都道府県民共済とは?民間保険との違い・併用モデルまで初心者向けにわかりやすく解説

この記事の結論
- 都道府県民共済は、月2,000円や4,000円の定額掛金で入院・ケガ・死亡をまとめて備えやすい一方、必要保障額が大きい家庭では共済だけで不足することがある
- 民間の生命保険は年齢・性別・健康状態などで保険料が決まりやすく、共済より設計の自由度が高いため、大きな死亡保障や就業不能・がんなどの個別ニーズに対応しやすいのが違い
- 独身やDINKSなど必要保障額が比較的小さいなら共済中心、扶養家族が多いなら民間中心、迷う層は共済で基本を押さえて民間で不足分を補う併用が考えやすい
掛金・保障内容・割戻率・税制などは改定や決算状況で変わる可能性があるため、加入前に各都道府県民共済・保険会社の最新情報をご確認ください。
県民共済は安いって聞くけど、民間の生命保険と何が違うの?
切り替えたら保障が薄くなって困らない?
と迷ったこと、ありませんか。
都道府県民共済は、全国生活協同組合連合会(全国生協連)が消費生活協同組合法にもとづいて実施する非営利の共済事業です。
月2,000円や4,000円の定額掛金で、入院・ケガ・死亡までまとめて備えられるのが大きな特徴。
そして、民間の生命保険とは運営の仕組みも掛金の決まり方も違うので、どちらが合うかは家族構成や必要保障額で変わってきます。
この記事では、まず県民共済の仕組みを整理し、そのうえで民間保険との違いを年代別の考え方で比較します。
さらに、共済が向く人・民間が向く人の判断軸、そして両者を組み合わせる併用モデルを家族構成別に3パターンでお見せします。
ねくこ「共済と民間、結局どっちを選べばいいの?」という迷いを、数字とケース別で一緒にほどいていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の共済・保険商品の勧誘や保険募集、個別の保険契約に関する助言を目的とするものではありません。掛金・保険料・保障内容・税制などの情報は2026年4月時点の公表資料を参考にした概算で、最新の制度や各社の改定により変わる可能性があります。加入時は各都道府県民共済および各保険会社の最新の約款・パンフレットで必ずご確認ください。最終的な契約判断はご自身のライフプランと家計状況をふまえ、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談のうえで行ってください。根拠となる数字や制度は、全国生協連・各都道府県民共済の公表資料、国税庁・金融庁・日本年金機構などの公表情報を参考にしています。
都道府県民共済とは何か(仕組みと特徴)
都道府県民共済は、全国生活協同組合連合会(全国生協連)と各都道府県の生活協同組合が連携して運営する共済事業です。
月2,000円や4,000円の定額掛金で、入院・ケガ・死亡・後遺障害などをパッケージで備えられます。
ねくこ営利目的ではないので、決算で剰余金が出れば加入者に「割戻金」として戻ってくるのが大きな特徴。
ここでは、運営主体・掛金と保障の基本構造・割戻金の3つに分けて見ていきます。
運営主体と成り立ち

運営しているのは、全国生協連と各都道府県に置かれた生活協同組合です。消費生活協同組合法にもとづく協同組合組織で、民間企業と違って非営利で動いています。
生協法にもとづく共済は、組合員同士が助け合う「相互扶助」の考え方で成り立っています。
ねくこ加入時に所定の出資金を払って組合員になり、そのうえで月々の掛金を支払う流れで、出資金は退会時に返還される取扱いが一般的なので、実質的には「一時的に預けるお金」に近いイメージです。
民間保険と共済は、同じ「万が一の備え」でも制度上の位置づけが違います。
民間保険は保険業法にもとづく保険会社等が扱い、金融庁の監督を受ける一方、県民共済は消費生活協同組合法にもとづく非営利事業で、厚生労働省の認可を受けて実施されています。
この違いが、掛金の決まり方や保障の柔軟性の差につながってきます。
掛金・保障内容の基本構造
県民共済の掛金・保障は、月2,000円や4,000円の主力コースに、入院・ケガ・死亡・後遺障害がまるっと含まれる「パッケージ型」です。
民間保険のように特約を細かく組み合わせる必要がなく、初心者でも迷いにくい設計です。
ねくこ代表的な「総合保障型」のコース例は、こんな組み合わせになっています(東京都民共済など都道府県民共済グループの公表値を例にしたものです。地域・団体により保障内容は異なります)。
