第3号被保険者は廃止される?現時点で決まっていることと専業主婦・扶養内パートの選択肢

第3号被保険者の見直しが話題になると、「廃止されるのはいつから?」「扶養内で働いている自分はどうなるの?」と不安に感じる人は少なくありません。
結論から言うと、2026年4月時点で、第3号被保険者制度を一律に廃止する内容が、法律として成立・施行された事実は確認できません。
現行法(国民年金法)では、国民年金の被保険者区分として第3号被保険者が規定されています。
とはいえ、専業主婦・主夫や扶養内パートの人にとっては、年金の負担が急に増えるのではないかと気になるところです。
ここでまず知っておきたいのは、第3号被保険者は「年金の扶養」に関する制度だということです。
もし第3号でなくなった場合、年金上は大きく2つのルートに分かれます。勤務先の厚生年金に入る第2号になるか、自分で国民年金を払う第1号になるかです。
そのため、「第3号が廃止されるのか」だけでなく、自分の場合はどちらのルートになるのかを確認しておくことが大切です。
あわせて、扶養を考えるときは健康保険も切り離せません。健康保険は年金とは別の制度ですが、家計への影響を見るうえでは、どこに加入することになるのかも確認しておきたいポイントです。
ねくここの記事では、第3号被保険者とはどんな制度なのか、いま議論されていることと、すでに決まっている社会保険の適用拡大を分けながら、専業主婦・主夫や扶養内パートの人が確認すべきポイントを整理します。
※本記事は2026年4月28日時点の公表資料に基づく一般的な情報です。加入要件・保険料・税額は、勤務先、加入している健康保険(協会けんぽ/健康保険組合等)、自治体、年齢、家族構成により変わります。最新情報は日本年金機構、加入している保険者、自治体、国税庁等の公式情報をご確認ください。
※現行法(国民年金法)では、国民年金の被保険者区分として第3号被保険者が規定されています。制度変更は、法改正(成立・施行)や政省令・運用の変更により行われます。最新の動向は公的機関の公表情報をご確認ください。
根拠・出典:国民年金法(昭和34年法律第141号)第7条第1項第3号

第3号被保険者とは何か
第3号被保険者は、第2号被保険者(厚生年金の被保険者)に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者が対象です。
本人が国民年金保険料を直接納めなくても、年金の加入期間として扱われます。
- 20歳以上60歳未満である
- 厚生年金に加入している会社員・公務員などの配偶者である
- その配偶者に扶養されている
- 自分自身が勤務先の厚生年金の加入対象になっていない
ここで大事なのは、第3号は「専業主婦・主夫」や「扶養内パート」といった生活スタイルだけで決まる制度ではないということです。
配偶者が厚生年金に加入しているかどうか、そして本人が勤務先の社会保険の加入対象かどうかで決まります。
たとえば、配偶者が自営業者やフリーランスで厚生年金に加入していない場合は、本人が専業主婦・専業主夫であっても、第3号にはなりません。
この場合、本人は第1号被保険者として国民年金保険料を負担する立場になります。
第3号は、国民年金法上の「被扶養配偶者」に該当するかどうかの認定により決まります。一般に「年収130万円未満」などの目安が語られますが、最終的には(1)配偶者が第2号被保険者であること、(2)本人が勤務先の社会保険の加入対象か、(3)被扶養配偶者の認定要件を満たすか、の組み合わせで判断されます。
ねくこ勤務先で厚生年金の加入要件に当てはまれば、第3号ではなく、勤務先の社会保険に加入することになります。
扶養は1つではない(年金・健康保険・税の扶養は別制度)
第3号被保険者の見直しが話題になると、「扶養がどうなるのか」が気になる人は多いはずです。
ねくこただ、ここでまず押さえておきたいのは、ひとくちに「扶養」といっても、実際には1つではないということです。
扶養には、大きく分けて3つあります。
- 年金の扶養
第3号被保険者のこと - 健康保険の扶養
配偶者の健康保険の被扶養者でいられるかどうか - 税の扶養
配偶者控除・配偶者特別控除のこと
この3つはそれぞれ別の制度です。同じ「扶養」という言葉でも、年金のことか、健康保険のことか、税のことかで話は変わります。
「106万円」「123万円」「130万円」といった、いわゆる「年収の壁」などとして語られる数字が一緒に出てくると分かりにくくなりやすいのも、そのためです。
