面接の服装選びを簡単にするガイド|バイト・転職・就活の身だしなみのポイントを丁寧に解説

面接時の服装のイメージ
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面接にはどんな服で行けばいいんだろう

スーツを持っていないけど、大丈夫かな

「服装自由」ってどこまでカジュアルでいいのか分からない

──面接前に、こうした不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

本記事では、転職や再就職といった正社員の採用面接を中心に、

・新卒・既卒の就活やバイト・パートの面接
・「服装自由」「私服でお越しください」といった服装指定のケース
・Web面接
・夏・冬の時期の服装

についても順番に触れ、面接の服装に関する疑問をまとめて解消します。
※日本国内の一般的な企業面接で想定されるビジネスマナーを前提としており、業種や企業ごとのルールによっては当てはまらない場合もあります。

結論からお伝えすると、どのような採用面接であっても、大事なのは次の3つです

  • 清潔感があるか
  • サイズが体型に合っているか
  • 面接先のTPOに合っているか

この記事は、まず「面接の服装シーン別早見表」でご自身の状況に近いケースを見ることで、面接に来ていくべき服装をすぐに確認できるよう構成しました。

時間がない方は、早見表で自分のシーンを確認し、該当する章(転職・就活、バイト、服装自由/私服、季節・Web面接)だけを読めば十分です。

じっくり読み込む時間があり、「服装選びの基準そのものを知っておきたい」という方は、「面接の服装で絶対に外したくない3つの原則」もあわせて読んでいただくと、どんな面接でも応用が利くようになります。

ねくこ

面接当日に迷わないよう、 一緒にポイントを押さえていきましょう。

目次

まずはここ:面接の服装シーン別早見表【正社員・就活・バイト・服装自由】

面接ケース別・基本の服装早見表

スクロールできます
ケース基本の服装ひとことで注意点読むべき章
正社員の採用面接(転職・再就職など)上下セットのビジネススーツ年齢やブランクにかかわらず、まずはビジネススーツを基準に考える。【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナー
新卒・既卒就活の面接リクルートスーツ学生・既卒の就職活動ではリクルートスーツが最も無難。  ※社会人経験がある場合は【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナーで年代別の違いも確認。就活と転職で違う?リクルートスーツの扱い
バイト・パートの面接きれいめ私服応募先の仕事内容に合う、清潔感があって動きやすいきれいめの私服にする。【バイト・パート】バイト面接の服装(スーツ以外・きれいめ私服)のマナー
服装自由(指定なし)の面接スーツ または オフィスカジュアル業種と案内文の書き方でフォーマル度を決める。「服装自由」と書かれていた場合
「私服でお越しください」の面接オフィスカジュアルスーツは避けつつ、ラフになりすぎない服装に。「私服でお越しください」と書かれていた場合
Web面接(オンライン)対面と同じスーツ上半身の映り方と背景に注意。Web面接(オンライン)の服装と映り方
夏・冬など季節対策基本の服装+暑さ・寒さ対策クールビズ指定やコートのマナーを確認。季節・Web面接などシーン別の調整ポイント

※この表に記載している服装は、あくまで日本国内の一般的なビジネスマナーを前提とした目安です。応募先企業から具体的な服装指定がある場合は、表の内容よりもその案内を優先してください。

この早見表は、転職や再就職といった正社員としての採用面接、新卒・既卒の就活、バイト・パートの面接をカバーしています。さらに、「服装自由」「私服でお越しください」といった指定を受けた場合や、Web面接、季節ごとの服装までを一覧で確認できます。

まずはこの表から、ご自身に近いケースを探してみてください。

右端の「読むべき章」を目安に、必要な章だけ読めば、最低限押さえておきたいポイントは一通りチェックできます。どこから読めばいいか迷う方は、3問だけの簡単診断(以下)で「自分がどのパターンか」を確認してみてください。

表の「基本の服装」は、あくまで一番無難なスタート地点です。

ここで大まかな方向性を決め、詳細はそれぞれの章でご確認ください。特に転職・就活の方は「【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナー」 、バイトの方は「【バイト・パート】バイト面接の服装(スーツ以外・きれいめ私服)のマナー」 から読んでいただくと、自分に合う具体例を見つけやすくなります。

3問だけの簡単診断

3つの質問に回答してください。「まず読むべき章」をご案内します。










ここに診断結果が表示されます。

面接の服装で絶対に外したくない3つの原則

具体的な服の話に入る前に、どの面接にも共通する3つの原則を再確認しておきましょう。

スーツ姿の人が指を立てている

多少スタイルに違いがあっても、ここさえ押さえておけば、大きなマイナス評価を受ける可能性はぐっと下げられます。

逆に、どれか1つでも欠けていると、どれほど高価な服を着ていても印象が悪くなってしまう場合があります。

【面接時の服装|3つの原則】

  1. 清潔感があること
    …シワや汚れがついたりヨレたりしている服は、それだけで印象を下げてしまいます。
  2. 体型に合ったサイズを選ぶこと
    …大きすぎ・小さすぎの服は、だらしない印象や頼りなさにつながります。
  3. 面接先のTPOに合っていること
    …業種や社風に合わせて、スーツか私服か、どの程度まで崩してよいかを判断することが大切です。

この3つは、転職・就活・バイト、「服装自由」の指定がある場合、季節ごとの服装、Web面接など、以降の章でご紹介するすべてのパターンに共通する土台となります。

ねくこ

ここからは、それぞれの原則について順番に掘り下げていきましょう。

清潔感:どの面接でも一番大事な「清潔感」の出し方

面接の場でいちばん最初に伝わるのは、ブランドや流行ではなく「清潔感の有無」です。

同じスーツを着ていても、シワが寄っていたり、襟元が黄ばんでいたり、靴が汚れていたりすると、それだけで「きちんとしていない」「丁寧さに欠ける」といった印象を与えてしまいます。

服装の清潔感をチェックするときは、次の点を確認してみてください。

  • 上着・シャツ・ボトムスに、目立つシワやヨレがないか
  • 袖口や襟元に、汚れや色あせが出ていないか
  • セーターやジャケットに、毛玉が残っていないか
  • 靴のつま先やかかとが、黒ずんだままになっていないか
  • ストッキングの伝線や、靴下の穴がないか

見た目だけでなく、においも評価につながります。

タバコや汗、柔軟剤や香水のきついにおいは、面接官にとって気になりやすいポイントです。

  • 前日は服を風通しのよい場所にかけておく
  • 当日は制汗剤や携帯用の消臭スプレーを使う

などをして、近づいたときに不快と思われない状態を意識しましょう。

また、髪のフケや顔まわりのテカリが目立っていると、服装がきちんとしていても全体の印象は下がります。服だけでなく、髪や肌の様子もあわせて確認しておきましょう(髪型やメイクについては、「髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草のマナー」で詳しく説明します)。

体型に合ったサイズ:ジャストフィットが信頼感を生む

どんなに清潔な服も、サイズが合っていなければ「だらしない」「頼りなさそう」といった印象につながります。反対に、特別高価なものでなくても、体に合ったサイズを選ぶだけで落ち着いて見え、きちんとした印象を与えやすくなります。

特に確認したいポイントは次のとおりです。

肩幅:ジャケットの肩線が、自分の肩の端とほぼ同じ位置にあるか
袖丈:
腕をおろしたとき、シャツの袖がジャケットから1〜2cmほど見えるか
裾丈:
パンツの裾が長すぎて靴の上にたまっていないか、短すぎてくるぶしが見えていないか
ウエスト:
立っても座ってもきつすぎず、ゆるすぎないか

久しぶりにスーツを着るという人は、事前に一度、フルセットで着てみましょう。今の体型に合わない服を本番でいきなり着ようとすると、「ジャケットが閉まらない」「座るとボタンが苦しい」「パンツだけ妙に短い」といったことになりがちです。

自分で判断しづらいときは、家族や友人に正面・横・後ろ姿を見てもらって、客観的な意見を参考にしてください。新しくスーツを用意する場合は、ショップのスタッフにサイズ感を見てもらうと、いまの体型に合った一着を選びやすくなります。

