株とFXの違いは?具体的&あなたが「どちらをやるべきか」も価値観別に解説

FXと株式投資って一体どう違うの?
と、疑問を抱えながら「なるべくリスクを減らして資産を増やしたい!」と考えている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、あなたがFXと株それぞれの特徴や違いを理解し、ご自身でどのように選ぶか考えるためのポイントをテーマに、
FX・・・為替レートの変動を狙う投資
株式投資・・・企業の成長による利益を狙う投資
という2つの“儲け”を狙う手段における、それぞれの基本構造やメリット・デメリットを専門家の視点で分かりやすく解説します。
そして、特にFXに多いであろう初心者が抱えがちな不安を解消し、「やる/やらない」も含めて、実際に行動へ移す前に知っておきたいヒントもご紹介します。
あとお私は株もFXもやっていますが、特にFXは始める金融機関の差が大きいです。
初心者でも利用しやすいと感じた金融機関のサービスを「一例」として紹介しているので、他社の情報も含めて比較しながら、ぜひ一緒に投資の第一歩を考えていきましょう。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品やサービスの取得・売却を勧誘したり、投資助言を行うものではありません。最終的な投資判断や口座開設は、必ずご自身の責任と判断で行ってください。
本記事の内容は、2025年12月時点で公表されている制度・取引ルール等をもとにまとめています。税制・手数料・レバレッジ規制・取引時間などは今後変更される可能性があります。また、ここでの説明は分かりやすさを優先した一般的な内容であり、すべてのケースを網羅するものではありません。必ず、国税庁・金融庁・各証券会社などの公式サイトで最新情報と詳細条件をご確認ください

株とFXの違いを一目で比較|まずは結論
株とFXの違い早見表
最初に、「株とFXってざっくりどう違うの?」という疑問に一気に答えてしまいます。
あとお細かいことは後半でじっくり解説するので、まずは全体像だけつかんでください。
| 項目 | 株式投資 | FX(外国為替証拠金取引) |
|---|---|---|
| 投資対象 | 企業の株式(会社の一部を持つイメージ) | 通貨ペア(例:米ドル/円、ユーロ/ドル) |
| 主なリターン | 株価の値上がり・配当金・株主優待 | 為替レートの変動による差益・スワップポイント |
| レバレッジ(国内個人) | 信用取引で約3倍程度 | 最大25倍程度(国内・個人向け店頭FXの上限) |
| 必要資金のイメージ | 1銘柄あたり数万円〜(単元株の場合)/未満株なら数百〜数千円から | 数千円〜でも取引可能(ただしレバレッジや通貨量次第で必要資金・リスクは大きく変わる) |
| 取引時間(日本株・国内FXの場合) | 平日9:00〜11:30/12:30〜15:30(東証の立会時間) | 平日24時間(日本時間の月曜早朝〜土曜早朝) |
| 税制(2025年時点) | 原則20.315%の申告分離課税(※)/NISAで非課税投資も可能 | 原則20.315%の申告分離課税(※)/NISAは利用不可 |
| 主なリスクのイメージ | 企業業績の悪化・株価の大幅下落・倒産リスク | 為替レートの急変・レバレッジによる元本超過損失リスク |
| 向いている人のイメージ | 中長期でじっくり資産形成したい人・企業のストーリーや業績を追うのが好きな人 | 短期〜中期の値動きで利益を狙いたい人・ニュースや経済に敏感な人 |
※ 2025年12月時点での一般的な税率です。所得状況や制度改正等によって変わる可能性があるため、必ず国税庁などの最新情報をご確認ください。
ざっくり言えば、「短期で値動きに注目したい人はFXを選ぶケースが多い」「中長期でじっくり資産を育てたい人は株を選ぶケースが多い」という傾向があります。
あとおただし、どちらが正解というより「自分の性格・時間・お金の状況」に合うかどうかが大切です。
ここからは、それぞれの仕組みやメリット・デメリットを、もう少し丁寧にほどいていきます。
取引対象の違い:通貨ペアと企業株式
FXは2つの通貨を売買する取引
FX(外国為替証拠金取引)では、米ドル/円やユーロ/ドルといった通貨ペアを売買します。
通貨ペアとは、「ある国の通貨」と「別の国の通貨」をセットにしたものです。
為替レートは各国の経済力や金利差、政治情勢など幅広い国際情勢の影響を受けるため、世界的なニュースや経済指標の発表タイミングを見極める力が求められます。
株は企業の成長性に期待する取引
株式投資は企業の株式を売買し、その企業の業績や価値に対して投資を行います。
企業のビジネスモデルや経営状況、業界全体の動向などを分析し、将来の成長性を見込みながら投資判断を下す点が大きな特徴です。
銘柄選びの際は、財務諸表の確認や業界ニュースの把握が欠かせませんが「応援したい会社に投資する」という楽しさがあるのも株式投資ならではです。
あとお売買して利益を狙うのは共通していますし、性質も似た部分が多いですが、FX➡通貨(為替)、株式➡企業へ投資する点が最大の違いです。
どちらも「値動きがあるものにお金を預けて、その変化で利益や損失が出る」という意味では同じなので、このイメージだけでも押さえておくと後の理解がかなりラクになります。
取引時間・マーケットの稼働スケジュール
FXは平日24時間取引が可能で、日本時間の月曜早朝(オセアニア市場が開くタイミング)から週末のニューヨーク市場がクローズする土曜早朝まで、どこかしらのマーケットは常に開いています。
仕事が終わった後や深夜でも取引ができるため、日中企業で勤務するような本業がある兼業トレーダーにとって時間帯の選択肢が広いのが特徴です。