- 月掛金2,000円(総合保障2型):入院日額5,000円、死亡・重度障害400万〜1,000万円(18〜60歳の場合。病気400万円、不慮の事故800万円、交通事故1,000万円)
- 月掛金4,000円(総合保障4型):入院日額10,000円、死亡・重度障害800万〜2,000万円(18〜60歳の場合。病気800万円、不慮の事故1,600万円、交通事故2,000万円)
- 月掛金1,000円(総合保障1型):入院日額2,500円、病気死亡200万円(東京都民共済の例。総合保障1型は満18歳〜満59歳の健康な方が申込対象)
※埼玉県民共済など、同じ「県民共済」でも商品設計が異なる地域があります。たとえば埼玉県民共済の医療・生命共済は、15歳〜60歳までの保障例として月掛金2,000円コースの入院保障が1日8,000円、月掛金4,000円コースが1日16,000円と案内されています。加入前には、必ずお住まいまたは勤務地のある都道府県民共済・全国共済の公式サイトで保障額を確認してください。
大きな特徴は、加入年齢区分の中では、年齢や性別で掛金が変わらないこと。
民間の定期保険は年齢が上がるほど保険料が段階的に上がるのが一般的ですが、共済は同じ掛金のまま加入を続けられます。
ねくここの「年齢一律定額」が、共済が若い世代には少し割高・中高年には割安に感じられる理由です。
※共済には加入年齢区分があり、一定年齢を超えると「熟年型」など別コースへ自動的に移行します。移行後は保障内容と保障額が変わるので、加入前に最新の約款・パンフレットで確かめておくのが確実です。
割戻金(わりもどしきん)の仕組み

割戻金は、決算で剰余金が出たときに加入者へ返還されるお金で、実質的な掛金負担を下げる効果があります。
共済は非営利事業なので、支払った共済金と運営費を差し引いて余った分を「掛金を払いすぎた分」として加入者に戻すというのが基本の考え方です。
各県民共済の割戻率は、年度・地域・コースによって大きく変わります。
直近の公表例では、東京都民共済の令和6年度「総合保障型・入院保障型」の割戻率は38.57%、埼玉県民共済の令和7年7月決算の割戻率は44.84%でした。
月掛金2,000円・年額24,000円の場合でも、実際の割戻金は地域と年度で変わります。
上述のとおり、東京都民共済は、令和6年度の総合保障型・入院保障型の割戻率実績を38.57%と案内しています。
例えば、4,000円のコースに1年入っていて、その年度の割戻率が38.57%なら、払込掛金の合計に対して約38.57%が基準になります。
月4,000円を12か月なら年間掛金は48,000円となり、割戻率38.57%なので、48,000円 × 38.57% = 約18,514円が返ってくるという計算です。
ただし、割戻率は決算状況により毎年変動し、将来の割戻金を保証するものではありません。
家計試算の際は「割戻金が出ない年もありうる」前提で、額面掛金ベースで見ておくと安心です(最新の割戻実績は各都道府県民共済の公式サイトでご確認ください)。
割戻金は、共済ならではの大きな特徴のひとつですが、民間生命保険にも、有配当保険のように剰余金を契約者配当として分配する商品があります。
ねくこ共済の割戻金と民間保険の配当金は、仕組み・計算方法・保証の有無が異なるため、「戻る可能性があるお金」として分けて考えるのが安全です。
都道府県民共済と民間保険の主な違い
共済と民間保険の違いは、大きく3つあります。
- 掛金・保険料の決まり方
- 保障内容の柔軟性
- 税制の扱い
です。
ねくこどちらが絶対に有利というものではなく、同じ「備え」を作るための手段として特性が違うだけと理解しておくのがポイントです。
掛金・保険料の決まり方の違い

掛金と保険料は、価格の決まり方そのものが違います。
県民共済は加入年齢区分の中で、年齢・性別にかかわらず定額な一方、民間の生命保険は契約時の年齢・性別・健康状態で保険料が算出されます。
同じくらいの保障を比べるときは「共済の月掛金」と「民間保険の公式見積もり」を同じ条件で並べるのが基本です。
民間保険料は商品名、保険期間、保険金額、入院給付日額、払込期間、性別、年齢、喫煙区分、健康状態、特約の有無によって大きく変わります。
| 年代 | 都道府県民共済(月2,000円コース) | 民間定期保険+医療保険を見るときのポイント |