面接先のTPOに合っているか:業種・職種・社風の見極め方

「面接先のTPOに合っているか」とは、「その会社で働いている姿がイメージできる服装かどうか」です。

同じスーツでも、銀行の営業職とITベンチャーのエンジニアとでは、似合う雰囲気が少し異なるかもしれません。TPO(時・場所・場合)に合っているかを意識することで、面接官も「一緒に仕事をしている場面」を想像しやすくなります。

TPOを考えるときは、次を手がかりにしてください。

  1. 業種
    • 金融・保険・証券・士業・公的機関などは、よりフォーマルな服装が基本
    • メーカー・商社・不動産・インフラなどは、一般的なビジネススーツが基準
    • IT・Web・スタートアップ・広告・クリエイティブ系などは、ややカジュアル寄りのスーツやジャケットスタイルが許容されている場合も
  2. 職種
    • 営業・接客・販売など、社外の人と接する機会が多い職種ほど、落ち着いた服装が好まれやすい
    • 社内での業務が中心の職種は、同じ会社の中でも少しだけラフなスタイルが認められていることも
  3. 社風
    • コーポレートサイトや採用ページの写真、社員インタビュー、公式SNSに写っている人の服装を見ると、その会社の日常の雰囲気を確認できる
    • オフィス写真から、スーツ率が高いのか、ジャケット+私服寄りが多いのかをチェックする

どうしても服装に迷うときは、少しだけフォーマル寄りにするのがおすすめです。

たとえば、IT企業で「服装自由」と書かれていても、初回の面接はスーツかジャケットスタイルで行き、2回目以降や内定後に「私服で大丈夫です」と案内があれば、そのタイミングでカジュアル寄りにしていく、といった決め方です。

この3つの原則は、転職・就活のスーツスタイルバイトのきれいめの私服「服装自由」「私服でお越しください」のケース季節やWeb面接の対策など、以降のすべての章の前提です。

ねくこ

「清潔感」「サイズ」「TPO」の3つを頭の片隅に置きながら、以降の章を読み進め、自分に合う服装を考えてみてください。

【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナー

スーツ姿の男性と女性、計2名がパイプ椅子に座っている

転職や再就職など正社員として働くことを目指す面接や、新卒・既卒の就職活動の面接では、原則として「上下セットのスーツ+革靴(パンプス)」が基本です。

すでにお伝えしたとおり、どのような服を着る場合でも大事なのは「清潔感」「体型に合ったサイズ」「面接先のTPO」の3つです。ここでは、それらの原則を踏まえたうえで、正社員採用の面接と、新卒・既卒の就活の面接で使いやすいスーツスタイルを男性・女性別で見ていきます。

なお、夏・冬の暑さ寒さへの対応や、Web面接のときの注意点などは、後述する「季節・Web面接などシーン別の調整ポイント」で別途取り上げます。この章では、季節や実施形式に関わらず共通して使える基本形を押さえておきましょう。

男性:転職・再就職・就活面接の基本コーディネート

スーツ:色・柄・形の基本

男性の面接用スーツは、次のような条件を満たすものを選ぶと、業種を問わず使いやすくなります。

・色:ネイビー、ダークグレーなどの濃いめの色
・柄:
無地、または近くで見てようやく分かる程度の細いストライプ
・形:
シングル2ボタンのテーラードスーツ(いちばん下のボタンは留めません)

ブラック無地のスーツは一見万能に見えますが、リクルートスーツや礼服を連想させやすい色でもあります。特に転職や再就職の場面では、ネイビーやダークグレーを選んだほうが、年齢相応の落ち着いた雰囲気を醸し出しやすくなります。

シャツ:白を基本に、淡い色をアクセントに

スーツの中に着るシャツは、白の無地が基本です。織り柄や強い光沢があるものは、ビジネスよりもパーティー向けの印象が出やすいため、面接では避けておいたほうが良いでしょう。

白以外を選ぶ場合は、淡いブルーやごく薄いグレーなど、顔色が明るく見える色にすると、清潔感とさわやかさを両立しやすくなります。

襟の先にボタンが付いているボタンダウンシャツは、カジュアル寄りの印象が強めです。職場によっては普段使いされていても、面接という場面では、まずレギュラーカラーのシャツを選んでおくほうが無難です。

ネクタイ:落ち着いた色×シンプルな柄

ネクタイは、スーツとシャツの“土台”に「少しだけ色を足す」役割だと考えると選びやすくなります。ネイビーやグレーのスーツと白いシャツに、紺やエンジ、深めのグレーといった少しだけ色味のあるネクタイを合わせると、堅すぎず派手すぎないバランスに近づけることができるでしょう。

・落ち着いた色:紺、エンジ、深めのグレーなど
・シンプルな柄:無地、小紋柄(小さな柄が等間隔に並んだもの)、斜めストライプ

逆に、次のようなネクタイは、面接では避けるのをおすすめします。

キャラクターやブランドロゴが大きく入ったもの
蛍光色に近いビビッドカラー
ドットが大きすぎる、太いストライプなど、目立ちすぎる柄

ネクタイは個性を出しやすいアイテムですが、面接で求められるのは「強い自己主張」ではありません。まずは控えめな1本を選んでおきましょう。

ねくこ

面接では、「自己主張」<「安心して任せられそうだという印象」です。

靴・ベルト・靴下:足元で印象が決まると思っておく

足元は、意外とよく見られる部分です。スーツがきちんとしていても、靴や靴下で印象を落としてしまうケースは少なくありません。

靴は、次の条件を満たすものが基本です。

  • 黒、またはダークブラウン
  • 紐付きの革靴(内羽根式・外羽根式いずれでも可)
  • つま先やかかとの削れや汚れが目立たないもの

ベルトは、靴と同じ色・近い質感のものを選びましょう。黒の革靴なら黒の革ベルト、といった組み合わせです。バックルは、装飾の少ないシンプルな銀色のものにしておくと、どのスーツにも合わせやすくなります。

靴下は、座ったときに素肌が見えない長さのものを選びましょう。色は、黒・濃紺・ダークグレーなど、靴と近いトーンの無地が基本です。くるぶしソックスや白いスポーツソックスは、スーツスタイルには合わないので避けてください。

バッグ・腕時計:主張しすぎない実用的なものを

書類や筆記用具を入れるバッグは、A4サイズの書類を折らずに入れられる大きさで、自立するタイプのビジネスバッグがおすすめです。色は黒か濃いめの茶色にしておくと、ほとんどのスーツに合わせやすくなります。

紙袋や布のトートバッグ、スポーツブランドのリュックだけを持って面接に行くのは避けましょう。どうしてもリュックを使いたい場合は、シンプルなビジネスリュックを選び、入室時は肩から下ろして手に持つようにすると落ち着いた印象になります。

腕時計は、時間管理ができる社会人であることをさりげなく示せるアイテムです。派手なデザインやスポーツウォッチ、高級ブランドを強くアピールするものは避け、文字盤が見やすいシンプルなアナログ時計を一本用意しておくと不安なく着用できます。

男性の基本コーディネート|まとめ

ここまでの内容を一覧にまとめました。

【男性スーツのOK/NG早見表】

OK例NG例ポイント
スーツの色ネイビー・ダークグレー真っ黒の礼服に見えるスーツ中途採用の面接では、ブラック無地はリクルートスーツ感が出やすいため避けたほうが無難です。
スーツの柄無地〜ごく薄いストライプ太いストライプ・派手なチェック柄は控えめにして、落ち着いた印象を優先します。
シャツ白無地・淡いブルーボタンダウン・派手な柄シャツボタンダウンはカジュアル寄りのため、面接では避けます。
ネクタイ紺・エンジ・グレーの無地や小紋キャラクター柄・蛍光色主張の強すぎる色柄は軽い印象を与えかねません。
黒または濃茶の紐付き革靴スニーカー・ローファー・サンダルフォーマル度と清潔感が伝わる靴を選びます。
靴下黒・濃紺・ダークグレーの無地くるぶしソックス・白い靴下座っても素肌が見えない丈のものを選びます。

