契約数が多い人気クレジットカードを紹介!ランキング&今後伸びそうなものは?

国内の主要クレジットカードを「契約者数」で比較すると、JCBや三井住友カード、楽天カードなど多様な発行会社が顔を揃え、選択肢の幅広さに驚かれる方も多いのではないでしょうか。
クレジットカード選びに迷う方が多い背景には、年会費やポイント還元率だけでなく、銀行や流通、通信キャリア、フィンテックなど発行元ごとの独自特典やアプリ連携、経済圏戦略の違いがあります。


この記事では最新データをもとに会員数の多い国内主要カードをランキング形式で発表します。
さらに、それぞれのカードが持つ強みや利用シーンの違い、今後の業界トレンドまで俯瞰できるため、自分に合った一枚を選びたい方や最新事情を押さえたい方に最適な内容です。

あなたのライフスタイルに寄り添うカード選びのヒントがきっと見つかるはずですので、ぜひ参考にしてください。
会員数・発行枚数が多い国内系カードTOP10(海外発行分含む場合あり)

最新データに基づき、国内で契約者(会員)数の多い主要クレジットカードをランキング形式でまとめました。
各カードの発行会社・ブランド、会員数(または発行枚数)とデータ時点、補足事項は以下の通りです。
順位 | カード(発行会社/ブランド) | 会員数・発行枚数※ | 補足 |
---|---|---|---|
1 | JCBカード(JCB) | 1億6,977万人 | 国内外合計。唯一の国際ブランド発行分を全て含む。 |
2 | 三井住友カード(SMBC) | 3,893万人 | 「Olive」等を含む自社発行全カード。 |
3 | イオンカード | 3,615万人 | 国内ID数 |
4 | 三菱UFJニコス系カード(MUFG/NICOS/DC) | 3,295万人 | グループ計数。 |
5 | 楽天カード | 3,221万枚 | 「楽天カード(一般・ゴールドほか)」発行累計。 |
6 | セゾンカード(クレディセゾン) | 2,362万人 | 決算短信より。 |
7 | PayPayカード | 1,254万枚 | 株主向け資料の発行枚数。 |
8 | dカード(NTTドコモ) | 1,100万人 | 「dカード GOLD」会員数。無印/PLATINUM等を含む総数の公表なし。 |
9 | Oricoカード(オリコ) | 1,075万人 | 連結ベース。 |
10 | au PAYカード(KDDI FS) | 1,000万人 | 年会費無料化後に大台到達。 |
※ 本稿では「会員数=有効会員+休眠会員」「発行枚数=累計発行ベース」など、各社の定義差を表で統一・補正して掲載しています。
脚注
出典タイトル・データ時点 | 参照 | |
---|---|---|
① | JCB 「会社概要」 (2025-03 末) | JCB |
② | 三井住友カード 「業績データ」 (2024年度末) | SMBCカード |
③ | 三菱UFJニコス 採用サイト「キーワードで知る三菱UFJニコス」 (2024-03末) | MUFG採用情報 |
④ | 楽天カード プレスリリース「発行から20周年!」 (2025-07-25) | 楽天カード |
⑤ | イオンフィナンシャルサービス 有価証券報告書(2025-05-21提出) | イオンファイナンシャル |
⑥ | クレディセゾン 2025年3月期Q3決算短信(2025-02発行) | クレディセゾン 企業・IR情報 |
⑦ | PayPayカード 「主要指標の推移」 (2024-12-05) | PayPayカード |
⑧ | NTTドコモ ニュースリリース「dカード PLATINUM提供開始」 (2024-11-07) | ドコモ |
⑨ | オリエントコーポレーション 「数字で見るオリコ」 (2025-03-31現在) | オリコ |
⑩ | KDDI ニュースリリース「au PAYカード/ゴールドカード 1,000万会員突破」 (2024-12-24) | KDDI ニュースルーム |
人気のクレジットカードの概要と特徴
ランキングに登場した各クレジットカード(発行会社)の基本的な特徴を簡単に紹介します。