|---|---|---|
| 30代 | 2,000円/月(年額24,000円) | 若い世代は民間保険も比較的割安に見積もられることがあるため、同条件で比較 |
| 40代 | 2,000円/月(年額24,000円) | 年齢上昇により民間保険料が上がりやすい時期。保障額と保険期間を確認 |
| 50代 | 2,000円/月(年額24,000円) | 新規加入時の保険料・健康告知・保障期間を特に確認 |
民間は年齢とともに保険料が段階的に上がる一方、共済は加入年齢区分の中では同じ掛金のまま。この構造の違いが、中高年層で共済の実質負担が下がって見えやすい理由です。
割戻金まで含めて見ると、中高年層では共済のコスト優位が出るケースもあります(割戻率は年度・県により変動するため、実際の差額は変わります)。
ねくこ逆に30代など若い世代だと、民間保険も割安な水準に収まることがあります。
若くて大きな保障が必要な方は、民間のほうが必要保障額に合わせて組みやすいこともありますね。
保障内容・保障額の違い
保障内容の違いは、「パッケージ型で手軽な共済」と「細かく設計できる民間」という対比で整理できます。
たとえば東京都民共済等の総合保障4型では、18〜60歳の交通事故による死亡・重度障害で最高2,000万円の例があります。
ただし、病気死亡は800万円など、死因・年齢区分・地域によって保障額は大きく変わります。
扶養する家族が多く、教育費や住居費まで含めて大きな備えが必要な家庭だと、共済だけでは足りないケースが出てきます。
また、民間は商品の選択肢が豊富です。
収入保障保険・就業不能保険・介護保険・がん保険・外貨建てなど、目的別に細かく設計できます。
共済のパッケージで対応しきれない個別ニーズは、民間で補う形が自然な使い分けです。

ねくこ逆に、細かい設計までは必要ない方、まずは手軽に基本の備えを確保したい方にとっては、共済のシンプルさが大きな武器になります。
商品選びに悩みすぎて加入が遅れるくらいなら、まず共済で最低限を押さえておくほうが合理的、というケースも多いです。
税制と割戻金の扱い
税制面では、対象となる契約であれば、共済掛金も民間保険料も生命保険料控除の対象になります。
ここは有利・不利があまりなく、国税庁タックスアンサーでは、一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除の3区分で所得控除を受けられると案内されています。


新制度(2012年1月1日以降の契約)では、標準的には控除の上限は所得税で1区分あたり4万円・3区分合計で最大12万円、住民税で1区分あたり2.8万円・3区分合計で最大7万円です。なお、令和8年分の所得税では、23歳未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の控除額の計算に特例があります。ただし、一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除の合計限度額12万円は据え置きです。
生命保険料控除の計算では、その年に支払った掛金・保険料から、その年に受けた剰余金や割戻金を差し引いた金額を「支払保険料等」として扱います。
ねくこ割戻金込みの実質負担で比べると、中高年では共済のコスト優位が出やすい一方、若い世代では民間との差が小さくなることもあります。
税制だけで決めずに、保障内容・割戻金・手続きの手軽さを合わせて総合的に見るのが基本線です。
共済と民間保険、どちらを選ぶべきか
「結局、うちにはどっちが合うの?」
共済と民間保険における選び方の判断軸は、
- 扶養家族の有無
- 必要保障額の大きさ
- 保障の柔軟性への要望
の、3点を見ると良いでしょう。
ねくこここでは、共済が向くケース、民間が向くケース、判断のまとめ方に分けて見ていきます。
共済が向くケース
共済が向くケースは、「必要保障額が比較的小さく、シンプルな備えを手軽に確保したい」方。
具体的には、こんな場面で共済の強みが活きてきます。
- 独身・DINKSで、扶養する家族が少ない
- 子育て世帯でも、夫婦とも正社員で遺族年金と配偶者の収入である程度カバーできる
- 民間保険の商品選びに時間をかけたくない
- 毎月の保険料・掛金を低く抑えたい
- 手続きの簡便さを重視している
この条件に当てはまる方なら、月2,000円または4,000円の共済コース1本で、入院・ケガ・死亡の基本保障を確保できます。