※ここで挙げているOK/NG例は、ビジネスシーンでよく見られる一般的な傾向を整理したものです。業種・職種・社風、企業ごとのドレスコードによって例外があるため、応募先の雰囲気や案内文もあわせて確認してください。

これらのポイントを押さえておけば、男性のスーツスタイルで大きく外してしまうリスクをかなり減らせます。

次に、女性の面接用スーツではどこに気を付ければよいかを見ていきましょう。

女性:転職・再就職・就活面接の基本コーディネート

女性のスーツスタイルは、男性よりもバリエーションが多いぶん、「どこまでならOKか」が分かりづらいところがあります。

転職・再就職・就活のいずれにも使いやすい「無難〜好印象寄り」のラインを押さえておきましょう。

スーツ:色・シルエット・ボトムスの選び方

まずは、ジャケットとボトムスのセットアップから考えます。

色は、ネイビー・チャコールグレー・ミディアムグレーあたりが基本です。ベージュなど明るめの色は、事務職やサービス業などでは問題ないことも多いですが、金融や公的機関などでは落ち着いた色を優先しましょう。

真っ黒のスーツは、就活用リクルートスーツや礼服を連想させやすい色です。20代前半の就活では無難ですが、転職や再就職ではネイビーやグレーを選んだほうが年齢に合った印象になりやすくなります。

ジャケットは、テーラードタイプ(襟付き)で一つボタンか二つボタンのものが一般的です。腰回りが少しシェイプされたシルエットにしておくと、すっきりとした印象になります。

ボトムスは、スカート・パンツのどちらでも構いません

  • スカート
    • 立ったときに膝が隠れる〜少し下くらいの丈が目安
    • 座ったときに太ももが必要以上に見えない丈
  • パンツ
    • くるぶしが見えすぎない長さで、靴の甲に軽く触れるくらいが目安
    • 広がりすぎたワイドパンツや足首が大きく見える短めの丈は、カジュアル寄りになりやすいので注意

いずれの場合も、サイズが合っているかどうか(肩・ウエスト・丈感)は、前章で確認したポイントと合わせてチェックしましょう。

インナー:ブラウス・カットソーで顔色をよく見せる

ジャケットの中に着るインナーは、白・淡いブルー・ベージュなど、顔色を明るく見せる色が基本。次のようなアイテムは、面接の場では避けるよう意識してください。

透け感が強すぎる素材
胸元が大きく開いたデザイン
フリルやリボンなど装飾が多すぎるもの

アクセントをつけたいときは、ささやかなネックレスやイヤリング程度にとどめ、「服よりも話す内容を印象づける」ことを優先しましょう。

ストッキング・パンプス:足元は「きちんと感」と歩きやすさ

スカート・パンツどちらの場合でも、ビジネスシーンでは基本的に素足はNGとされています。

ストッキング選びのポイント

  • 素肌に近いナチュラルな色の無地を選ぶ
  • 柄物・カラータイツ・ラメ入りなどは避ける
ねくこ

冬場に黒タイツが許容されるかどうかは業種や社風によって変わるため、迷うときは肌色ストッキングを基本とするのが安全です。

靴は、次の条件を満たすパンプスが基本になります。

色:黒が最も無難。職種によってはネイビーや濃いベージュも可
デザイン:装飾のないプレーンなもの。金具やリボンが目立たないタイプ
ヒールの高さ:おおよそ3〜5cm、もしくは5〜7cm程度まで。太めのヒールだと安定感が出る

避けたいのは、次のような履き物です。

つま先が開いているオープントゥやミュール
ピンヒールや、ヒールが高すぎるデザイン
エナメルなど、光沢が強く目立つ素材
バレエシューズやスニーカーなど、カジュアル寄りの靴

面接会場までの移動距離が長い場合は、行き帰りは歩きやすい靴にして、会場の近くでパンプスに履き替えるという方法もあります。

その場合は、持ち歩き用の靴袋を1つ用意しておくとスマートです。

バッグ・アクセサリー:必要な分だけ、控えめに

バッグは、A4サイズの書類やファイルを折らずに入れられる大きさで、自立するタイプのものがおすすめです。

・形:シンプルなハンドバッグ型やトート型で、床に置いても倒れにくいもの
・色:
黒・ネイビー・ダークグレー・ベージュなど落ち着いた色
口がしっかり閉まるもの(ファスナーやマグネット付き)

ブランドロゴが目立つものや、ビニール素材のカジュアルなトートバッグは避けたほうがよいでしょう。紙袋はサブバッグとしては使えても、メインのバッグとしてはふさわしくありません。

アクセサリーは、有無よりも「目立ち方」がポイントです。

  • 許容されやすい例
    • 小ぶりな一粒パール・一粒ストーンのピアス/イヤリング
    • 細いチェーンのネックレス
    • シンプルな腕時計
  • 避けたい例
    • 大きく揺れるピアスや、ジャラジャラと音の出るアクセサリー
    • 指輪を複数本つけるスタイル
    • 派手な色のヘアアクセサリー

ネイルや髪型・メイクの詳しいポイントは、後述する「髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草のマナー」でまとめてお伝えしますが、スーツスタイルとのバランスという観点では、「全身を見たときにどこか一か所だけが強く目立っていないか」を鏡でチェックするのを。

女性の基本コーディネート|まとめ

ここまでの内容を一覧にまとめました。

女性スーツのOK/NG早見表】

OK例NG例ポイント
スーツの色ネイビー・グレー・ベージュ光沢が強い生地・極端に明るい色落ち着いた色味のほうが年齢を問わず使いやすいです。
スカート丈立ったときに膝が隠れる〜少し下太ももが見える短い丈座ったときに露出が増えない長さを基準にします。
インナー白・淡いブルー・ベージュのブラウス透け感が強い・胸元が大きく開いたデザイン顔色が明るく見える色で、装飾は控えめにします。
ストッキング肌色の無地派手な色・柄タイツ素足は避け、ビジネスでは肌色が基本です。
黒のプレーンなパンプス(ヒール5〜7cm)オープントゥ・ミュール・ピンヒール歩きやすさと安定感を優先します。

※ここで挙げているOK/NG例は、ビジネスシーンでよく見られる一般的な傾向を整理したものです。業種・職種・社風、企業ごとのドレスコードによって例外があるため、応募先の雰囲気や案内文もあわせて確認してください。

女性の場合も、上の表のOKラインを基準にしておけば、業種を問わず面接に臨みやすくなります。

就活と転職で違う?リクルートスーツの扱い(年代別の考え方)

学生・既卒の就職活動では「リクルートスーツ」が最も無難

大学生・専門学生・高校生など、これから初めて正社員を目指す就職活動では、男女ともにいわゆる「リクルートスーツ」がもっとも無難です。企業側も「就活生=リクルートスーツ」という前提で見ていることが多く、服装が理由でマイナス評価につながりにくい選択肢と言えます。

一般的なリクルートスーツは、次のような仕様のものを指します。

  • 色:黒〜濃紺
  • デザイン:シンプルなテーラードジャケット+スカート/パンツ
  • 素材:強い光沢のない、ビジネス用の生地

既卒であっても、社会人経験がほとんどない場合は、学生と同じくリクルートスーツの範囲に入れて考えて問題ありません。

第二新卒・20代前半の転職:リクルートスーツを流用しても良い場合

卒業から数年以内の「第二新卒」や、20代前半で初めての転職をする場合は、手持ちのリクルートスーツをそのまま使っても大きな問題になることは少ないです。仕事の経験年数よりも、「フレッシュさ」や「伸びしろ」を見られる場面が多いからです。