一方、株式投資は基本的に証券取引所が開場している時間帯に限られます。
日本株の場合、平日9:00~11:30と12:30~15:30が現在の東京証券取引所の立会時間です(2024年11月5日から延長済み)。
あとおそのため、昼間仕事をしている方はリアルタイムで取引を行いにくく、日中に働いている方は指値注文などをうまく活用したり、あるいは中長期で保有するスタイルの方が取り組みやすいと感じるケースも多いです。
取引時間について
東京証券取引所の現物株式の立会時間は、午前9:00〜11:30、午後12:30〜15:30となっています(参考:日本取引所グループ 公式サイト)。祝日や年末年始などの休業日、夜間取引(PTS)の有無・時間帯は証券会社ごとに異なります。実際に取引する前に、必ず利用予定の証券会社の最新情報と取引ルールを確認しておきましょう。
レバレッジや取引コストの違い

店頭FXの個人は「取引額に対して概ね4%以上の証拠金(=レバレッジは最大25倍程度)」という規制が適用されます(国内・個人向け店頭FX、2025年時点)。
FXのレバレッジ規制について
国内の個人向け店頭FX取引では、金融庁および金融先物取引業協会のルールにより、想定元本の4%以上の証拠金を預ける必要があり、これが実質的に最大25倍程度のレバレッジ上限となっています。
ただし、実際の証拠金率やコース設定、取引所FX(くりっく365)や法人口座は別ルールで運用されています。「最大何倍までかけられるか」「自分でレバレッジを選べるか」は、必ず各社の取引ルールで確認してください。(参考:金融先物取引業協会:個人向けFX取引に係る証拠金規制)
小さな資金からでも大きなポジションを持てるため資金効率が高い一方で、為替レートが予想外に動いた際の損失も大きくなります。
一方、株式投資における信用取引のレバレッジは3倍程度が一般的で、FXほど高い倍率はかけにくい一方、過度なレバレッジをかけにくいという見方もできます。
あとおこう聞くと「株式の方が安全そう」というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、FXは後述で紹介しているような証券会社によってはレバレッジを1倍や5倍など、あらかじめ低めに固定することができます。
どちらも仕組みやルールで運用すればリスクをコントロールしやすくなる一方、自分でルールを守れなくなるとどちらも大きなリスクを抱える点は共通です。「レバレッジが低い=絶対安全」ではないことも、頭の片隅に置いておきたいところです。
| 比較項目 | FX | 株式投資 |
|---|---|---|
| レバレッジの上限 | 最大25倍程度(国内の個人・店頭FX) | 信用取引で3倍程度 |
| 主なコスト | スプレッド(売値と買値の差)・スワップポイント・相場急変時のスプレッド拡大など | 売買手数料(証券会社により異なる)・信用取引の金利や貸株料など |
| リスクとリターン幅 | ハイリスク・ハイリターンになりやすいが、レバレッジや通貨量の設定次第である程度コントロールは可能 | レバレッジが小さい分、相対的に値動きが穏やかな銘柄も多いが、元本割れや大幅な株価下落のリスクは常にある |
| 投資対象 | 各国通貨ペア | 企業の株式 |
また、取引コストも大きく異なります。
FXではスプレッド(売値と買値の差)が主なコストであり、「取引手数料」が無料の証券会社が多い点は一見魅力的です。
ただし、実際にはスプレッドやスワップポイント、相場が荒れたときのスプレッド拡大なども含めて「トータルコスト」として考える必要があります。
