社会人として仕事を続けるなかで、将来的にどのようなキャリアを築いていきたいかを考えるタイミングもあるでしょう。
「さらに上の役職につきたい」「スキルを高めてバリバリ稼ぎたい」とキャリアアップを叶えたい方も多いはずです。
着実にキャリアアップするには、将来の「なりたい姿」を明確にして、自分が望むキャリアプランの方向へと行動していくことが大切です。
そこでこの記事では、キャリアアップするためにやるべきことやキャリアアップの方法を解説します。
年収アップにも繋がるキャリアアップを成功させたい方は、ぜひ参考にしてください。
そもそもキャリアアップとは?年収アップも可能
キャリアアップとは、仕事上の能力や専門性を高めて、社会的な役職や市場価値を今より向上させることを意味します。
直訳すると「経歴の向上」であるキャリアアップにはさまざまなパターンがあり、個人によっても捉え方が異なります。
- チームのマネジメントを任される
- 昇進や転職によって役職が上がる
- 仕事の専門性や熟練度を高める
- 大企業に転職しスケールの大きい仕事をする
- 独立・起業する
なにをもって「キャリアアップした」と感じるかは人により異なるため、目指すキャリアアップの方向性もさまざまです。
いずれにせよ、叶えたい自分像になる、もしくは近付いた結果、組織や周囲からの評価を得られるという点は共通しています。
そして、キャリアアップにより企業や社会への貢献度が高まれば、その結果年収のアップへと繋がります。
逆に、年収アップを求めるのであれば、自分の能力を高めてさらに上のステージを目指す「キャリアアップへの取り組み」が必須であるともいえるでしょう。
もちろん、近年では「ジョブ型雇用」の段階的導入など、必ずしもプレイヤーからマネージャーになることがキャリアアップとは言えないケースも増えています。
人生100年時代であり、雇用環境の変化も激しい現代では、自身のキャリア形成を主体的に考えていかなければなりません。
自分の知見やスキルは今後の時代の変化に通用するのか。
あるいは、どう変化していくべきかなどをデザインすることも、キャリアアップを考える上で重要です。
キャリアップは仕事や働き方の選択肢を増やし、経済的な豊かさを手に入れる手段でもあります。
仕事上の経歴だけでなく、人生の自由度も向上させるのがキャリアアップといえるでしょう。
キャリアアップするためにやるべきこと
年収アップ、そして人生の豊かさへと繋がるのがキャリアアップです。
ただし、確実にキャリアアップするには、「自分にとってのキャリアアップ」を明確にする必要があります。
そのためには、漠然と行動を起こすのではなく、まずはこれまでの経験を振り返り、理想の将来像に向けたキャリアプランを立てましょう。
具体的な最終目標を設定すると、やるべきことの優先順位が見えやすくなります。的を絞ったアクションにより、着実にキャリアアップに近づき、年収アップも叶うでしょう。
ここからは、確実かつ効率的にキャリアアップするためにやるべきことを、3ステップで詳しく解説します。
経験を振り返って強みを洗い出す
はじめに、これまでの職歴や実績、経験などを思い返し、「今までどのような仕事をしてきたのか」を詳しく書き出してみましょう。
キャリアの振り返りをおこなうと、経験に基づく能力を可視化でき、自身が社会や組織に提供してきた価値を客観視できます。
振り返るときは、成し遂げた実績や成果だけでなく、日々の業務に対する言動や考え方も細かく掘り下げていきましょう。
例えば、ミスをしたときの対処法やそこから学んだこと、仕事をするうえで大切にしている考え、コミュニケーションの取り方などです。
それにより、思考力や問題解決能力、コミュニケーション力といった汎用的なビジネススキルである「ポータブルスキル」が明確化されます。
ビジネス環境や時代の変化が激しい昨今、職種や業界を問わずに活用できるポータブルスキルはますます重要視されます。
「自分には専門的なスキルがない」と落ち込まずに、社会人として培った基本的な能力を発掘しましょう。
そして、書き出したキャリアやスキルを、「好き・嫌い」「得意・苦手」で分類します。
新しいアイデアを出して効率化を図るのが好き
→発想力・状況分析力が強み
物事をスピーディーに進められるが慎重にミスなく遂行するのは苦手
→機動力が強み、慎重さが弱点
