【2025年9月1日】の経済・時事ニュースまとめ

きょう9月1日は東京市場が続落スタートとなり、為替はドル円が147円前後でこう着する一方、米株は先週末に反落して本日はレイバーデーで休場という静かな出足です。
国内ではエーザイのアルツハイマー病薬で皮下注射剤が米FDA承認と発表され、海外では中国の8月PMIが5カ月連続の縮小、イエメンではフーシ派が国連施設を急襲するなど地政学リスクの火種も見られます。
主要株価指数・為替レート(9月1日 午前10時時点)
指数・通貨 | 現在値 | 前日比 |
---|---|---|
日経平均株価 | 42,320.44 円 | −412.99 (0.97%)円 |
NYダウ | 45,544.88 ドル | -92.02(-0.20%)ドル |
S&P500 | 6,460.26 ポイント | -41.60(-0.64%)ポイント |
ドル/円 | 147.23 円 | +0.39 円 |
東京市場の動きと背景
きょうの値動き
日経平均は寄り付きで前週末比355円安、午前に一時下げ幅が400円超となる場面がありました。
心理的節目の4万2千円近辺までの押しも意識されています。
何が材料か・当面のレンジ
AI関連のコスト増や中国発の半導体報道をきっかけにハイテク主力が軟化しやすいとの見立てで、予想レンジは4万1,900~4万2,300円とする声も出ています。
米株の手掛かり
直近の終値とセクター
先週金曜の米株はS&P500が-0.64%、NYダウが-0.20%。
DellやNvidiaの下げがAI関連に波及しました。
本日はレイバーデーで米市場は休場です。
何を見ればよいか
金利動向と今週の米雇用関連指標が再び材料になりやすく、直近の変動はイベント待ちの様相です。
為替(ドル/円)の焦点
現在の水準
朝方は147円前半付近で小動き。
8時時点で147円付近、10時台でには147円台前半と徐々にです。
きょうの見方
米が祝日で商いが薄いなか、今週は米雇用統計や要人発言待ちでレンジ形成(145~149円)との観測が優勢です。
資産運用をしている人がこの局面で心掛けるべきこと
短期変動への向き合い方
ポートフォリオの体温管理
指数が日々上下しても、リスク許容度に合わせた配分比率を機械的に守ることが基本です。
必要があれば「当初の比率に戻す」リバランスを検討し、うねりに振り回されない運用動線を確保します。
キャッシュの置き場
イベント前の過度な売買はスリッページや税コストを招きがちです。
必要資金の現金クッションを手元に置きつつ、余力は計画的に投下します。
NISA・長期分散の制度活用
つみたて投資枠/成長投資枠の使い分け
短期の相場観ではなく、家計の収支と時間軸で積立額を決めるのが肝です。
急な増額やスイッチングよりも、定額・分散・長期の原則を重視してください。

NISAの基本姿勢
非課税メリットは長期の複利で効きます。
焦って枠を使い切るより、生活設計に合わせて継続投入できる金額設定を優先しましょう。

iDeCoの併用
老後資金の“用途特定”として有効です。
拠出の上限や受け取り時の課税も踏まえ、無理のない範囲で継続を図りましょう。

為替と外貨資産
為替ノイズとの付き合い方
金利や政治イベントで為替は急変します。
外貨建て資産は通貨分散の役割を意識し、必要に応じてヘッジ有無の組み合わせでボラティリティを抑えます。
FXの注意点
証拠金取引はレバレッジにより損益変動が大きくなります。
短期トレードは資金管理と損切りルールの徹底が前提です。

国内ニュース
エーザイ「レカネマブ」皮下注が米FDA承認
エーザイと米バイオジェンのアルツハイマー病薬レカネマブ(レケンビ)で、週1回の皮下注射製剤が米FDAの承認を受けました。
点滴から在宅自己注へと選択肢が広がります。
投与負担の軽減は継続率改善につながる可能性があり、国内外の保険償還や医療体制にも影響が及ぶ見通しです。
9月入りの天気:北日本で大雨リスク、各地で残暑
1~2日は前線通過で北海道・東北北部を中心に強い雨に注意が必要です。
週半ばは太平洋側でも雨が増える予想です。
熱中症対策を続けつつ、急な雨に備えた通勤動線の見直しや在宅勤務の活用が有効です。
国内債券:国債先物は小反落で寄り付き
長期金利の前週末の上昇を引き継ぎ、国債先物9月限は1銭安で始まりました。
海外勢不在の薄商いのなか、米金利と今週の指標待ちで方向感は限定的です。
海外ニュース
中国の製造業PMI:8月も49.4で5カ月連続の縮小
国家統計局の製造業PMIは49.4と、景気分岐点50を下回る状態が続きました。
非製造業は50.3でわずかに拡大です。
弱い内需と対米通商不透明感が重く、日本の外需株や素材市況の重石になりやすい地合いです。
米国:シカゴ市長、州兵・連邦軍派遣への非協力を明言
ジョンソン市長が、連邦の派遣命令時でもシカゴ警察は協力しないとする命令に署名しました。
政権と地方の対立は治安・財政・政策不確実性を通じて投資家心理に波及し得ます。
イエメン:フーシ派が国連施設を急襲、職員11人以上を拘束
サナアの国連機関をフーシ派が急襲し、少なくとも11人を拘束。
国連は即時解放を要求しています。
同地域情勢の緊迫は紅海航路やエネルギー供給を巡るボラティリティ要因となり得ます。
アフガニスタン東部でM6.0の地震、死者報
8月31日にM6.0の地震が発生し、死者が報告されています。
震源は深さ10kmと推定されています。
周辺インフラや物流の遅延が一時的に生じる可能性があります。
私たちの生活に起こること
家計の守り方
足元の優先順位
短期の相場変動に合わせて消費や投資を大きく動かすより、毎月の固定費の点検と非常時の生活防衛資金の確保が先決です。


投資の進め方
何をどう動かすか
米雇用統計などイベント前は過度な売買を避け、積立・分散・長期の基本動作に立ち戻るのが有効です。
相場材料が一巡するまで「計画通り」を続けることが、結果的にブレを小さくします。
防災と暑さ対策
具体策
通勤鞄のモバイルバッテリー・飲料・レインウェアの常備、在宅勤務の選択肢、暑熱対策の継続など、きょうから行動に落とし込める備えを増やしましょう。