【2025年10月2日】の経済・時事ニュースまとめ

きょう10月2日は、米政府機関の一部閉鎖が続く中でも米株が最高値圏を保ったこと、日銀短観で製造業の景況感が改善したこと、東京市場で日経平均が寄り付き後に4万5000円台を回復する場面があったことなどが主なトピックです。
為替はドル安・円高基調が優勢で、足元のドル円は147円台前半で推移しています。

米統計の発表遅延リスクや利下げ観測が意識されています。
主要株価指数・為替レート(10月2日 午前10時時点)
指標 | 値 | 前日比 |
---|---|---|
日経平均株価 | 44,727.48円 | +176.63 (0.40%)円 |
NYダウ | 46,441.10ドル | +43.21(+0.09%)ドル |
S&P500 | 6,711.20ポイント | +22.74(+0.34%)ポイント |
ドル円為替 | 147.12円 | +0.03円 |
日経平均:半導体高を追い風に上昇基調
東京市場は反発でスタートし、寄り付き直後は500円超高となって4万5000円台を回復する場面がありました。
前日までの下落で自律反発の地合いに加え、半導体やハイテク主力がけん引しています。
米株高が安心感を提供しましたが、自民党総裁選の結果待ちや日銀要人発言を前に、上値追いは材料待ちの側面も残ります。
米株:政府閉鎖下でも最高値圏を維持
1日の米市場は、ADP雇用の弱さを受けた金利低下を追い風に主要3指数が続伸。
S&P500とダウは過去最高値圏で引けました。
政府機関の一部閉鎖が長引けば統計公表の遅延やボラティリティ上昇要因になりますが、現時点では利下げ観測が相場を下支えしています。
ドル円:147円台前半、円高方向にバイアス
東京朝方のドル円は147円ちょうど〜前半で推移。前日のNY終盤147.07円から小幅にドル高方向へ戻す場面もありました。
ADPのマイナスで年内追加利下げ観測が強まり、上値は重いとの見方が優勢。

きょうの国内要人発言や米統計の遅延リスクが短期の材料です。
資産運用をしている人がこの局面で心掛けるべきこと
積立派(投信やNISA中心)の視点
最高値圏の米株や荒れやすい為替に左右されず、毎月の積立額とアセット配分を機械的に維持することが、結果的に価格変動リスクの平準化につながります。
一般的には、相場イベント前に積立を止める・増やすといった感情的調整は、長期の複利を損ないやすいです。
NISAの非課税メリットはブレない軸になります。

短期のテーマ株や話題のセクターへ比重を寄せすぎると、指数より大きく振れます。

投資目的(何年後に、何のために)と、許容できる含み損の範囲を定期的に言語化しておくと、相場変動時の「ぶれ」を抑えられます。
年金・税制を活かす人(iDeCo等)の視点
iDeCoは拠出時の所得控除という「即効性のある節税」と、非課税運用の両輪が効きます。
相場が高い・安いにかかわらず、拠出を止めないことが長期の効率を高めます。

資産配分を長く見直していない場合、株高局面で株式比率が過度に膨らむことがあります。
年1回程度のリバランス基準(±5%など)を決めて、自動的に元の比率へ戻すルールを用意しておくと過度なリスクを避けられます。
為替リスクに触れる人(外貨建て・FXなど)の視点
ドル円は147円前後で上下に振れやすい地合いです。
外貨建て資産は、為替変動を想定して分散の範囲で徐々に積み増す発想が無難です。
FXの短期売買は、イベント前後のスプレッド拡大や指標遅延リスクを前提に、想定外の動きに備えた損失限定の仕組み(逆指値など)を必ず組み込みましょう。

「日銀発言」「米統計の遅延」「要人ニュース」が同時に重なると、テクニカル水準が機能しづらい時間帯が生まれます。

ポジションサイズは小さく、連敗を前提に資金管理を設計しておくのが基本です。
国内ニュース
日銀短観:大企業製造業DIは+14、2期連続で改善
9月短観では大企業製造業の業況判断DIが+14と改善し、非製造業は+34で横ばいでした。
設備投資計画は上方修正も確認されました。
足元の景況感は底堅い一方で先行きはやや慎重、今月の金融政策会合に向け、利上げ観測の織り込み具合と企業マインドの差が注目点です。
ガソリン価格:全国平均175.20円に低下、4週ぶり下落
9月29日時点のレギュラーガソリン全国平均は175.20円と前週比10銭安。
原油の落ち着きや産油国動向が反映されました。
とはいえ価格は依然として高止まり域にあるため、移動や暖房需要が高まる前に、生活の中で使い方の見直しやポイント還元の活用など小さな対策を積み重ねたいところです。
自民党総裁選の思惑:株式市場は「不透明感の後退」を先取り
市場では新総裁誕生で政策の先行き不透明感が一時的に和らぎ、日本株の上昇再開につながるとの見方が紹介されています。
減税や現金給付、成長投資の打ち出し余地が議論され、株式のリスク選好に波及するとの期待と、財政規律への警戒がせめぎ合っています。
海外ニュース
米政府機関の一部閉鎖が始動、統計遅延リスクが意識
米国では新年度入りで予算が失効し、政府機関の一部閉鎖が始まりました。
格付けへの即時影響は限定的との見方もありますが、統計の公表遅延が懸念されています。
雇用の弱さを示すADPを受けた利下げ観測が下支えとなり、米株は続伸する一方、ドルは軟化しドル円は147円台で推移しました。
米株:S&P500とダウが続伸・最高値圏
S&P500は6,711.20(+0.34%)、ダウは46,441.10(+0.09%)で終了。
金利低下がグロース・ディフェンシブ双方を支えました。


閉鎖長期化や統計遅延は先行きの不透明感を高め、ボラティリティを押し上げる可能性があります。
ユーロ圏:9月インフレは2.2%に加速、ECBは据え置き観測
ユーロ圏の消費者物価は前年比2.2%&コアは2.3%で横ばい。
ECBは現行金利維持の構えが強まっています。
「想定内の軽い上振れ」は、追加緩和観測の後退を通じてユーロを小幅に支える一方、株式には中立的との受け止めが中心です。
私たちの生活に起こること
ガソリン価格は小幅ながら下落しましたが、移動や暖房の使い方を小さく整えるだけでも月間の変動幅は減らせます。
家計アプリで週次把握にすると「体感」が追いつきやすいです。

株式の最高値圏でも、積立とリバランスは機械的に。イベントドリブンで止めないほうが長期効率は高まりやすいです。
制度はNISA・iDeCoの非課税と控除を軸に。

