基本的にこちらでやることは申し込みフォームに必要事項を入力するだけです。

STEP
スマートメーターへの交換

もし自宅にまだスマートメーター(デジタル式の新型電力量計)が未設置の場合、後日、地域の送配電事業者によって従来のアナログメーターからの交換工事が行われます。

この工事費用は原則無料で、立ち会いも基本的に不要です。

交換作業は通常10〜20分程度で完了し、その際に一時的(15分程度)の停電が発生する場合があります。

スマートメーター設置後は、遠隔での検針や30分ごとの細かな使用量データ確認が可能になります。

STEP
切り替え完了

工事が完了するか、既にスマートメーターが設置済みの場合は、指定された開始日から新しい電力会社・ガス会社からの供給がスタートします。

電気・ガスが切り替わる際に、特別な立ち会いや作業は必要ありません

切り替え日の前後でも電気やガスが止まることなく、普段通り利用できます。

なお、申し込みから切り替え完了までの期間は、スマートメーター未設置の場合で約2週間、設置済みなら約4日程度が目安です。

賃貸住宅での注意

前述の通り、マンション全体で一括契約していない限り、賃貸でも自分名義で電気・ガス会社を選べます。手続きの流れも持ち家と同じです。

ただし念のため、大家さんや管理会社から特定の電力会社を指定されていないか、契約前に確認すると良いでしょう。

また、オートロック式のマンションなどでブレーカーが室内にない場合、電気の開通作業で管理室側の操作が必要になることがあります。

その際も事前に案内がありますし、電気の開通に立ち会う必要は原則ありません(条件によっては立ち会いが求められる場合もあります)。

終わりに|毎月の見直しが未来のゆとりに

電気・ガスの自由化は、普段の生活スタイルを変えずに家計を見直すための有効な選択肢です。

気づかないうちに増えている固定費だからこそ、「少しでも安くできるかも」と感じた今が見直しのチャンスかもしれません。

料金の安さやポイント特典など、自由化には得られるメリットが多い一方で、プランの選定や契約条件の確認など注意点もあります。

メリットとデメリットの両面を理解して、自分に合った選択をすることが大切です。

編集部マスクY

まずは今の契約内容を確認して、料金比較サイトでシミュレーションしてみるだけでも第一歩になります。

思ったより簡単に、そして意外な節約効果に気づけるかもしれません。

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この記事を書いた人

@nextマガジン編集部の1人である、通称:編集部マスクYです。

貸金業務取扱主任者の資格を保有しており、また会員様の相談でも借入に関する相談を最も受けてきました。

しかし、ここでは「@nextマガジン」のコンセプトに則り、借入だけでなく、お金という観点から皆様の生活が快適になるような情報を勉強しながら発信していきます。

「え?誰ですかって?」……いずれ分かる時が来るかもしれませんね…。

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