ただし、次のような場合は注意が必要です。

  • 明らかにサイズが合わなくなっている
  • 生地がテカテカしていたり、色あせやテカリが目立つ
  • スカート丈やパンツのシルエットが古く見える

こうした場合は、そろそろネイビーやグレーのビジネススーツに切り替えるタイミングと言えます。

どうしても買い替えが難しい場合は、

  • シャツを新しいものにする
  • ネクタイやインナーの色味を落ち着いたものに変える

といった工夫で、学生っぽさを和らげることもできます。

20代後半以降の転職・再就職では「ビジネススーツ」へ切り替える

20代後半〜30代以降の転職・再就職では、リクルートスーツのままだと「学生の延長線」のように見えてしまうことがあります。企業側は即戦力や自立した社会人としての振る舞いを期待しているため、服装もその期待に合うものにしておくほうが良いでしょう。

  • リクルートスーツ特有の真っ黒な色味
  • シルエットが細すぎて、若者向けのファッションに見えるデザイン

こうしたポイントが強く出ていると、「経験に対して服装が若すぎる」「落ち着きが足りない」と受け取られる可能性があります。目安として、20代後半以降はネイビーやグレーのビジネススーツに切り替えることをおすすめします。

ブラック無地スーツを着るときの注意点

すでにブラック無地のスーツを持っていて、「できればこれを使いたい」というケースもあると思います。その場合は、次の点を確認しておきましょう。

  • 明らかに礼服用の光沢・質感になっていないか
  • ボタンやステッチなど、喪服に近いデザインになっていないか
  • シャツ・ネクタイ・インナーの色使いで、少しでもビジネス寄りの雰囲気を出せているか

とはいえ、ブラックスーツはどうしてもリクルートスーツや礼服の印象と近づきやすいため、迷ったときはネイビーやグレーのスーツにしておくほうが無難です。

新しく1着だけ用意するなら、男女ともに「濃いめのネイビーのシンプルなスーツ」が、就活〜転職まで幅広く使える選択肢になります。

業種別にフォーマルさを微調整するポイント

スーツスタイルの基本はここまででお伝えしたとおりですが、実際の面接では「どれくらいきっちりさせるか」を、業種や会社ごとに少しだけ変えていく必要があります。

ここでは、同じスーツをベースにしながら、どのようにフォーマル度を調整するとよいか、業種別に見ていきます。

金融・士業・公的機関などのフォーマル寄り業種

銀行・証券・保険・監査法人・法律事務所・官公庁などは、もっともフォーマルなスーツスタイルを意識したほうが安心です。

  • スーツの色は、濃紺やチャコールグレーなどのダークトーンが基本
  • シャツは白の無地を選び、淡い色でもブルー程度に
  • ネクタイやインナーは無地〜控えめなストライプなど、落ち着いた柄に

全体として「堅実」「落ち着き」「信頼感」が伝わることを重視し、遊びの要素はできるだけ抑えるイメージを持っておくとよいでしょう。

メーカー・商社・インフラなど一般的なビジネス業種

メーカーや商社、不動産、インフラ関連の企業など、多くのビジネスパーソンが働く業種では、基本的にはフォーマル寄りのスーツスタイルがベースになりますが、ほんの少しだけ色や柄で柔らかさを足しても問題ないケースが多いです。

  • スーツは濃紺・グレー系が中心で、細いストライプも許容範囲
  • シャツは白を基本に、淡いブルーやごく薄いストライプを取り入れてもリスクは少ない
  • ネクタイは、紺やエンジをベースに、小紋柄や細めのストライプなどで少し表情をつけるイメージ

ただし、同じ業種でも企業によって雰囲気は異なります。コーポレートサイトや社員インタビューの写真を見て、「かっちり寄り」か「少し柔らかい雰囲気」かを確認しておくと、妥当な服装を判断しやすくなります。

IT・ベンチャー・広告・クリエイティブ系など自由度が高い業種

IT企業やスタートアップ、広告・制作会社などでは、普段の勤務時は私服やオフィスカジュアルが前提になっていることも珍しくありません。それでも、初回の面接では基本のスーツスタイルを押さえておくと安全です。

会社によっては、ネクタイを落ち着いた色のニットタイにする、シャツに淡い色を取り入れるなど、少しだけカジュアル寄りの要素を混ぜても問題ない場合があります。面接案内に「服装自由」「私服でお越しください」といった記載がある場合は、次章の内容をあわせて参考にしてください。

特にスタートアップや少人数の企業では、「どれくらいラフでよいか」が読み取りづらいこともあります。

迷うときは、初回はスーツでややフォーマル寄りにしておき、選考が進む中で「普段通りの服装で構いません」といった案内があったタイミングで、少しずつカジュアル寄りに寄せていくのが無難です。

▼ 服装を含む面接対策を相談できる就職・転職支援サービスの一例、『doda』の活用方法を解説した記事はこちら

『服装自由』『私服でお越しください』の意味と正解コーデ(オフィスカジュアルの選び方)

オフィスカジュアル姿の男女が横並びに並んでいる

最近は、応募要項や面接案内のメールに「服装自由」「私服でお越しください」と書かれているケースが増えています。一見するとラクそうに思えますが、「どこまでカジュアルにしてよいのか」「スーツで行くと浮いてしまうのでは」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

企業側のこうした指定には、「普段の雰囲気を知りたい」「社風に合うかを見たい」といった意図が透けて見えます。

面接がビジネスの場であることに変わりはありませんから、ラフすぎる格好は避けたいですが、かといってスーツ一択と決めてしまうと、「私服OK」というメッセージから外れてしまうことも考えられます。

この章では、「服装自由」と「私服でお越しください」がそれぞれどのような意味合いを持つのかを整理したうえで、男女別におすすめしやすいオフィスカジュアルの例を紹介します

服装についての不安が拭えないとき、企業へ確認する方法もお伝えしますので、あわせて活用してください。

「服装自由」と書かれていた場合の基本

応募要項や面接案内に「服装自由」と書かれている場合、多くは「スーツでも私服でもよいので、場に合った服装を自分で判断してほしい」という意味合いです。

 「ジャージでもパーカーでもOK」という意味ではなく、ビジネスの場としてふさわしい範囲の中で自由度がある、と考えるとイメージしやすくなります。

基本の考え方は次のとおりです。

  • 迷ったらスーツで問題ない
  • 業種・社風によっては、オフィスカジュアルも候補になる

まずは「スーツ優先」になるケース

次のような場合は、「服装自由」と書かれていても、スーツで行くのが無難です。

  • 金融・保険・証券・士業・官公庁など、フォーマル寄りの業界
  • 大企業の本社勤務や総合職の募集
  • 面接案内の文面が全体的にかっちりしている(です・ます調で堅い表現が多い 等)

こうした企業は、日頃の服装もスーツかそれに近いスタイルが前提になっていることが多く、「服装自由」と書かれていても「スーツで来てもらって構いません」というニュアンスに近い場合があります。

この場合は、「【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナー」で紹介したスーツスタイルをそのまま使えば心配はほとんどありません。

オフィスカジュアルも候補になるケース

一方で、次のような条件に当てはまる企業では、オフィスカジュアル寄りの服装も選択肢に入ります

  • IT・Web・スタートアップ・広告・クリエイティブ系など、比較的服装が自由な業界
  • 募集要項に「私服勤務OK」「社内はカジュアルな雰囲気」といった記載がある
  • 採用ページやSNSに写っている社員の多くが、スーツ以外の服装で写っている

この場合でも、「友達と出かけるときの私服」ではなく、「そのままオフィスで仕事ができる服」を目安にしてください。

男女共通のオフィスカジュアルの例としては、次のような組み合わせが挙げられます。

  • 上半身:ジャケットまたはカーディガン+シャツ/ブラウス/きれいめのカットソー
  • ボトムス:チノパン、細身のスラックス、膝丈〜ふくらはぎあたりまでのスカート
  • 靴:革靴、ローファー、シンプルなスニーカー(白ベースで装飾が少ないもの)