一方、株式投資では売買ごとに証券会社の手数料が発生しますが、取引頻度が少なく、中長期で保有するスタイルを取る方にとっては、手数料がそこまで大きな負担にならない場合もあります。
信用取引を使う場合は、別途金利や貸株料がかかる点も確認しておきましょう。
税制・口座の違い
株式とFXでは「税率は同じ20.315%(2025年時点)」ですが、口座制度や損益通算の可否に大きな違いがあります。
あとおここは、初心者の方がつまずきやすいポイントなので、ざっくり整理しておきます。
| 項目 | 株式投資 | FX取引 |
|---|---|---|
| 税率 | 申告分離課税 20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%) | 申告分離課税 20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税) |
| 口座制度 | 特定口座(源泉徴収あり/なし)を選べる → 源泉徴収ありなら多くのケースで確定申告不要 | 特定口座制度なし → 原則、ご自身での確定申告が必要(※一部例外あり) |
| NISA | 利益・配当が非課税になる制度あり(2024年からの新NISAとして恒久化) | NISAは利用不可 |
| 損益通算 | 株式・投資信託など同じ「株式等」の損益と通算可能 | 先物・CFDなど「先物取引に係る雑所得等」と通算可能(株式との通算は不可) |
| 損失繰越 | 3年間繰越控除可能(確定申告が必要) | 3年間繰越控除可能(確定申告が必要) |
税金のポイント
2025年12月時点では、上場株式等の譲渡益・配当、店頭FXの差益はいずれも「申告分離課税」で、原則20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税)の税率です(参考:国税庁タックスアンサーNo.1463、同No.1521)。
「申告分離課税」とは、他の所得(給料など)とは分けて、投資の利益だけに一定の税率をかけて計算する仕組みです。ただし、実際の税金は他の所得や控除の有無などによって変わる可能性があり、給与所得者で給与以外の所得が20万円以下の場合など、確定申告が不要となるケースもあります。迷う場合は、税務署や税理士などの専門家に相談するのがおすすめです。
NISAについて
NISA(少額投資非課税制度)は、2024年から制度が恒久化され、非課税保有期間も無期限になっています。株式や投資信託の利益・配当が一定の非課税枠(生涯投資枠1,800万円・うち成長投資枠1,200万円まで)の範囲で非課税になる制度で、長期の資産形成を後押しする仕組みです(参考:金融庁「NISA特設ウェブサイト」)。
どの商品がNISAの対象になるか、どのくらいの枠を使えるかなどは、金融庁や各金融機関の最新情報を必ずチェックしてください。
FXのメリット・デメリット

改めて、まずはFX(外国為替証拠金取引)の方からメリット・デメリットを解説していきます。
あとお恐らく、これをお読みいただいている方は、「どちらかというとFXの方が“ヤバそう”」と思っている方が多いと思います。
結論、リスクが大きくなりやすいのは、ご自身がセーブできなくなることが主な原因になるケースも多い一方、きちんとしたルールの下で運用すればリスクを一定程度コントロールしやすくなります※。
※ 損失を完全に避けることはできない点は必ず覚えておきましょう。
少額資金でレバレッジを活用する強み