初めてカードを作る方やお得なカードを探している方は、自分の利用シーンに合いそうなカードを見つける参考にしてください。
1位:JCBカード

JCBカード(JCB)は、国内唯一の国際ブランドホルダー兼カード発行会社。
プロパーカードとして「JCB一般カード」からプラチナまで幅広いラインナップを持ち、東京ディズニーリゾートとの提携カードなど特色あるサービスも展開。
世界約5,600万店の加盟店ネットワークを有し、国内外で使いやすいことも特筆点です。
年会費無料の「JCB CARD W」シリーズはポイント高還元で20代に人気。
日本発ブランドの強みで海外旅行サポートデスクや会員向け優待も充実しています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.00〜18.00%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年15.00%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括払い(1回払い)/毎月元金定額払い(リボ払い)
- 返済期間・回数:1ヵ月〜60ヵ月(1〜60回)〔キャッシングリボ〕/23〜56日(1回払い)
- 利用限度額:1万円〜100万円
- 遅延損害金:年20.00%
- 担保・保証人:不要
- 貸付条件の詳細はJCB公式サイトをご確認ください。
2位:三井住友カード

三井住友カード(SMBC)は、メガバンク系の代表格。Visaの国内トップクラス発行元で、信頼性と利便性から幅広い世代に支持されています。
基本還元率は0.5%ながら、三井住友銀行との連携サービスや「Vポイント」特典が魅力。
2023年登場の新サービス「Olive」は銀行・証券・決済をワンアプリ統合した総合金融サービスで、20代からの新規獲得に成功しています。


主要カードは年会費実質無料化も進み、コンビニ・飲食店でのポイント増量や家計管理アプリ連携など機能面も充実しています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年15.0%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利定額返済(キャッシングリボ)/元利定額(ショッピングリボ)
- 返済期間・回数:1ヵ月〜18年11ヵ月(1〜227回)※ご利用内容により異なる
- 利用限度額:5万円〜300万円
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細は三井住友カード公式サイトをご確認ください。
3位:イオンカード

イオンカードは、流通系No.1の会員数を誇る生活密着型カード。
全国のイオン系列店で常時基本の2倍ポイント、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」5%割引など、主婦層・ファミリー層に嬉しい特典が満載。
年会費無料で気軽に持てる上、電子マネーWAON一体型で日常のお買い物に威力を発揮します。

最近は公式アプリ「iAEON」でポイント管理やクーポン配信を強化するなど、スーパーの枠を越えた総合サービス化を進めています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年7.8〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年15.0%※(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括返済(1回払い)/残高スライド元利均等返済(リボ払い)
- 返済期間・回数:最長57ヵ月・最大57回(キャッシングリボの場合)
- 利用限度額:1,000円〜300万円
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細はイオンカード公式サイトをご確認ください。
※ショッピングリボ手数料は2025年12月ご請求分より年18.0%に改定予定。
4位:三菱UFJニコス(MUFG/NICOS/DC)

三菱UFJニコスは、国内最大のカード会員数を擁する銀行系グループ。
MUFGカード(旧UFJカード)・NICOSカード・DCカードの3ブランドを展開し、合算会員数は約3,300万枚規模。
信販系由来のNICOS、銀行系のDC/MUFGと多様な顧客基盤を持ち、日本人の4人に1人が同グループのカードを保有する計算です。
一般カードからプラチナカードまでラインナップが幅広く、特に「MUFGカード・ゴールド」は年会費実質無料条件付きで初心者にも人気。

最近はタッチ決済やスマホアプリ「三菱UFJカード」のUI改善などDXにも注力しています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年14.94〜18.00%(キャッシング1回払い・キャッシングリボ)/年15.0〜18.0%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括払い(1回払い)/毎月元金定額返済〈リボ払い・カードローン〉
- 返済期間・回数:最短1ヵ月〜最長60ヵ月〈1〜60回〉※残高・元金設定により変動
- 利用限度額:1万円〜500万円
- 遅延損害金:年19.92〜20.00%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(ただし事業資金は除く)
- 貸付条件の詳細は三菱UFJニコス株式会社公式サイトをご確認ください。
5位:楽天カード

楽天カードは年会費無料で最大1%還元を提供する代表的カードの一つ。
楽天市場をはじめ楽天経済圏での利用で基本1%+αの高いポイント還元率を誇り、「還元率重視」の層に絶大な支持。
発行枚数は20周年で3,221万枚を突破し、日本のキャッシュレス普及を牽引してきました。
楽天ポイントの使い道も幅広く、貯めたポイントで投資や携帯料金支払いも可能。
電子マネー楽天Edyや楽天ペイとの連携で支払い利便性も高いです。