ただし、これらはすべて同じ制度の数字ではありません。社会保険・税金・健康保険の扶養で、それぞれ意味が異なります。
| 年収の壁・収入ライン | 主に関係する制度 | 意味合い |
|---|---|---|
| 106万円 | 社会保険 | 勤務先の厚生年金・健康保険に入るかどうかで意識されやすいライン。厳密には、所定内賃金が月8.8万円以上かどうかを年換算した目安 |
| 123万円 | 税金 | 所得税の配偶者控除を考える際に参照されやすいライン。給与収入のみの場合の目安で、給与以外の所得がある場合は合計所得金額で判断 |
| 130万円 | 健康保険の扶養など | 配偶者の健康保険の被扶養者でいられるかどうかで意識されやすいライン。実際の判定は、見込み収入や生計維持関係、保険者の認定により決まる |
※被扶養者認定の年間収入は、労働条件通知書等の契約内容から見込額を算出して判定する取扱いが示されています(臨時収入の扱い等に注意)。また60歳以上等の場合は基準額が異なる旨の注記もあります。時間外手当など、契約段階で見込みにくい収入の扱いには注意が必要です。
※所定内賃金(月8.8万円)要件は、最低賃金水準等を踏まえ令和8年10月に撤廃予定と案内されています。今後、いわゆる「106万円の壁」の見え方が変わる可能性があります。
根拠・出典:国税庁(配偶者控除)
たとえば、106万円は社会保険の話です。
パートなどの短時間労働者が、勤務先の厚生年金・健康保険に入るかどうかで意識されやすいラインです。
一方、123万円は所得税や配偶者控除を考えるときに意識されやすいラインです。
そして、130万円は健康保険の扶養で意識されやすいラインです。配偶者の健康保険の被扶養者でいられるかどうかに関わり、扶養から外れた場合は勤務先の健康保険に入るか、国民健康保険に入ることになります。
つまり、「扶養を外れる」といっても、税金の扶養から外れる話なのか、年金の第3号ではなくなる話なのか、健康保険の扶養から外れる話なのかで、家計への影響は変わります。
今回の議論の中心にあるのは、まず年金上の扶養、つまり第3号被保険者です。
ねくこそのため、第3号の見直しを考えるときも、まずは「どの扶養の話なのか」を分けて見ることが大切です。

※いわゆる年収の壁の金額は、社会保険(加入要件)、税(控除要件)、健康保険の被扶養者認定など、制度ごとに意味が異なります。また税制改正により、扶養親族等の所得要件(給与収入換算の目安)が変更される場合があります。最新要件は国税庁の公表資料をご確認ください。
なぜ今、第3号被保険者の見直しが議論されているのか
第3号被保険者の見直しが話題になりやすい背景には、働き方や家族の形が変わってきたことがあります。
第3号被保険者は、厚生年金に加入している会社員や公務員などに扶養されている配偶者が、国民年金保険料を直接納めなくても、年金の加入期間として扱われる仕組みです。
一方で、現在は共働き世帯や単身世帯、自営業世帯など、暮らし方が多様になっています。
そのため、第3号については、
- 保険料を直接払っていないのに年金の加入期間になるのは公平なのか
- 共働き世帯や単身者とのバランスをどう考えるのか
- 扶養内に働き方を抑える理由になっていないか
といった点が議論されやすくなっています。
ただし、第3号の人を単純に「得をしている」と見るのは一面的です。育児や介護、転勤、体調などの事情で、働き方を選びにくい人もいます。
だからこそ、第3号の見直しは「負担を増やすかどうか」だけでなく、公平性と生活への影響をどう両立させるかという問題でもあります。
こうした背景から、第3号被保険者はたびたび見直しの論点になっています。
すでに決まっているのは「社会保険の適用拡大」
では、第3号そのものの見直しとは別に、現時点で制度改正として進んでいることは何なのでしょうか。
現時点でスケジュールが示されているのは、短時間労働者への社会保険適用拡大(企業規模要件の段階的縮小)と、所定内賃金(月8.8万円)要件の撤廃予定です。
企業規模要件は段階的に縮小・撤廃される予定です。適用時期は勤務先の規模等により異なります。
これは、パートやアルバイトなどで働く人のうち、一定の条件を満たす人が、勤務先の厚生年金と健康保険に加入しやすくなる改正です。
勤務先の社会保険に入ると、年金上は第3号ではなく第2号になります。健康保険も、配偶者の扶養ではなく勤務先の健康保険に加入します。
そのため、社会保険の適用拡大は、第3号制度そのものを直接廃止するものではありませんが、結果として、扶養内パートの人の中には第3号から第2号へ移る人が増える可能性があります。