割戻金が出る年であれば、実質負担はさらに下がる計算ですし、商品選びに時間をかけずに保障を始められるのも、忙しい世代にはありがたいポイントですね。
ただし、掛金の手軽さだけで共済を選び、扶養家族の多い家庭で保障額が足りなくなるケースも少なくありません。
共済か民間かを選ぶ前に、必要保障額の試算を済ませておくのが鉄則です。
ねくこ公的年金や遺族年金の制度、生命保険文化センターなどの情報を参考にすると、必要な保障額の概算を整理しやすくなります。
民間保険が向くケース
民間保険が向くケースは、「大きな保障が必要」または「細かく設計して備えたい」方。
特に民間が活きるのは、こんな場面です。
- 扶養家族が多く、必要保障額が2,000万円を超える
- 住宅ローン残高が大きく、団信とは別にまとまった保障が必要
- 収入保障保険・就業不能保険など、特定ニーズに合う商品が必要
- がん保険・介護保険など、特化型の備えを検討している
- 終身保障で老後まで切れ目なく備えたい
民間は商品数が多く、ダイレクト系の生命保険会社も含めて、保険料を抑えつつ手厚く組める選択肢が広がっています。
複数社の公式見積もりを同じ条件で比較するのも、現実的なアプローチです。
ねくことはいえ、選択肢が多いぶん比較・検討に時間がかかるのも事実。
最初の保障を素早く確保したい方は、共済で基本をカバーしつつ、並行して民間を検討する「二段構え」が無理のない進め方です。
判断軸のまとめ方
判断軸は、
- 扶養家族の人数
- 必要保障額の試算結果
- 家計で許容できる月額負担
- 手続きの手軽さへの要望
の4点でチェックすると整理しやすくなります。
たとえば、
これが大まかな指針です(実際の必要保障額は家庭ごとに異なるので、必ずご自身の状況で試算してください)。
ねくこ次の章では、家族構成別に併用モデルを3つご紹介します。
自分の家庭に近いパターンを参考に、共済部分の掛金と民間保険料の見方をイメージしてみてください。必要保障額の試算がまだなら、先に試算を済ませてから読むと、具体的な選択肢がつかみやすくなりますよ。
都道府県民共済と民間保険の併用モデル3パターン

「共済と民間、両方使うって実際どうすればいいの?」
共済と民間の併用は、家族構成やライフステージで最適な組み合わせが変わります。
ここでは、
- 若年単身〜DINKS
- 子育て世帯
- 40〜50代夫婦
という代表的な3パターンで、共済+民間のモデルをお見せします。
ねくこいずれも一般的な考え方を示したもので、実際の契約条件・保険料は各社の最新商品と健康状態などで変わるので、加入前に必ずご確認ください。
※以下の併用モデルは、特定の保険会社・共済への加入をすすめるものではありません。必要保障額は、家族構成、収入、貯蓄、住宅ローン、遺族年金、勤務先の福利厚生によって変わります。加入前には、公式見積もりと最新の保障内容を確認してください。
モデル1:若年単身〜DINKS(20代後半〜30代前半)
若年単身〜DINKS向けの併用モデルは、共済で基本保障を押さえ、民間では不足分だけを最小限で補うスタイルが合理的です。
扶養家族が少ない時期なので大型の死亡保障は不要、医療・就業不能への備えを軽く持つのが基本線になります。
モデル例
- 都道府県民共済「総合保障2型」:月掛金2,000円(入院日額5,000円・死亡保障400万〜1,000万円。東京都民共済等の例。地域により異なります)
- 民間の就業不能保険:必要に応じて追加(月10万円などの給付額、免責期間、保険期間、性別、年齢、健康状態により保険料は変動)
- 合計:共済部分は月額2,000円+民間保険料(民間部分は各社の公式見積もりで確認)
このモデルの狙いは、病気で働けなくなったときの収入減をカバーしつつ、入院・ケガは共済で確保するバランス。
独身や共働き夫婦で、遺族年金と配偶者の収入である程度対応できる世帯に向きます。住宅購入前でローンの心配がない段階でも、最低限の保障を組みやすい内容です。
ねくこ将来、結婚・出産・住宅購入などのライフイベントがあれば、そのタイミングで民間の定期保険や収入保障保険を足す形で見直すと、ムダのない設計が続けられます。
モデル2:子育て世帯(30代〜40代)
子育て世帯向けの併用モデルは、共済で医療・ケガ・最低限の死亡保障を確保しつつ、民間の収入保障保険で遺族の生活費・教育費を手厚くカバーするスタイルが定番です。