FXの魅力の一つに「レバレッジの活用」があります。
証拠金の1倍(レバレッジなし)から最大で25倍(国内の場合)までの取引が可能で、少ない元手でも取引金額を大きくできるため、短期間で大きな利益または損失が発生する可能性があります。
メリット
- 少額でも高い運用効率を目指せる
- 短期間で損益が動くため、経験を積みやすい
- スキマ時間を活用した短期売買に取り組みやすい
デメリット
- 相場が逆方向に動いた際、損失が拡大しやすい
- レバレッジをかけ過ぎると証拠金維持率(資金の余裕差を表す指標)が低下し、追証(おいしょう)リスク(=追加でお金を入れなければならないこと)が高まる※1
※1 『追証(追加証拠金)』は“基準を下回ったら追加入金を求める”仕組み、『ロスカット』は“損失拡大を防ぐ強制決済”の仕組みです(水準・運用は会社で異なります)。
これらのメリット・デメリットをふまえた、FXか株かで悩んでいる方の行動指針としては、
- レバレッジの設定は慎重に行う(特に、初心者の内は目安として5倍程度までにとどめること)
- 許容範囲内の損失で抑えられるようリスク管理を徹底する
- 定期的にポジション(確定していない現行の取引)を見直し、余裕を持った証拠金を維持する
レバレッジは上手に活用できれば資金効率を高める武器になりますが、初心者の内に大きな倍率で取引するとコントロールが難しいです。
あとおまずは、低めのレバレッジ×少額取引から始め、自分が利益を得られる「損切りライン」や「ポジションサイズ(どのくらいの金額を取引するか)」などのスタイルを確立して取引することが重要です。
いきなり「勝ち続ける」ことを狙うよりも、「大きく負けない練習」を重ねるつもりで取り組むと、長く続けやすくなります。
\低いレバレッジ×少額取引でも始めるなら/

超簡単:必要証拠金と1pip損益の目安
例:USD/JPYを 1万通貨・レバ5倍
→ 想定必要証拠金=「取引額 ÷ 5」
→ 1pip(=0.01円) ≒ 100円
つまり、まずは「1,000通貨=1pipあたり約10円」から練習するのが安心です。
上記は「USD/JPY(1ドル=◯◯円程度)の場合」の目安です。対円の通貨ペアでは、1pips=0.01円として計算することが多く、
- 1万通貨なら 1pips ≒ 100円
- 1,000通貨なら 1pips ≒ 10円
というイメージでOKです。レートが100円でも150円でも、対円通貨ペアでは「pipsあたりの金額」は主に取引数量で決まると覚えておくと安心です。
- EUR/USDのように小数点第4位で動くペアでは「1pips=0.0001」で計算する必要があります。
必要証拠金も「その時点のレート」と「各社のレバレッジ設定」で変動するため、必ず取引前に証券会社の取引画面やシミュレーターで確認してください。
流動性が高く、取引チャンスが多い
FX市場は世界の主要市場(東京・ロンドン・ニューヨークなど)が連動しており、平日24時間休むことなく動いています※。
※ ちなみにFXは(時差があるためズレますが)土日はお休みです。
さらに、FXは「いつでも取引できる」という強みと「値動きが頻繁に起こる」という特徴を併せ持っていることも特徴です。
つまり、デイトレード(その日の終了と共に利確や損切をする取引)など、短期売買で値動きを積極的に取りに行きたい人にとっては、価格が動く場面に出会いやすいマーケットと言えます。
あとお日勤/夜勤問わず平日働いている人に向いている一方、キチンと休める時間も取れる点は株式投資と同様です。
ただし、24時間いつでも見られてしまうからこそ、「見すぎてしまわないように、自分なりのルールを決めておく」のも大事です。
為替相場特有のチャンス/リスクが表裏一体
一方、FXは総じて株式投資よりも、世界規模の経済・政治要因に左右される度合いがダイレクトです。
もちろん株式も同様ですが、想定外のニュースや政策発表などで相場が急変(良くも悪くも)しやすいです。
こうした急激な値動きを適切に対処するためには、「変わる原因をざっくり知っておく」「(本業があって働いている方は特に)しっかりした設定を決めておく」必要があります。
FXの相場急変の理由とその対策
- 政治・経済要因の影響
- 各国の金利政策や経済指標(GDP、失業率など)で為替レートが急変動する
- 要人発言や突発的な地政学リスクにより、一時的に相場が乱高下することも
- 急激な相場変動
- フラッシュクラッシュ(一瞬で相場が急落(または急騰)する現象のこと。通常は数秒~数分の間に起こり、その後すぐに相場が戻ることが多い。)など、短時間で数円以上動く事例もある
- 証拠金に余裕がないと、一瞬でロスカット(強制決済)に至る可能性がある
- 対策(重要!)
- ストップロス注文(損切りライン)を必ず設定しておく
- レバレッジを抑え、ポジションサイズを小さく保つ
- 重要指標発表前後はポジション調整を行い、無理に取引しない
特に重要なのが、損切ラインをキチンと設定すること。
FXは誰でも常に勝てるものではないので、「稼ぐ」ためにはいかに「上手く負けるか」が超大事です。
あとお初心者の方はいきなり欲張りすぎず、まずは小さなリスク×少額取引で上手くなってから、必要に応じて取引金額を増やすくらいの感覚がおすすめです。
市場の動向を掴む練習を重ねれば、取引判断の質は高めやすくなります※。
※ それでも常に利益を出せることが保証されるわけではない点も忘れずにいたいところです。
株式投資のメリット・デメリット

