【どうする?】実家・自宅マンションが空き家になる前に考える相続と対策、専門家が語る未来図【他人事ではない】

【どうする?】実家・自宅マンションが空き家になる前に考える相続と対策、専門家が語る未来図【他人事ではない】
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親が住む実家、もしものことがあったら一体誰が、どうするんだろう・・・

自分が今住んでいるマンションも、将来価値が下がったり、管理が行き届かなくなったらどうしよう…

もしあなたが50代を迎え、ご両親のこと、そしてご自身の住まいの将来について、ふとこんな不安を感じ始めているなら、この記事はきっとあなたの心に寄り添い、次の一歩を踏み出すためのヒントを届けてくれるはずです。

日本全国で空き家の数は増え続け、いまや社会全体の問題になっています。

MIYABI

特に、相続をきっかけに「空き家」が生まれるケースは後を絶ちません。

すでに日本の空き家は約900万戸にのぼり、これからも全国的に増え続ける見込みです。

この記事では、

  • 空き家問題の現状
  • 地方の戸建てだけでなく、都市部でも見過ごせないマンションの空き家化
  • そして私たち自身が直面するかもしれない相続と、そこへの備え方

といった点を、FPや宅建、住宅ローンアドバイザーなどの資格を持ち、不動産事情に詳しい私の知見も交えながら具体的に考えていきます。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の不動産取引、税務、相続に関する助言を目的とするものではありません。実際の判断は、税理士・弁護士・宅地建物取引士などの専門家にご相談ください。掲載している統計や制度は記事公開時点の情報で、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

\「空き家問題」を抱えるなら相談/

目次

数字で見る、日本の「空き家900万戸」という現実

総務省「令和5年住宅・土地統計調査」確報集計
出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」確報集計(最終確認日:2026年5月14日)

まずは事実から。日本の「空き家」総数は、すでに約900万戸を突破しています(2023年・総務省「住宅・土地統計調査」より)。

この数字は1993年比で30年で約2倍つまり、たった“ひと世代”で空き家が倍に膨らんだ計算になります。

日本の総住宅数で割るとおよそ7軒に1軒(13.8%)が空き家もう「他人の田舎の話」では済まない深刻さです。

「空き家」は“古い一軒家”だけではない、多様化するその姿

人の住んでいない荒れた空き家

「空き家」と聞くと、多くの方が地方にある、人の住まなくなった古い一軒家を思い浮かべるかもしれません。

けれど、国の調査データを細かく見ると実態はもっと多様で、実は都心のマンションも他人ごとではないことが分かります。

全国の空き家に占める東京都分のシェアは 約10%

2023年住宅・土地統計調査
(確報集計)
空き家戸数(万戸)備考・出典
全国900.2総務省統計局
東京都89.7
出典:総務省「住宅・土地統計調査」確報集計(最終確認日:2026年5月14日)

もし、あなたが不動産投資や転貸を考えているなら、「東京は土地が高い=資産性が高いから大丈夫」という解像度で動くのは、かなり危険です。

全国の空き家、約900万戸のうち東京都の空き家は89.7万戸。割合にしてほぼ10%にのぼります。

確かに全国平均13.8%と比べれば、東京都の空き家率は10.9%と低い水準です。ただし、東京都は住宅ストック自体が約820.1万戸と群を抜いて多く、空き家数も89.7万戸にのぼるため、都市部でも空き家問題は無視できません。

MIYABI

東京でも、空き家があることは当たり前の現実。もう、そんな時代に入っています。

そもそも「空き家」と分類されるものには、

  • 賃貸に出されているものの、まだ借り手が見つからない「賃貸用住宅」
  • 売却活動中の「売却用住宅」
  • あるいは別荘などの「二次的住宅」

といったものも含まれます。

そして、これら以外で長期間にわたって人の手が入っていない可能性のある「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」こそが、いわゆる「空き家問題」として社会的に注目を集めている区分です。

MIYABI

この区分も年々増えていて、問題の根深さを物語っています。

マンション中心の“都市型空き家”