このように自分の特性を整理して端的にまとめると、市場価値に繋がる「強み」を洗い出せます。
振り返りによって自分の強みや仕事に対する価値観が明確になり、これからのキャリアの方向性が見えやすくなるでしょう。
なりたい姿を考えてキャリアプランを明確にする
次に、理想の将来像を考え、そこを目指すためのキャリアプランを立てていきましょう。
キャリアプランとは、キャリアを今後どのように積み重ねていくかの具体的な計画を指します。
例えば、「10年後の自分はどのようにありたいか?」と、長期的な目線で理想の姿を思い描くために、以下のような問いを考えてみましょう。
- どのようなポジションについていたいか
- どれくらいの収入を得ていたいか
- 人生において仕事はどれくらい重要か
- どのような人物に憧れるか
そして、3〜5年後の中期的な目標、1年以内の短期的な目標へと逆算して落とし込んでいきます。
なりたい自分になるための一歩として目の前の目標を設定すると、モチベーションがグッと高まるでしょう。
また、理想の将来像を明らかにすると、現状のキャリアの延長線上を進んでいけばよいのか、それとも進む道を変える必要があるのかを判断しやすくなります。
もし、将来の目標を叶えるために転職やキャリアチェンジが必要であれば、どのような会社・職業に、どのタイミングで移るのかを検討していきましょう。
現在の自分となりたい自分のギャップを考える
現在の自分となりたい自分との間には、誰しもギャップがあるはずです。
そのギャップを埋めるには、どのようなスキルが必要なのか、どのような経験を積めばよいのかをリストアップしましょう。
現状と理想のギャップを埋めるための具体的な手段は以下のようなものがあります。
- スキルアップ
- 現在の仕事での実績作り
- 市場価値の向上
スキルアップの方向性は、目指すゴールである「なりたい自分」によって異なります。
現在のキャリアの先になりたい自分があるならば、現職の専門性や熟練度を高めるスキルアップを目指すべきでしょう。
転職によるキャリアアップが必要であれば、どの業界・企業でも活用できるポータブルスキルを磨くことを意識するほうが効果的です。
特に、30代以降のビジネスパーソンに求められる力は「マネジメント力」です。
後輩の教育やプロジェクトリーダーの補佐など、小さなチャンスから積極的にチャレンジを積んでいきましょう。
どのような業務でも、「自分がマネージャーならどう動くか」と1つ上の立場で考える癖、すなわち視座を高めることでマネジメント力が鍛えられます。
また、今の仕事での実績は、自分の市場価値を高めるのに大きな力を発揮します。転職する・しないに関わらず、客観的に認めてもらいやすい実績を積み上げていきましょう。
スキルアップや実績によって市場価値は高められますが、市場のニーズを読み取ることも大切です。
転職市場で需要の高いスキルや、成長する業界にフィットした価値を提供できれば、高い役職や年収を得られるキャリアへとステップアップできます。
一方で、自分の市場価値は自分自身では気が付きにくいものです。
転職エージェントなどを利用してキャリア形成に知見がある専門家へ相談すると、「本来の自分の活かし方」を発掘しやすくなるでしょう。
キャリアアップするための2つの方法!メリット・デメリットも紹介
キャリアアップするための方法は大きくわけて2つあります。
- 社内でキャリアアップ
- 転職してキャリアアップ
それぞれにメリットやデメリットがあるため、自分のキャリアプランに合わせて目指していきましょう。
具体的なキャリアアップ方法も併せて解説します。
キャリアアップについては下記の記事でも詳しく紹介しているので、合わせて確認してみてください。
社内でキャリアアップ
まずは、今の会社でキャリアアップできるかを検討してみましょう。
社内で昇進・昇格する、プロジェクトのマネジメントを受け持つなど、重要なポジションを任された結果年収アップに繋がるのが社内でのキャリアアップといえます。
年収アップを目的としたキャリアアップの場合でも、必ずしも転職しなければならないわけではありません。
現職でキャリアアップできれば、年収アップに繋がります。
社内でのキャリアアップを目指すかどうかは、上司や先輩の働き方や年収などを参考にしましょう。