株式投資は、企業の成長や業績拡大を期待して投資を行う手法です。
配当金などの定期的な利益分配や、株価の上昇益といったリターンが得られる可能性があり、FXと比べると中長期的な資産形成を目指す方に適した投資手段といえます。
一方、企業の経営状況次第では株価が大幅に下落するリスクも伴うため、こちらも絶対安定的なものがありません。
あとお株式投資の場合、適切な銘柄選びやリスク管理が欠かせません。
以下では、株式投資の代表的なメリット・デメリットについて、初心者の方にも分かりやすいように整理して解説します。
企業の成長や利益分配によるリターン
株式投資の魅力の一つは、企業が生み出す利益を直接享受できる点にあります。
ある企業の成長を期待し、その企業が業績拡大や安定した収益構造を持つことで、配当金や株価上昇による利益を得られる可能性が高まります。
配当金・株主優待
- 企業によっては定期的に配当金を支払うため、インカムゲイン(資産を持っていることで定期的に得られる収益)を期待できる
- 株主優待制度を設けている企業もあり、自社製品やサービスの割引・試供品が受け取れる
- 長期保有することで、配当の積み重ねが大きなリターンとなる場合もある
値上がり益(株式を売却して得られるキャピタルゲイン)
- 企業の業績拡大に伴い、株価が上昇することを狙った投資手法
- 長期保有で大きなリターンを得られる場合もある
- 景気や業界トレンドの波に乗ることで、複数の銘柄で利益が得られる可能性が高まる
長期保有の特徴
- FXに比べてレバレッジ(てこの力)の上限が小さいため、「一度に何十倍も動く」ようなリスクは取りにくい一方で、銘柄によっては価格が大きく上下することもある
- 企業の経営方針が堅実な場合、短期的な値動きよりも、中長期での成長に期待するスタイルが取りやすい
これらのメリットから、株式投資は「会社の成長とともに利益を得る」という実感を得やすい投資手段です。
特定の企業に肩入れするストーリー性が面白い一方で、その企業の成否でリスクやリターンも大きく変わるため、企業の経営戦略や業界の将来性など、より多角的な視点から分析する必要があります。
あとおFXが短距離走を繰り返すのに対し、株式投資は中長距離のマラソンに近いイメージです。
もちろん、株でも短期売買をする人はいますし、FXをあえて長期保有する人もいますが、「一般的な傾向」としてそのくらいの違いがあると考えておくと分かりやすいと思います。

業種ごとの違いや倒産リスク
FXよりは安定というイメージがある(と思う)株式投資ですが、実際は投資先の企業がどの業種に属するかでリスクとリターンの性質が大きく異なります。
IT企業のように市場成長が著しいセクター(ただし、有名になる企業の後ろに非常に多数の企業が倒産している)もあれば、製造業や小売業のように景気に左右されやすい分野もあります。