デニム、パーカー、プリントTシャツ、ダメージ加工のある服、サンダルやミュールなどは、たとえ社内で許容されている会社であっても、初回の面接では避けておきましょう。

「私服でお越しください」と書かれていた場合の基本

「私服でお越しください」と書かれているときは、多くの場合「スーツはわざわざ用意しなくてよいので、普段に近い服装で来てください」という意図があります。

ただしここでいう「普段に近い服装」は、友人と遊びに行くときのラフな格好ではなく、「そのまま仕事にも行ける程度のきちんとした私服」を指していると考えてください。

基本の考え方は、次の2点です。

  • 服装自由のとき以上に、その人らしさや社風との相性を見られやすい
  • スーツは必須ではないが、「仕事に行ける私服」が前提になる

男女共通のおすすめコーデの例

男女共通でおすすめしやすいのは、次のような組み合わせです。

・上半身:ジャケットまたはきれいめのカーディガン+シャツ/ブラウス/無地のカットソー
ボトムス:チノパンや細身のスラックス、膝丈〜ふくらはぎあたりまでのスカート
・靴:革靴、ローファー、または白や黒をベースにしたシンプルなスニーカー
色味:黒・ネイビー・グレー・ベージュなどのベーシックカラーを中心に、差し色を入れるなら1〜2色

デニムについては、ノーダメージで濃い色のものなら許容される企業もありますが、初回の面接ではチノパンやスラックスを優先したほうが安全です。

避けたいNGコーデの例

「私服で」と書かれていても、次のような服装はビジネスの場にはふさわしくありません。

大きなロゴやキャラクターが目立つTシャツ
パーカーやスウェット、ジャージ素材の上下
ダメージ加工のあるデニム、色落ちの強いジーンズ
極端に短いスカートやショートパンツ、肩や背中が大きく開いたトップス
サンダル、ミュール、厚底スニーカーなどの履きもの

バイトの面接でも基本は同じですが、制服を着る仕事であっても「面接に来るときは仕事相手に会うときの服装」と考えて、上記のNGに当てはまらない私服を選ぶようにしましょう(詳しくは【バイト・パート】バイト面接の服装(スーツ以外・きれいめ私服)のマナーで解説します)。

「本当に私服でいいのか」不安なときの考え方

「私服でお越しください」と書かれていても、「本当にスーツを着なくて大丈夫だろうか」と不安になることもあると思います。そんなときは、次の順番で考えてみてください。

  1. 業種・職種・社風から、普段の服装のイメージをつかみます。
  2. スーツのほうが明らかに浮きそうなら、オフィスカジュアル寄りの私服を選びます。
  3. 判断がつかないときは、「上はジャケット+きれいめのトップス、下はチノパンやスラックス」といった、ビジネス寄りの私服にしておきます。

それでも迷うときは、次の章で紹介するように、企業に直接たずねましょう。案内文の意図を踏まえつつ、「ビジネスの場として不自然でない私服」を目指すことができれば、大きく印象を損なうことはほとんどありません。

どうしても不安なときは、応募先へ確認する

服装のイメージがどうしてもつかめないときは、応募先に直接たずねてもマナー違反にはなりません

いつ・どのタイミングで聞くのがよいか

次のポイントを目安にしてください。

  • 面接日時が確定したあとに確認します。
  • メールで面接案内が届いている場合は、そのメールへの返信で聞くのが自然です。
  • 電話で聞く場合は、平日の昼間(始業直後と終業直前を避けた時間帯)を選びます。
  • 服装以外にどうしても確認したいことがあれば、できるだけまとめて質問します。

細かいことを何度も聞くと、「自分で判断するのが苦手な人」という印象につながる可能性があります。「服装と、必要であれば持ち物くらいを確認する」程度にとどめておくのがおすすめです。

メールで確認するときの文面例

メールでたずねる場合は、面接日時へのお礼とあわせて、簡潔に質問します。

件名:面接時の服装についての確認(〇月〇日△時・氏名)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
このたび一次面接のご案内をいただきました、〇〇(氏名)と申します。

〇月〇日(△)△時からの面接について、当日の服装を確認させていただきたくご連絡いたしました。
募集要項には「服装自由」と記載がありましたが、スーツでお伺いする方がよろしいでしょうか。それとも、オフィスカジュアル程度の私服でお伺いしても差し支えありませんでしょうか。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸いです。

――――――
氏名:〇〇 〇〇
電話番号:090-xxxx-xxxx
メールアドレス:xxxx@example.com
――――――

「スーツが良いのか、オフィスカジュアルで良いのか」という二択にして聞くと、相手も答えやすくなります。

電話で確認するときの聞き方

電話で確認する場合は、要点を短くまとめて伝えます。

「お世話になっております。〇月〇日△時に面接のお時間をいただいております、〇〇と申します。
当日の服装について伺いたくお電話いたしました。募集要項には『服装自由』とありましたが、スーツで伺うべきか、オフィスカジュアル程度の服装で伺ってもよいか、御社のお考えを教えていただけますでしょうか」

回答をもらったら、

「承知いたしました。ありがとうございます」

と一言添えて終わらせれば十分です。

【バイト・パート】バイト面接の服装(スーツ以外・きれいめ私服)のマナー

バイト・パートの面接では、スーツが必須とは限りません。とはいえ、「何を着てもよい」という意味ではなく、応募先の仕事に合ったきれいめな私服が求められます。

ここでは、バイト・パート面接での基本的な考え方と、業種別の服装例を見ていきます。

バイト・パート面接の基本スタイル

バイト・パート面接でまず意識したいのは、「普段着より一段きちんとした私服」です。私服OKだからといって、友達と遊びに行くときの格好のままでは、面接としてはラフすぎるケースがほとんどです。

男女共通で意識したいポイントは次のとおりです。

トップス

  • 無地または控えめな柄のシャツ、ブラウス、ポロシャツ、カットソーなど
  • 色は、白・ベージュ・ネイビー・グレーといった落ち着いたトーンが安心
  • ロゴが大きく入ったTシャツや、肩や胸元が大きく開いたトップスは避ける

ボトムス

  • 黒やネイビー、ベージュなどのチノパン・スラックス・きれいめなテーパードパンツ
  • スカートの場合は、膝が隠れる〜少し下くらいの丈を目安にする
  • ダメージデニム、極端な色落ちデニム、ショートパンツ、ミニスカートはNG

  • 履き慣れたスニーカー(ロゴや配色が控えめなもの)
  • ローファーやフラットシューズ、シンプルなパンプス など
  • サンダル類やミュール、ピンヒールなど、ラフすぎる/ビジネスに不向きな履きものは避ける

避けたほうがよいのは、次のような服装です。

ジャージやスウェット上下、部屋着に近い服装
原色だらけ・大きなロゴ・強いメッセージが入った服
露出の多いトップス(肩出し、へそ出しなど
しわくちゃの服、色あせが目立つ服

「このまま勤務に入っても違和感がないか?」を基準にすると、判断しやすくなります。

服の組み合わせに迷ったら、

無地のシャツ or ポロシャツ
+ 濃色のチノパン or スラックス
+ シンプルなスニーカー or ローファー

を一つの目安にしてみてください。

なお、求人票に「服装自由」「私服でお越しください」と書かれている場合は、この章の内容に加えて『服装自由』『私服でお越しください』の意味と正解コーデ もあわせて確認しておくと、判断しやすくなります。

業種別に見るバイト面接の服装

業種トップスボトムスポイント
飲食店・カフェ無地のシャツ・ポロシャツ黒パンツ・濃色チノパンシンプルなスニーカー食品を扱うため、特に清潔感を意識します。
販売・コンビニ・スーパー無地のシャツ・ポロシャツ黒パンツ・濃色ジーンズスニーカーまたはローファーダメージ加工や色落ちの強いデニムは避けます。
オフィス系バイト・塾講師シャツ+カーディガンやジャケットチノパン・スラックス・膝丈スカート革靴・きれいめのスニーカーほぼオフィスカジュアルと同じイメージで整えます。

同じ「きれいめな私服」でも、飲食店とオフィス系バイトでは、求められる雰囲気が少々異なります。

ここでは、代表的な業種ごとにイメージしやすい服装と、避けたいポイントを整理します。

飲食店・カフェ

食べ物や飲み物を扱うため、「清潔で衛生的に見えるか」が最優先です。

  • 無地のシャツやポロシャツ+黒パンツ・濃色チノパン
  • 色は白や淡い色をベースに、汚れが目立ったままにならないようにする
  • 手元や袖口がだらんと垂れない、シンプルなデザインを選ぶ