特に確認したいのは、次の点です。
- 週の所定労働時間が20時間以上か
- 勤務先の社会保険の加入対象になるか
- 今後の制度改正で対象になりそうか
- 社会保険に入った場合、手取りや将来の年金がどう変わるか
社会保険に入ると、毎月の手取りは減ることがあります。一方で、保険料は会社と本人で負担し、将来の厚生年金の上乗せや、健康保険の給付が受けられるメリットもあります。
そのため、「手取りが減るかどうか」だけでなく、会社負担や将来の年金、保障の違いまで含めて見ることが大切です。
第3号の見直しと社会保険の適用拡大は、つながって語られやすいものの、同じ話ではありません。
ねくこ扶養内パートの人は、「第3号がいつ廃止されるのか」だけでなく、まず自分が勤務先の社会保険に入る可能性があるかを確認しておきましょう。
※短時間労働者の加入要件は「週20時間以上」「学生でない」「所定内賃金(月8.8万円)以上」など複数条件の組合せです。所定内賃金要件は令和8年10月に撤廃予定と案内されています。
根拠・出典:日本年金機構(短時間労働者の適用拡大)
第3号見直しの先にある選択肢(3つのルート)
第3号被保険者の見直しの先で見えてくる選択肢は、働き方によって変わります。
年金上のルートは、大きく分けると次の2つです。
- 勤務先の社会保険に入り、第2号になる
- 第1号になり、国民年金を払う
ただし、家計への影響を見るときは、年金だけでなく健康保険も確認が必要です。
勤務先の社会保険に入る場合は、厚生年金と健康保険がセットで変わります。
一方で、第1号になる場合でも、健康保険は配偶者の扶養が続くケースと、国民健康保険に入るケースに分かれます。
ねくこつまり、「扶養を外れるかどうか」だけではなく、年金と健康保険がそれぞれどのルートに進むのかまで見ておくことが大切です。
扶養内パートの場合|社会保険の加入対象か確認する
扶養内パートの人は、専業主婦・主夫よりも選択肢が多く、少し複雑です。
まず見るべきなのは、勤務先の社会保険の加入要件に当てはまるかどうかです。
勤務先の社会保険に加入する場合
勤務先の社会保険の加入要件を満たせば、年金上は第2号になります。
この場合は、厚生年金と健康保険がセットで変わります。
- 年金:第2号になる
- 健康保険:勤務先の健康保険に入る
本人負担は発生しますが、社会保険は労使折半が基本で、会社も保険料を負担します。
さらに、厚生年金による将来の年金額の上乗せに加え、健康保険では病気やけが、出産などで働けないときの給付もあります。
勤務先の社会保険に加入しない場合
第3号制度の見直しにより第3号の対象外となった場合で、かつ勤務先の社会保険にも加入しない場合は、年金上は第1号になる可能性があります。
ただし、このあと健康保険は2つに分かれます。
- 扶養認定の基準を満たす:健康保険は配偶者の扶養のまま
- 扶養認定の基準を超える:国民健康保険に加入
つまり、扶養内パートで勤務先の社会保険に入らない人は、
- 第1号+健康保険扶養
- 第1号+国民健康保険
のどちらかになります。
このうち、家計への負担増が大きく見えやすいのは、第1号+国民健康保険のルートです。
ねくこ社会保険のような会社負担がないため、同じく「扶養を外れる」場合でも、自己負担が重く見えやすくなります。
専業主婦・主夫の場合|第1号として国民年金を払う
- 年金:第1号になる
- 健康保険:配偶者の扶養が続くかどうかを別に見る
いま第3号被保険者の専業主婦・主夫であれば、自分で国民年金保険料を納めなくても、年金の加入期間として扱われています。
ただし、今後の見直しで第3号の対象から外れることになれば、本人が厚生年金に加入する働き方をしていない以上、年金上は第1号被保険者として扱われることになります。
第1号とは、自営業者や学生、無職の人など、第2号でも第3号でもない人のことです。
このとき新たに出てくるのが、国民年金保険料を自分で負担するということです。
第3号被保険者の専業主婦・主夫のケースでは、まず年金上の負担増としてこの点を押さえる必要があります。
ねくこなお、健康保険については別に確認が必要です。年金上は第1号になっても、健康保険の扶養がどうなるかは別制度として判断されます。
家計目線で見る負担と控除
第3号の見直しで気になるのは、結局いくら負担が増えるのか、家計にどんな影響があるのかという点です。
ただ、ここで見ておきたいのは、単純に「負担が増えるかどうか」だけではありません。