株式投資の性質や注意点、対策
業種による収益構造の違い
- IT:技術革新が早く、成長ポテンシャルが高いが競争が激しい
- 製造業:景気や原材料価格の影響を受けやすい
- 小売:消費動向やマーケティング戦略の成否が業績を左右する
- インフラ・公共事業系:安定感はあるが、大きな成長は見込みにくい
倒産リスク
- 企業が経営不振などで破綻した場合、株価が大幅下落し、最悪の場合は価値がゼロになる
- 経営破綻の兆候(業績不振、債務超過など)を早期に把握するには決算情報や経営指標のチェックが欠かせない
分散投資の必要性
- 複数の銘柄や異なる業種に資金を振り分け、リスク分散を図る
- 1社に集中投資すると大きなリターンを狙える一方、損失リスクも高まる
- 市場や経済全体の動きを考慮しながら、組み合わせを最適化する
あとおもし10年後、とんでもなく成長する上場企業が分かれば簡単に儲かりますが、現実はそんなに甘くありません。
だからこそ、ひとつの企業に資金を集中させるのではなく、複数の銘柄に分散投資をすることが基本です。
取引手数料と信用取引の活用
| 取引形態 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 現物取引 | ・リスクが投資金額に限定される ・余裕資金で気長に投資できる | ・株価下落時の空売り対応ができない ・大きなリターンは得にくい |
| 信用取引 | ・レバレッジを効かせた取引が可能 ・空売りで下落局面も利益を狙える | ・追証リスクや金利負担あり ・相場が大きく逆行すると損失が膨らむ |
株式の売買を行うには、証券会社を通して買う・売るなどの取引注文を出す必要があります。
その際に証券会社に支払う手数料や、追加の投資手法としての「信用取引」に関する知識を身につけることで、より効果的な投資戦略を立てることができます。
売買手数料
- 証券会社ごとに異なる料金体系
- 定額制、約定ごとに課金、月間合計金額ごとに変動するプランなど多彩
- 取引頻度や取引額に合わせて最適なプランを選ぶ
- ネット証券は手数料が比較的安価な場合が多く、コストを抑えやすい
信用取引
- 一定の保証金(証拠金)を預けることで、証券会社から資金や株式を借りてレバレッジをかけた取引が可能
- 空売り(株価下落局面で利益を狙う手法)も行えるため、相場環境に応じて多様な戦略を組める
- 借りた資金や株式には金利や貸株料がかかるほか、返済期限や追証リスクがある
- 初心者はまず現物取引でリスクを限定し、投資経験を積んでから信用取引を検討するのがおすすめ
株式投資は、企業分析の楽しさや配当・優待を含めた実益、さらに長期保有での安定感など、FXとは異なるメリットがある一方で、取引時間の制限や倒産リスクへの備えが必要です。
株式を始めたい初心者の方は、まずは信頼性の高い銘柄を選び、現物取引で経験を積みながら投資の基礎を身につけると良いでしょう。
あとおFXのレバレッジの倍率を上げるのと同様、ある程度慣れた段階で信用取引を活用することで、上昇相場だけでなく下落相場でも柔軟な戦略を組み立てられるようになります。
ただし、信用取引もハイリスクになりやすいので、「必要になったら検討する」くらいのスタンスでOKです。
価値観別:あなたはFXタイプ?株タイプ?