理想の将来像が現職でキャリアアップした延長線上で実現できそうであれば、転職せずに今の会社でキャリアアップを図るのが効率的です。
社内でキャリアアップするメリットやデメリットは、以下の通りです。
メリット
- すでに業務の知識や経験が豊富である
- 長年かけて築いた信頼関係により周囲のサポートを受けやすい
- 比較的少ない労力・時間でキャリアアップしやすい
デメリット
- 目指す役職・ポジションに空きが出ないと昇進できない
- 身に付けたスキルの多くが社外では通用しない可能性がある
- 転職活動を行わないことで市場価値を知る機会を損ねている
社内でキャリアアップするには、研修や昇格試験に積極的にトライする、部署や職種の異動でスキルの幅を広げるなどの方法があります。
キャリアプランを上司に相談して第三者の客観的な意見をもらうのも、新たな気づきになるでしょう。
また、社内でのキャリアアップは市場価値の向上にも繋がるため、キャリアプランの将来的な可能性が広がります。
ゆくゆくは転職を希望する場合でも、まずは社内のキャリアアップからチャレンジするのも有効な手段です。
転職してキャリアアップ
目標とするキャリアプランが今の会社では実現できないと感じる場合は、転職によるキャリアアップを考えましょう。
大企業へ転職して携わる仕事のスケールがアップしたり、経験や実績を評価されて高い役職に転職できたりと、転職を機にキャリアアップできるケースも多いです。
特に、年収もアップできるキャリアアップを狙うのであれば、これまでの経験やスキルを活かせる環境を目指しましょう。
転職時には前職より年収が下がってしまったとしても、その先の年収がアップしやすい環境であれば生涯年収はアップする可能性もあります。
目先の年収だけに捉われず、将来のなりたい姿に近づけるポジションやスキルを獲得できるのかも踏まえて、転職先を選ぶことがポイントです。
転職してキャリアアップするメリットとデメリットを、以下にまとめました。
メリット
- 転職時の収入や役職が明確であるため自分の希望に合う環境を選びやすい
- 転職先で重宝される知識やスキルがあれば高い評価が得られる
- 目指す役職や職種への転職ができればキャリアアップや年収アップがすぐに叶う
デメリット
- 今までの評価や信頼関係がリセットされる
- 転職前の年収よりもダウンする可能性がある
- 社内でのキャリアアップよりも労力・時間がかかりがちである
また、転職によるキャリアアップを目指すこと自体が、自分の市場価値を客観的に把握できる点で大きな意味を持ちます。
転職活動をとおして、自分本来の価値に気付けるチャンスを得られるため、キャリアアップに大きく役立ちます。
転職市場での30代は、これまでに培った経験や能力が評価されやすく、なおかつ今後の成長にも期待が高まる年代です。
実際に転職によりキャリアアップを実現させ、年収アップを叶える30代も多く、キャリアアップを狙った転職をするには絶好のタイミングといえるでしょう。
終わりに|キャリアアップで年収アップを叶えよう
キャリアップにより、自分に対する評価が高まり年収アップが実現できます。
キャリアアップするためにやるべきことは、これまで培った経験や理想の将来像を明確にしたうえで、現状とのギャップを埋めるための行動を起こすことです。
キャリアアップするには、「社内でのキャリアアップ」と「転職によるキャリアアップ」の2つの方法があります。
今までの経験や信頼関係を活かせる社内のほうが、キャリアアップにかかる労力は少なくなる傾向がありますが、今の会社ではなりたい自分を実現できないのであれば転職を検討しましょう。
もし目標としていたポジションや職種に転職できたなら、それだけでキャリアアップの成功になります。
キャリアアップによっておのずと年収がアップし、人生の自由度や豊かさも向上します。
自分本来の能力を発揮するためにも、キャリアプランを立てて確実に行動していきましょう。
効率的にキャリアプランを実現していくためには、転職サイトやキャリアアドバイザーを活用するのがおすすめです。
実際の求人をチェックしたり、専門家へ相談して自分だけでは発見しにくいスキルや強みを明確化したりすると、キャリアアップへの道をよりリアルに進んでいけるでしょう。
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