新規入会キャンペーンの豪華さや、スマホアプリの使いやすさも他社と一線を画しています。
\楽天カードを作成する!/
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年15.0〜17.64%(ショッピングリボ)
- ※新たな貸付と既存残高の合計が100万円以上となる場合、キャッシング利率は年15.0%
- 返済方式:元利一括返済(1回払い)/残高スライド元利定額返済(リボ払い)
- 返済期間・回数:1回払いは60日以内/リボ払いは30万円以下最長3年(36回以内)、100万円以下最長5年(60回以内)
- 利用限度額:1万円〜90万円(キャッシング)※審査により個別に設定
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細は楽天カード公式サイトをご確認ください。
6位:セゾンカード

セゾンカードは「永久不滅ポイント」で知られる老舗カード。
年会費無料の「セゾンブルー・アメックス」から上級の「セゾンプラチナ」まで揃え、流通・サービス各社との提携カードも数多く発行。

会員数は約2,362万人(2024年末時点)と大手の一角。
最近はデジタル対応にも力を入れ、「セゾンPortal」アプリで利用明細管理や一時利用停止などセキュリティ面の評価も高めています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年12.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年12.0〜18.0%(ショッピングリボ)
※カードグレード(プラチナ12%・ゴールド15%・一般18%など)により異なります。- 返済方式:一括返済方式(1回払い)/定額リボルビング方式(リボ払い)
- 返済期間・回数:1ヵ月〜110ヵ月(1〜110回)
- 利用限度額:1万円〜950万円(審査により個別設定)
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細はクレディセゾン公式サイトをご確認ください。
7位:PayPayカード

PayPayカードはQRコード決済連携で急成長した新興カード。
旧ヤフーカードを刷新し、2021年末にサービス開始。PayPayアプリと連動したスマホ完結型の使い勝手が支持され、2024年9月時点で発行枚数1,254万枚を突破しました。
年会費無料・還元率1%(PayPayステップ連携で最大2%超)と高水準。
後払い的な「PayPayあと払い」もこのカードで利用可能で、若年層を中心にユーザー急増中です。

利用明細や支払い変更もすべてアプリ上で完結し、カード券面の番号レス化などセキュリティにも最新技術を取り入れています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年18.0%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括返済(1回払い)/残高スライド元利定額返済(リボ払い)
- 返済期間・回数:1回払いは60日以内/リボ払いは原則5年以内・60回以内(残高30万円以内は原則3年以内・36回以内)
- 利用限度額:1万円〜50万円(キャッシング) ※審査により個別設定
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細はPayPayカード公式サイトをご確認ください。
8位:dカード/dカード GOLD

dカードはドコモユーザー御用達の高還元カード。
年会費無料のdカード(一般)と年会費11,000円のdカード GOLDを提供しています。
ドコモ携帯・光回線の利用料金をdカード払いすると、一般カードで1%、ドコモ携帯料金等をdカード GOLDで支払った場合、条件達成で最大10%(税込利用額のうちポイント還元5%+サービス料相当5%)が付与されます。
特にGOLDはドコモユーザーに圧倒的人気で、会員数1,100万件を突破するまでになりました。


GOLD会員には携帯保証や空港ラウンジサービスなど手厚い特典も付帯。
2024年には29歳以下向けに年会費を大幅割安にした「dカード GOLD U」も投入し、若年層取り込みも積極化しています。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)
- ※dカード GOLD/GOLD U/PLATINUM は一律年15.0%
- ショッピングリボ手数料率:年15.0%
- 返済方式:元利一括返済(1回払い)/毎月元金定額返済〔ボーナス併用可〕(リボ払い)
- 返済期間・回数:1回払い 23〜56日(1回)/リボ払い 最長4年3ヵ月・51回以内
- 利用限度額:5万円〜100万円(審査により個別設定)
- 遅延損害金:年20.0%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細はdカード公式サイトをご確認ください。
9位:Oricoカード

Oricoカードは信販系クレジットのパイオニア。
オリコ(オリエントコーポレーション)は日本初の信用販売会社としてスタートし、多彩な提携カード展開で知られます。会員数は約1,075万人。
オリコカードの特徴は、自社ポイント「オリコポイント」と各種共通ポイントの二重取りが可能な点です。
例えば「Orico Card THE POINT」は常時還元率1%で、入会後半年2%還元という破格のサービスを提供。
最近は金融持株会社グループ再編により、今後銀行サービスとの連携なども期待されています。