以上を踏まえ、FXと株をどっちをやるべきか。
これは結論、「どういう儲け方がしたいか」「どのくらいリスクと時間を取れるか」などで変わってきます。
基本的に
- 短期で積極的に値動きを取りに行きたい ➡ FX寄り
- 長期で安定的に資産を育てたい ➡ 株式投資寄り
と考えられるケースが多いですが、以下では、株式投資に向いているタイプとFXに向いているタイプを整理してみました。
目安をチェックしてみよう
FXタイプ寄りな人
- 平日夜〜深夜の方が落ち着いて相場を見られる
- 数日〜数週間の短いサイクルで成果を感じたい
- 世界のニュースや経済の動きを追うのが嫌いではない
↑このあたりに「当てはまる」が多ければFXタイプ寄りです。
株タイプ寄り
- 日々こまめに相場を見るより、数年単位で資産を育てたい
- 応援したい企業・業界がある
- 値動きの派手さよりも「安定感」を重視したい
という方は株タイプ寄りだと考えてOKです。
あとお私はどちらかと言えばFXの方が得意ですが、冒頭で紹介した通り両方やってます。
どちらか一方だけが「正解」ではないので、自分が続けやすい・学びが多いと感じる方を軸にしていくのがおすすめです。
FXが向いている人【短期×積極派・ニュース好き】
短期で積極的に収益を狙いたい人
- レバレッジを活用すれば少額でも大きな取引が可能で、短時間で利益や損失が動くため、短期売買で経験を積みたい方に向いています。
- スキャルピングやデイトレードで細かく利幅を狙いたい方には魅力的な側面があります。
24時間好きなタイミングで相場を見られる人
- 世界中の通貨が取引されるため、平日であればほぼ24時間マーケットが開いています。
- 夜間や早朝しか時間がない兼業投資家でも、取引タイミングを見つけやすいのが特徴です。
経済指標やニュースをこまめにチェックできる人
- 為替は各国の金利政策や経済指標、政治情勢による影響が大きいため、日々のニュースに敏感であることが求められます。
- こまめに相場をモニターし、変化に即応できる方がFXでは有利に立ち回りやすいです。
株が向いている人【長期×安定派・企業のストーリー好き】
中長期で資産を育てたい人
- 企業の成長や配当収益、株主優待を重視することで、中長期でリターンを狙うスタイルに向いています。
- 決算資料や業界動向の分析が好きな方にとっては、企業の“将来性”を探る過程が楽しみの一つとなるでしょう。
平日の決まった時間だけ相場を見られる人
- 株式市場は原則として取引所が開いている時間(日本株であれば9:00~15:30台)に限り売買できます。
- 日中に相場をチェックできるなら、その間に売買の判断ができるためストレスが少なくなります。
値動きが比較的緩やかな投資先を好む人
- FXに比べてレバレッジが小さい(信用取引でも3倍程度)ため、「一度の判断で資産の何十倍も動く」といったリスクは取りにくい面があります。
- 企業の業績による値動きがメインとなるため、短期的に急激な変動が起こるケースはFXより少ない一方、決算や不祥事などで大きく動くこともあります。
投資スタイル別:向いている傾向
| 投資スタイル | 向いている商品 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 短期重視 | FX | レバレッジを活かし、短時間の値動きから利益・損失が出やすい |
| 中長期志向 | 株式投資(現物メイン) | 企業の成長性や配当、優待に着目して中長期リターンを目指す |
| 兼業投資家 | FX or スイングトレード | 平日24時間動くFXや、数日~数週間保有するスイング取引が取り組みやすい |
最終的には、
- 自分がどれだけ相場を監視できるか
- どの程度のリスクを許容できるか(最悪いくらまでなら減っても耐えられるか)
- 企業の成長物語を追いかけたいのか、為替の変動をリアルタイムに捉えたいのか
といった要素や好みまで含めて、総合的に判断する必要があります。
あとおどちらもとりあえず口座を開設して、少額で良いから試してみてから「合いそうな方」「楽しい方」を選ぶ、というステップも一案です。
ただし、口座を増やしすぎると管理が大変なので、しっかり比較・検討したうえで、「しばらくメインで使ってみたい」と思えるところに絞るのがおすすめです。
ただ、株式に関しては証券会社ごとに「取り扱っている銘柄」や「手数料」「サービス内容」などの違いはあれ、「どこかの証券会社だけリスクが極端に高い」というようなケースは考えにくいのに対し、FXはそうではありません。
というのもFXは証券会社によって、レバレッジの設定や取引単位が大きい&変えられないところが多いです。
そういう証券会社でFXの口座を開いて訳も分からず運用してしまうと、いきなり深手を負いかねません。
あとおここがFXはヤバいと言われる大きな要因に思います。
とはいえ、後述する証券会社はレバレッジ1倍での運用や、最低取引単位が1単位(約100円~)という少額で慣れることができるので、「少ない金額でFXを体験してみたい人」が候補に入れやすいと感じています。

少額・低レバレッジでFXを試すなら?(例:松井証券FX)
FXのリスクについて
FXはレバレッジ取引であり、相場急変時には預けた証拠金を上回る損失が発生することがあります。スプレッド拡大やロスカット、スリッページ(注文した価格と実際に約定した価格のズレ)などにより、想定よりも損失が大きくなる可能性もあります。取引の前に必ず各社の「契約締結前交付書面」や「リスク説明書」を読み、ご自身の判断と責任で取引してください。
本章で紹介するサービスについて
ここでは、松井証券FXを「少額・低レバレッジで始められるサービスの一例」として紹介します。同様の特徴を持つサービスは他社にもあり、特定の会社のみを推奨するものではありません。必ず複数社を比較し、手数料・スプレッド・取扱通貨ペア・レバレッジコース・サポート体制などを踏まえて、ご自身で判断してください。