空き家になったマンション

さらに東京都内に絞ると、住宅ストックに占める共同住宅の存在感が大きく、都市部の空き家問題ではマンション・アパートなど共同住宅の管理課題も見逃せません。

言い換えると、東京都内の空き家問題は、一軒家だけでなく、「売却用」や「賃貸用」の空室、そして共同住宅の維持管理まで含めて考える必要があるということです。

MIYABI

「賃貸用のマンションを資産で持っておく」という戦略は、これからの人口動態だけでなく、いかに価値を維持・向上させて入居者を呼び込むかがカギになります。

都市部でも「売るに売れない、貸すに貸せない」空き家の現実

先述の通り、

都心に近い便利な場所なら、すぐに買い手や借り手が見つかるだろう

と考えるのは危険です。

立地が良くても、築年数が古かったり、間取りが現代のライフスタイルに合わなかったりすると、思った価格で売れなかったり、借り手探しに時間がかかったりします。

特にマンションの場合、

  • 相続したものの、自分が住むわけでもなく、賃貸に出すにも手間や費用がかかる…
  • さらに毎月の管理費や修繕積立金の負担だけが重くのしかかる…

といった状況で、結果として「塩漬け」になってしまうケースも少なくありません。

ちなみに、全国的には・・・

全国で見た場合の空き家の建て方別割合は次の通りです。

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建て方空き家戸数空き家全体に占める割合
一戸建て(戸建て)352万3千戸39.1%
共同住宅(マンション・アパート等)502万9千戸55.9%
長屋建ほか41万9千戸4.7%
その他3万戸0.3%
出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」確報集計(最終確認日:2026年5月14日)

見ての通り、全国の空き家900万戸のうち約56%がマンション・アパートなどの共同住宅

一方、戸建ては4割弱にとどまり、全国でもマンション・アパートが多数派だと分かります。

MIYABI

これは、先ほどの理由のほかにも、

「入居者入替え費用・修繕費の先送りによる長期空室化」
「区分所有の場合、建替えや売却の合意が難しく放置されがち」

といった事情があるためです。

なぜ空き家は増え続けるのか?取得理由と課題感を調査

ここまでで、日本の空き家は「地方×戸建て一軒家」というステレオタイプ的なイメージではなく、都心のマンションにも及ぶ全国的な問題だと分かりました。

では、なぜこれほどまでに空き家は増え続けてしまうのでしょうか。

背景には、社会の高齢化に伴う「相続」という大きなテーマや、都市部特有の複雑な事情が絡み合っています。

所有者が「空き家」を手にした取得理由(令和6年空き家所有者実態調査・推計値)

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区分割合
相続(親などから受け継いだ)57.9%
新築・建替(自分で建てて空き家化)17.1%
既存住宅を購入14.2%
新築住宅を購入(建売など)4.6%
贈与2.3%
その他3.8%
出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」(最終確認日:2026年5月14日)

まずは、いま空き家になっている物件を今のオーナーがどう手にしたかから見てみましょう。

最新の国交省調査でも、もっとも多い取得理由は57.9%の「相続」です。半数を超える世帯で、実家などを受け継いだ後の活用・管理が課題になっています。

とはいえ、4割強は相続以外。「新築・建替」「既存住宅を購入」「新築住宅を購入」といった、自らの意思で住宅を居住用や投資用で取得したものの、何らかの理由で空き家にしている(ライフプランが変わった、居住者が見つからない、など)実情が見えてきます。

持ち主は「空き家」からどれだけ離れて住んでいる?(令和6年空き家所有者実態調査・推計値)

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所有者⇔空き家の距離割合ポイント
徒歩圏内35.8%すぐ行けるので管理しやすい
車・電車などで 1時間以内40.8%半日で往復可
1時間超〜3時間以内13.0%日帰りが小旅行レベル
3時間超10.4%実質「遠隔地」
出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」(最終確認日:2026年5月14日)

続いて、空き家の物件と所有者がどれくらい物理的に離れているのかを見てみましょう。

このデータからも1時間超は合計23.4%(約4世帯に1世帯)であることが分かり、「地方の一軒家を残して空き家にしている」というケースだけが多数派ではない様子が読み取れます。

MIYABI

ただし、距離がある物件ほど、草刈りや見回りが現実的でなくなり「特定空き家」となるリスクが高まるのは確かです。

「空き家」としてしまっている理由(N=1,646)