電子マネーiDやQUICPay搭載カードもいち早く導入しており、キャッシュレス戦略でも先進的です。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年15.0〜18.0%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年18.0%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括返済(1回払い)/残高スライド元利定額返済(リボ払い)
- 返済期間・回数:1ヵ月〜58ヵ月(1〜58回)〔キャッシングリボの場合〕
- 利用限度額:10万円〜100万円(キャッシング)/10万円〜300万円(ショッピング)
- 遅延損害金:年18.0%(キャッシング)/年6.0〜14.6%(ショッピング)
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(カード会員規約所定の範囲)
- 貸付条件の詳細はオリコカード公式サイトをご確認ください。
10位:au PAYカード

au PAYカードは通信キャリア系で存在感を増す後発カード。
KDDIの「au PAY カード」は旧au WALLETカードから改称し、au/UQモバイル利用者以外にも開放されたクレジットカードです。
2024年6月に年会費1,375円を完全無料化したことで会員数が飛躍的に伸び、同年12月に有効会員数1,000万人を突破しました。
基本還元率1%でPontaポイントが貯まり、貯まったポイントは携帯料金やau PAY残高チャージに充当可能。
ゴールドカード(年会費11,000円)も2024年末に特典拡充し、条件次第で最大5%還元など通信×金融のシナジーを打ち出しています。

今後もキャンペーン攻勢やスーパーアプリ化で、さらなる会員拡大を狙う注目株です。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年14.95〜17.95%(キャッシング1回・キャッシングリボ)/年18.0%(ショッピングリボ)
- 返済方式:元利一括返済〔1回払い・23〜65日以内〕/残高スライド元利定額返済〔リボ払い〕
- 返済期間・回数:1回払い 23〜65日(1回)/リボ払い 最長5年・60回以内
- 利用限度額:1万円〜500万円(キャッシング)/0円〜300万円(ショッピングリボ極度額)
- 遅延損害金:年19.92%
- 担保・保証人:不要
- 資金使途:自由(ただし事業資金は除く)
- 貸付条件の詳細はau PAYカード公式サイトをご確認ください。
会員数データの読み解きポイント

上位10社の顔ぶれを見ると、
- 国際ブランド系
- メガバンク系
- 流通(小売)系
- 通信キャリア系
- フィンテック系
と、多彩なプレイヤーが名を連ねています。
以下では契約者数データから読み取れる主なポイントを解説します。
国際ブランド vs. プロパーカード
首位のJCBは、日本発唯一の国際カードブランドです。
そのため自社発行分だけでなく、海外の提携金融機関が発行するJCBカード会員まで含めた桁違いの数字(約1億6,977万人)となっています。

それでもJCBは国際ブランド・カード発行会社の両面を持つ強みで会員基盤を飛躍的に拡大しており、「世界でも主要な国際カードブランドとして確固たる地位を築いている」と自負する規模です。
大手銀行グループの強さ
三井住友カード(SMBC)と三菱UFJニコスは、大手銀行グループの信用力と顧客基盤を背景に安定した強さを見せています。
審査基準の信頼感に加え、Visaタッチ決済対応や共通ポイント戦略(Vポイント/MUFGポイント)が奏功し、ここ数年で会員数を大幅に伸ばしました。
特に三井住友カードは「Olive(オリーブ)」など新サービス効果もあり、2024年度単年で+278万人の純増(3,615万→3,893万人)を記録しています。
三菱UFJニコスもグループ計3,295万枚と、日本人約4人に1人が同社発行カードを保有する計算です。

銀行系ならではの安心感と利便性が、契約者数の底堅い拡大につながっています。
流通・通信系カードの急伸
年会費無料+高ポイント還元を武器に流通系(小売系)カードと通信キャリア系カードが近年急成長しています。
代表格の楽天カードは発行開始からわずか20年で累計発行3,221万枚に到達し、ショッピング取扱高では国内首位に躍り出ました。
イオンカードも会員数3,615万人を公表しており、グループ店舗での優待やWAON等電子マネーとの連携で着実に会員数を積み増しています。

また通信系では、dカード(NTTドコモ)とau PAYカード(KDDI)に注目です。
dカードはドコモ利用者向け特典で支持を集め、特にゴールドカード会員が1,100万人を突破する規模です(※dカード全体の推定会員数は1,800万件超。
au PAYカードも2024年6月の年会費永年無料化を機に会員数が急伸し、同年12月についに1,000万人を突破しました。

このように、小売・通信各社のポイント高還元策や自社サービスとの連携が奏功し、“次の1000万クラブ”入りを狙う勢力が台頭しています。
ネオバンク連携・スーパーアプリ勢の台頭