香水が強い、髪が顔にかかっている、といった点もマイナスになりやすい業種なので、身だしなみとして「清潔で衛生的に見えるか」を意識しましょう。

販売・コンビニ・スーパー

レジ対応や品出しなど、動き回る場面が多い仕事です。お客様と近い距離になるため、清潔感と動きやすさの両方が求められます。

  • 無地のシャツ・ポロシャツ+黒パンツや濃色ジーンズ
  • しゃがんだり、荷物を持ったりしても動きやすい素材・シルエット
  • スニーカーやローファーなど、長時間立っていても負担が少ない靴

ダメージ加工のデニムや、柄が派手すぎるトップスは、「仕事モード」から離れた印象になるので避けておきましょう。

オフィス系バイト・塾講師

事務職の補助やコールセンター、塾講師などは、ほぼオフィスカジュアルと同じイメージで考えると分かりやすいです。

  • シャツ+カーディガン、または簡単なジャケット+チノパン/スラックス/膝丈スカート
  • 色味は、白・ネイビー・グレー・ベージュなどの落ち着いたトーン中心
  • 足元はローファーやきれいめスニーカー、プレーンなパンプスなど

塾講師や受付など、保護者や顧客と対面する場面が多い職種では、バイトとはいえジャケットを一枚羽織っておいた方が安心なケースもあります。

学生・主婦・フリーターなど立場別の注意点

「高校生なのか」「大学生なのか」「社会人経験のある主婦・フリーターなのか」でも、見られ方は少し変わります。

ここでは立場ごとのポイントを簡単に押さえておきましょう。

高校生のバイト面接

学校の制服がある場合

制服がきちんと着られていれば、そのまま面接に行くのがもっとも分かりやすい選択肢です。スカート丈や靴下の長さなど、校則と大きくかけ離れたスタイルは控えめにしておきましょう。

制服がない場合

白や淡い色のシャツ+黒や紺のパンツ/スカートなど、シンプルな組み合わせに。

どちらの場合も、シャツをしっかり入れる、靴をきれいにしておくなど、基本的な身だしなみの確認を忘れないようにしてください。

大学生・専門学生のバイト面接

「学生らしさ」はプラスに働きますが、あまりにラフだと「遊びの延長」のように見えてしまうこともあります。ちょうど良い「きれいめ私服」に整えるポイントは以下のとおり。

  • サークルや友人との飲み会に行く服より、半歩だけきちんとした服装をイメージする
  • オーバーサイズのパーカーや、ダボっとしたスウェット上下などは避ける
  • リュックでも構いませんが、派手な柄や大量のキーホルダーなどは外しておく

とくにオフィス系バイトや塾講師志望の場合は、ジャケットやきれいめなパンツを1セット持っておくと、その後の面接や初出勤のときにも使いやすくなります。

主婦・主夫・フリーターのバイト面接

「近所に買い物に行くときの服装」から、少しだけ仕事寄りに寄せるイメージです。以下のポイントを参考にしてください。

  • Tシャツ+デニムではなく、シャツやブラウス+チノパン・スラックスを選ぶ
  • 家事の延長でそのまま来たような印象にならないよう、シワや毛玉、色あせをチェックする
  • 柄物を選ぶ場合も、全身どこか一か所にとどめておく

ブランクが長い方ほど、「きちんと働きたい」という意欲を服装で示せると、面接官にも安心感を与えやすくなります。難しいコーディネートを組む必要はありませんが、「仕事に行くための服」を1〜2パターン用意しておくと、その後も活用しやすいでしょう。

季節・Web面接などシーン別の調整ポイント

この章では、これまでにお伝えしてきた基本の服装(スーツ・きれいめ私服・オフィスカジュアル)を前提に、季節やWeb面接ならではの「+αの工夫」をご紹介します。

【転職・再就職・就活】面接の服装・スーツの基本マナー
『服装自由』『私服でお越しください』の意味と正解コーデ
【バイト・パート】バイト面接の服装(スーツ以外・きれいめ私服)のマナー

の中から自分のケースに合う章を選んで確認し、その上で本章を読み進めると、どこをどう調整すればよいかイメージしやすくなります。

夏(クールビズ)の面接で気をつけたいこと

夏の面接では、「暑さ対策」と「きちんと感」のバランスがポイントになります。まずは、案内文にクールビズに関する記載がないかを確認しましょう。

クールビズに関する案内がある場合

「クールビズでお越しください」と書かれている

ジャケットなし+ノーネクタイでも問題ないケースが多数。それでも、シャツは襟付きのもの(ポロシャツではなくワイシャツ)を選びましょう。

「軽装でお越しください」など、表現があいまい

ジャケットは持参し、移動中は手に持つか肩にかける形にしておくと安心です。面接が始まる前に「ジャケットは着用したほうがよろしいでしょうか」と一言うかがっても失礼にはなりません。

クールビズに関する案内がない場合

原則として、ジャケット+ネクタイ(女性はジャケット+インナー)を着用します。

移動中だけジャケットを脱ぎ、面接会場の近くに着いたら羽織る、という形でも構いません。

冬の面接とコート・防寒アイテムのマナー

冬場の面接では、防寒のための服装と、面接時の見え方の両方を考える必要があります。

コート選びの基本

  • 形:トレンチコート、ステンカラーコート、チェスターコートなど、ビジネス寄りのデザインのもの
  • 色:黒、ネイビー、ダークグレー、ベージュなど、落ち着いた色を選ぶ
  • ダウンコートやモコモコしたカジュアルなコートは、できれば避けておく(雪国など事情がある場合を除く)

コートの着脱・持ち方のマナー

  • 建物に入る前(エントランスの手前)でコートを脱ぎ、腕にかけてから受付に向かう
  • 面接室に入る前には、コートを畳んで腕にかけるか、指定された場所に置く
  • 椅子の背もたれにコートをかける場合は、シワになりすぎないよう軽く掛ける程度に

防寒インナー・小物のポイント

  • 厚手のニットをジャケットの下に重ねると、肩や胸まわりがパンパンに見えがち。ヒートテックなど薄手のインナーで寒さ対策をするほうが、見た目も動きやすさも両立しやすい
  • マフラー・手袋・ニット帽などは、建物に入る前に外してバッグにしまうか、腕にまとめて持つ
  • 雪や雨の日にブーツで向かう場合も、可能であれば会場の近くで革靴やパンプスに履き替えられると安心(難しい場合は、色・形がシンプルなものを選ぶ)

Web面接(オンライン)の服装と映り方

リラックスした様子でweb面接を受ける男性

Web面接では、「対面と同じくらいのきちんと感」を保ちつつ、「画面越しにどう見えるか」を意識することが大切です。

服装の基本は対面と同じ

基本的には、対面の面接と同じスーツスタイルを基準に考えます。

画面に映るのは上半身が中心になるため、ジャケット・シャツ(ブラウス)の首元・肩まわりが特に目立ちます。下半身をラフな服装にすると気持ちが緩みやすいので、できるだけ上下とも面接用の服を着ておきましょう

画面映えを意識した色・デザイン

背景が白やベージュの場合、真っ白なシャツだけだと全体がぼんやりしやすくなります

ジャケットはネイビーやグレー、インナーは少し色のあるもの(淡いブルーやベージュ)を選ぶと、顔まわりがはっきり見えます。大きなロゴや派手な柄は、画面越しだと余計に目立つので避けましょう。