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放置理由(複数回答)割合
荷物置き場として必要(思い出品など)17.0%
これから売却したい/売れない17.0%(売却系合算)
これから賃貸したい/貸せない14.7%(賃貸系合算)
家族で話し合ったが意見がまとまらない14.1%
管理方法がわからない・相談相手がいない11.4%
ほか多数(※)
引用:全宅連「空き家所有者に関するアンケート調査及びインタビュー調査報告書」(2015年12月実施/最終確認日:2026年5月14日)

※「解体費用が出せない」「物件の傷み」「固定資産税が上がるのが不安」などが10%前後で続きます。

こちらは2015年12月実施の全宅連調査(N=1,646)ですが、ざっくりまとめると、

  • 心情的な問題(思い入れがあって手放せない/話し合ってもまとまらない)
  • 資産管理の問題(活用したくてもできない/わからない/処分できない)

という二軸があると分かります。

最新の国交省調査では、今後5年程度で賃貸または売却する意向のある世帯において、課題は「住宅の傷み」43.3%、「借り手・買い手の少なさ」40.3%、「家財などの処理」37.4%が上位です。

MIYABI

思い出や家族の感情がからむと、合理的な判断だけで動かないのが空き家問題のリアル。

「気持ちの整理」と「資産としての出口戦略」を分けて考えるだけでも、最初の一歩を踏み出しやすくなります。

特に深刻化する「マンション空き家」問題の複雑性

もちろん一軒家の空き家も大きな問題ですが、マンションの空き家集合住宅としての特性から、さらに複雑で深刻な問題を引き起こしがちです。

一軒家とは違う!マンション空き家が抱える「管理費・修繕積立金」という重荷

古びたアパートの廊下

マンションは、多くの人が一つの建物を区分して所有する共同住宅です。

そのため、たとえ自分の部屋が空き家になっていても、所有者には毎月「管理費」と「修繕積立金」を支払う義務が発生し続けます。

MIYABI

これらは、廊下やエレベーターといった共用部分の清掃や点検、将来の大規模修繕工事のために、所有者みんなで積み立てていく大切なお金です。

ところが、空き家になった部屋の所有者がこれらの支払いを滞納し始めると、問題はじわじわと深刻化していきます。

特に築年数が経過したマンションでは、修繕積立金が比較的高額になっていることもあり、年間で数十万円もの負担になる例も珍しくありません。

この経済的な負担を嫌い、相続したマンションをどうすることもできず、結果的に放置してしまうケースが増えているのです。

相続放棄ではなく「相続放置」?所有者不明マンションという新たな課題

さらに、分譲マンションに相続が発生した場合、本来であれば法律で定められた相続人を確定させ、不動産の名義変更(相続登記)を行うのが通常の流れです。

なお、相続登記は2024年4月から義務化されました。正当な理由なく3年以内に登記をしないと、10万円以下の過料が科される可能性があります(出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」/最終確認日:2026年5月14日)。

2024年4月1日より前に相続した不動産でも、相続登記が済んでいないものは義務化の対象です。この場合、原則として2027年3月31日までに相続登記を行う必要があります。

ところが、負担の大きいマンションだと、相続人の間で話し合いが進まなかったり、相続したという事実をマンションの管理組合に届け出ないまま、実質的に放置されてしまうケースも出てきます。

管理組合の立場からすると、

元の所有者の方が亡くなり、銀行口座が凍結されて管理費や修繕積立金の引き落としができなくなっても、誰が新しい所有者なのか、連絡先すら分からない・・・

という、非常に困った事態に陥ってしまうのです。

管理組合の機能不全から始まる、あなたのマンションも他人事ではない「スラム化」の恐怖

古くなって放置されたマンション

こうした「相続放置」の空き家がマンション内で増えていくと、管理費や修繕積立金の滞納額が積み重なり、マンション全体の管理組合の財政をじわじわと圧迫していきます。

その結果、日常的な清掃やメンテナンスが行き届かなくなったり、予定されていた修繕工事が実施できなくなったりすると、マンション全体の住環境は悪化し、資産価値も損なわれてしまう可能性があります。