必要保障額が大きくなる時期なので、民間の比重が相対的に高くなります。
モデル例(夫30代・妻30代・子2人、夫が主たる稼ぎ手の場合)
- 夫:都道府県民共済「総合保障4型」月掛金4,000円(入院日額10,000円・死亡保障800万〜2,000万円。東京都民共済等の例。地域により異なります)
- 夫:民間の収入保障保険(月額10万円×20年など。性別、年齢、喫煙区分、健康状態、保険期間により保険料は変動)
- 妻:都道府県民共済「総合保障2型」月掛金2,000円(入院日額5,000円・死亡保障400万〜1,000万円。東京都民共済等の例。地域により異なります)
- 合計:共済部分は夫婦で月額6,000円+民間保険料(割戻金が出る年は、共済分の実質負担が下がります)
狙いは、夫に万一のことがあったときに、子どもが独立するまでの生活費・教育費を収入保障保険で確保すること。入院・ケガや妻の保障は共済でコスト効率よくカバーします。
住宅ローンを組んでいる場合、団信の保障によりローン残債の返済リスクが軽くなることがあるため、民間の死亡保障額を調整できるケースもあります。

ねくこ子育て世帯は、第二子誕生・住宅購入・転職など見直しのタイミングが多い時期。
年1回ほど必要保障額を再試算して過剰や不足を調整すると、長期的に家計効率が上がります。
モデル3:40〜50代夫婦(子どもの独立前後)
40〜50代夫婦向けの併用モデルは、必要保障額が縮小する一方で、医療・がんへの備えを厚くする移行期のスタイル。
共済の割戻金込みの実質コスト優位が効きやすい年代でもあります。
モデル例(夫50代・妻50代、子はすでに独立または独立間近の場合):
- 夫:都道府県民共済「総合保障4型」月掛金4,000円(入院日額10,000円。東京都民共済等の例。地域により異なります)
- 夫:民間のがん保険(診断一時金、通院給付、保険期間、年齢、健康状態により保険料は変動)
- 妻:都道府県民共済「総合保障2型」月掛金2,000円
- 妻:民間のがん保険(保障内容と保険料は公式見積もりで確認)
- 合計:共済部分は夫婦で月額6,000円+民間保険料(割戻金が出る年は、共済分の実質負担が下がります)
このモデルでは、子どもの独立で大きな死亡保障の必要性が下がるため、民間は死亡保障から医療・がん特化型にシフトしています。
国立がん研究センターの最新がん統計では、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2021年データに基づき男性63.3%、女性50.8%とされています。
がん保険は、貯蓄、公的医療保険、高額療養費制度、勤務先保障も含めて検討したい選択肢です。
ねくこなお、県民共済には加入年齢の上限や保障期間があり、一定年齢を過ぎると「熟年型」など別コースへ自動的に移行し、保障額が下がる仕組みです。
60代以降に保障の空白期間ができないよう、50代のうちに民間終身医療保険などへの少額乗換えや上乗せを検討しておくと安心ですね。
【Q&A】県民共済と民間保険の違いの疑問に答える
そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。
終わりに|共済と民間保険は「どちらかを選ぶ」より「使い分けと併用」で考える
都道府県民共済と民間保険は、対立する選択肢ではなく、役割の違う保障ツール。
共済の手軽さとコスト効率を活かしつつ、大型保障や特定ニーズは民間で補う「使い分け」が、多くの家庭にとって現実的な最適解になります。
検討の順序は、シンプルに3ステップ。
- 必要保障額を試算する(扶養家族・生活費・教育費・住居費 − 遺族年金・貯蓄・配偶者の収入)
- 共済で基本保障をカバーし、不足分を民間保険で補う併用モデルを検討する
- ライフイベントごと(出産・住宅購入・子の独立)に、5〜10分で再試算して調整する
この順序が、共済と民間の両方の強みを活かす進め方です。
今日すぐ取りかかれるのは、2つ。
- お住まいまたは勤務地がある都道府県民共済(神奈川県は全国共済)の公式サイトで掛金・保障内容を確認すること
- 日本年金機構の遺族年金に関する案内で受給要件や年金額の考え方を確認すること
です。
なお、「ねんきんネット」の利用には登録が必要で、年金見込額試算の対象は老齢基礎年金・老齢厚生年金です。
遺族年金は試算対象外なので、制度ページや年金事務所で確認しましょう。