株式投資の場合はそこまで大きな差はありませんが、FX初心者は証券会社選びが超重要です。
1通貨単位から取引可能
- 一般的には1,000通貨や1万通貨単位(最低でも数万円程度~)での取引が多い中、松井証券FXは多くの通貨ペアで1通貨から取引できるのが大きなメリットです。
- 1ドル買うのに数百円前後からスタートできるため、初めての取引でも心理的ハードルを下げやすいという声もあります(実際の必要資金はレートやレバレッジ、ロスカット水準により変動します)。
選べる低レバレッジ運用
- 最大25倍のレバレッジをかけることも可能ですが、1倍/5倍/10倍/25倍といったコースから選択できるのが特徴です。
- 過度なレバレッジを避け、少額でも試しやすいため、特に初心者は1倍・5倍といった低レバレッジコースから始めるのが無難でしょう。
初心者向けサポート
- 取引画面のレイアウトや操作性は公式サイトで案内されている通りシンプルさを意識しており、はじめてのFXでも画面上で迷いにくい設計になっています。
- 市場情報や経済指標の解説コンテンツなど、学びながら実践できる情報提供もあります。
あとおこうした柔軟な取引条件とサポート体制が整っているため、松井証券FXは「いきなり大きなリスクを抱えるのは避けたい」「FXと株、どっちが合うか少額で確かめたい」という投資初心者にも検討しやすい口座の一つです※。
※ もちろん、他社にも少額・低レバレッジで始められるサービスはあるので、必ず複数社を比較したうえで決めるようにしてください。


【Q&A】株とFXの違いの疑問に答える
そして、ここまでの内容をQ&A形式にまとめました。
重要なリスク注記
『スプレッドは状況で拡大』『急変時は成行滑り・逆指値の執行価格乖離』『相場急変で元本超過の損失が生じる可能性』があります。口座開設前に「追証/ロスカット水準・判定時刻・スリッページ条件・取引時間外の取扱い」を必ず確認してください。
まとめ|FXと株、ピンときたものを継続してみよう

FXと株式投資の基本構造や違い、少額から始めるメリットなどを振り返ると、
ことの大切さが見えてきます。
ここまでお読みいただいた方は「何となくのイメージ」は掴めていただけた思いますが、やはり始めないと分からないことも多いです。
「ご自身が合うと思った方をとりあえずやってみる」のも良いですし、
「まずは口座候補を絞り込み、少額・低レバレッジで1回だけ試してみてから考える」というのも良いと思います。
一点だけ注意してほしいのが、FXは口座を開設する証券会社次第では、いきなり大きなお金が動かさざるを得ないという点。
『東証の売買単位は原則100株(単元株)』で統一されています。未満株サービスは“取引所外の店頭サービス”として提供されるのが一般的です。しかしFXほどの“ヤバい罠”は待っていないため、FXの口座を開設する証券会社選びだけは慎重になった方が良いと思います。
そして、FXで投資をはじめる際は「1通貨単位から始められ、低レバレッジで運用できる」松井証券のFX口座のような少額向きのサービスを候補のひとつに入れておくと安心です。
超少額取引であってもリアルな相場感を掴む練習にはなり得ますが、相場急変などで少額でも損失が生じる可能性があることは必ず意識しておきましょう。
リスクを最小限に抑えつつ、トレードの基礎を身につけるイメージで取り組むのがポイントです。
この記事を読み終えたあとに、やってみてほしいこと
- 今の自分が「短期でガッツリ派」か「長期でコツコツ派」か、もう一度振り返る
- 株とFX、それぞれで「少額・低リスク」で始められる口座を1つずつ候補にメモする
- 気になる口座の公式サイトで、最新の手数料・スプレッド・レバレッジ・リスク説明をチェックする
- いきなり大金を入れず、最初は「勉強代」と割り切れる金額で1回だけ取引してみる
この4ステップだけでも、「投資をしている側」の目線でニュースや相場を意識しやすくなり、世界の見え方が変わる方もいるはずです。
あとお「いざ投資を始めるとなると不安が大きい」という方も、一歩踏み出してみることでしか得られない学びが必ずあります。
ぜひ、可能ならどちらも触ってみて、無理のない範囲で投資スキルを少しずつ磨いていきましょう。
本記事は一般的な情報提供であり、特定銘柄・サービスの推奨や、投資助言を目的とするものではありません。投資判断および口座開設は、必ずご自身の責任と判断でお願いします。価格・手数料・税制・取引時間・レバレッジ規制などは変更される場合があります。本記事の内容は2025年12月時点の情報をもとにしています。最新情報や個別の条件は、必ず各社および公的機関のサイトや専門家への相談によってご確認ください。