最悪のケースでは、管理組合そのものが正常に機能しなくなり、建物が急速に老朽化していく「マンションのスラム化」と呼ばれる現象が、現実のものになる可能性もあります。

実際、いま住んでいるような分譲マンションで、相続人が不明のまま管理費が滞納され、他の住民や管理組合が対応に苦慮した、という話は決して絵空事ではありません。

MIYABI

現に起こっている問題ですし、専門家のなかには、こうした状況が今後、都市部のマンションでもさらに顕在化してくるのではないかと警鐘を鳴らす声もあります。

そうなると、住環境の悪化だけでなく、マンションの治安低下や、不法な占拠といった問題も発生しかねません。

こうした事態を避けるためには、

  • 管理組合が早期に状況を把握すること
  • 住民全体で問題意識を共有すること
  • 専門家の助けも借りながら対策を講じていくこと

が求められます。

今後に残された課題:マンション特有の複雑な問題への対策は?

専門家のなかには、

現行の法制度や対策は主に一軒家の空き家を念頭に置いたものが中心で、マンション特有の複雑な問題(多数の区分所有者間の合意形成の難しさや、管理組合の運営課題など)への対応が不十分

という指摘も多く見られます。

マンションという集合住宅における空き家問題は、個々の住戸の問題が、建物全体の維持管理や資産価値、さらには他の住民の生活にまで大きな影響を与えるという、特有の構造を持っています。

MIYABI

この点は現行の制度では限界がありますし、売り手も買い手も、全体的にはここまで見越してきたとは言い難いのが実情です。

社会問題として顕在化している今、より実効性のある、踏み込んだ対策が求められていくはずです。

では、一方「戸建て」特有の問題は?

マンション特有の問題点を見てきましたが、一方で戸建て所有にも独自の課題感があります。

「空家等対策特別措置法」とは?その狙いと実効性

管理されていない空き家

2015年に施行された「空家等対策特別措置法(通称:空き家特措法)」は、周囲に悪影響を及ぼす可能性のある空き家への対策を強化するための法律です(出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」/最終確認日:2026年5月14日)。

たとえば、

  • 倒壊の恐れがある
  • 衛生状態が著しく悪い
  • 景観を損ねている

といった「特定空家等」に指定された場合、市町村が所有者に助言や指導、勧告、命令を行い、それでも改善が見られない場合には行政代執行(強制的な解体など)も行えるようになりました。

厳密には戸建てだけでなく分譲にも適用される法律ですが、性質上、戸建ての空き家が対象になるケースが多いのが実情です。

MIYABI

この法律の施行で、危険な状態にある空き家には行政が介入しやすくなり、一定の対策が進む道が開かれました。

法改正で何が変わった?「管理不全空き家」への厳しい視線

とはいえ、実際に「特定空家等」に認定されるまでの手続きが複雑だったり、所有者の財産権とのバランスを取るのが難しかったりといった課題も指摘されてきました。

こうした状況を踏まえ、2023年に空き家特措法が改正され、対策がさらに強化されました。

この改正の大きなポイントの一つは、「特定空家等」と認定される前の段階である「管理不全空き家」に対しても、市町村が指導や勧告を行えるようになったことです。

MIYABI

つまり、放置すれば将来的に問題が深刻化する恐れのある空き家にも、より早い段階から行政が関わるようになったのです。

さらに重要なのは、この「管理不全空き家」として市町村から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例(小規模住宅用地で課税標準が最大6分の1に軽減される措置)が外れ、税負担が大幅に増える可能性がある点です。

もし、あなたの実家が遠方にあって管理が行き届かず、この「管理不全空き家」として勧告を受けてしまうと、固定資産税の負担が現状の数倍に膨らむこともあり得ます。

空き家を放置すればするほど経済的な負担が増す。国からの強いメッセージと言えるでしょう。

小規模住宅用地は住宅1戸あたり200㎡以下の部分を指し、固定資産税の課税標準は価格の6分の1、都市計画税は3分の1になります。200㎡を超える一般住宅用地は、固定資産税3分の1、都市計画税3分の2です。税額の具体的な変動幅は、土地の評価額や自治体の制度運用によって変わります。

詳しくはお住まいの市区町村の税務課、または税理士へご確認ください(出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」/最終確認日:2026年5月14日)。

そうなる前に、たとえば定期的な見回りや清掃を行う空き家管理サービスを利用する、あるいは家族で管理の役割分担を決めるなど、何らかの対策を講じておきたいところです。

【戸建て】固定資産税の仕組みが空き家の「解体」をためらわせる?