カメラ・背景・照明も服装とセットで考える

カメラは目線と同じくらいの高さにし、顔が下から見上げられるような角度は避けます

背景は、白い壁や本棚など、生活感が出すぎない場所を選びましょう。どうしても難しい場合は、オンライン会議ツールの背景ぼかし機能を使うのも一つの方法です。

窓を背にすると逆光になり、顔が暗く見えやすくなります。自然光やスタンドライトを、できるだけ自分の前から当てるように調整しましょう

事前チェックしておきたいこと

面接で使うツール(Zoom、Teams など)を事前に立ち上げ、自分の映り方を確認しましょう。

その際に、「服のシワ」「髪型」「メガネの反射」「背景に映り込むもの」などをあわせてチェックします。

イヤホンやヘッドセットを使う場合は、見た目が極端に大きすぎないものを選び、マイクの位置が口元に近すぎないかも確認しておきましょう。

服装だけじゃない:髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草のマナー

ここまでお伝えしてきたスーツや私服のポイントに加えて、「清潔感」を左右するのが髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草といった身だしなみです。服装が適切でも、髪がぼさぼさだったり、視線が泳いでいたりすると、全体としての印象は弱くなってしまいます。

この章では、男女共通で気をつけたい髪型のポイント、メイクやヒゲ・ネイルの「やりすぎライン」、そして面接中についやってしまいがちな仕草について整理していきます。

ねくこ

細かい部分ばかりのように思えるかもしれませんが、「服装+身だしなみ+話し方」のトータルで見たときに、自然と「清潔感があって感じの良い人だ」と受け取ってもらえる自分を目指しましょう。

髪型:顔がはっきり見えることが最優先

髪型でいちばん重視されるのは、顔まわりがすっきり見えるかどうかです。長さそのものよりも、「目や口元、表情が見えやすいか」をチェックされます。

男女共通で意識したいポイント

  • 目や眉が前髪で隠れていないか
  • サイドの髪が頬や口元にかかりすぎていないか
  • 寝ぐせやハネが残っていないか
  • カラーリングをしている場合、プリン状態になっていないか

髪が長い場合は、ひとつ結びやハーフアップなどでまとめると、顔まわりが見えやすくなります。ゴムやヘアアクセサリーは、黒・茶色・紺などのシンプルなものを選びましょう。

セットの際は、スタイリング剤を付けすぎないことも大切です。ワックスやジェルでテカテカ・ベタベタに見えてしまうと、それだけで清潔感が損なわれます。

ツヤを出したい場合も、「近くで見たときにベタついて見えないか」を鏡で確認するよう心がけましょう。

メイク・ヒゲ・ネイル:清潔感を損なわない範囲で

顔まわりや手元は、面接官からもっとも近い距離で見られる部分です。

服装がどれだけきちんとしていても、メイクやヒゲ、ネイルが場に合っていないと、それで印象が決まってしまうこともあります。

女性メイク:ノーメイクでもやりすぎでもなく「健康的」に

面接用のメイクは、「ノーメイクに近い薄さ」ではなく、「健康的に見える自然なメイク」を目指しましょう。

ベースメイク

  • 肌色に合ったファンデーションやBBクリームで、色ムラやクマを軽くカバーする
  • 厚塗りにならないよう気をつける
  • ラメや強いツヤ感のある下地は、照明によって不自然に見えることがあるので控えめにする

目元・眉

  • アイシャドウはブラウンやベージュ系がおすすめ
  • アイラインはまつげの隙間を埋める程度にして、跳ね上げラインは避ける
  • 眉は、自分の髪色より少しだけ明るい〜同じくらいの色で、太さ・長さを整え、左右差を小さくする

チーク・リップ

  • チークはサーモンピンクやコーラルなど、血色がよく見える色を薄くのせる
  • リップはツヤ感がありすぎるグロスよりも、落ち着いた色味の口紅やティントタイプが向いています
  • 真っ赤・濃いボルドーなどの強い色は、業種によっては浮いて見えることがあるので、控えめなトーンを選ぶ

業種によって許容範囲は少し変わりますが、「初対面の人から見て、健康的で話しかけやすい印象かどうか」を基準にすると、大きく外しにくくなります。

男性のヒゲ・眉:生やすなら「きちんと」して見える状態に

多くの業種では、男性のヒゲは「剃っている」状態が基本です。特に接客や営業、金融・士業・公的機関などの職種では、無精ヒゲや伸びかけのヒゲはマイナス評価につながります。手入れのポイントは、

  • 基本は、面接当日の朝にしっかり剃る
  • 青ヒゲが気になる場合は、コンシーラーやBBクリームで少しカバーする方法もある
  • 電動シェーバーだけでなく、必要に応じてT字カミソリで仕上げる

など。

最近は、IT・ベンチャー・クリエイティブ系など、一部の業種・企業では「整えたヒゲ」が許容される場面もあります。その場合でも、

  • 無精ヒゲに見えないか(残す範囲と剃る範囲がはっきりしているか)
  • 長さや形が左右で大きく違わないか
  • 首やほほに中途半端なヒゲが残っていないか

といった点をチェックし、「あえてスタイルとして保っている」状態に見えるよう意識してください

眉については、男女共通で

  • 眉尻が極端に細くなりすぎないようにする
  • 眉の下側を剃りすぎて、細いアーチ状にならないようにする

といった点を確認しておくと、表情が落ち着いて見えやすくなります。

ネイル:長さ・色・デザインは「仕事がしやすいか」で考える

ネイルは、書類の受け渡しやメモを取るときなどに自然と目に入るパーツです。面接では、次のような状態を目指しましょう。

長さ・形

  • 爪先を指先から大きく出さず、短め〜指先と同じくらいの長さにする
  • 角が尖っている形よりも、丸みのあるスクエアオフやラウンド型にしておく

色・デザイン

  • 何も塗らない素爪、または透明〜ベージュ系の控えめなカラーが基本
  • ラメぎっしり・ビジュー・ストーン・派手なアートは避ける
  • 黒・濃い赤・ネオンカラーなど、強い色は仕事のイメージと結びつきにくいため控える

ジェルネイルをしている場合、すぐにオフできないこともありますが、その場合でも、

  • 派手すぎる色やデザインになっていないか
  • 根元の伸びが目立っていないか
  • 剥がれかけている部分がないか

を確認し、可能であれば面接前に清潔感があるデザインに付け替えるのがおすすめです。

清潔感を下げる仕草:面接中に気をつけたい動き

服装や髪型をきちんと整えていても、面接中の何気ない仕草によって清潔感や落ち着きがないように見えてしまう場合もあります。

ここでは、特に気をつけたい仕草、その対策をまとめます。

よくあるNGな仕草の例

次のような仕草は、面接官の目に入りやすく、「落ち着きがない」「だらしない」といった印象につながりやすい動きです。

髪や顔を頻繁に触る

  • 前髪を何度もかき上げる
  • 口元や鼻のあたりを無意識に触る

対策: 前髪は事前にピンやワックスで固定し、顔まわりはできるだけ触らないよう意識します。

貧乏ゆすりやイスのガタつき

  • 足を小刻みに揺らす
  • イスを前後に揺らす

対策: 足の裏を床につけ、両手は軽く太ももの上に置いておくと、姿勢が安定しやすくなります。

手元でものをいじる

ボールペンをカチカチ鳴らす
スマホや時計、指輪を何度も触る

対策:  面接中に必要のないものはバッグにしまい、机の上には最低限のものだけを置いておきます。

視線が落ち着かない

部屋のあちこちをキョロキョロ見る
面接官の顔ではなく、机や自分の手元ばかりを見る

対策: 話すときは、相手の目のあたりか、目が合うのが緊張する場合は「目と鼻の間」を見るつもりで視線を向けると自然です。

自分のクセを確認するセルフチェック方法

上記したような仕草は、自分では意外と自覚しづらいものです。心当たりがなくても、次のような方法で一度確認しておくと安心です。

  • スマホで模擬面接を録画する
    椅子に座り、自己紹介や志望動機を1〜2分話している様子を撮影してください。撮った動画を見返し、「足を揺らしていないか」「髪や顔を触っていないか」「視線が落ち着いているか」をチェックします。
  • 家族や友人に見てもらう
    模擬面接に付き合ってもらい、「気になる仕草はあったか」「落ち着いて見えたか」を率直に聞きます。指摘されたポイントはメモに残し、本番前に意識しておきます。
  • Web面接のテスト接続を活用する
    オンライン面接の場合は、事前にビデオ通話ツールで自分の映り方を確認し、カメラ越しに目立つ癖がないかをチェックします。

