【2025年9月5日】の経済・時事ニュースまとめ

9月5日は米国株が利下げ観測の高まりで上昇し、東京市場も寄り付きから幅広く買いが先行しました。
一方で為替はドル高一服の流れが残り、ドル/円は148円台半ばでもみ合っています。
国内では7月の実質賃金が7か月ぶりにプラスとなったほか、台風15号が高知に上陸し関東甲信でも線状降水帯の恐れが出ています。

本稿では最新の市況と重要ニュースを、背景や生活への影響まで含めて整理します。
主要株価指数・為替レート(9月5日 午前11時30分時点)
指標 | 値 | (前日比) |
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日経平均株価 | 42,890.85円 | +310.58 (0.73%)円 |
NYダウ | 45621.29ドル | +350.06(+0.77%)ドル |
S&P500 | 6502.08ポイント | +53.82(+0.83%)ポイント |
ドル/円為替 | 148.32円 | -0.06円 |
日本株は米株高と米金利低下を追い風に大幅続伸
前日の米国株が広範に上昇し、S&P500が最高値を更新した流れを受けて、東京市場でも半導体や主力輸出株に買いが入りました。
日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げ、一時600円超高となり心理的節目の4万3000円台を一次回復しました。
背景には、米雇用指標の軟化を受けた9月利下げ観測と米長期金利低下があり、日本株のリスク選好を支えています。
米株は利下げ観測で3指数上昇、S&P500が最高値
木曜の米国市場は、ADPや新規失業保険の弱めの結果が織り込まれ、9月の利下げ観測が強まり主要3指数が上昇しました。
ダウは+350.06、S&P500は+0.83%で史上高値を更新しています。
投資家の関心は本日夜の米雇用統計へ移っています。
為替は148円台半ばでもみ合い、イベント前で方向感乏しい
東京朝方のドル/円は148円台半ばで小動きとなりました。
米利下げ観測と台風関連の国内要因もあり、日本勢のフローは限定的で、イベント前の様子見ムードが続いています。
資産運用をしている人がこの局面で心掛けるべきこと
短期の値動きに引っ張られず、リスク資産と安全資産の配分を事前に決めて機械的に守ることが大切です。
米利下げ観測で株や債券が同時高となる局面でも、リバランスのルールを用意しておくと過度な一極集中を避けられます。
NISAのような長期・分散・積立の制度は、相場が強い時も弱い時も同じペースで続けるのが原則です。

iDeCoは節税効果が大きい一方、原則60歳まで引き出せない制約があります。
掛金枠の活用は家計の流動性と将来の受給設計を踏まえて検討しましょう。

為替のボラティリティが高い時のFXは、証拠金の余力とロスカット水準を厳格に管理し、経済指標前のポジション量を抑えるなどの自衛策が基本です。

個別株や投信では、決算やマクロ要因での「一時的な上振れ・下振れ」を鵜呑みにせず、キャッシュフローやバリュエーション指標の継続的な推移で判断してください。

台風など災害リスクが高まる時は、通信・電力・保険など生活インフラ関連のニュースも並行して点検しましょう。
国内ニュース
7月の実質賃金が7か月ぶりプラス(+0.5%)
厚生労働省の統計に基づくと、7月の実質賃金が前年比+0.5%と7か月ぶりに増加しました。
夏季ボーナスの伸びと所定内給与の増加が寄与しています。
実質賃金の改善は消費の下支え要因ですが、物価の高止まりが続くため家計の実感は緩やかな改善に留まる可能性があります。

秋口の最低賃金引き上げやベース賃金の趨勢が持続するか、次月以降の実質賃金の連続性に注目です。
台風15号が高知に上陸、関東甲信で線状降水帯の恐れ
台風15号は本日未明に高知県宿毛市付近へ上陸し、東寄りに進行中です。
関東甲信や伊豆諸島では昼前〜夜にかけて線状降水帯の予測情報が出ており、広範囲で大雨への厳重警戒が必要です。
東海や関東で交通の乱れや河川の増水が見込まれ、自治体は避難情報に注意を呼びかけています。

最新の気象情報と避難情報を確認し、無理な外出を避けるなど行動計画を前倒しで整えましょう。
海外ニュース
ECBは利下げ打ち止め観測、物価は目標付近で安定
ロイター調査では、欧州中央銀行(ECB)は9月11日に政策金利据え置きとの見方が優勢です。
ユーロ圏インフレは2.1%へ小幅上振れで、当面は様子見の公算が大きいとの見解です。
欧州の金利が安定すれば、グローバルの金利低下圧力が相対的に和らぎ、為替の方向感にも影響します。
Ifo(ドイツ経済研究所)が成長見通しを下方修正
Ifo(ドイツ経済研究所)は独経済の見通しを再度引き下げ、関税やエネルギーコスト高が回復の重しと指摘しました。
失業率の上昇見通しも示され、欧州景気の弱さが浮き彫りとなっています。
私たちの生活に起こること
今日のように株高・金利低下・円安一服が同時に起きると、外貨立て資産の評価益は保たれつつ内需関連のセンチメントも改善しやすくなります。
ただしイベント前は一方向にポジションが偏りやすく、急反転も起こり得ます。
投資面では、定期的なリバランスと積立の継続、イベント前のポジション軽量化など、ルールに基づく運用を心掛けましょう。