取り壊されるマンション

誰も使わない家ならば、いっそ解体して更地にしてしまった方が管理も楽になるのでは?

と考えるかもしれません。けれど、ここにも知っておきたい税金の仕組みがあります。

住宅が建っている土地には、固定資産税の「住宅用地特例」という制度が適用されていて、課税標準が大幅に軽減(小規模住宅用地で最大6分の1)されています。

ところが、家を解体して更地にしてしまうと、この特例の対象から外れ、土地分の固定資産税の負担が大きく増えることがあります。

MIYABI

そのため、「売ることも貸すことも難しく、かといって解体すれば税金が上がってしまう」というジレンマから、空き家のまま持ち続けるという選択をせざるを得ない状況が生まれています。

傷みが激しく解体費も出せない古家の場合、売れるのか?

では、だれも住まない、資産価値が低下してしまった古屋の場合、現実的な処分方法としてどんな選択肢があるのでしょうか?

結論からいうと、こういった物件の売却は

“普通の不動産取引”より確実に難しいけれど、不可能ではない

です。

「選択肢」と「落としどころ」を知れば、処分や現金化につながる可能性はあります。ただし、再建築の可否、権利関係、相続登記、残置物、地域需要によって条件は大きく変わります。

もし、まだどこにも相談していないなら、自治体窓口や複数の不動産会社・専門業者に相談し、条件を比較するところから始めるのがおすすめです。

空き家専門の業者への相談も、その選択肢の一つになりますが、その上で資産として難しい場合は、次のような選択肢が考えられます。

査定額や売却可否は、物件の状態、権利関係、接道、再建築可否、地域需要によって大きく変わります。1社だけで判断せず、自治体窓口や複数の不動産会社・専門家に確認してください。

「現状のまま」売りたい場合

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ルート成約しやすさ想定価格(目安)留意点
訳アリ物件専門の買取業者
(再建築不可・事故物件等も扱う会社)
★★★個別査定で大きく変動
(再建築の可否、接道、権利関係、残置物、地域需要により差が出ます)
スピード重視。
相続人全員の署名実印が必要になるケースがあります。
一般仲介(レインズ・SUUMO等)条件が整えば市場価格に近い売却を狙える場合もあるが、問い合わせが付かないことも写真掲載すら難しいほど傷むとマイナスイメージ。ローン利用が難しい場合、買い手が現金層に限定されることがあります。
売却価格や買取価格は保証されるものではなく、物件条件・地域需要・権利関係・再建築可否・残置物の有無などにより大きく変動します。実際の査定額は、複数業者への相談で確認してください。

「解体して更地で」売る場合

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メリットデメリット実務メモ
・建物瑕疵リスクが減る
・造成・分筆などで土地として売りやすくなる場合がある
・解体費や残置物処分費は、建物規模・構造・接道・地域・残置物量によって大きく変動
・翌年から土地分の固定資産税の負担が大きく増えることがある
自治体によっては解体補助制度が設けられている場合があります。金額・要件は自治体ごとに異なるため、まずは市町村窓口へ相談を。
解体費・補助金の有無や金額は、建物規模・地域・自治体の制度によって変動します。最新の条件はお住まいの自治体・解体業者へご確認ください。

それも厳しい場合、「自治体・NPOへ無償譲渡」する手も

  • 2023年法改正で、市区町村長がNPO法人・社団法人等を空家等管理活用支援法人に指定できる制度が創設されました。指定状況や相談できる内容は自治体ごとに異なります。
  • 解体費込み寄付に応じる自治体もありますが、要件は「相続登記完了」「税滞納なし」など、自治体ごとに異なります。

まだ踏み切れない場合の“着地点”

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ボトルネック処方箋
思い出が捨て難い(心情軸)①遺影・仏壇だけ持ち出し
②VR内覧用に室内3D撮影
③建物ごと処分、データで記憶を保存
解体費を即金で出せない(資産軸)買取業者に「解体更地渡し」を条件交渉(条件により費用調整)
・自治体補助+金融機関の解体ローン活用
解体ローンは金融機関ごとに金利・審査基準・利用条件が異なります。利用を検討する場合は、複数の金融機関で条件をご確認ください。
MIYABI

もちろん、場所や諸条件で左右されるものの、空き家はこれからも増えていきます。
なるべく早い行動が、いまできる最善策になる可能性は高いでしょう。

未来予測:空き家増加が不動産市場にもたらすのは「地獄」or「天国」?

