この秋、高い野菜・安い野菜は?|長雨でレタスの卸値が3週間で2.9倍に

関東や東海など東日本の太平洋側では、2026年9月が統計を取り始めた1946年以降でいちばん雨が多く、日照時間が最も短い9月となりました。
そのため、10月はレタスやはくさいなど多くの野菜が、平年より高くなる見込みです。
一方で、じゃがいもや玉ねぎは平年より安くなる見込みです。
高い野菜と安い野菜を知っておいて、10月の献立作りや食費のやりくりに役立てましょう。

9月の雨は、どのくらい多かった?
東日本の太平洋側における9月の降水量は、平年(過去の平均値)の236%に達し、2倍以上を記録しました。
それまでの過去最多だった1982年の182%を更新しています。
また、日照時間は平年の46%にとどまり、平年の半分にも満たない記録的な日照不足となりました。
10月に高くなる野菜・安くなる野菜
農林水産省では毎月、東京都中央卸売市場へ野菜を出荷する主産地から育ち具合を聞き取り、翌月の価格見通しを公表しています。
なお、ここでの「平年」は過去5年間の平均価格を指し、その90〜110%の範囲が「平年並み」と位置づけられていますが、9月30日に公表された10月の見通しは、以下の通りです。
| 10月の値段の見通し | 野菜 |
|---|---|
| 平年より高い | はくさい、レタス、ピーマン |
| 平年よりやや高い | ほうれんそう、ブロッコリー、きゅうり、なす、トマト |
| 前半は平年並み、後半はやや高い | キャベツ、だいこん |
| 平年並み | にんじん、ねぎ、さといも |
| 平年より安い | じゃがいも、たまねぎ |
高くなる野菜の産地では、長雨や日照不足によって種まきが遅れたり、育ちが悪くなったりしています。
反対に、じゃがいもと玉ねぎはほとんどが北海道産です。
北海道では育ちが順調で大きめのものが多く、出回る量が平年より多くなる見込みです。
レタスの卸値は、3週間で2.9倍に

東京都中央卸売市場におけるレタスの卸値(スーパーや八百屋などの小売店が市場で野菜を仕入れる際の価格)は、9月1日時点では1kgあたり168円でした。
ところが、9月24日には487円に達し、一気に約2.9倍へと跳ね上がりました。同時期の平年と比べても232%にあたり、2倍を超える高値となっています。
はくさいも1kgあたり66円から172円(平年比162%)へと上がり、ほうれんそうも743円から1,119円(平年比136%)へと値上がりしています。
※実際の店頭価格は、仕入れの時期や店舗によって異なります。
去年の猛暑は、米や果物の「質」に出ていた
一方、去年(2025年)の夏(6〜8月)は、日本の平均気温が平年より2.36℃高く、1898年以降で最も暑い夏となりました。
東日本では9月も平年より2.7℃高く、10月も1.1℃高い状態が続き、この厳しい暑さで、これはこれで全国で作物に影響が出ていました。
- 米:白く濁った粒(白未熟粒)の発生→3〜4割
- りんご:実のつきの悪化→4〜5割
- みかん:色づきの悪さや遅れ→4〜5割(西日本は5〜6割)
- トマト:花や実のつきの悪化→4〜5割
りんごは、花の芽ができる時期と花が咲く時期の高温によって実のつきが悪くなりました。一方、ぶどうやみかんは、実が大きくなってから収穫を迎えるまでの高温によって色づきが悪化しました。
このように、去年の猛暑は主に米や果物の「見た目や粒の質」に現れました。
それに対して、今年の長雨は主に野菜の「出回る量」に影響をもたらしています。
去年のように暑すぎても、今年のように比較的涼しくても雨が続きすぎたりすると、何らかの作物に影響を及ぼしてしまうのですね。
結局、10月の買い物はどうする?
以上のことをふまえると、今年の10月の買い物は以下のような傾向が予想されます。
- 鍋やサラダで葉物野菜をよく買う方→はくさいやレタスは平年より高値を想定。
一方、じゃがいもや玉ねぎは平年より安くなる見込み - キャベツ・だいこん→10月前半は平年並み、後半からやや高くなる見込み
- 今後の天候→気象庁の予報では、10月は晴れる日が多く、長雨が続く可能性は低い
カレーなどは作りやすい一方、鍋や煮物などはやや高くつきそうです。
自炊される方は高い野菜・安い野菜を知ってやりくりして、家計を守る食欲の秋を迎えましょう。
※本記事は情報提供を目的としたもので、内容は2026年10月5日時点のものです。価格の見通しおよび卸値は東京都中央卸売市場のものであり、実際の店頭価格とは異なります。

引用・参考出典
引用・参考出典は、次のとおりです。
- 気象庁「9月の東日本太平洋側の記録的な多雨・日照不足と今後の見通しについて」(2026年10月1日)「https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/01a/tenko202610.html」確認日:2026年10月6日
- 農林水産省「野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年10月)について」(2026年9月30日)「https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/engei/260930.html」確認日:2026年10月6日
- 農林水産省「東京都中央卸売市場における指定野菜の価格及び平年比」(同上の添付資料)「https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/engei/attach/pdf/260930-1.pdf」確認日:2026年10月6日
- 農林水産省「令和7年地球温暖化影響調査レポート(速報)」の公表について(2026年3月27日)「https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kankyo/260327.html」確認日:2026年10月6日
- 農林水産省「令和7年地球温暖化影響調査レポート(概要)」「https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/attach/pdf/index-180.pdf」確認日:2026年10月6日
- 気象庁「過去の地域平均気象データ(東日本・2025年・月ごとの値)」「https://ds.data.jma.go.jp/cpd/cgi-bin/view/hist.php?kind=2&month=11®_no=5&year=2025」確認日:2026年10月6日
- 茨城県「いばらきの栗特集2026」(2026年9月18日更新)「https://www.pref.ibaraki.jp/bugai/koho/kenmin/syun/20260918.html」確認日:2026年10月6日
- 笠間市「広報かさま 令和7年11月号:新たな試みと広がる栗の魅力」「https://www.city.kasama.lg.jp/kouhou.php?category=1&code=1432&mode=detail」確認日:2026年10月6日