どの保険ルートに入るかによって、増える負担の種類も、家計の見え方も変わるからです。
| ケース | 入る保険 | 年間負担の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| ケースA| 第3号から第1号になる場合 | 国民年金 | 約21.5万円 | 年金上は第1号となり、国民年金の負担が新たに発生する |
| ケースB| 国民年金と国民健康保険を負担する場合 | 国民年金+国民健康保険 | 約30.5万円〜32.7万円 | 会社負担がないため、目先の負担増が見えやすい |
| ケースC| 勤務先の社会保険に加入する場合 | 厚生年金+勤務先の健康保険 | 約15.0万円〜20.1万円 | 本人負担はあるが、会社もほぼ同額を負担。将来の年金上乗せもある |
ケースA |いま第3号の人が、第1号になる場合
第3号でなくなると、家計としては新たに国民年金保険料の負担が発生します。
令和8年度の国民年金保険料は、月額17,920円です。
このとき、収入のある配偶者がその保険料を支払えば、支払った全額が社会保険料控除の対象になります。
ただし、控除はあくまで税負担を軽くするものであり、家計の持ち出しそのものがなくなるわけではありません。
税負担の軽減額は、課税所得や住民税の有無などで変わります。ここでは理解のため、所得税のみを単純化して例示します。
たとえば、配偶者の所得税率が5%なら、年21万5,040円の国民年金保険料に対する所得税の軽減は約1万752円です。税率が10%なら約2万1,504円、20%なら約4万3,008円です。
つまり、このケースでまず問題になるのは、国民年金の年21万円超の負担です。
ねくこ控除で一部は軽くなるものの、家計の負担が消えるわけではありません。

※国民年金保険料(第1号・任意加入)は年度により改定されます。金額・前納割引・免除制度等は日本年金機構の最新案内をご確認ください。
ケースB |国民年金と国民健康保険を負担する場合
勤務先の社会保険には入らない一方で、健康保険の扶養からも外れると、家計としては新たに国民年金と国民健康保険の負担が発生します。
ここで難しいのは、国民健康保険は自治体によって金額が変わることです。
たとえば新宿区は、2026年度の国民健康保険料について、均等割・所得割・子ども・子育て支援金分などを公表しており、概算早見表でも「新宿区における概算で、実際の保険料とは異なる場合がある。他の区市町村は加入先に確認してほしい」としています。
そのため、以下の金額はあくまで「新宿区・1人加入・40〜64歳以外・減額なし」の一例として見る必要があります。
新宿区・1人加入・40〜64歳以外・減額なしのモデルで見ると、給与収入のみの人の国民健康保険は次の水準です。
- 年収130万円:国民健康保険料は月7,529円、年9万348円
- 年収150万円:国民健康保険料は月9,292円、年11万1,504円
ここに国民年金の年21万5,040円が加わるので、合計負担はこうなります。
年収130万円モデル
→ 国民年金 約21.5万円+国民健康保険 約9.0万円
→ 合計 約30.5万円/年
年収150万円モデル
→ 国民年金 約21.5万円+国民健康保険 約11.2万円
→ 合計 約32.7万円/年
※これは新宿区の概算早見表にある「1ヶ月あたりの保険料」表示に基づく月額換算です。実際の納付は原則「年10回払い」で、1ヶ月ごとの請求ではない旨が注意書きされています。自治体、世帯構成、年齢(介護分)、減額賦課、子ども・子育て支援金分の有無等で保険料は変わります。
このルートでまず問題になるのは、会社負担がないまま、国民年金と国民健康保険の負担を家計で直接引き受けることです。
社会保険のような労使折半がないため、働き方を大きく変えていないつもりでも、扶養から外れた途端に自己負担が重く見えやすいのが特徴です。
なお、国民年金保険料や国民健康保険料は、社会保険料控除の対象になります。
ただし、控除は支払った保険料が戻ってくる仕組みではありません。所得から差し引くことで税負担を軽くするものです。
ねくこそのため、もともとの所得税や住民税が少ない人ほど、控除による軽減効果は小さくなります。特に扶養内パートなどで収入を抑えている場合は、控除があっても家計の持ち出しが大きく残る点に注意が必要です。
※国民健康保険料は自治体・年齢(介護分)・所得状況・減額の有無で変わります。早見表は概算で、原則「年10回払い」のため、1か月単位で請求されない旨の注意書きがあります。