空き家が増え続ける未来は、私たちの住まいや不動産市場にどんな影響をもたらすのでしょうか。

影響については、多くの場面で厳しい側面が見込まれる一方で、一部の人にとっては新たなチャンスが生まれる可能性もあります。

2030年頃が一つの節目?専門家が語る「買い手にとっての好機(パラダイス)」の可能性

ポイント

国土交通省の過去資料では、賃貸・売却用や二次的住宅などを除いた「居住目的のない空き家」について、2030年に470万戸程度まで増加する見込みが示されていました。

一方で、不動産価格や都市部マンション市場がどの時期にどう動くかは、金利・人口動態・地域需要などに左右されます。そのため、2030年頃を一つの見通しとして慎重に捉える必要があります。

相続によって発生する空き家の供給が市場に出回ることで、需要と供給のバランスが変わり、エリアによっては価格調整が進む可能性があります。

その結果、家やマンションを購入したいと考えている人にとっては、選択肢が増え、以前より手頃な条件で検討できる場面が生まれるかもしれない、という見方もできます。

あくまで将来見通しのひとつであり、実際の不動産価格は金利・人口動態・経済状況など、多くの要因に左右されます。本記事は特定の不動産取引や投資を勧誘・推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

ただし注意も必要:すべての物件が同じように動くわけではない

ただし、この未来予測には注意が必要です。

たとえば、都心の一等地にあるような、いわゆるブランド力のあるエリアや、交通の便が非常に良く、生活利便性の高い一部の人気物件は、空き家の増加による市場全体の影響を受けにくい傾向にあります。

具体的には、東京都の港区/渋谷区/千代田区/中央区や、代官山、成城、白金台、田園調布などの、地域としてブランド力が確立されている場所が該当します。

こうした地域は、安いから/高いからではなく、その地域だから住みたいという層が多いため、価格が下がりにくい、あるいはほとんど影響を受けない可能性があると見られています(これらの中でも地域による影響差はあります)。

あくまで、供給が需要を大きく上回るエリアや、築年数が古く魅力が低下した物件などで価格調整が進むという話で、すべての不動産が一様に安くなるわけではない、と冷静に押さえておきましょう。

MIYABI

「東京だから高い」のではなく、今後、都内の地域格差は、ひょっとすると「東京都内かそれ以外か」という地域差以上に拡大する可能性があります。

そして、こうした格差が拡大していくと、都内にせよ地方にせよ、

実家をできるだけ良い条件で売却したい

と考えている側にとっては、買い手が見つかりやすくなるというメリットがある一方で、売却価格が期待ほどにはならない可能性もある、と捉えておくのが現実的です。

MIYABI

だからこそ、売却を検討するときは、適切なタイミングで、信頼できる不動産の専門家に相談しながら、じっくりと売却戦略を練るのが大事になります。

下記記事では無料の売却査定サービスを紹介しているので、いったん相場観を知る意味でも相談してみてください。

無料査定の範囲、個人情報の取扱い、媒介契約・買取条件の有無は、利用前に各サービスの公式情報でご確認ください。

「無理な背伸びをした購入」は特に要注意?将来を見据えた賢い住宅選びとは

要注意を示すアイコン

こうした将来の不動産市場動向を踏まえると、いまの不動産価格が高い水準にある状況下で、予算を超えて無理をして物件を購入することは、将来的に大きなリスクを抱える可能性があります。

特に

  • 資産価値の維持が難しいとされる“中途半端”な立地にある物件
  • 管理状態に不安のあるマンション

などを高値で購入した場合は、将来の市場変動の影響をより強く受ける恐れがあると警鐘が鳴らされています。

MIYABI

もし「所有したくて、好きな街、好きな部屋にずっと住む」というのなら、(分譲の場合は管理体制が大事ですが)購入すること自体に問題はありません。

ただし、「不動産投資」や「転貸」「売却」といったポートフォリオを描いている場合は、「本当に資産性を維持できる場所や物件なのか」を慎重に判断したいところです。

【Q&A】実家・自宅マンションの空き家対策の疑問に答える

ここまでの内容をQ&A形式でまとめておきます。

なぜ空き家は増え続けているの?