服装や髪型と同じくらい、「話しているときの動き」も印象に影響します。

本章で挙げたポイントを参考に、自分のクセを把握しつつ、「落ち着いて話せているか」を意識しておきましょう。

髪型・メイク・仕草のOK/NG例【まとめ】

ここまでのポイントを一度に見返せるように、髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草のOK/NGを表にまとめました。

【髪型・メイク・仕草のOK/NG例 早見表】

OK例NG例
髪型目や耳が隠れない、すっきりとしたヘアスタイル前髪で目が隠れる・プリン状態の派手なカラー
メイクナチュラルメイクで健康的に見える仕上がりラメや濃いチークが目立つ派手なメイク
ヒゲ毎日剃るか、きちんと形を整えた状態無精ヒゲのまま・伸びかけの状態
ネイル短めで清潔感のある長さ、クリア〜ベージュ系の色長く尖った爪や、派手なカラー・アート
仕草背筋を伸ばし、落ち着いて話す髪を頻繁に触る・貧乏ゆすり・口元や鼻を触る

面接前日のチェックリストとして、必要なところだけ見直したいときの目安として、ご活用ください。

よくある質問 Q&A(どの章を読めばいいか迷ったときに)

スーツじゃないといけませんか?

業種や募集内容によって異なります。
正社員採用(転職・再就職・就活)の面接や、服装指定がない場合はスーツを前提に考えておくのが一般的です。一方で、バイト・パートでは「きれいめ私服」が適しているケースも多くあります。

ユニクロやGUのスーツ・私服でも大丈夫

ブランドよりも、「清潔感」「サイズ」「TPO」の3つが整っているかどうかが重要です。

シンプルなデザインで色とサイズが合っていれば、ファストファッションのアイテムでも問題になることはほとんどありません。

転職や再就職の面接でもリクルートスーツ着てもいい?

第二新卒や20代前半の転職であれば、そのまま活用できるケースもありますが、年齢が上がるほど「少し若すぎる印象」になることがあります。

年代や業種ごとの考え方を押さえたうえで、手持ちのリクルートスーツを使うか、ビジネススーツに切り替えるかを考えてみてください。

「服装自由」と書いてあるとき、どこまで崩してよいか分かりません。

「何を着てもよい」という意味ではなく、「スーツでもオフィスカジュアルでも大きく外れなければよい」というニュアンスで使われることが多いです。

業種や社風を踏まえつつ、スーツかオフィスカジュアルの範囲で決めるイメージを持っておくと判断しやすくなります。

「私服でお越しください」とあった場合、スーツで行っても失礼にはならない?

「私服でお越しください」は、スーツではなく普段に近い服装を見たいという意図が含まれていることが多い案内です。

スーツでもマナー違反とまでは言えませんが、多くの場合はジャケット+シャツ+きれいめパンツ/スカートといったオフィスカジュアル寄りの私服を選んだほうが、相手の意図とずれにくくなります。

バイトの面接でもスーツのほうが印象は良い?

バイト・パートの面接でスーツを着てはいけないわけではありませんが、多くの現場では「きれいめ私服」のほうが、実際の仕事姿をイメージしやすい場合があります。

募集内容や職種によって、スーツと私服のどちらが自然かを判断しましょう。

髪色やネイルは、どこまでならOK?

基本的には「自然な色味・短めの長さ」を基準に考えると、業種を問わず外しにくくなります。

ただし、アパレルや美容系など一部の業種では、ある程度のカラーやデザインが許容されることもあります。

1着だけ新しく用意するなら、どんなスーツを選ぶべき

正社員採用や就活を見据えるなら、ネイビーかダークグレーの無地に近いスーツを1着持っておくと、多くの面接で使い回しやすくなります。

男性・女性ともに、「体型に合ったサイズ」と「ベーシックな色・デザイン」を優先して選びましょう。

まとめと前日チェックリスト・参考情報

この記事のおさらい

ここまで見てきた内容を、最後にコンパクトに振り返っておきましょう。

  • 面接の服装は、「清潔感があること」「体型に合ったサイズであること」「面接先のTPOに合っていること」の3つが土台になります。
  • 正社員採用(転職・再就職・就活)では、上下セットのスーツを基本に、業種・年代ごとにフォーマル度を少しずつ調整していきます。
  • バイト・パート、服装自由/私服指定の場合は、「きれいめ私服」「オフィスカジュアル」を軸に、仕事内容や社風との相性を見ながら選びます
  • 髪型・メイク・ヒゲ・ネイル・仕草も含めた「全身の印象」まで意識できると、トータルで好印象につなげやすくなります。

細かなルールにとらわれすぎず、この3つの原則とシーン別の考え方を組み合わせて、自分なりの「面接スタイル」を持つことがゴールです。

▼服装だけでなく、面接全体の対策も相談したい方はこちら

面接前日〜当日に確認したいチェックリスト

前日〜当日は、細かい情報収集よりも「もう一度ひと通り見直す」ことが大切です。
以下のリストを使って、必要な部分だけピックアップしながら確認してみてください。

服装まわり

  • スーツやジャケット、シャツ、ボトムスにシワや汚れが残っていないか。
  • ボタンやファスナーが取れかけていないか、ほつれが目立っていないか。
  • 靴を磨き、つま先やかかとのすり減りが極端になっていないか。
  • バッグやベルトが、ビジネスシーンにふさわしいデザインか。

髪型・メイク・ヒゲ・ネイル

  • 髪が目や耳を隠しすぎていないか、カラーが派手すぎないか。
  • メイクはナチュラルで、ラメや濃いチークが強く目立っていないか。
  • ヒゲは毎日剃るか、残す場合もラインや長さが整っているか。
  • 爪が短めで清潔に保たれているか、色やアートが強く目立たないか。

持ち物・当日の準備

  • 履歴書や職務経歴書、エントリーシートなど、指定された書類がそろっているか。
  • 筆記用具、メモ帳、腕時計など、面接時に使うものをバッグに入れたか。
  • ハンカチやティッシュ、予備のストッキング(必要な場合)など、身だしなみを整え直すためのグッズを用意したか。
  • 面接会場までのルートと所要時間を確認し、10〜15分前に着けるよう逆算しておくか。

Web面接の場合の追加チェック

  • カメラ位置・マイク・スピーカー(またはイヤホン)の動作を事前にテストしたか。
  • 画面に映る範囲の背景が、生活感や散らかりで目立っていないか。
  • 画面越しに見たとき、上半身の服のシワ・髪型・メイクが整っているか。
  • スマホの通知音や周囲の生活音が入りにくい環境を用意できているか。

面接当日の服装チェックリストをダウンロード

ここまで押さえられていれば十分です。あとはいつもの自分らしさを大切にしながら、面接の時間を迎えてください

この記事を参考にした服装が、あなたの面接をより良い結果へ導く一助となれば幸いです。

免責・参考情報

本記事の内容は、一般的なビジネスマナーや、大手就職・転職サイト、アルバイト情報サイトなどで紹介されている面接時の服装マナーをもとにまとめたものです。
ただし、実際の面接では、企業ごとのカルチャーや募集職種、個々の面接官の価値観によって、求められる服装や評価のされ方が変わる可能性があります。

  • 応募要項や面接案内のメールで、服装に関する具体的な指定がある場合は、本記事の内容よりもそちらを優先してください。
  • 迷ったときに応募先へ確認すること自体はマナー違反ではありません。

なお、参考にした情報源としては、たとえば以下のようなものがあります。

  • 就職・転職サイト各社の「面接マナー・服装ガイド」
  • アルバイト情報サイトの面接マナー特集
  • ビジネスマナーに関する書籍・ビジネス誌の特集記事 など

実際に参照するサイトや書籍は、媒体側のルールや最新の情報に合わせて、必要に応じて追加・更新していくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

編集部の資産形成担当。
20代後半ながら金融に関する相談実績多数で、投資信託から株式まで幅広い知識を持ち、今のあなたに必要なことを洗い出し、寄り添った提案を心掛けています。
たけのこ派&猫派です!

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