ねくこ保険は家計の長期固定費。共済・民間のどちらか一方に決めきる必要はなく、それぞれの強みを組み合わせて、必要十分な保障を無理のないコストで組むのが長い目で見て得策です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の共済・保険商品の勧誘や保険募集、個別の保険契約に関する助言を目的とするものではありません。掛金・保険料・保障内容・税制・割戻率などは2026年4月時点の公表資料を参考にした概算で、各社の改定や決算状況により変わる可能性があります。最終的な契約判断は、ご自身のライフプランと家計状況をふまえ、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談のうえで行ってください。
参考・根拠
[1]全国生活協同組合連合会「全国生協連の概要」(https://www.kyosai-cc.or.jp/about/outline.html)/参照日:2026年4月22日
[2]都道府県民共済グループ「あなたのまちにも、都道府県民共済グループ」(https://www.kyosai-cc.or.jp/yakusoku/landmark.html)/参照日:2026年4月22日
[3]全国共済(神奈川)「都道府県民共済とは、どのような団体ですか?」(https://zenkokukyosai-kanagawa.kyosai-cc.or.jp/faq/organization/q01.html)/参照日:2026年4月22日
[4]東京都民共済「生命共済 総合保障型 保障内容」(https://tokyo.kyosai-cc.or.jp/think/life/total/security.html)/参照日:2026年4月22日
[5]東京都民共済「割戻金について」(https://tokyo.kyosai-cc.or.jp/aboutus/original/return.html)/参照日:2026年4月22日
[6]埼玉県民共済生活協同組合「医療・生命共済」(https://www.saitama-kyosai.or.jp/kyosaisyohin/life/index.html)/参照日:2026年4月22日
[7]国税庁タックスアンサー「No.1140 生命保険料控除」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm)/参照日:2026年4月22日
[8]財務省「令和7年度税制改正の大綱の概要」(https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2025/07taikou_gaiyou.htm)/参照日:2026年4月22日
[9]日本年金機構「ねんきんネットの登録方法」(https://www.nenkin.go.jp/denshibenri_kojin/n_net/registration/summary.html)/参照日:2026年4月22日
[10]日本年金機構「ねんきんネットの年金見込額試算の対象となる年金は何ですか。」(https://www.nenkin.go.jp/section/faq/n_net/mikomigaku/shisan/20130430-01.html)/参照日:2026年4月22日
[11]国立がん研究センター がん情報サービス「最新がん統計」(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)/参照日:2026年4月22日
[12]生命保険文化センター「配当金の仕組み」(https://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/insurance/17.html)/参照日:2026年4月22日
[13]金融庁「保険会社向けの総合的な監督指針」(https://www.fsa.go.jp/common/law/guide/ins/02d.html)/参照日:2026年4月22日
※本記事の情報は作成時点のものです。金利・手数料・制度内容は変更される場合があります。最終的な判断は公式情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家(弁護士・司法書士・税理士・ファイナンシャルプランナー・保険募集人・宅地建物取引士等)へご相談ください。