【2025年10月31日】の経済・時事ニュースまとめ

きょう10月31日は、日銀の政策据え置きと東京の物価加速、米ハイテク株安で揺れた海外市場、そして円安が焦点です。
米国ではメガテックの投資計画が重石となってS&P500が反落し、日本では円安基調の追い風で日経平均が一時上値を試すなど、金融政策と企業決算が相場を左右しています。
 ねくこ
ねくこ連休前の週末&月末が重なった本日の主なトピックを見て行きましょう。
主要株価指数・為替レート(10月31日 10時時点)
| 指標 | 値 | 前日比 | 
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 52,208.41円 | +882.80(+1.72%)円 | 
| NYダウ | 47,522.12ドル | -109.88(-0.23%)ドル | 
| S&P500 | 6,822.34ポイント | -68.25(-1.00%)ポイント | 
| ドル/円 | 153.95円 | -0.17円 | 
日経平均の上昇背景
朝方のドル/円は154円近辺で推移し、円安が自動車や電機など輸出関連の採算を押し上げやすい地合いをつくっています。
これが指数の下支えとなり、値がさ株中心に年初来高値圏での値動きが続きました。
 ねくこ
ねくこただし日銀は前日、短期金利0.5%に据え置き、賃金動向を見極める姿勢を示しています。
物価は高止まりでも利上げのタイミングが不透明なため、当面の円安・株高バイアスが意識されました。
米国株の動き
米国では、MetaなどのAI関連投資負担が改めて意識され、S&P500とナスダックが下落しました。
個別の失望が指数に波及し、テック中心に利益確定売りが優勢になりました。
 ねくこ
ねくこ10月30日の終値ベースで、S&P500は-1.0%、ダウは-0.2%。パウエル議長の「12月の追加利下げは保証されない」との趣旨の発言も、過度な緩和期待を冷やす材料となりました。
為替の焦点
日銀の据え置きとハト派的な受け止めにより、円は前日にかけて下落し153円台後半へ。
対ドルでの円安が進みやすい地合いが続いています。
 ねくこ
ねくこ米新規失業保険申請件数は直近週に減少との推計が示され、米景況底堅さがドルを支える一因になりました。
資産運用をしている人がこの局面で心掛けるべきこと
集中しすぎたポートフォリオを見直す
メガテックの設備投資や規制リスクは、良いときには指数を押し上げ、悪いときには同時に波及します。
積立の投信でもセクター偏りがないかを点検し、先進国株・新興国株・国内株・債券・現金の配分を再設計することで、値動きの波をならす発想が有効です。
円安寄与で国内株が上振れた場合は、利益の一部を現金や短期債に振り向けるなど、リスク許容度に沿った定期的なリバランスを検討しましょう。
制度面ではNISAの非課税枠をどう配分するかが要点です。

為替と金利に備える
外貨建て資産は、為替ヘッジ付き商品で値動きを抑える選択肢があります。
短期的な為替の振れは読みにくいので、投資方針に合わせて「ヘッジ比率」をあらかじめ決めておくと、感情的な売買を避けやすくなります。
政策姿勢が読みにくい局面ほど、生活費数か月分の現金や短期債でクッションを持ち、残りは定額積立で時間分散するのが定石です。
老後資金についてはiDeCoの活用も検討に値します。

為替リスクを直接取りにいく人は、商品特性と損失拡大の仕組みを理解したうえで、FXのポジションサイズを小さく保つのが重要です。

家計はまず固定費の圧縮が土台です。
通信・保険・電気料金など見直し余地が大きい項目から順に対応しましょう。



※本節は一般的情報の提供であり、特定の金融商品の推奨ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
国内ニュース
東京都区部コアCPIが+2.8%へ加速
10月の東京都区部コアCPIは前年比+2.8%で、米や水道料金の補助縮小などが押し上げに寄与し前月の+2.5%から伸びが強まりました。
サービス価格の伸びは緩やかで、賃金主導の物価上昇が定着しているとは言い切れません。
 ねくこ
ねくこ年末~年明けの賃上げモメンタムが焦点です。
日銀、政策金利0.5%に据え置き
日銀政策金利決定会合では2名の委員が0.75%への金利引き上げを主張しました。
上田総裁は賃金の初期データを注視すると述べ、早ければ12月の判断可能性に含みを持たせました。
 ねくこ
ねくこ据え置きで円は一段安となり、株式市場は上昇基調を維持しています。
為替のボラティリティが企業収益見通しと株価に影響しています。
トヨタ「Nexperia問題の即時の供給支障なし」
オランダに本社を置く中国資本の半導体メーカー、ネクスペリアの輸出を中国政府が規制したことによって、トヨタ自動車の佐藤恒治社長は「現時点で深刻な不足は生じていない」と説明しています。
部品調達の多層化が奏功しているとみられ、先端半導体供給の不確実性は続きますが、足元の安定供給が維持されるなら国内生産の稼働率や輸出の下支えが期待されます。
海外ニュース
米株、AI投資負担で高安まちまち
AI向け投資の増額見通しが利益率懸念を誘い、S&P500とナスダックが下落。
主要3指数のうち、S&P500は-1.0%、ダウは-0.2%で終了し、景気敏感の一角にも売りが広がりました。
 ねくこ
ねくこ週間ではなおプラス圏を保ったものの、警戒感が先行しました。
グローバル中央銀行、早期追加利下げに慎重
FRBは追加利下げを性急に約束せず、株・為替ともに「過度な緩和期待の修正」が進行しています。
リスク資産の選別色が強まる中、ECBやRBAも慎重姿勢が目立ち、広い意味で「様子見モード」へ向かっています。
日本の金融政策との温度差が為替の方向感を作っています。
中国、消費主導への転換を示唆
中国は今後5年で消費の拡大を重視する方針を示唆。
外需・投資主導からのバランス修正が打ち出されました。
内需強化は外資系の販売機会を広げる半面、過剰設備の整理や価格政策の見直しで競争環境が変わる可能性もあります。
私たちの生活に起こること
家計インフレと円安の影響
値上がりは「細く長く」続く前提で
食料中心の物価上昇が続く一方、円安が輸入物価を押し上げやすい環境です。
賞味期限が長い必需品は特売で計画買いを徹底し、家計のクッションを厚くしておくと、急な値上げに動じにくくなります。

可処分所得を守る「固定費の筋トレ」
通信・保険・エネルギーの見直しは節約は継続的な効果になり、投資原資の安定化にもつながります。
春の新料金や契約更新の前倒し交渉など、年間計画で臨むのがコツです。
仕事と投資のアップデート
賃上げの流れに備えるスキル投資
賃金の持続的上昇には時間がかかります。
昇給・転職・副業に資する学習や資格取得を秋冬の計画に組み込み、来年の交渉材料を増やしましょう。


投資は「計画→実行→検証」をルーティン化
相場は上下します。
月次で家計簿と資産配分を確認し、ルールに沿って積立やリバランスを継続すれば、短期のノイズに振り回されにくくなります。

免責:本記事は一般的な情報提供であり、投資助言ではありません。金融商品等の売買はリスクを伴います。最終判断は読者ご自身でお願いいたします。
 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
	 
			 
			