近年存在感を増しているのがFinTech発の新興カードです。
ランキング7位に入ったPayPayカードは、スマホ決済「PayPay」と連携した利便性から、2021年末の発行開始から約3年で1,254万枚超を発行する急成長を遂げました。
旧ヤフーカードから刷新し、あと払い(BNPL)的な機能も内包するなど、“スーパーアプリ”戦略でユーザー基盤を急拡大しています。
またLINEやメルペイなど他のスマホ決済系カードも含め、デジタルネイティブ世代を取り込んで会員数を伸ばしており、今後ランキング下位の顔ぶれは頻繁に入れ替わる可能性があります。

新興組は年会費無料・独自特典で攻勢をかけており、従来からの大手発行会社にとって脅威となる存在感を放ち始めています。
今後の動向を読むヒント

クレジットカード業界の契約者数争いは今後さらに激化しそうです。
最後に、今後のトレンドを予測するうえで知っておきたい注目ポイントを整理します。
ポイント経済圏の囲い込み競争
共通ポイントを軸に自社経済圏にユーザーを囲い込もうとする動きが一段と強まるでしょう。
カード利用に加え、スマホ決済アプリや銀行・証券などグループサービスとの連携でポイント付与を充実させ、ライフスタイル全体を自社サービスで完結させる戦略です。


このように「カード+◯◯」の複合サービスで他社との差別化を図る競争は今後ますます激化する見通しです。
タッチ決済普及と年会費見直し
VisaやMastercardの”カードを端末にかざすだけで支払いできる非接触決済方式”タッチ決済(NFC決済)が国内でも広がり、少額決済のカード利用機会が増えています。
加盟店側も決済端末の対応が進み、「カードをかざすだけ」の手軽さから利用回数・決済単価が上昇傾向です。
その結果、ゴールドカード以上の付帯サービスとのバランス見直しも進んでいます。
最近では若年層向けに年会費を大幅値下げしたゴールドカードも登場しました(例:29歳以下限定の「dカード GOLD U」は条件付きで年会費実質無料。

各社とも優良顧客を取り込むため、タッチ決済対応拡大に合わせてゴールド・プラチナカードの年会費や特典内容を柔軟に調整していく動きが予想されます。
新興フィンテック発行カードの存在感
前述のように、PayPayカードを筆頭としたフィンテック企業系のクレジットカードが契約者数ランキング上位に食い込んできました。
今後もデジタル金融サービスを展開する企業が独自のクレジットカード発行に参入し、ユーザー獲得競争に参戦する可能性があります。
たとえばメガバンクと提携したスーパーアプリ系カード(LINEクレカなど)や、大手EC・IT企業発のカードがさらに増えれば、伝統的なカード会社とのシェア争いは一層ダイナミックになるでしょう。
また「ポスト・クレジットカード」とも言えるBNPL(後払い)やデビットカードとの連携も進み、従来のクレジットカード市場の枠組み自体が変革期を迎えています。

新興勢力の台頭でユーザーにとっては選択肢が広がり、より自分に合った一枚を選べる環境が整いつつあります。
【Q&A】クレジットカード契約者数ランキングの疑問に答える
そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。
終わりに|あなたに合った一枚を選ぶために
国内の主要クレジットカードは、各社それぞれに特色や強みがあり、時代やライフスタイルの変化に合わせて進化し続けています。
どのカードが自分に合うのか悩む方も多いと思いますが、まずは「自分の使い方」に目を向けてみるのがおすすめです。

たとえば普段よく使うお店やサービス、ポイントの貯め方・使い方、日常の支払いスタイルなどを一度整理してみると、自然と“自分に合うカード像”が見えてきます。
年会費や還元率だけでなく、連携サービスやアプリの使いやすさなども選ぶポイントになるでしょう。
申込前には年会費・実質年率(分割/リボ)・遅延損害金・海外利用手数料を公式サイトで必ず確認し、家計に無理のない利用計画を立てましょう(収入・信用情報によっては審査に通らない場合もあります)。

実際に使い始めてみることで、手軽さやメリットを実感できるはずです。
ご自身の生活にフィットするカードとの出会いが、毎日の暮らしをより便利で豊かにしてくれる一歩となります。
〈法定掲載事項〉※貸金業法施行規則第11条
- 実質年率:年〔 実質年率上限 〕%(キャッシング)/年〔 リボ上限下限 〕%(リボ払い)
- 返済方式:〔 元利定額/元金定額/残高スライド等 〕
- 返済期間・回数:〔 1か月〜60か月(1〜60回)など 〕
- 利用限度額:〔 1万円〜〔上限〕万円 〕
- 遅延損害金:年〔 遅延損害金率 〕%
- 担保・保証人:不要
- 貸付条件の詳細は発行会社公式サイトをご確認ください。