主な原因のひとつは「相続による放置」です。

相続したものの使い道が決まらず、維持費や管理の手間を嫌って放置されるケースが増えています。

マンションの空き家が問題視されるのはなぜ?

管理費・修繕積立金の滞納が連鎖し、管理組合が機能不全に陥る恐れがあるからです。

最悪の場合、マンション全体のスラム化につながる可能性があります。

相続放棄と相続放置はどう違うの?

相続放棄は、家庭裁判所に申述して権利義務を放棄する法的手続きのことです。

一方相続放置は登記などを行わず放置する状態で、所有者不明問題を引き起こします。

相続放棄は家庭裁判所での手続きが必要です。個別事情は弁護士・司法書士にご相談ください。

空き家を放置するとどんなデメリットがある?

管理不全空家等として市町村から勧告を受け、住宅用地特例の対象から外れると、土地分の固定資産税の負担が大きく増えることがあります(具体的な税額は自治体・物件により異なります)。

倒壊リスクや景観悪化による近隣への影響も深刻です。

空き家の解体をためらう理由は?

解体すると固定資産税の住宅用地特例が外れ、土地分の税負担が増えるからです。

そのため、管理もできずに放置されがちです。

築古やボロ家でも売却はできる?

可能ですが、難易度は高いです。

訳アリ物件専門業者への売却や自治体への無償譲渡といった選択肢があります。ただし、物件の状態、権利関係、再建築可否、地域需要によって売却可否や条件は大きく変わります。

今後、不動産価格は下がる可能性がある?

空き家が市場に多く供給されることで価格が下がる可能性があると指摘されていますが、ブランド力の高い都心部では下落しにくい傾向があります(あくまで一部の見通しで、確定的な予測ではありません)。

空き家問題への有効な備えは?

  • 家族間での早期の話し合いと相続登記
  • 専門家への相談、活用・売却戦略の検討

など、放置を防ぐ準備が大切です。

まとめ:空き家問題は「自分ごと」、未来を見据えた賢明な準備と行動を

空き家について専門家に相談する人たち

全国で約900万戸とも言われる空き家の存在は、もはや一部の地域や特定の人だけの問題ではなく、日本社会全体が真剣に向き合うべき大きな課題です。

特に、これまで深刻さが見過ごされがちだったマンションの空き家問題は、私たちが住む都市の未来、そして私たち自身の生活にも大きな影響を与えていきます。

けれど、この問題を正しく理解し、将来の社会や市場の動向を見据え、何よりも、家族間でしっかりコミュニケーションを取り、必要に応じて専門家の知恵も借りながら、早めに対策を講じておくことが大切です。

そうすることで、空き家問題という大きな波を乗り越え、より安心できる未来を築いていけるはずです。

あなたが50代を迎え、ご両親のことやご自身の将来について考え始めたいまこそ、空き家問題を「自分ごと」として捉え、未来を見据えた賢明な準備と行動を始める絶好のタイミングです。

この記事が、その大切で具体的な第一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

引用・出典一覧

※本記事の情報は作成時点のものです。金利・手数料・制度内容は変更される場合があります。最終的な判断は公式情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家(弁護士・司法書士・税理士・ファイナンシャルプランナー・保険募集人・宅地建物取引士等)へご相談ください。

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この記事を書いた人

住宅ローンアドバイザー&不動産投資家として25年以上の経験を持つ、不動産領域の頼れるナイスミドルのライター。
FP1級や宅建、住宅ローンアドバイザー資格を活かし、無理なく返せるローンの選び方から不動産の最新市況までを分かりやすく解説。
自身は持ち家と賃貸物件を1つずつ保有しており、長く安心して返済できる知識を発信している。

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