根拠・出典:新宿区 概算早見表(給与/年金のみの場合)
ケースC |勤務先の社会保険に加入する場合
勤務先の社会保険に入ると、家計には新たに厚生年金と勤務先の健康保険の本人負担が発生します。
この場合の特徴は、国民健康保険ルートと違って、会社も保険料をほぼ同額負担することです。
ここで比較しているのは、社会保険(健康保険・厚生年金等)と国民健康保険・国民年金の保険料の本人負担の一例です。雇用保険、所得税・住民税、各種控除、配偶者控除等の影響を含めた手取りは別途変動します。
厚生年金の保険料率は18.3%で固定されています。健康保険料は加入する健康保険や地域によって変わりますが、協会けんぽ東京支部の保険料額表(令和8年3月分から)を前提に、40〜64歳以外(介護保険料なし)の例として試算します。また令和8年4月分から子ども・子育て支援金率0.23%が適用される旨が示されています。
なお、社会保険料は「標準報酬月額」をもとに計算されます。標準報酬月額とは、毎月の給与を一定の幅で区切った保険料計算用の金額です。ここでは分かりやすいように、月収と年収の目安もあわせて示します。
| 月収の目安 | 年収の目安 | 標準報酬月額 | 本人負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 月8.8万円前後 | 約106万円 | 8.8万円 | 約1万2,487円/月 約15.0万円/年 |
| 月11.8万円前後 | 約142万円 | 11.8万円 | 約1万6,744円/月 約20.1万円/年 |
内訳を見ると、たとえば次のようになります。
標準報酬月額 8.8万円の場合(年収106万円目安)
健康保険 4,334円+子ども・子育て支援金 101円+厚生年金 8,052円
→ 本人負担 約1万2,487円/月、約15.0万円/年
標準報酬月額 11.8万円の場合(年収142万円目安)
健康保険 5,812円+子ども・子育て支援金 136円+厚生年金 1万797円
→ 本人負担 約1万6,744円/月、約20.1万円/年
ここで見えてくるのは、同じく「扶養を外れる」場合でも、第1号+国民健康保険ルートより、勤務先の社会保険に入るルートの方が、本人負担だけ見れば軽くなるケースがあるということです。
たとえば、先ほどの新宿区モデルでは、年収130万円で第1号+国民健康保険なら約30.5万円/年の負担でした。
一方、勤務先の社会保険に入り、月収11.8万円前後、年収約142万円程度のケースでは、本人負担は約20.1万円/年です。
もちろん、実際の負担額は勤務先の健康保険や標準報酬月額によって変わります。
それでも、社会保険ルートでは本人負担に加えて会社負担があり、将来の厚生年金の上乗せや、健康保険の傷病手当金・出産手当金などの給付もあります。
そのため、このケースで見るべきなのは、単に保険料の金額だけではありません。
ねくこ本人負担、会社負担、将来の年金、健康保険の保障まで含めて比較することが大切です。
※健康保険料率は加入している保険者(協会けんぽ支部/健康保険組合)で異なります。40〜64歳は介護保険料が上乗せされます。協会けんぽでは令和8年4月分から子ども・子育て支援金率0.23%が案内されています。
根拠・出典::協会けんぽ(東京支部の保険料額表/支援金率)
FAQ
まとめ
現時点で、第3号そのものの見直し内容はまだ最終確定していません。
ただし、短時間労働者への社会保険適用拡大が進むなかで、第3号のままでいられる範囲は少しずつ狭まっていく可能性があります。
大切なのは、「扶養を外れるかどうか」だけで判断しないことです。
専業主婦・主夫を続けるなら、第1号として国民年金の負担が発生する可能性があります。扶養内パートを続けるなら、勤務先の社会保険に入って第2号になるのか、それとも第1号として国民年金や国民健康保険を負担するのかを確認する必要があります。
ねくこ第3号の見直しは、制度のニュースとして眺めるだけでなく、自分がどの保険ルートに進む可能性があるのかを整理しておくことが大切です。

本記事は年金・社会保険・税に関する一般的な情報提供であり、個別の事情に応じた手続や税務判断を行うものではありません。加入要件、保険料、税額、控除の可否は、勤務先、加入している保険者(協会けんぽ/健康保険組合等)、自治体、年齢、世帯状況等により異なります。必ず最新の公式情報をご確認ください。
本記事中の制度改正の時期や金額は、作成時点の公表資料に基づいています。法令改正や運用変更により内容が変更される可能性があります。